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健康診断で要精査 尿潜血の対応方法

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27,615

202

2022/5/4
2022/5/22 更新

本スライドの対象者

専攻医/専門医

内容

健康診断後の尿潜血を泌尿器科と腎臓内科のどちらに紹介すればいいのか迷った経験はないだろうか。本スライドでは健康診断後の外来を担当し始めた研修医や専攻医向けに、各専門科へ紹介するポイントを中心に解説する。

湯浅駿

勤医協札幌病院


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健康診断で要精査 尿潜血の対応方法

  1. 健康診断で要精査 尿潜血の対応方法

  2. 健康診断後の「尿潜血」を診察した際に、 専門科への紹介、適切な経過観察を 自信をもって行えるようになる はじめに 目標

  3. 健康診断で尿潜血 尿沈渣 6週間後に尿沈渣再検 糸球体性血尿の可能性を評価    □ 尿蛋白定性≧1+    □ 変形赤血球>3%    □ 赤血球円柱  □ 尿アルブミン/蛋白比>0.59 赤血球<5HPF 赤血球≧5HPF 陽性 1年以内に健康診断でフォロー 血尿精査フローチャート 泌尿器科へ紹介 腎臓内科へ紹介 1つ以上該当 尿路系悪性腫瘍のリスク確認 □ 男性  □ 40歳以上  □ 泌尿器科系疾患 □ 化学薬品暴露 □ 喫煙歴 □ 肉眼的血尿 □ 排尿刺激症状  □尿路感染の既往 □ 鎮痛薬多用 □ 骨盤放射線照射既往 □ シクロホスファミド治療歴 1つ以上該当 [高リスク] 腎膀胱エコー、尿細胞診 該当なし[低リスク] 陽性 陰性 該当なし 陰性

  4. 健康診断で尿潜血 尿沈渣 6週間後に尿沈渣再検 赤血球<5HPF 赤血球≧5HPF 陽性 1年以内に健康診断でフォロー 血尿精査フローチャート 泌尿器科へ紹介 腎臓内科へ紹介 1つ以上該当 尿路系悪性腫瘍のリスク確認 □ 男性  □ 40歳以上  □ 泌尿器科系疾患 □ 化学薬品暴露 □ 喫煙歴 □ 肉眼的血尿 □ 排尿刺激症状  □尿路感染の既往 □ 鎮痛薬多用 □ 骨盤放射線照射既往 □ シクロホスファミド治療歴 1つ以上該当 [高リスク] 腎膀胱エコー、尿細胞診 該当なし[低リスク] 陽性 陰性 該当なし 陰性 糸球体性血尿の可能性を評価    □ 尿蛋白定性≧1+    □ 変形赤血球>3%    □ 赤血球円柱  □ 尿アルブミン/蛋白比>0.59

  5. 健康診断で尿潜血陽性となり受診した場合、まず行う検査は尿沈渣である   「血尿」とは尿沈渣で赤血球5個/HPF以上の状態と定義される   *HPF (high power field):高倍率視野(400倍視野) なお本スライドでは健康診断で要精査となった場合を想定しており 顕微鏡的血尿かつ無症状であることを前提に解説を進める 肉眼的血尿の対応は後述する 初回検査 尿沈渣で血尿かどうかを判断する

  6. 健康診断で尿潜血 尿沈渣 6週間後に尿沈渣再検 赤血球<5HPF 赤血球≧5HPF 陽性 1年以内に健康診断でフォロー 血尿精査フローチャート 泌尿器科へ紹介 腎臓内科へ紹介 1つ以上該当 尿路系悪性腫瘍のリスク確認 □ 男性  □ 40歳以上  □ 泌尿器科系疾患 □ 化学薬品暴露 □ 喫煙歴 □ 肉眼的血尿 □ 排尿刺激症状  □尿路感染の既往 □ 鎮痛薬多用 □ 骨盤放射線照射既往 □ シクロホスファミド治療歴 1つ以上該当 [高リスク] 腎膀胱エコー、尿細胞診 該当なし[低リスク] 陽性 陰性 該当なし 陰性 糸球体性血尿の可能性を評価    □ 尿蛋白定性≧1+    □ 変形赤血球>3%    □ 赤血球円柱  □ 尿アルブミン/蛋白比>0.59

  7. 以下に健康診断で尿潜血陽性→尿沈渣陰性となる主な原因を示す 尿沈渣陰性(赤血球<5HPF)の場合 6週間後に尿沈渣を再検する ・尿路感染症 ・月経 ・直前の運動 ・直前の泌尿器科的処置   など 偽陽性の場合 一時的に血液が混入した場合 ・ヘモグロビン尿 (血管内溶血など) ・ミオグロビン尿 (横紋筋融解など)           など  

  8. 日本腎臓学会*1、米国家庭医療学会*2は 「尿沈渣は合計3回の陰性を確認すること」を推奨している  初回検査時と再検査時で合計2回は行うが、 無症状の患者にこれ以上検査を行うのは実際の現場では困難なことが多い   しかしながら一部には尿路系悪性腫瘍や急速進行性糸球体腎炎などの 重篤な疾患が含まれていることもある 後述の尿路系悪性腫瘍のリスクも踏まえた上で、 個々の患者に応じて検査回数やフォロー間隔を決定することが多い 検査回数とフォロー間隔に関して *1 一般臨床医(プライマリケア)のための検尿の考え方・進め方. 飯野靖彦, 監. 日本腎臓学会「検尿の勧め」啓発委員会, 2003.  *2 Sharp VJ, et al:Assessment of asymptomatic microscopic hematuria in adults. Am Fam Physician. 2013;88(11):747-54. 

  9. 健康診断で尿潜血 尿沈渣 6週間後に尿沈渣再検 赤血球<5HPF 赤血球≧5HPF 陽性 1年以内に健康診断でフォロー 血尿精査フローチャート 泌尿器科へ紹介 腎臓内科へ紹介 1つ以上該当 尿路系悪性腫瘍のリスク確認 □ 男性  □ 40歳以上  □ 泌尿器科系疾患 □ 化学薬品暴露 □ 喫煙歴 □ 肉眼的血尿 □ 排尿刺激症状  □尿路感染の既往 □ 鎮痛薬多用 □ 骨盤放射線照射既往 □ シクロホスファミド治療歴 1つ以上該当 [高リスク] 腎膀胱エコー、尿細胞診 該当なし[低リスク] 陽性 陰性 該当なし 陰性 糸球体性血尿の可能性を評価    □ 尿蛋白定性≧1+    □ 変形赤血球>3%    □ 赤血球円柱  □ 尿アルブミン/蛋白比>0.59

  10. 以下の糸球体性血尿を示唆する所見があれば腎臓内科に紹介する 尿沈渣陽性(赤血球≧5HPF)の場合 糸球体性血尿の可能性を評価する * Am J Kidney Dis. 2008 Aug;52(2):235-41.  ・腎機能低下(eGFR<50)を伴う場合も糸球体性血尿を考慮する ・尿アルブミン/蛋白比のカットオフを0.59mg/mgとすると感度97.3%、特異度100%となり鑑別に有用               *尿アルブミンは糖尿病性腎症以外は保険適用外であることに注意

  11. 健康診断で尿潜血 尿沈渣 6週間後に尿沈渣再検 赤血球<5HPF 赤血球≧5HPF 陽性 1年以内に健康診断でフォロー 血尿精査フローチャート 泌尿器科へ紹介 腎臓内科へ紹介 1つ以上該当 尿路系悪性腫瘍のリスク確認 □ 男性  □ 40歳以上  □ 泌尿器科系疾患 □ 化学薬品暴露 □ 喫煙歴 □ 肉眼的血尿 □ 排尿刺激症状  □尿路感染の既往 □ 鎮痛薬多用 □ 骨盤放射線照射既往 □ シクロホスファミド治療歴 1つ以上該当 [高リスク] 腎膀胱エコー、尿細胞診 該当なし[低リスク] 陽性 陰性 該当なし 陰性 糸球体性血尿の可能性を評価    □ 尿蛋白定性≧1+    □ 変形赤血球>3%    □ 赤血球円柱  □ 尿アルブミン/蛋白比>0.59

  12. 「化学薬品暴露」の中でも芳香族アミン(ベンジンやβ-ナフタレンなど)が重要である 染料・顔料・ペンキ類を扱う職業のリスクが高いため、 職業歴(ペンキ、革、金属、製紙、ゴム工場など)を確認する 尿路系悪性腫瘍のリスク確認 1つ以上に当てはまれば泌尿器科紹介 尿路上皮癌のリスク因子  [1つ以上に当てはまる→高リスク、当てはまらない→低リスク] □ 男性  □ 40歳以上  □ 泌尿器科系疾患 □ 化学薬品暴露 □ 喫煙歴 □ 肉眼的血尿 □ 排尿刺激症状  □尿路感染の既往 □ 鎮痛薬多用 □ 骨盤放射線照射既往 □ シクロホスファミド治療歴 *血尿診断ガイドライン2013. ライフサイエンス出版, 2013. *膀胱癌:患者さんの手引き、ESMO 診療ガイドラインに基づいた患者さん向け情報、日本癌治療学会

  13. 健康診断で尿潜血 尿沈渣 6週間後に尿沈渣再検 赤血球<5HPF 赤血球≧5HPF 陽性 1年以内に健康診断でフォロー 血尿精査フローチャート 泌尿器科へ紹介 腎臓内科へ紹介 1つ以上該当 尿路系悪性腫瘍のリスク確認 □ 男性  □ 40歳以上  □ 泌尿器科系疾患 □ 化学薬品暴露 □ 喫煙歴 □ 肉眼的血尿 □ 排尿刺激症状  □尿路感染の既往 □ 鎮痛薬多用 □ 骨盤放射線照射既往 □ シクロホスファミド治療歴 1つ以上該当 [高リスク] 腎膀胱エコー、尿細胞診 該当なし[低リスク] 陽性 陰性 該当なし 陰性 糸球体性血尿の可能性を評価    □ 尿蛋白定性≧1+    □ 変形赤血球>3%    □ 赤血球円柱  □ 尿アルブミン/蛋白比>0.59

  14. 尿路系悪性腫瘍の低リスクの場合 腎膀胱エコー、尿細胞診を行う <メリット> ・非侵襲的 ・蓄尿時の検査で膀胱内の確認可能  膀胱癌の感度72%、特異度91%*1 ・腫瘤性病変の有無、結石の有無、  血管病変の有無などを評価可能 <デメリット> ・小さな尿路上皮癌は診断困難 尿細胞診 腎膀胱エコー(腹部超音波検査) <メリット> ・非侵襲的 ・特異度高い(98%) *2 <デメリット> ・感度低い(38% ) *2  膀胱癌以外の感度は更に低い ・日本と米国で推奨が異なる          (次スライドで解説) *1 Clin Radiol. 2008 Dec;63(12):1317-25.   *2 J Urol. 2008 Mar;179(3):862-7; discussion 867.

  15. 尿細胞診に関して 検査の特性を踏まえて使用する ・尿路系悪性腫瘍が疑われたときは  初期から使用を推奨 ・顕微鏡的血尿で悪性腫瘍のリスク因子に  該当しない場合、腹部エコーと併せて  尿路系悪性腫瘍の除外にも使える ・検出率を上げるため複数回の実施を推奨  米国:推奨しない 日本:推奨する ・感度が低いため  初期からのルーチンでの使用は推奨なし ・先にCT尿路造影検査など画像検査を行い  陰性であった場合に考慮  内科医が外来で非侵襲的に行える検査であるため、 筆者は特性(感度が低いなど)を踏まえつつ必要な症例に対して使用している

  16. おまけ     ・肉眼的血尿   ・押さえておくべき疾患    IgA腎症    糸球体基底膜菲薄症候群    ナットクラッカー症候群

  17. 肉眼的血尿 悪性腫瘍を見逃さないことが重要 尿路系悪性腫瘍 20.9% 原因不明 52.5% 尿路感染 13.0% 糸球体性血尿 10.3% 尿管結石 3.2% 肉眼的血尿では顕微鏡的血尿(5.4%)に比べて 悪性腫瘍のリスクが非常に高く(20.9%)、 中でも膀胱癌が圧倒的に多い   リスクがある患者は積極的に泌尿器科へ紹介して 悪性腫瘍を見逃さないように意識する   また一通り検査が正常でも3年に1%の割合で 悪性疾患が見つかるとの報告があるため 3年間のフォローアップを行う *J Urol. 2000 Feb;163(2):524-7.  肉眼的血尿の 原因疾患 *J rol. 1991 Feb;145(2):335-6.

  18. 糸球体にIgA優位の沈着がみられる腎炎 慢性糸球体腎炎は透析新規導入疾患の第3位であるが、 IgA腎症は慢性糸球体腎炎の中で約1/3を占め最も多い   予後 :不良、約20年で40%程度の症例が末期腎不全に進行 有病率:3.9-4.5人/10万人 症状 :無症状で健康診断で指摘(約70%)     上気道感染後の肉眼的血尿で発見(約10%)  *疾患活動性により一時的に血尿・蛋白尿が陰性化することがある   →3回以上の検査が推奨されている理由 診断 :腎生検 IgA腎症 *遠藤正之:IgA腎症の疫学・症候・予後. 日腎会誌2008;50(4):442-7.

  19. ・左腎静脈が大動脈と上腸間膜動脈に圧迫されて圧が上昇   →血尿、蛋白尿、側腹部痛、精索静脈瘤などを生じる ・診断:早朝尿で尿潜血陰性、造影CT検査、腹部エコー ・治療:自然治癒が多いため経過観察、稀に外科的治療 糸球体基底膜菲薄症候群 ナットクラッカー症候群 ・常染色体優性遺伝の予後良好な疾患、有病率5-9% ・一般的に顕微鏡的血尿(+)、肉眼的血尿(−)、蛋白尿(−)、腎障害(−) ・IgA腎症が鑑別となるため家族歴のみで安易に診断するのではなく、  専門科の受診を得ての診断が望ましい 大動脈 上腸間膜動脈 左腎静脈

  20. 『血尿診断ガイドライン2013』の記載を中心に 健康診断後の尿潜血の対応をまとめました。 米国泌尿器科学会が2020年に公表した 血尿ガイドラインとの相違点もいくつか存在しますが、 混乱を避けるために今回は最小限を記載しました。 興味のある方は2つのガイドラインを読み比べてみて、 より学びを深めていただければと思います。 それぞれのセッティングで尿潜血の診療を行なうにあたり、 本スライドが参考になれば幸いです。

  21. ・血尿診断ガイドライン2013 ・「型」が身につく蛋白尿・血尿の診かた・考えかた ・誰も教えてくれなかった尿検査のアドバンス活用術 ・ジェネラリストのための内科診断リファレンス ・考える技術 第3版 ・米国家庭医療学会アルゴリズム (Sharp VJ, et al:Assessment of asymptomatic microscopic hematuria in adults. Am Fam Physician. 2013;88(11):747-54. ) ・UpToDate:Etiology and evaluation of hematuria in adults (閲覧日:2022/05/22) 参考文献

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