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研修医が救急外来で迷子になる症候はこれだ〜問診で救急迷子からの卒業〜

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ゆっくり救急医

救命救急センター

内容

意識レベル変化を理由に救急外来を受診した患者さんを診察するとき、問診が重要な症候です。初期研修医、臨床の勉強を先取りしたい医学生、研修医と一緒に当直をする先生へ向けて、研修医の先生が苦手としやすい患者さんの訴えとその解決策をまとめました。

◎目次

・本スライドの対象者

・ズバリ、研修医が苦手な症状とは?

・実は迷子になっている研修医の一例

・なんで迷子になっちゃうの?

・意識状態の変容

・“普段通り”を把握することに時間をかけよう

・救急の問診で便利な生活動作 FATES

・いつどのように?を深掘りする方法

・意識状態の変容の診察手順

・一過性意識消失

・非心原性失神は病歴にこだわれ

・痙攣があれば, てんかん?

・てんかんと失神の鑑別に役立つスコア

・TLOCの難しさ

・意識障害

・Take home message

本スライドの対象者

医学生/研修医

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内容

意識レベル変化を理由に救急外来を受診した患者さんを診察するとき、問診が重要な症候です。初期研修医、臨床の勉強を先取りしたい医学生、研修医と一緒に当直をする先生へ向けて、研修医の先生が苦手としやすい患者さんの訴えとその解決策をまとめました。

◎目次

・本スライドの対象者

・ズバリ、研修医が苦手な症状とは?

・実は迷子になっている研修医の一例

・なんで迷子になっちゃうの?

・意識状態の変容

・“普段通り”を把握することに時間をかけよう

・救急の問診で便利な生活動作 FATES

・いつどのように?を深掘りする方法

・意識状態の変容の診察手順

・一過性意識消失

・非心原性失神は病歴にこだわれ

・痙攣があれば, てんかん?

・てんかんと失神の鑑別に役立つスコア

・TLOCの難しさ

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研修医が救急外来で迷子になる症候はこれだ〜問診で救急迷子からの卒業〜

  • 1.

    研修医が救急外来で 迷⼦になる症候はこれだ 問診で救急迷⼦からの卒業 ゆっくり救急医 救急科専⾨医・集中治療専⾨医 @Yukkuri_991

  • 2.

    本スライドの対象者 • 初期研修医 • 臨床の勉強を先取りしたい医学⽣ • 研修医と⼀緒に当直をする先⽣ 研修医の先⽣が苦⼿としやすい患者さんの訴えと, その解決策を勉強していきましょう!

  • 3.

    ズバリ, 研修医が苦⼿な症候とは︖ 意識状態の変容 意識レベル変化を理由に受診した患者さんを 診察するときに, 迷⼦になってしまう研修医の先⽣を よくみます.

  • 4.

    実は迷⼦になっている研修医の⼀例 意識レベル低下で来院した85歳男性です. AIUEOTIPSに沿って鑑別するために, 甲状腺機能を含めた各種採⾎,頭部CTをやりたいです. 原因がわからなければ頭部MRIまで必要ですかね. 初期研修医 迷⼦になっちゃうNGパターン ⼀過性意識消失と意識障害を区別せず, たくさん検査をする 実は重症の⼤動脈弁狭窄症による失神だった!

  • 5.

    なんで迷⼦になっちゃうの︖ 理由: 問診が重要な症候だから 主訴から鑑別を即断してしまう 不⼗分な問診 検査して安⼼する 間違った⽅向性にどんどん進んでいってしまう(迷⼦化)

  • 6.

    意識状態の変容 意識状態になんらかの変化があった 現在は普段通りに戻っている ⼀過性意識消失 普段通りではない状況が続いている 意識障害 “普段通り”の聴取をあいまいにすると間違える!

  • 7.

    “普段通り”を把握することに時間をかけよう 救急外来に来たすべての⾼齢者を診察するときに必須の問診スキル ポイント1 ⽇常⽣活動作(ADL)と⼿段的⽇常⽣活動作(IADL)に注⽬ • ⾼齢者診療において役⽴つ • ADLは⽣活に必要な基本的な動作, IADLはより⾼次の動作のこと • 問診にADL/IADLを盛り込んで, 普段の⽣活状況を効率的に聴取しよう • ⾔語能⼒(発語なし, うなずきのみ, 簡単な会話, 正常の会話など)も評価 するとなおよし

  • 8.

    D: Dressing(着替え) E: Eating(⾷事) ADL A: Ambulation(歩⾏) T: Toileting(排泄) H: Hygiene(衛⽣) S: Shopping(買い物) H: House-keeping(清掃) IADL A: Accounting(⾦銭管理) F: Food preparation(炊事) T: Transport(外出⼿段) • ADL/IADLのゴロ合わせ DEATH-SHAFT • とくに救急の問診でおすすめ 項⽬を, FATES(運命)で 覚えよう

  • 9.

    救急の問診で便利な⽣活動作 FATES • Food preparation(炊事) ⾷事の⽤意は誰がしていますか︖ • Ambulation(歩⾏) 独歩可︖⾞椅⼦︖歩⾏器︖寝たきり︖ • Toileting(排泄) おむつ︖ポータブルトイレ︖ • Eating(⾷事) ⾷事介助が必要︖⾷事形態は?量は︖ Shopping(買い物) 買い物にいける︖だれがいく︖ ※ADLからは, ⽐較的短時間で聴取しやすい項⽬を選定 ※料理ができる⼈は, だいたいのことができる(どんな料理を作るかも聞くと◎) ※患者本⼈の情報だけでなくキーパーソンによる援助や家庭環境の情報も同時にGETできる

  • 10.

    “普段通り”を把握することに時間をかけよう② 救急外来に来たすべての⾼齢者を診察するときに必須の問診スキル いつから意思疎通が難しくなってきましたか︖ →研修医は意識状態について質問をしている 最近, 認知症が進んできました →家族は質問の意味をよくわかっていない (あまり受け答えができないのも元々なんだな) →研修医は病状評価を軽めに⾒積もってしまっている 図︓すれ違う研修医と患者家族 ポイント2 「最近〇〇です」は いつどのように? を深掘りしよう

  • 11.

    いつどのように?を深掘りする⽅法 • いつ︓変化はいつはじまったか︖を聴取しよう うーん…と意外と答えられないことが多い! 先⽉はどうでしたか︖では去年の春は︖3年前は︖と範囲を広げていく⽅法がおすすめ • どのように︓できなくなったことを具体的に聴取しよう ADL/IADL同⼠を⽐べるとイメージがわきやすい 例)トイレに連れて⾏けば⾃ら排泄できていたのに, 今はおむつで排泄 例)ご飯⼀膳とおかずを⾷べていたのに, ご飯が数⼝と海苔を⾷べられればいいほう 次のページで具体例を3つ紹介

  • 12.

    • もともと︓認知症のためあいさつのみの会話だが歩⾏器で歩けた • いつ︓2⽇前くらいから • どのように︓⾃分の名前しか⾔えず寝たきりになった →急性の意識状態の変容が続いている(意識障害) • もともと︓認知症のためあいさつのみの会話だが歩⾏器で歩けた • いつ︓1時間前に • どのように︓約30秒まったく反応がなかった 現在は, あいさつが可能で⽀えれば⽴てる →急性の意識状態の変容があったが回復している(⼀過性意識消失) • もともと︓認知症のため「いやだ」程度の単語のみの発語 寝たきりで胃瘻から栄養投与を受けている • いつ︓1~2ヶ⽉前から(2ヶ⽉前は発語があったようだ) • どのように︓発語がなくなり閉眼する時間が増えた →慢性の意識状態の変容が続いている(意識障害)

  • 13.

    意識状態の変容の診察⼿順 意識状態になんらかの変化があった 現在は普段通りに戻っている 普段通りではない状況が続いている とにかく病歴聴取 AIUEOTIPS ⼀過性意識消失 意識障害

  • 14.

    ⼀過性意識消失 • transient loss of consciousness(TLOC)と呼ばれる • 意識状態の変化の持続が短く, 意識は⾃然回復する • 失神︓TLOCのうち, 全⾝性の⾎圧低下に伴う, 脳⾎流低下 • ⾮失神性TLOC︓てんかん, くも膜下出⾎など • TLOCの原因を鑑別するには, とにかく病歴が⼤切

  • 15.

    TLOC 失神 神経調節性失神(最多) てんかん ⼼原性失神 起⽴性低⾎圧による失神 くも膜下出⾎ など など

  • 16.

    ⾮⼼原性失神は病歴にこだわれ 神経調節性失神 起⽴性低⾎圧 排泄, ⾷事, 5分以上の⽴位, 恐れ・痛み(例:葬式), 頸部圧迫(例:美容室, ネクタイ), いきみ・咳き込み 起⽴後数分, 薬(例:α遮断薬), Parkinson病 • 病歴聴取では, 上記のキーワードの有無を確認するために必ず closed questionを交えて質問しよう • 該当しなければ, 怖い失神(⼼原性失神)を疑って取り組むべし (12誘導⼼電図が正常なら安⼼, ではない)

  • 17.

    痙攣があれば, てんかん︖ • 失神でも痙攣が起こることに注意 (10%以上) • てんかんは痙攣が起きてから崩れる, 失神は崩れてから短時間痙攣 • 痙攣の様式(強直?間代?どの腕から始まった?), 継続時間, 眼位(上 転?共同偏視?)に着⽬して病歴聴取すること 意識消失の⽬撃者が同伴していなければ, 必ず⽬撃者 に電話をしています. 学校の先⽣や. スーパーの店員 さんなどに電話したことがあります.

  • 18.

    てんかんと失神の鑑別に役⽴つスコア ⾆咬傷 2 発作前の既視感 1 感情的ストレスが誘引 1 発作時に頭を側⽅に向ける 1 意識消失, 1 異常姿勢, 四肢の痙攣, 発作の記憶なし のうちいずれか 発作後に混乱, 錯乱が続く 1 失神⼨前状態 (⾎の気が引きそうな感じ) -2 発作前の発汗 -2 ⻑時間の⽴位や座位に伴う意識消失 -2 合計≧1ならてんかん, 1<なら失神を考える(感度94%, 特異度94%) J Am Coll Cardiol. 2002;40(1):142.

  • 19.

    • 学校に向かっている途中に道路で倒れた • スーパーの⼊り⼝で崩れた • 家から歩いて15分の地点だった • ⾞から降りて2分ほど歩いた • 右腕からはじまる5分間の間代性痙攣 • 倒れないように家族が⽀えていたところ • 眼位は左⽅向を向いていた 15秒ほど四肢を震わせる痙攣が出てきた • 眼球は上転していた どちらも「歩いていたら倒れて痙攣した⼈」ですが, 左はてんかん, 右は失神を思わせます. ⽬撃者がいないと迷宮⼊りしてしまいます.

  • 20.

    TLOCの難しさ • ⽬撃者は, こちらが欲しい情報を⾃発的に説明することはない • 知識を持った医師が, closed questionしなければ迷宮⼊り • 発症前から救急隊到着までのエピソードを時系列で語ってもらおう • 採⾎, ⼼電図, 頭部CT…では特定できないところが難しい • 発作前から病着までの様⼦を, ⾃分の脳内でショートムービーを作れ るようになるまでとことん病歴聴取すること

  • 21.

    意識障害 • 意識状態の変容が⾃然回復しないもの • 意識障害の検査を, TLOCに適⽤しないように注意 • 鑑別はAIUEOTIPSのゴロ合わせで覚えよう • 本当に意識障害どうかを判断するまでは問診が肝だが, TLOCに⽐べると客観的な症状・検査が頼りになる

  • 22.

    A Alcohol アルコール, Wernicke脳症 I Insulin 低⾎糖. ⾼⾎糖 U Uremia 尿毒症 E Encephalopathy Endocrinopathy Electrolytes 脳症(肝性, ⾼⾎圧性) 内分泌疾患 電解質異常 O Overdose, decreased O2 薬物中毒, 低酸素 T Trauma, Temperature 外傷, 低体温, ⾼体温 I Infection 感染症(髄膜炎, 敗⾎症) P Psychogenic 精神疾患 S Seizure, Shock, Stroke, SAH てんかん, ショック 脳卒中

  • 23.

    Take home message 研修医が救急外来で診療する際に, 意識状態の変容のため 受診した患者さんには, 重点的に問診しよう ADL/IADL+⾔語能⼒を問診に組み込むことで, ⾼齢者の病歴聴取を効率的におこなおう ⼀過性意識消失では, ⽬撃者にとことん病歴聴取を おこなって, 脳内ショートムービーを作ろう

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