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解像度を上げる!ERの問診・身体診察

投稿者プロフィール
かんぱち

神戸市立医療センター中央市民病院

10,680

46

投稿した先生からのメッセージ

時間のない救急診療において、スムーズに鑑別を上げることができると診療スピートが大幅にアップします。ミスなく、丁寧な診察にも繋がりますので、「質問力」「解剖学」に言及した本スライドを是非活用してください。

概要

ERの問診・身体診察は、鑑別疾患を考える第一歩です。ここの解像度をぐっと上げることで、鑑別疾患の精度を上げることができます。「質問力」「解剖学」を駆使して考える流れを示したスライドです。

本スライドの対象者

医学生/研修医/専攻医

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テキスト全文

#1.

「解像度」を上げる!ERの問診・身体診察 かんぱち救急医

#2.

「問診・身体診察が今ひとつ明瞭にならない…」 「もっと短時間で深堀りできたんじゃないのか…?」

#3.

ERというSettingをもとに 問診・身体診察の解像度を向上しましょう!

#4.

腰痛をもとに考えよう

#5.

一体、私の「問診」のどこが問題なの…? 「主訴:腰痛」の場合

#6.

BAD 陥りやすい問診 今日はどうされましたか? 腰が痛いんですね、他に症状はありますか? 食欲もないんですね、他にありますか? 吐き気や頭痛はありますか? 最後に気になることはありますか?

#7.

BAD 陥りやすい問診 今日はどうされましたか? 腰が痛いんですね、他に症状はありますか? 食欲もないんですね、他にありますか? 吐き気や頭痛はありますか? 最後に気になることはありますか? 主訴から 早々に離れる そこに意図は ある?

#8.

Point 問診は「質問力」が勝負どころ! 「なぜなぜ期」に戻ろう! 「5W1H」を活用しよう! 病歴は「患者がもつ歴史」と考え整理しよう! いつから? どんな感じで? どこにその症状は出たの? 今までにもあった? 思い当たるフシはある? 「具体的」にしていく! 聞いた事実を小説のような文章にまとめてイメージ

#9.

解像度を上げた問診 GOOD 今日はどうされましたか? 腰痛ですね、どこにどんな痛みがありますか?(範囲) どういったときに痛みますか?(誘発因子) 腰の痛みと関連した症状はありますか?(関連痛) 痛くなったときの瞬間を覚えていますか?(発症様式) ・ ・ ・ 質問は止まらない!

#10.

わかったこと 腰に痛みがある ぴりぴりしている 段々と強くなってきた 気づいたときには痛くなっていた

#11.

一体、私の「身体診察」のどこが問題なの…? 「主訴:腰痛」の場合

#12.

BAD 陥りやすい身体診察 腰のここがいたいんですね(押す) 他にいたいところはありますか? (一応他のところも触っておこう・・・) すぐに触診が 終わってしまう

#13.

Point 身体診察は「解剖学」が勝負どころ! 「解剖」を意識して症状を探ろう! 「症状をモノマネ」できるようになろう! その深さは? ここだと弱い? 表面に痛みがあるの? ここを押しても痛い? その深さは? ここだと弱い? 表面に痛みがあるの? ここを押しても痛い? 「具体的」にしていく!

#14.

例えば筋骨格系なら 皮膚 皮下・脂肪 筋肉 骨 神経 体腔内(臓器・血管) 表面から順に 鑑別を意識しながら触診していく!

#15.

GOOD 解像度を上げた身体診察 腰のここが痛いんですね(押す) 表面ですか?奥の方ですか?(さすったり強く押したり) さすったときにも痛みがあるんですね(表面か) どこからどこまでが痛いですか?(範囲はどこかな) ここを触るとに他にも痛みますか?(関連痛) ・ ・ ・ 質問は止まらない!

#16.

わかったこと 腰から腹部にかけて痛みがある ぴりぴりとした表面の痛みがある 範囲は限局的で関連痛はなし

#17.

今回の症例 帯状疱疹

#18.

解像度を上げた「問診」「身体診察」 患者の訴えを「映像化する」

#19.

映像化? すなわち、その症例の模擬患者を指導すると仮定したときに 詳細な「演技指導」ができるほどにまで深堀りをするということ

#20.

Point 典型例の病歴・所見を知ろう! だんだんと心窩部痛が出てきて、右下腹部に限局化してきた腹痛。 嘔気あり、下痢なし、右下腹部に圧痛・腹膜刺激徴候を認める。 咳嗽が長く続いていて、止まらない。胸痛が出てきた。 胸痛は咳嗽時と深吸気時に増悪する。 虫垂炎! 胸膜炎! 胸痛が出現して背部痛にもなった。疼痛が移動している感じがする。 どこにも圧痛を認めない。下肢がだんだんと動かしにくくなってきた。 急性大動脈解離!

#21.

映像化した患者情報+典型的な病歴・所見を学ぶ 鑑別の精度が高まる!

#22.

「質問力」と「解剖学」で ERの問診・身体診察の解像度を上げよう!

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