みんな苦手な血液内科の疾患を病態からしっかりと理解しよう
フル解説動画:https://youtu.be/HAeZa3a6X1o
【AMLの発症機序】
まず急性骨髄性白血病(AML)がどのようにして起こるのか、です。
白血病ってたくさん種類がありますが全部原因となっている細胞が違います
で、AMLはリンパ球が分かれたあとの未熟細胞が原因となります。
この細胞のどこかに、ある日遺伝子変異が起こってしまいます。
造血幹細胞は日々新しい細胞を供給しています。必死に分裂して、分化して細胞を産生しているので、そのプロセスの中で歯車が狂ってしまうことがあるんです。
ただ、1つ歯車が狂っただけではAMLは発症しません。
★AMLを発症するには2つの異常が必要になります★
1つは増殖スイッチがONになりっぱなしになること。これによって異常を来した細胞が増え続ける能力を獲得します
しかし、増えた細胞が分化していけば、成熟した好中球がたくさん増えるだけになります。
なので、ここでもう一つの異常が大事になってきます。
それは、分化できない、という異常を獲得することです。
これによって、わらわらと未熟な細胞の大渋滞が起こることになります。
大渋滞した未熟な細胞は骨髄から漏れ出て末梢血にも出てきます。
こうして造血の工場はびっしりと未熟な細胞で埋め尽くされ、正常な造血を行うことができなくなってしまいます。
つまり体の中から正常な血液細胞が失われて、なんの役にも立たない未熟な細胞が骨髄も末梢血も埋め尽くすわけです。
これがAMLの基本的な発症機序と病態になります。
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次は他の血液疾患からAMLに進展する経過の場合です。
★これは、造血幹細胞に異常がある病気で起こってきます★
ここには骨髄異形成症候群と骨髄増殖性疾患といわれる、慢性骨髄性白血病とか骨髄繊維症が入ってきます
こういった造血幹細胞に遺伝子変異がある病気というのは、異常な造血幹細胞から産生されるすべての細胞に異常があります
骨髄異形成症候群であればがん抑制遺伝子がおかしくなっていて、
骨髄増殖性疾患であればすでに増殖スイッチが入ってますから、
さらなる遺伝子異常が起こりやすい状態となっています。
Youtubeで続きもフル解説してますので、ぜひどうぞ
https://youtu.be/HAeZa3a6X1o