テキスト全文
ERにおける問診・身体診察の重要性
#1. 「解像度」を上げる!ERの問診・身体診察 かんぱち救急医
#2. 「問診・身体診察が今ひとつ明瞭にならない…」
「もっと短時間で深堀りできたんじゃないのか…?」
#3. ERというSettingをもとに
問診・身体診察の解像度を向上しましょう!
腰痛に関する問診の具体例と改善点
#5. 一体、私の「問診」のどこが問題なの…? 「主訴:腰痛」の場合
#6. BAD 陥りやすい問診 今日はどうされましたか? 腰が痛いんですね、他に症状はありますか? 食欲もないんですね、他にありますか? 吐き気や頭痛はありますか? 最後に気になることはありますか?
#7. BAD 陥りやすい問診 今日はどうされましたか? 腰が痛いんですね、他に症状はありますか? 食欲もないんですね、他にありますか? 吐き気や頭痛はありますか? 最後に気になることはありますか? 主訴から
早々に離れる そこに意図は
ある?
#8. Point 問診は「質問力」が勝負どころ! 「なぜなぜ期」に戻ろう!
「5W1H」を活用しよう!
病歴は「患者がもつ歴史」と考え整理しよう! いつから? どんな感じで? どこにその症状は出たの?
今までにもあった? 思い当たるフシはある? 「具体的」にしていく! 聞いた事実を小説のような文章にまとめてイメージ
#9. 解像度を上げた問診 GOOD 今日はどうされましたか? 腰痛ですね、どこにどんな痛みがありますか?(範囲) どういったときに痛みますか?(誘発因子) 腰の痛みと関連した症状はありますか?(関連痛) 痛くなったときの瞬間を覚えていますか?(発症様式) ・
・
・ 質問は止まらない!
#10. わかったこと 腰に痛みがある
ぴりぴりしている
段々と強くなってきた
気づいたときには痛くなっていた
身体診察の解剖学的アプローチと実践
#11. 一体、私の「身体診察」のどこが問題なの…? 「主訴:腰痛」の場合
#12. BAD 陥りやすい身体診察 腰のここがいたいんですね(押す) 他にいたいところはありますか? (一応他のところも触っておこう・・・) すぐに触診が
終わってしまう
#13. Point 身体診察は「解剖学」が勝負どころ! 「解剖」を意識して症状を探ろう!
「症状をモノマネ」できるようになろう! その深さは? ここだと弱い?
表面に痛みがあるの? ここを押しても痛い? その深さは? ここだと弱い?
表面に痛みがあるの? ここを押しても痛い? 「具体的」にしていく!
#14. 例えば筋骨格系なら 皮膚 皮下・脂肪 筋肉 骨 神経 体腔内(臓器・血管) 表面から順に
鑑別を意識しながら触診していく!
#15. GOOD 解像度を上げた身体診察 腰のここが痛いんですね(押す) 表面ですか?奥の方ですか?(さすったり強く押したり) さすったときにも痛みがあるんですね(表面か) どこからどこまでが痛いですか?(範囲はどこかな) ここを触るとに他にも痛みますか?(関連痛) ・
・
・ 質問は止まらない!
#16. わかったこと 腰から腹部にかけて痛みがある
ぴりぴりとした表面の痛みがある
範囲は限局的で関連痛はなし
症例に基づく問診・身体診察の映像化
#18. 解像度を上げた「問診」「身体診察」 患者の訴えを「映像化する」
#19. 映像化? すなわち、その症例の模擬患者を指導すると仮定したときに
詳細な「演技指導」ができるほどにまで深堀りをするということ
#20. Point 典型例の病歴・所見を知ろう! だんだんと心窩部痛が出てきて、右下腹部に限局化してきた腹痛。
嘔気あり、下痢なし、右下腹部に圧痛・腹膜刺激徴候を認める。 咳嗽が長く続いていて、止まらない。胸痛が出てきた。
胸痛は咳嗽時と深吸気時に増悪する。 虫垂炎! 胸膜炎! 胸痛が出現して背部痛にもなった。疼痛が移動している感じがする。
どこにも圧痛を認めない。下肢がだんだんと動かしにくくなってきた。 急性大動脈解離!
ERでの解像度を上げるための戦略
#21. 映像化した患者情報+典型的な病歴・所見を学ぶ 鑑別の精度が高まる!
#22. 「質問力」と「解剖学」で
ERの問診・身体診察の解像度を上げよう!