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図解 縫合の基本 Part2 真皮縫合編

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2022/7/1
shun@形成外科

総合病院

「真皮縫合をこれから練習する・もっとうまくなりたい」このような人向けのスライドです。しっかりポイントさえ押さえれば縫合がもっとキレイに、きっと楽しくなるはずです!それでは、真皮縫合編を早速始めていきましょう

※ Part1 皮膚縫合編を見ていない人は先にそちらを見てね

◎目次

・はじめに

・目次

・真皮縫合の目的

・糸と針の選択〈真皮縫合〉

・皮下縫合の目的

・糸と針の選択〈皮下縫合〉

・真皮縫合は結び目が下

・針の進路は左手でコントロール

・“平坦な” 真皮縫合

・運針のイメージ

・糸は同じ方向に出す

・糸を引っぱる方向

・“盛り上げる” 真皮縫合

・よくある質問 針刺入時に手首がきつい

・よくある質問 真皮縫合で傷が寄らない

・よくある質問 真皮縫合で段差ができた時の修正法

・よくある質問 真皮縫合をしない場所は?

・Take home message


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図解 縫合の基本 Part2 真皮縫合編

  1. 図 解 縫合の基本 Part2 真皮縫合編 shun@形成外科

  2. はじめに ・ こんにちは! shun@形成外科です ・「真皮縫合をこれから練習する・もっとうまくなりたい」 このような人向けのスライドです ・ しっかりポイントさえ押さえれば 縫合がもっとキレイに、きっと楽しくなるはずです! それでは、真皮縫合編を早速始めていきましょう ※ Part1 皮膚縫合編を見ていない人は先にそちらを見てね Twitter ID @shun46618111

  3. 目 次 <Contents> ・真皮・皮下縫合の目的 ・糸と針の選択 ・真皮縫合の解説 ・盛り上げる真皮縫合 ・よくある質問 Q 手首がきついんですけど… Q 真皮縫合でうまく寄らない Q 真皮縫合での段差の修正法 etc.

  4. 真皮縫合の目的 ① ①創縁にかかる緊張を減らす→ 傷あとが広がるのを防ぐ 皮膚縫合は1-2週間で抜糸されるが、抜糸時の瘢痕はまだ弱い 真皮縫合がない創 真皮縫合がある傷 ① 瘢痕が成熟するまで糸が代わりに緊張を受ける ① 瘢痕に直接緊張がかかる ② 瘢痕にかかる緊張が減る ② 瘢痕の幅が広がる ③ 瘢痕の幅が広がりにくい ※ 骨折が治癒するまでのプレートのイメージ

  5. 真皮縫合の目的 ② ②創縁を密着させる → 糸の痕(suture mark)を防ぐ ・真皮縫合で創が寄れば、表皮縫合は高さや幅の微調整の役割 ※ 微調整も不要であればステリテープでも可 ・表皮縫合時に緊張がなく強い結紮は不要 ※ 結紮はフワッと優しく寄せるイメージ → 強い結紮による糸の痕(suture mark)が残らない 糸の痕(縦線) 瘢 痕 (横線) ③死腔(本来は無いスペース)を作らない

  6. 糸と針の選択〈真皮縫合〉 ① 真皮は硬いため角針を使用 ※裂けやすい時は丸針を使用することも ② 糸の種類 条件① 滑りが良く、愛護的なモノフィラメント 条件② 抗張力が長いもの → 吸収糸のPDS®Ⅱ(以後PDS)やマクソンなどが使用される ※ 以前は非吸収糸のナイロンが使用されていた ③ 糸の太さ ・皮下縫合≧真皮縫合≧表皮縫合 浅い縫合と 同じ or より太い糸を使います 糸の使用例 表皮縫合 真皮縫合 顔面・頚部 6-0/7-0 ナイロン 5-0/6-0 PDS 四肢・体幹 5-0 ナイロン 4-0/5-0 PDS

  7. 皮下縫合の目的 ① 死腔(本来は無いスペース)を作らない ・創と創が密着せずに死腔があると、そのスペースに血液や滲出液 が貯留し血腫や漿液腫(seroma)の原因になる ・血腫や漿液腫は感染や創傷治癒遅延の原因となる また、痛みや不快感が出たり、手術で除去が必要な場合もある ・死腔を作らないための他の方法 ①ドレーンを留置 ②圧迫 ② 真皮縫合のように創縁の緊張を緩和する ※ 皮下縫合は皮下脂肪層の縫合を示すことが多いですが 人によっては皮膚より深い縫合を意味する場合もあります

  8. 糸と針の選択〈皮下縫合〉 ① 皮下組織は柔らかく裂けやすいため丸針を使用 ② 糸の種類 ・感染巣: モノフィラメントで吸収糸が良い → PDS・マクソン ※ 抗菌作用のトリクロサンが添加された抗菌縫合糸(PDSプラス)もある ・緊張が強い: マルチフィラメントが緩みにくい → バイクリル・ポリソーブなど ③ 糸の太さ ・糸の太さは組織の緊張の強さによって決める ・皮下縫合≧真皮縫合≧表皮縫合 真皮縫合と同じ or より太い糸を選びます それでは、真皮縫合のちょっと細かすぎる解説をしていきます

  9. 真皮縫合は結び目が下 表皮 下から針を刺し、結び目を下にする! 真皮 ・表皮縫合では針を上から刺し始めるため 糸の結び目は上にできます ・真皮縫合は皮膚の浅い部分を縫合します 結び目が上にあると皮膚から糸が出てしまうため 下から針を刺し、結び目を下にします 真皮にきちんと糸をかける! 皮下脂肪 ・真皮は硬いため、針を刺した時に感触で分かります ・真皮にきちんとかかっていれば創は寄ります 創があまり寄らない時は、皮下脂肪のみで真皮に かかっていない可能性があります 真皮縫合が浅すぎると皮膚の陥凹や皮膚から糸が露出すること があるため、皮膚側からも確認しましょう

  10. 針の進路は左手でコントロール 針皮 の膚 深を さ引 をっ 調ぱ 整る す程 る度 で 進路を決めるハンドルは左手(鑷子)! 右手(持針器)はアクセル! ・針の進路を右手で無理に曲げようとすると 針は曲がります ・右手は針の彎曲にそって回転させるのみ ・左手の鑷子やスキンフックで皮膚を持ち上げ 外反させる程度を調整することで、進路(深さ)を コントロールします 刺入出時の角度も調整できるので 手首の角度も楽になります

  11. “平坦な” 真皮縫合 ② 針の刺入出は垂直に! ・表皮縫合の時と基本は同じです ① 真皮へ刺入時: 真皮裏面(皮膚)と垂直に刺す ① ② 創縁へ刺出時: 創面と垂直に針を出す ※ 反対側も同様 左手で皮膚を外反させると 針の刺入出部が見やすくなります

  12. 運針のイメージ A B 深さを揃える A=B <左の創から針を刺す場合> A: 左の創縁から針を出す深さ B: 右の創縁に針を刺す深さ 皮膚からの距離をA=Bに揃える ここがずれると皮膚に段差ができます

  13. 糸は同じ方向に出す 糸は2本とも同じ方向に出す A ・2本とも一緒であれば手前・奥の どちら側でも問題ありません ・引っ張ると糸の輪が小さくなり締まる 手前と奥の別方向に糸を出した場合 ・結ぶときに上の糸(A)をまたぐ形になり 糸がきちんと締まらない →創が寄らず密着しません

  14. 糸を引っぱる方向 創の方向に倒して引っ張る A ※ 創と直交する方向(図だと横向き)に引っ張ると 皮膚が糸で切れて傷つくことがあるため注意 ※ 上下2方向に引っ張ると上のAの糸が邪魔で 結紮時に締まりにくい場合があります 手結びの時も同じなので、太い糸で糸結びすると 分かりやすいと思います

  15. “盛り上げる” 真皮縫合 緊張の強い部位は盛り上げて縫合する ・外反させると接触面積が増え、瘢痕の成熟 過程で瘢痕が幅広くなるのを予防します ・”ハート形に真皮縫合“とよく言われます 顔面・頚部は盛り上げない ※ 顔面・頚部は緊張が強くかからないため 盛り上がりが残存してしまうから ハート形は無理だと思っている人もいますよね 実際の真皮縫合の方法を見ていきましょう

  16. 盛り上げる真皮縫合 盛り上げるためには以下の2点に気を付けます ① 離れた真皮にかける(A) ※距離をとるほど盛り上がる ② 創縁は少し深めに(B) ※AよりBを深くする A A A B B A

  17. 盛り上げる真皮縫合 ハート形にしようとすると針が曲がってしまうわ 詳しく見ていきましょう。ここからが最重要ポイント! A A ・離れた真皮(A)に針を垂直に刺します ※ 鑷子で外反させながら行う ・真皮への針のかかり具合が重要 ※ 表皮近くまでかけすぎると皮膚が陥凹する 糸が皮膚から出てしまうのは論外 逆に、真皮にかからないのもダメ ※ 針のかかり具合はAの部位で判断 ① 皮膚側から皮膚の陥凹や針の透け具合を見る ② 鑷子を持つ方の中指にあたる感触で判断 などの方法もあります

  18. 盛り上げる真皮縫合 Aの真皮は浅く、創縁(B)は少し深めに: A<B A B C ・Aで真皮をしっかり拾い そこからまた深く戻り創縁Bへ出します ※ この時右手(持針器)のみでグイっと 曲げようとすると針が曲がります ・右図のように左手(鑷子/スキンフック)で 皮膚を持ち上げ(外反 )させると、 右手は針の彎曲にそって回転させるのみで 深さを調整できます ※ Cを左中指で支点の様に押すと外反しやすい

  19. 盛り上げる真皮縫合 ・反対側も考え方は同様です B A ・左手で皮膚を外反させつつ、針を刺入 ※この時にBの深さを対側と同じに揃える ・盛り上げたいAで真皮をしっかり拾い あとは、針の彎曲に沿って回転させます ※Aで左中指を支点に外反させるとしやすい 針の刺入時に手首がきつい人は次を参照

  20. よくある質問 針刺入時に手首がきつい ① ② <①に刺す時の針の持ち方> 手掌側で手前に針の先端 ※ 通常の持ち方 <②に刺す時の針の持ち方> 手背側で奥に針の先端 ② ① ※ 針のみ180°回転(点対称) 出てきた針を持つイメージ ※ 手首を伸展させなくてよい 屈曲: 屈側に曲げる 伸展: 伸側に曲げる ※持針器から指を外す方法もあり

  21. よくある質問 真皮縫合で傷が寄らない 創が寄らない場合の注意点 ① 真皮にきちんとかかってない ※ 皮下脂肪だと組織が柔らかいので寄りにくい A ② 結紮が弛い ※ 下に結び目が来る真皮縫合ではAの糸が邪魔で 結紮が締まりにくい場合があります ・図の様に糸を同じ方向に2本とも引っ張って締める ※ 上下2方向に引っ張るとAの糸が邪魔 ・結紮時に、1本は下に引っ張り緊張をかけたまま もう1本を上に引っ張ると結び目が徐々に奥に入り込 むので上下上下と繰り返し結び目を奥に送るとしまる ※ この時にAの糸と糸同士がこすれると切れやすい 手結びの時も同じなので、太い糸で糸結びすると 分かりやすいと思います

  22. よくある質問 浅 深 真皮縫合で段差ができた時の修正法 高い方を浅く、低い方を深く針をかける <真皮縫合後に皮膚に少し段差があった場合> ・真皮縫合をやり直すのが最も良い ・皮膚の段差が小さい時(1mm以内)は 表皮縫合で調整できることがあります ※皮膚の段差が大きい場合は修正できない <右が高く、左が低い段差の場合> ・右を浅く、左を深く針をかけると 左の組織が持ち上がり皮膚の段差が改善します ・右に刺入し、針で下に押して低くする。同じ高さに なったら、左のやや深めに刺入する方法もあります 段差は目立つし残ります 段差ができたら基本的にはやり直しましょう

  23. よくある質問 真皮縫合をしない場所は? 手掌、足底、眼瞼 は 真皮縫合をしない ・手掌や足底に真皮縫合があると、手は物をつかむ時に、足は歩行時に 糸がしこりの様に触れて違和感がずっと残ります ・眼瞼の皮膚は、ものすごく薄いため真皮縫合は不要です 皮下に死腔ができそうで寄せたい時はどうするの? 皮膚縫合時に ① 単結節縫合を深くかける ② 垂直マットレス縫合で深い所を寄せる そうすれば、後で抜糸ができるので 皮膚の下に糸が残りません。

  24. Take home message ・鑷子で進路は調節、持針器は彎曲に沿って回転させるだけ ・皮膚からの深さを揃えよう ・手掌、足底、眼瞼は真皮縫合をしない ・真皮縫合の目安:顔面・頚部 5-0/6-0 PDS 四肢・体幹 4-0/5-0 PDS いかがでしたでしょうか? 真皮縫合は少し難しいですが、ここで紹介したことを意識すれば きっとうまくできるはず。早速実践してみましょう! できれば半年~1年フォローすると最終的な瘢痕がわかります

  25. 参考文献 ・形成外科診療ガイドライン 2021年版. ・田嶋定夫. 形成外科手術手技シリーズ 顔面骨骨折の治療. • 研修医・外科系医師が知っておくべき形成外科の基本知識と手技. 改訂第2版. 形成外科.克誠堂出版, 克誠堂出版,1999. 2012, Vol55 増刊号. ・平野明喜. 形成外科診療プラクティス 顔面骨骨折の治療の実際. 文光堂, 2010. • 市田正成. スキル外来手術アトラス 改題第3版. 文光堂, 2006. ・医学大辞典 第2版. 医学書院, 2009. • 菅又章. 実践よくわかる縫合の基本講座. PEPARS. 2017, No.123 増大号.

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