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外傷処置の基本・疑問 救外やるなら知っておきたいシリーズ Part 1 “YOU MUST KNOW”

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55,637

492

2022/1/5
2022/1/13 更新

本スライドの対象者

研修医/専攻医

内容

このスライドは、救外で外傷を診察する研修医向けでよくあるWalk-inの軽症外傷患者における処置の基本を解説しています。

ポイントを理解して、外傷患者をドンドン治療していきましょう。

<Contents>

・外傷での問診・診察のポイント

・処置時のポイント(洗浄・デブリ・消毒・局麻・縫合)

・Q&A

Q 洗浄は水道水でもいいか?

Q 消毒は必要か?

Q Golden Time(6-8時間)を過ぎたら縫合してはダメなのか?

Q 予防的抗生物質投与は必要か?

shun@形成外科

総合病院


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外傷処置の基本・疑問 救外やるなら知っておきたいシリーズ Part 1 “YOU MUST KNOW”

  1. 救外やるなら知っておきたい シリーズ Part 1 “YOU MUST KNOW” 外傷処置の基本・疑問 shun@形成外科 Twitter ID @shun46618111

  2. はじめに 初めまして shun@形成外科です。 このスライドは、救外で外傷を診察する研修医向けで よくあるWalk-inの軽症外傷患者における処置の基本を解説しています。 ポイントを理解して、外傷患者をドンドン治療していきましょう。 <Contents> ・外傷での問診・診察のポイント ・処置時のポイント(洗浄・デブリ・消毒・局麻・縫合) ・Q&A Q 洗浄は水道水でもいいか? Q 消毒は必要か? Q Golden Time(6-8時間)を過ぎたら縫合してはダメなのか? Q 予防的抗生物質投与は必要か?

  3. 外傷での問診ポイント Q 受傷の原因:転倒 or 意識消失? → 意識消失なら心・脳疾患の検索も必要。 Q 何で受傷したか? ・異物(ガラス・砂利) → 残存してないか確認を。 ・刺創(ナイフ・歯) → 予想外に深い可能性や感染に注意しよう。 ・汚染の有無(さび・土・咬傷 ) → 破傷風トキソイドが必要か判断する。 Q 受傷からの時間は? → 縫合可能な6-8時間(Golden time)以内か。 Q 一般的な問診事項(局麻・抗生剤・鎮痛薬などに関連する内容を確認) ・既往歴・内服・アレルギー歴 → NSAIDsの使用可能か(喘息・腎機能)など ・破傷風の予防接種歴 ・破傷風の予防接種歴は、外傷時しか問診しないため忘れずにチェックを。 ・意識消失では手をつくなどの防御姿勢がとれないため、トイレで転倒など の軽いエピソードでも骨折の合併があるため注意して診察しましょう。

  4. 外傷での診察ポイント ・頭部外傷 → 脳外科受診や画像検査で、まず頭蓋内病変を確認しよう。 ・眼部外傷 → 目は腫れると診察できないため、早めに眼科へ。 顔面 ・頬部知覚障害 → 頬骨骨折、複視 → 眼窩底骨折、鼻部圧痛 → 鼻骨骨折 ・開口咬合障害 → 上下顎骨・頬骨骨折・歯牙損傷・外傷性顎関節症 顎をぶつけていたら開口障害を確認。下顎骨関節突起骨折の合併例あり。 ・手足の運動障害 → 腱断裂、 知覚障害 → 神経損傷(局麻後は分からいため注意) ・発赤・腫脹・疼痛 などの感染兆候。 咬傷などで時間が経っている患者では要注意。 手指 ・コンパートメント症候群の5P Signs。減圧のために切開が必要となる場合あり。 Pain(痛み) Pulselessness(脈がない) Paralysis(麻痺) Paresthesia(知覚障害) pallor(蒼白) ・緊急性が高いものを先に。縫合は時間がかかる場合は一番最後でも大丈夫。 ・痛みのある部位にFocusして診察をしよう。もし、痛みが無ければ陳旧性骨折かも。 ※腫れもあるため視診だけの判断は難しい。触診で段差があれば骨折を疑います。 ※訴えられない患者(子供・意識障害・認知症)は注意して診察し、圧痛・画像で確認を。

  5. 創処置(洗浄・デブリ) 目的 方法 ・洗浄は汚染組織・異物・壊死組織などを除去(デブリ)し、 感染・外傷性刺青(しせい)・創傷治癒遅延などを防ぐために行います。 ・歯ブラシ、ガーゼ、綿球などを用いて洗浄しながら異物の除去を行います。 ※ 顔面・手指は血流が良くできるだけ温存する。下肢は血流が悪く壊死しやすい。 明らかに血流が悪く壊死する組織と汚染の明らかな組織は除去(デブリ)する。 ※ 異物が残存して創治癒すると外傷性刺青となる。擦過傷の最重要ポイント (外傷性刺青の詳細はPart2のスライド参照) Q 洗うのは生食の方がいいのかな? 水道水はだめなの? A ・挫滅・汚染創でも水道水による洗浄は有効とされています。また、生食と水道水 の比較で創傷治癒に差はなかったとの報告もあります。<形成外科ガイドライン> ・生食は浸透圧の関係でしみにくいため痛みに敏感な子供に有用です。 ・大量の流水で洗浄する事が大切であるため、水道水による洗浄は有用です。 どちらでも問題ないため、状況に応じて使い分けましょう。

  6. 創処置(消毒) Q Q 消毒はやっぱり必要なのかな? 抗生剤入り生食で洗った方がいいんじゃない? A ・汚染のない創では水道水洗浄が有効で消毒は必ずしも必要ではないです。 ・動物咬傷でも消毒による組織障害が懸念されるため推奨されていません。 ※狂犬病感染が危惧される時は、石鹸と流水での洗浄が推奨されています。 ・明らかに感染が疑われる場合には、消毒薬を使用します。 A 抗生物質の局所投与(創洗浄)は、耐性菌の出現を促すので避けましょう。 行うならば抗生物質の全身投与を行いましょう。 消毒に関する考え方 消毒は創周囲の正常皮膚に使用します。 消毒の創内投与は創傷治癒に不可欠な線維芽細胞・上皮細胞を死滅させることになります。 消毒は明らかな感染を認める場合のみに留め、また使用後も生食で十分洗浄しましょう。

  7. 創処置(局所麻酔) Q 局所麻酔のコツ・注意点を教えて。 ① 局麻で痛みを減らすテクニック ※『局所麻酔時に痛みを減らすテクニック』のスライドも参照下さい。 ・ 局麻は創内から刺入した方が痛くない。(汚染時は正常皮膚から) ・ 細い針を使用する。 (27・30・34ゲージなど) ・ 処置前に内容を説明すると痛みと不安を減少させます。(2歳以上なら可) ・ 患者は処置から目をそらす。(縫ってる所を見させない) ・ 気をそらす。(関係ない会話・音楽を流す・アニメを見せる) ② キシロカイン極量 キシロカインEなし (E:エピネフリン) キシロカインE入り 5mg/kg 7mg/kg(吸収がゆっくりなるため極量↑) ※ E入りは血管収縮作用により ① 作用時間の延長 ② 出血の減少作用 がある。 ※ 極量とは局麻中毒の危険がある量であり、ここまで使用可という意味ではない。 ③ 口唇部の局所麻酔 ・口唇にE入り局麻を使用すると、赤みが消えて境界が分からなくなるため注意。 先にマーキングする、Eなし局所麻酔を使用するなどで対応しよう。 参考文献 酒井規広. 特集 麻酔科医が使う薬 5局所麻酔薬. レジデントノート.2017, Vol.10, No.2.

  8. 創処置(縫合) Q 縫合するときのコツを教えて。 ① 傷が目立つ場合 ・段差がある、創縁が開いている、縫合が太い糸で強過ぎる、位置がずれている。 ・顔・首は6-0ナイロン、体・四肢は5-0ナイロンで単純結節縫合が目安。 ② メルクマールから合わせる ・有毛部(眉毛・生え際)・口唇・鼻などは、ずれると目立つため始めに合わせます。 ・メルクマールがなくても、創縁をじっくり観察すると小さい凹凸などがあるはず、 シワ・シミなども目安に凹凸を合わせてジグソーパズルの様に縫合しましょう。 ③ 皮膚の表裏を確認する ・薄い皮膚はくるんと折れ曲がり、縫合部が実は皮膚の創縁ではないことがある。 ・ズタズタに裂けて裏返しの皮膚もあり、そのまま縫合すると皮膚は癒合しません。 ④ 口唇部の貫通創 ・口唇は歯による貫通創も良くあります。皮膚側をきれいに縫合し、傷が目立ちにく い口腔側はドレナージが効くように 縫合なし or ラフに縫合する場合があります。

  9. 受傷から縫合までの時間 Q もし、Golden Time以上時間が経っていたら縫合してはいけないの? ※Golden Time: 細菌の増殖に6-8時間必要なため、受傷からの縫合可能な時間の目安とされる。 <形成外科ガイドライン> ・単純な切創(汚染の無い創): 縫合までの時間は影響しない。 ・汚染創: 十分な洗浄、デブリを行えば6-8時間以内に限らず縫合可能である。 ・動物咬傷: 顔面は24時間以内、その他は8時間以内は縫合を考慮してもよい。 ※縫合するかを慎重に判断する場合:易感染性(糖尿病や肥満など)の基礎疾患がある。 創縁の緊張が強い。循環(血流)不全が危惧される。咬傷では手・洗浄しづらい刺創など。 A 受傷翌日など時間が経過してから受診する場合もあると思います。 顔は傷あとが後々目立つため(ぱっくり開いた傷など)、整容面を考えると積極的に縫合 してあげたい部位です。症例に応じて判断する必要がありますが、感染した場合は抜 糸・洗浄を行う事を説明した上で、動物咬傷では顔なら24時間以内・単純な切創では 感染がなければ 縫合を考慮する場合があります。

  10. 縫合後の処置 Q 縫合した後の注意点は? ① 血圧が上がると出血しやすいため注意 ・運動、飲酒、喫煙、入浴などは避ける。 ・痛みを我慢すると血圧が上がるため、痛い時は鎮痛薬を内服する。 ② 四肢は下ろすと浮腫むため患肢挙上する ・浮腫むと痛みが出たり創傷治癒が悪化するため、手は机・足なら椅子の上に置く。 寝るときは、手は胸の上に、足はクッションなどを下に入れる。 ③ 処置 ・創部は乾燥して、かさぶた(痂皮)ができない様に湿潤を保つ。 ・当日・出血しそうであれば翌日から、シャワー・流水で洗浄後に創傷被覆材や軟膏 (ゲンタマイシン軟膏など)で処置する。汚染時は連日洗浄できる軟膏治療が良い。 ④ 抜糸とその後の処置 ・抜糸は、顔は5-7日程度、四肢は7-14日程度。 ・抜糸後は瘢痕が広がらない様にテーピングや紫外線の遮光を3か月行いましょう。

  11. 創処置(予防的抗生物質投与) Q 抗生物質は必要なの? <形成外科ガイドライン> 単純な切創(汚染の無い創): 基礎疾患がない患者の単純な傷(骨や深部組織の損傷なし) では、予防的抗生物質投与で感染率に差を認めず有効とはいえない。 創傷 汚染の無い 単純な切創 汚染創・咬傷 病原菌 黄色ブドウ球菌 溶連菌 嫌気性菌 Eikenella corodens(人) Pasteurella multocida(犬,猫) Capnocytophaga canimorsus(犬,猫) (※致死率高い) 処方 経口第1セフェム or 例: ケフレックス(250㎎) 処方なし (基礎疾患なしで考慮) 500㎎(2cap) ×4回 (Ccr>50) アモキシシリン・クラブラン酸 (500/125mg) (ペニシリン系/βラクタマーゼ阻害薬) 例:オーグメンチン+サワシリン それぞれ1錠 ×3回 (Ccr>80) (オグサワ処方と呼ばれる。詳細はPart2のスライド参照) A ・外傷時の予防的抗生剤投与の有無はそれぞれ意見がありますが、患者の全身状態と 創部の状態を考慮して抗生剤の投与を検討しましょう。 ・汚染創・動物咬傷・基礎疾患を有する場合の他、壊死組織の残存・時間が経過した傷 人工弁など感染性心内膜炎リスク患者などは抗生物質投与を考慮します。

  12. Take Home Message ・洗浄は痛みを減らすなら生食、大量洗浄時は水道水でも問題なし. ・消毒薬は正常皮膚のみに使用し、創内には入れない.(感染が無い時) ・局所麻酔時のキシロカインの極量: (E:エピネフリン) Eなし → 5(mg/kg) Eあり → 7(mg/kg) ・一般的には縫合可能なGolden Timeは6-8時間と言われるが、汚染の無い傷 であれば時間に影響されないとされ、咬傷でも顔面は24時間は縫合を考慮する. ・予防的抗生物質投与 ① 汚染の無い傷:第1世代セフェム系(ケフレックス)処方 or 処方なし. ② 汚染創と咬傷:ペニシリン系/βラクタマーゼ阻害薬の アモキシシリン/クラブラン酸 (オグサワ)処方. 最後までお読み頂きありがとうございました。 Part 2 もあるのでぜひ見て下さい!

  13. 参考文献 • 南和彦. Ⅲ新鮮外傷に対する処置 2. 擦過傷, 挫創, 弁状創 に対する処置の基本. 形成外科. 2004, vol.47, 増刊号. • 鈴木裕一. Ⅲ新鮮外傷に対する処置 1.汚染創のデブリード マンと創処置のコツ. 形成外科. 2004, vol.47, 増刊号. • 形成外科診療ガイドライン 2021年版. • 酒井規広. 特集 麻酔科医が使う薬 5局所麻酔薬. レジデン トノート.2017, Vol.10, No.2. • 大野博司. 特集 高齢者の感染症高齢者における抗菌薬の考 え方, 使い方 経口薬編. 2011, Vol.48, No.5.

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