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健康診断で要精査 肝機能障害の対応方法

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75,908

340

2022/1/15
2022/4/20 更新

本スライドの対象者

専攻医/専門医

内容

脂肪肝っぽい数値だけどどこまで検査すればいいのか悩んだ経験はないだろうか。教科書を開くと大量の追加検査が必要と記載されており、それらを無視して脂肪肝と診断するのは無理がある。このスライドでは研修医や健康診断後の外来を担当し始めた専攻医1-2年目を対象に肝機能障害の対応方法を説明する。

湯浅駿

勤医協札幌病院


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健康診断で要精査 肝機能障害の対応方法

  1. 健康診断で 要精査肝機能障害の 対応方法

  2. そんなことありませんか? はじめに 健康診断で要精査「肝機能障害」 脂肪肝っぽいけど どこまで検査すれば…

  3. はじめに 全て実施すると11000円!!(3割負担の場合) 慢性肝炎のフルワークアップ 教科書に書いてあるとおりにオーダーするのはためらう…

  4. 考え方 有病率の高い疾患から調べる [ /10万人] 稀な疾患 慢性肝障害の有病率  *複数のWEBページから引用

  5. 専門医へ紹介 健康診断で肝機能障害 AST、ALT、ALP γ-GTP、T-Bil、LDH 内服薬、飲酒歴 HBs抗原、HCV抗体 抗核抗体、IgG 腹部エコー 抗ミトコンドリアM2抗体 腹部エコー 腹部エコー AST、ALT↑ γ-GTP単独↑ ALP、γ-GTP↑ 専門医へ紹介 急性肝障害の除外 専門医へ紹介 稀な疾患の検索 or 専門医へ紹介 陽性 陽性 ・有症状 ・健康診断から悪化傾向 ・正常上限の5倍以上 脂肪肝、アルコール性肝障害、薬剤性肝障害の確認 データが悪化、経過が矛盾する場合  *ALP単独上昇、T-Bil単独上昇は成書参照 肝機能障害精査フローチャート

  6. 専門医へ紹介 健康診断で肝機能障害 AST、ALT、ALP γ-GTP、T-Bil、LDH 内服薬、飲酒歴 HBs抗原、HCV抗体 抗核抗体、IgG 腹部エコー 抗ミトコンドリアM2抗体 腹部エコー 腹部エコー AST、ALT↑ γ-GTP単独↑ ALP、γ-GTP↑ 専門医へ紹介 急性肝障害の除外 専門医へ紹介 稀な疾患の検索 or 専門医へ紹介 ・有症状 ・健康診断から悪化傾向 ・正常上限の5倍以上 脂肪肝、アルコール性肝障害、薬剤性肝障害の確認 データが悪化、経過が矛盾する場合  *ALP単独上昇、T-Bil単独上昇は成書参照 肝機能障害精査フローチャート 陽性 陽性

  7. AST、ALT、ALP γ-GTP、T-Bil、LDH 内服薬(サプリ含めて) 飲酒歴 初回検査 ・有症状 ・健康診断から悪化傾向 ・正常上限の5倍以上 急性肝障害の除外 or 専門医へ紹介 以下のいずれに該当

  8. 健康診断後の初回検査で支払いが高いと 今後、再検査に来なくなる可能性がある 腹部エコーは異常があると確定した後で実施することが多い 仕事をしている人が多いため 受診や検査の回数は少なく済むように意識する 今後追加する可能性のある採血スピッツを予め採取しておく場合もある 初回検査の注意点 「安く、少なく」を意識する

  9. 専門医へ紹介 健康診断で肝機能障害 AST、ALT、ALP γ-GTP、T-Bil、LDH 内服薬、飲酒歴 HBs抗原、HCV抗体 抗核抗体、IgG 腹部エコー 抗ミトコンドリアM2抗体 腹部エコー 腹部エコー AST、ALT↑ γ-GTP単独↑ ALP、γ-GTP↑ 専門医へ紹介 急性肝障害の除外 専門医へ紹介 稀な疾患の検索 or 専門医へ紹介 ・有症状 ・健康診断から悪化傾向 ・正常上限の5倍以上 脂肪肝、アルコール性肝障害、薬剤性肝障害の確認 データが悪化、経過が矛盾する場合  *ALP単独上昇、T-Bil単独上昇は成書参照 肝機能障害精査フローチャート 陽性 陽性

  10. B型肝炎 C型肝炎 自己免疫性肝炎(AIH) AST、ALT↑(肝細胞性パターン) 追加検査が陽性になれば専門医へ紹介 HBs抗原 HCV抗体 抗核抗体、IgG + 腹部エコー 追加検査 除外したい疾患

  11. ・AST/ALT比を参考に鑑別を考える AST、ALT↑の注意点 *Hospitalist Vol.6 No.3 2018 肝胆膵 p.589 *ハリソン内科学第5版 p.2048 ・無症状のALT軽度上昇は重症肝疾患であることは稀であり  脂肪肝が最も可能性の高い原因である ・抗平滑筋抗体はAIHで陽性率74%だが保険適応外である  *Clin Liver Dis. 2015 Feb;19(1):57-79

  12. 専門医へ紹介 健康診断で肝機能障害 AST、ALT、ALP γ-GTP、T-Bil、LDH 内服薬、飲酒歴 HBs抗原、HCV抗体 抗核抗体、IgG 腹部エコー 抗ミトコンドリアM2抗体 腹部エコー 腹部エコー AST、ALT↑ γ-GTP単独↑ ALP、γ-GTP↑ 専門医へ紹介 急性肝障害の除外 専門医へ紹介 稀な疾患の検索 or 専門医へ紹介 ・有症状 ・健康診断から悪化傾向 ・正常上限の5倍以上 脂肪肝、アルコール性肝障害、薬剤性肝障害の確認 データが悪化、経過が矛盾する場合  *ALP単独上昇、T-Bil単独上昇は成書参照 肝機能障害精査フローチャート 陽性 陽性

  13. ALP、γ-GTP↑(胆汁うっ滞性パターン) 追加検査が陽性になれば専門医へ紹介 原発性胆汁性胆管炎(PBC) 抗ミトコンドリアM2抗体 + 腹部エコー 追加検査 除外したい疾患

  14. ・ALP単独上昇では鑑別が多岐に渡るが、  γ-GTPも同時に上昇している場合は肝由来の可能性が高い   ・軽度の胆汁うっ滞や胆道閉塞でも  ALPの産生は亢進し上昇するが、Bilは上昇しない場合がある ・抗ミトコンドリア抗体はPBCに対して感度・特異度ともに90-95%  特に抗ミトコンドリアM2抗体の特異度が高い   ALP、γ-GTP↑の注意点 *Hospitalist Vol.6 No.3 2018 肝胆膵 p.585 *ハリソン内科学第5版 p.2044 *Hepatobiliary Pancreat Dis Int. 2003 May;2(2):290-4.

  15. 専門医へ紹介 健康診断で肝機能障害 AST、ALT、ALP γ-GTP、T-Bil、LDH 内服薬、飲酒歴 HBs抗原、HCV抗体 抗核抗体、IgG 腹部エコー 抗ミトコンドリアM2抗体 腹部エコー 腹部エコー AST、ALT↑ γ-GTP単独↑ ALP、γ-GTP↑ 専門医へ紹介 急性肝障害の除外 専門医へ紹介 稀な疾患の検索 or 専門医へ紹介 ・有症状 ・健康診断から悪化傾向 ・正常上限の5倍以上 脂肪肝、アルコール性肝障害、薬剤性肝障害の確認 データが悪化、経過が矛盾する場合  *ALP単独上昇、T-Bil単独上昇は成書参照 肝機能障害精査フローチャート 陽性 陽性

  16. 実臨床で非常に多いこのパターンだが、 γ-GTP単独では胆汁うっ滞への特異度が低いため参考にならない ALPが同時に上昇している場合にのみ胆汁うっ滞性と判断する*ACG(米国消化器病学会)ガイドラインではγ-GTPはスクリーニングとして推奨されていない γ-GTP単独↑ γ-GTP単独上昇を胆汁うっ滞性と判断しない 追加検査 腹部エコー 脂肪肝、アルコール性、薬剤性 を確認

  17. 専門医へ紹介 健康診断で肝機能障害 AST、ALT、ALP γ-GTP、T-Bil、LDH 内服薬、飲酒歴 HBs抗原、HCV抗体 抗核抗体、IgG 腹部エコー 抗ミトコンドリアM2抗体 腹部エコー 腹部エコー AST、ALT↑ γ-GTP単独↑ ALP、γ-GTP↑ 専門医へ紹介 急性肝障害の除外 専門医へ紹介 稀な疾患の検索 or 専門医へ紹介 陽性 陽性 ・有症状 ・健康診断から悪化傾向 ・正常上限の5倍以上 脂肪肝、アルコール性肝障害、薬剤性肝障害の確認 データが悪化、経過が矛盾する場合  *ALP単独上昇、T-Bil単独上昇は成書参照 肝機能障害精査フローチャート

  18. ●脂肪肝   腹部エコーが診断に優れる(感度82-89%、特異度93%)   NASHのリスクを評価する   ●アルコール性肝障害   基準:男性>30g/日、女性>20g/日      (ビール中瓶1本、日本酒1合、ワイングラス2杯弱)   ●薬剤性肝障害     内服薬、サプリメント、健康食品を含めて確認する 脂肪肝、アルコール性肝障害、薬剤性肝障害の確認 各疾患の要素を確認 (合併例も多い)

  19. ・NASHは20-30%で肝硬変に移行し、年間2.6%肝癌を発症する ・NASHのリスクを評価する(右表参照)            *WEBに自動計算サイトあり  →高リスクであれば肝生検目的に専門医紹介   *右表のスコアは診断精度や日常診療で測定される頻度  からNAFIC score、BARD scoreより優先して使用 脂肪肝の特徴 脂肪肝  アルコール性脂肪肝      非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)  非アルコール性脂肪肝(NAFL)                           非アルコール性脂肪肝炎(NASH)

  20. ・食事制限・運動療法:  1500kcal/日のカロリー制限、週3回の運動(週に175分間) ・体重減少:  5%減量でQOL改善、7%減量で組織学的改善 ・併存疾患の治療:糖尿病、脂質異常症など *ビタミンEやピオグリタゾンはNASHの組織学的改善を認めたが長期予後との関係は不明である。 脂肪肝の特徴 食事制限・運動療法が最も重要な治療である *NAFLD/NASH診療ガイドライン2020

  21. ・AST/ALT>1.5に加えAST<500、ALT<300までしか 上昇しないのが典型的である ・γ-GTP高値となるのが特徴だが、ALPは正常上限の3倍以上は稀 ・禁酒が最も重要な治療である ・栄養療法:カロリー35-40kcal/kg/日、蛋白量1.2-1.5g/kg/日 *栄養療法は低栄養が多いため重要ではあるが生命予後は延長しない アルコール性肝障害の特徴 禁酒が最も重要な治療である *Can J Gastroenterol. 2012 Jul;26(7):463-7

  22. ・原因薬剤としては抗菌薬が最多だが  漢方・一般市販薬・健康食品の確認も重要 ・スコアリング(DDW-J2004薬剤肝障害ワークショップ)も  存在するが感度、特異度は不十分であり  臨床的に判断する場合も多い 薬剤性肝障害の特徴 抗菌薬15.2% 精神科・神経科用剤12.2% 解熱・鎮痛・抗炎症薬10.5% 健康食品8.5% 漢方・一般市販薬9.5% その他44.1% *薬物性肝障害の実態 中外医学社 恩地森一 監 2008 原因薬剤 ・治療は原因薬剤の中止  中止から改善までの期間は10-120日と様々である *Aliment Pharmacol Ther. 2006 Oct 15;24(8):1187-95

  23. 専門医へ紹介 健康診断で肝機能障害 AST、ALT、ALP γ-GTP、T-Bil、LDH 内服薬、飲酒歴 HBs抗原、HCV抗体 抗核抗体、IgG 腹部エコー 抗ミトコンドリアM2抗体 腹部エコー 腹部エコー AST、ALT↑ γ-GTP単独↑ ALP、γ-GTP↑ 専門医へ紹介 急性肝障害の除外 専門医へ紹介 稀な疾患の検索 or 専門医へ紹介 ・有症状 ・健康診断から悪化傾向 ・正常上限の5倍以上 脂肪肝、アルコール性肝障害、薬剤性肝障害の確認 データが悪化、経過が矛盾する場合  *ALP単独上昇、T-Bil単独上昇は成書参照 肝機能障害精査フローチャート 陽性 陽性

  24. 脂肪肝、アルコール性肝障害、薬剤性肝障害と判断した場合は 生活指導や薬物の中止を行い3ヶ月後にフォローする 生活習慣の改善に比してデータが改善しないなど 経過が矛盾する場合は 稀な疾患の検索 or 専門医へ紹介 経過フォロー 3ヶ月後にフォローして経過が矛盾ないか確認

  25. ●ウィルソン病  40歳未満に好発、常染色体劣性遺伝  血清セルロプラスミンをスクリーニングで用いるが感度68%、特異度89%と  感度低いため、疑わしい場合は24時間尿中銅(感度92%、特異度78%)を確認  ●原発性硬化性胆管炎(PSC)  10代、50-60代と2峰性に好発、抗核抗体やp-ANCAが陽性になる場合もある  MRCPは感度86%、特異度94%と診断に有用  ●ヘモクロマトーシス  日本では稀、フェリチン、血清Fe、TIBCを測定  ●α1-アンチトリプシン欠損症  日本では稀、 α1-アンチトリプシンを測定 稀な肝機能障害をきたす疾患 *Radiology. 2010 Aug;256(2):387-96 *J Hepatol. 2007 Aug; 47(2):270-6

  26.    AST127、ALT159、ALP125、γ-GTP298、T-Bil1.1、LDH180   内服薬:アムロジピン・ファモチジン、飲酒:なし、症状:なし    AST、ALT上昇しているため追加検査が必要  γ-GTPは上昇しているが、ALPは正常値であり有意ではないと判断   HBs抗原(-)、HCV抗体(-)、抗核抗体(-)、IgG(-)   腹部エコー:脂肪肝  NAFLDの可能性が高く、薬剤性も否定はできない結果  FIB-4 index:1.4(>1.3)、NFS:0.100(>-1.455)でありNASHの可能性があると判断   肝生検目的に専門医へ紹介+本人と相談しファモチジン中止 症例1:60歳男性 Ⅰ Ⅱ Ⅴ

  27.    AST32、ALT57、ALP156、γ-GTP118、T-Bil0.9、LDH190   内服薬:なし、飲酒:ビール1000ml/日、症状:なし    無症状のALT軽度上昇であり脂肪肝の可能性が高いと判断  γ-GTPは上昇しているが、ALPは正常値であり有意ではないと判断   腹部エコー:脂肪肝   脂肪肝+アルコール性肝障害の可能性が高いと判断   FIB-4 index、NFSはともに低値であり食事制限、運動療法、飲酒量の減量を指導   3ヶ月後にフォローしたところビール500ml/日に減り、γ-GTP86と軽度改善   通院を継続して肝機能のフォローをすることとなった 症例2:45歳男性 Ⅰ Ⅳ Ⅵ Ⅴ

  28. 有病率を踏まえて健康診断後の精査をまとめました。 ご自身の働いているセッティングによって 今回紹介した手順と異なる点も多いかと思います。 総合病院であれば「稀な疾患」が受診する 検査前確率が高いかもしれません。 僻地の診療所であれば「専門医へ紹介」の ハードルが高いかもしれません。 それぞれのセッティングで肝機能障害の精査を行なうにあたり、 本スライドが参考になれば幸いです。

  29. ・Hospitalist Vol.6 No.3 2018 肝胆膵 ・ホスピタリストのための内科診療フローチャート 第2版 ・ジェネラリストのための内科診断リファレンス ・肝炎診療バイブル 改訂4版 ・ACG Clinical Guideline (https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27995906/) ・ハリソン内科学 第5版 ・NAFLD/NASH診療ガイドライン2020 参考文献

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