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shun@形成外科

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図解 縫合の基本 Part2 真皮縫合編

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Award 2022
shun@形成外科

総合病院

内容

「真皮縫合をこれから練習する・もっとうまくなりたい」このような人向けのスライドです。しっかりポイントさえ押さえれば縫合がもっとキレイに、きっと楽しくなるはずです!それでは、真皮縫合編を早速始めていきましょう

※ Part1 皮膚縫合編を見ていない人は先にそちらを見てね

◎目次

・はじめに

・目次

・真皮縫合の目的

・糸と針の選択〈真皮縫合〉

・皮下縫合の目的

・糸と針の選択〈皮下縫合〉

・真皮縫合は結び目が下

・針の進路は左手でコントロール

・“平坦な” 真皮縫合

・運針のイメージ

・糸は同じ方向に出す

・糸を引っぱる方向

・“盛り上げる” 真皮縫合

・よくある質問 針刺入時に手首がきつい

・よくある質問 真皮縫合で傷が寄らない

・よくある質問 真皮縫合で段差ができた時の修正法

・よくある質問 真皮縫合をしない場所は?

・Take home message

本スライドの対象者

研修医/専攻医

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内容

「真皮縫合をこれから練習する・もっとうまくなりたい」このような人向けのスライドです。しっかりポイントさえ押さえれば縫合がもっとキレイに、きっと楽しくなるはずです!それでは、真皮縫合編を早速始めていきましょう

※ Part1 皮膚縫合編を見ていない人は先にそちらを見てね

◎目次

・はじめに

・目次

・真皮縫合の目的

・糸と針の選択〈真皮縫合〉

・皮下縫合の目的

・糸と針の選択〈皮下縫合〉

・真皮縫合は結び目が下

・針の進路は左手でコントロール

・“平坦な” 真皮縫合

・運針のイメージ

・糸は同じ方向に出す

・糸を引っぱる方向

・“盛り上げる” 真皮縫合

・よくある質問 針刺入時に手首がきつい

・よくある質問 真皮縫合で傷が寄らない

・よくある質問 真皮縫合で段差ができた時の修正法

・よくある質問 真皮縫合をしない場所は?

・Take home message

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その他(297)


図解 縫合の基本 Part2 真皮縫合編

  • 1.

    図 解 縫合の基本 Part2 真皮縫合編 shun@形成外科

  • 2.

    はじめに ・ こんにちは! shun@形成外科です ・「真皮縫合をこれから練習する・もっとうまくなりたい」 このような人向けのスライドです ・ しっかりポイントさえ押さえれば 縫合がもっとキレイに、きっと楽しくなるはずです! それでは、真皮縫合編を早速始めていきましょう ※ Part1 皮膚縫合編を見ていない人は先にそちらを見てね Twitter ID @shun46618111

  • 3.

    目 次 <Contents> ・真皮・皮下縫合の目的 ・糸と針の選択 ・真皮縫合の解説 ・盛り上げる真皮縫合 ・よくある質問 Q 手首がきついんですけど… Q 真皮縫合でうまく寄らない Q 真皮縫合での段差の修正法 etc.

  • 4.

    真皮縫合の目的 ① ①創縁にかかる緊張を減らす→ 傷あとが広がるのを防ぐ 皮膚縫合は1-2週間で抜糸されるが、抜糸時の瘢痕はまだ弱い 真皮縫合がない創 真皮縫合がある傷 ① 瘢痕が成熟するまで糸が代わりに緊張を受ける ① 瘢痕に直接緊張がかかる ② 瘢痕にかかる緊張が減る ② 瘢痕の幅が広がる ③ 瘢痕の幅が広がりにくい ※ 骨折が治癒するまでのプレートのイメージ

  • 5.

    真皮縫合の目的 ② ②創縁を密着させる → 糸の痕(suture mark)を防ぐ ・真皮縫合で創が寄れば、表皮縫合は高さや幅の微調整の役割 ※ 微調整も不要であればステリテープでも可 ・表皮縫合時に緊張がなく強い結紮は不要 ※ 結紮はフワッと優しく寄せるイメージ → 強い結紮による糸の痕(suture mark)が残らない 糸の痕(縦線) 瘢 痕 (横線) ③死腔(本来は無いスペース)を作らない

  • 6.

    糸と針の選択〈真皮縫合〉 ① 真皮は硬いため角針を使用 ※裂けやすい時は丸針を使用することも ② 糸の種類 条件① 滑りが良く、愛護的なモノフィラメント 条件② 抗張力が長いもの → 吸収糸のPDS®Ⅱ(以後PDS)やマクソンなどが使用される ※ 以前は非吸収糸のナイロンが使用されていた ③ 糸の太さ ・皮下縫合≧真皮縫合≧表皮縫合 浅い縫合と 同じ or より太い糸を使います 糸の使用例 表皮縫合 真皮縫合 顔面・頚部 6-0/7-0 ナイロン 5-0/6-0 PDS 四肢・体幹 5-0 ナイロン 4-0/5-0 PDS

  • 7.

    皮下縫合の目的 ① 死腔(本来は無いスペース)を作らない ・創と創が密着せずに死腔があると、そのスペースに血液や滲出液 が貯留し血腫や漿液腫(seroma)の原因になる ・血腫や漿液腫は感染や創傷治癒遅延の原因となる また、痛みや不快感が出たり、手術で除去が必要な場合もある ・死腔を作らないための他の方法 ①ドレーンを留置 ②圧迫 ② 真皮縫合のように創縁の緊張を緩和する ※ 皮下縫合は皮下脂肪層の縫合を示すことが多いですが 人によっては皮膚より深い縫合を意味する場合もあります

  • 8.

    糸と針の選択〈皮下縫合〉 ① 皮下組織は柔らかく裂けやすいため丸針を使用 ② 糸の種類 ・感染巣: モノフィラメントで吸収糸が良い → PDS・マクソン ※ 抗菌作用のトリクロサンが添加された抗菌縫合糸(PDSプラス)もある ・緊張が強い: マルチフィラメントが緩みにくい → バイクリル・ポリソーブなど ③ 糸の太さ ・糸の太さは組織の緊張の強さによって決める ・皮下縫合≧真皮縫合≧表皮縫合 真皮縫合と同じ or より太い糸を選びます それでは、真皮縫合のちょっと細かすぎる解説をしていきます

  • 9.

    真皮縫合は結び目が下 表皮 下から針を刺し、結び目を下にする! 真皮 ・表皮縫合では針を上から刺し始めるため 糸の結び目は上にできます ・真皮縫合は皮膚の浅い部分を縫合します 結び目が上にあると皮膚から糸が出てしまうため 下から針を刺し、結び目を下にします 真皮にきちんと糸をかける! 皮下脂肪 ・真皮は硬いため、針を刺した時に感触で分かります ・真皮にきちんとかかっていれば創は寄ります 創があまり寄らない時は、皮下脂肪のみで真皮に かかっていない可能性があります 真皮縫合が浅すぎると皮膚の陥凹や皮膚から糸が露出すること があるため、皮膚側からも確認しましょう

  • 10.

    針の進路は左手でコントロール 針皮 の膚 深を さ引 をっ 調ぱ 整る す程 る度 で 進路を決めるハンドルは左手(鑷子)! 右手(持針器)はアクセル! ・針の進路を右手で無理に曲げようとすると 針は曲がります ・右手は針の彎曲にそって回転させるのみ ・左手の鑷子やスキンフックで皮膚を持ち上げ 外反させる程度を調整することで、進路(深さ)を コントロールします 刺入出時の角度も調整できるので 手首の角度も楽になります

  • 11.

    “平坦な” 真皮縫合 ② 針の刺入出は垂直に! ・表皮縫合の時と基本は同じです ① 真皮へ刺入時: 真皮裏面(皮膚)と垂直に刺す ① ② 創縁へ刺出時: 創面と垂直に針を出す ※ 反対側も同様 左手で皮膚を外反させると 針の刺入出部が見やすくなります

  • 12.

    運針のイメージ A B 深さを揃える A=B <左の創から針を刺す場合> A: 左の創縁から針を出す深さ B: 右の創縁に針を刺す深さ 皮膚からの距離をA=Bに揃える ここがずれると皮膚に段差ができます

  • 13.

    糸は同じ方向に出す 糸は2本とも同じ方向に出す A ・2本とも一緒であれば手前・奥の どちら側でも問題ありません ・引っ張ると糸の輪が小さくなり締まる 手前と奥の別方向に糸を出した場合 ・結ぶときに上の糸(A)をまたぐ形になり 糸がきちんと締まらない →創が寄らず密着しません

  • 14.

    糸を引っぱる方向 創の方向に倒して引っ張る A ※ 創と直交する方向(図だと横向き)に引っ張ると 皮膚が糸で切れて傷つくことがあるため注意 ※ 上下2方向に引っ張ると上のAの糸が邪魔で 結紮時に締まりにくい場合があります 手結びの時も同じなので、太い糸で糸結びすると 分かりやすいと思います

  • 15.

    “盛り上げる” 真皮縫合 緊張の強い部位は盛り上げて縫合する ・外反させると接触面積が増え、瘢痕の成熟 過程で瘢痕が幅広くなるのを予防します ・”ハート形に真皮縫合“とよく言われます 顔面・頚部は盛り上げない ※ 顔面・頚部は緊張が強くかからないため 盛り上がりが残存してしまうから ハート形は無理だと思っている人もいますよね 実際の真皮縫合の方法を見ていきましょう

  • 16.

    盛り上げる真皮縫合 盛り上げるためには以下の2点に気を付けます ① 離れた真皮にかける(A) ※距離をとるほど盛り上がる ② 創縁は少し深めに(B) ※AよりBを深くする A A A B B A

  • 17.

    盛り上げる真皮縫合 ハート形にしようとすると針が曲がってしまうわ 詳しく見ていきましょう。ここからが最重要ポイント! A A ・離れた真皮(A)に針を垂直に刺します ※ 鑷子で外反させながら行う ・真皮への針のかかり具合が重要 ※ 表皮近くまでかけすぎると皮膚が陥凹する 糸が皮膚から出てしまうのは論外 逆に、真皮にかからないのもダメ ※ 針のかかり具合はAの部位で判断 ① 皮膚側から皮膚の陥凹や針の透け具合を見る ② 鑷子を持つ方の中指にあたる感触で判断 などの方法もあります

  • 18.

    盛り上げる真皮縫合 Aの真皮は浅く、創縁(B)は少し深めに: A<B A B C ・Aで真皮をしっかり拾い そこからまた深く戻り創縁Bへ出します ※ この時右手(持針器)のみでグイっと 曲げようとすると針が曲がります ・右図のように左手(鑷子/スキンフック)で 皮膚を持ち上げ(外反 )させると、 右手は針の彎曲にそって回転させるのみで 深さを調整できます ※ Cを左中指で支点の様に押すと外反しやすい

  • 19.

    盛り上げる真皮縫合 ・反対側も考え方は同様です B A ・左手で皮膚を外反させつつ、針を刺入 ※この時にBの深さを対側と同じに揃える ・盛り上げたいAで真皮をしっかり拾い あとは、針の彎曲に沿って回転させます ※Aで左中指を支点に外反させるとしやすい 針の刺入時に手首がきつい人は次を参照

  • 20.

    よくある質問 針刺入時に手首がきつい ① ② <①に刺す時の針の持ち方> 手掌側で手前に針の先端 ※ 通常の持ち方 <②に刺す時の針の持ち方> 手背側で奥に針の先端 ② ① ※ 針のみ180°回転(点対称) 出てきた針を持つイメージ ※ 手首を伸展させなくてよい 屈曲: 屈側に曲げる 伸展: 伸側に曲げる ※持針器から指を外す方法もあり

  • 21.

    よくある質問 真皮縫合で傷が寄らない 創が寄らない場合の注意点 ① 真皮にきちんとかかってない ※ 皮下脂肪だと組織が柔らかいので寄りにくい A ② 結紮が弛い ※ 下に結び目が来る真皮縫合ではAの糸が邪魔で 結紮が締まりにくい場合があります ・図の様に糸を同じ方向に2本とも引っ張って締める ※ 上下2方向に引っ張るとAの糸が邪魔 ・結紮時に、1本は下に引っ張り緊張をかけたまま もう1本を上に引っ張ると結び目が徐々に奥に入り込 むので上下上下と繰り返し結び目を奥に送るとしまる ※ この時にAの糸と糸同士がこすれると切れやすい 手結びの時も同じなので、太い糸で糸結びすると 分かりやすいと思います

  • 22.

    よくある質問 浅 深 真皮縫合で段差ができた時の修正法 高い方を浅く、低い方を深く針をかける <真皮縫合後に皮膚に少し段差があった場合> ・真皮縫合をやり直すのが最も良い ・皮膚の段差が小さい時(1mm以内)は 表皮縫合で調整できることがあります ※皮膚の段差が大きい場合は修正できない <右が高く、左が低い段差の場合> ・右を浅く、左を深く針をかけると 左の組織が持ち上がり皮膚の段差が改善します ・右に刺入し、針で下に押して低くする。同じ高さに なったら、左のやや深めに刺入する方法もあります 段差は目立つし残ります 段差ができたら基本的にはやり直しましょう

  • 23.

    よくある質問 真皮縫合をしない場所は? 手掌、足底、眼瞼 は 真皮縫合をしない ・手掌や足底に真皮縫合があると、手は物をつかむ時に、足は歩行時に 糸がしこりの様に触れて違和感がずっと残ります ・眼瞼の皮膚は、ものすごく薄いため真皮縫合は不要です 皮下に死腔ができそうで寄せたい時はどうするの? 皮膚縫合時に ① 単結節縫合を深くかける ② 垂直マットレス縫合で深い所を寄せる そうすれば、後で抜糸ができるので 皮膚の下に糸が残りません。

  • 24.

    Take home message ・鑷子で進路は調節、持針器は彎曲に沿って回転させるだけ ・皮膚からの深さを揃えよう ・手掌、足底、眼瞼は真皮縫合をしない ・真皮縫合の目安:顔面・頚部 5-0/6-0 PDS 四肢・体幹 4-0/5-0 PDS いかがでしたでしょうか? 真皮縫合は少し難しいですが、ここで紹介したことを意識すれば きっとうまくできるはず。早速実践してみましょう! できれば半年~1年フォローすると最終的な瘢痕がわかります

  • 25.

    参考文献 ・形成外科診療ガイドライン 2021年版. ・田嶋定夫. 形成外科手術手技シリーズ 顔面骨骨折の治療. • 研修医・外科系医師が知っておくべき形成外科の基本知識と手技. 改訂第2版. 形成外科.克誠堂出版, 克誠堂出版,1999. 2012, Vol55 増刊号. ・平野明喜. 形成外科診療プラクティス 顔面骨骨折の治療の実際. 文光堂, 2010. • 市田正成. スキル外来手術アトラス 改題第3版. 文光堂, 2006. ・医学大辞典 第2版. 医学書院, 2009. • 菅又章. 実践よくわかる縫合の基本講座. PEPARS. 2017, No.123 増大号.

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