#4.
救急外来でやるべきこと ➤二次性頭痛の除外
➤二次性頭痛とは・・・他疾患に併発する新規の頭痛が生じ,その疾患が頭痛の原因になると認定された場合に診断される. 『頭痛の診療ガイドライン2021』より抜粋
#5.
問診
#6.
問診 初発なのか(もともと頭痛持ちなのか)
疼痛箇所
性状(持続性か間欠的か)
疼痛の程度
発症の経過(突発性なのか,誘因があったのか等)
随伴症状はあるか
#7.
SNNOOP10 二次性頭痛を疑うRed Flags 『頭痛の診療ガイドライン2021』より引用
#8.
SNNOOP10は使える!? 救急外来を受診した100例の頭痛患者を対象に、SNNOOP10の感度を検証した、スペインのある病院での単独研究で感度は100%
救急外来を受診した5293例の頭痛患者を対象とした11か国前向きコホート研究Head/Head-Columbia studyで感度は96.5%
➤感度は高く、スクリーニングに適している! Chu K, et al. Emerg Med J. 2024 Garcǐa-Azorǐn et al. Cephalalgia. 2022 Dec.
#9.
Head/Head-Columbia study SNNOOP10でスクリーニングできなかった症例 特発性頭蓋内圧亢進症 15例
脳腫瘍 6例
脳腫瘍 6例
ウイルス性髄膜炎 6例
くも膜下出血 2例
脳卒中 2例
脳内出血 1例
脳室-腹腔シャント合併症 1例
水頭症 1例
➤画像検査あるいは腰椎穿刺を行えば診断可能!
#10.
画像検査
#11.
画像検査
CT or MRI ?
#12.
画像検査 症例① 頭部単純CT 自験例
#13.
画像検査 症例① 頭部単純MRI DWI 自験例 急性期脳梗塞
#14.
画像検査 症例① 頭部単純CT梗塞条件 自験例
#15.
画像検査 症例② 頭部単純CT 自験例 くも膜下出血
#16.
画像検査 症例② 頭部単純MRI FLAIR 自験例 脳動脈瘤なし
#17.
画像検査 症例③ 頭部単純CT 自験例 脳静脈洞血栓症
#18.
画像検査 症例③ 頭部単純MRI 自験例 FLAIR T1WI
#19.
画像検査 症例③ 頭部単純MRI 自験例 MRV MRV
#20.
画像検査 CT “たった1回の”頭部CT撮影が小児の頭蓋内悪性腫瘍を1.5倍増加させたとする大規模コホートからの報告あり Hauptmann et al. Lancet Oncol. 2023 Jan.
#21.
画像検査 CT
短時間で撮ることができる
被曝がある
意外に読むのが難しい!?
#22.
画像検査 MRI
時間がかかる
被曝がない
血管の評価が可能
脳血管障害(RCVSや椎骨動脈解離に合併する)の検出がしやすい
#23.
画像検査 “MRIは特に小児ではCTによる被曝を避ける観点から有用である.また,RCVS や動脈解離など血管評価が重要である頭痛疾患や下垂体疾患の可能性を考慮する場合には MRI検査が推奨される.” 『頭痛の診療ガイドライン2021』より
#24.
画像検査
CT < MRI !
#25.
画像検査 症例④ 頭部MRA RCVS 自験例
#26.
画像検査 症例⑤ 頭部MRA 椎骨動脈解離 自験例 BPAS
#27.
救急外来での頭痛診療の流れ 問診
(SNNOOP10で スクリーニング) 画像検査
(+腰椎穿刺) 二次性頭痛の除外 はい 帰宅 いいえ 入院(経過観察も可) 演者私見
#28.
一次性頭痛
#29.
一次性頭痛 ➤片頭痛
➤緊張型頭痛
➤TACs 三叉神経・自律神経性頭痛(群発頭痛など)
#30.
片頭痛
#31.
片頭痛 ➤病態は三叉神経血管説(何らかの刺激が三叉神経に加わることで炎症性物質が放出され、血管拡張等の神経原性炎症を惹起し疼痛シグナルが脳へ伝達される)が有力とされる
➤何らかの刺激=臭い・光,ストレス,天候,女性ホルモン等
➤30歳代までの発症が大半
➤慢性疾患であるため、診断には5回以上の発作の確認が必要
W F Stewart et al. Cephalalgia. 2008 Nov. 『頭痛の診療ガイドライン2021』より抜粋,改変
#32.
片頭痛 診断 ➤拍動性,片側性,中等度以上,日常的な動作により増悪/日常的な動作を避ける →これらの2項目以上を満たす
➤頭痛発作中に光・音過敏もしくは悪心・嘔吐 いずれかを満たす
➤発作の持続時間は4~72時間(未治療もしくは治療無効の際)
➤閃輝暗点など前兆があればほぼ確定的
※発作間欠期症状として肩凝りがあることあり
※緊張型頭痛と片頭痛の合併例も多い
#33.
症例提示 閃輝暗点で受診 急性期脳梗塞 横濱もえぎ野クリニック脳神経外科・脳神経内科
HPより
#34.
片頭痛 ポイント ➤片頭痛は慢性疾患!⇒救急外来で“片頭痛”と気安く診断してはいけない!(片側がズキズキ≠片頭痛)
➤片頭痛≠片側性頭痛
➤片頭痛は生活支障度が高い
➤片頭痛は様々な発作予防治療が可能な疾患
#35.
緊張型頭痛
#36.
緊張型頭痛 以下の頭痛を10回以上みとめる
➤30分~7日間持続する
➤非拍動性,両側性,軽度~中等度以上,日常的な動作により増悪しない→これらの2項目以上を満たす
➤悪心・嘔吐はない,光・音過敏はあっても どちらか一方のみ
#37.
TACs(Trigeminal autonomic cephalalgias)三叉神経・自律神経性頭痛
#38.
TACs ➤三叉神経の過剰興奮が副交感神経活性化を起こす
➤疼痛と同側に流涙・鼻汁・縮瞳・眼瞼下垂・発汗など副交感神経症状を伴う 『頭痛の診療ガイドライン2021』より抜粋,改変
#39.
TACs ※ランツジール🄬 90-180 mg分3 / インフリー🄬 200-400mg分2
#40.
群発頭痛
#41.
症例提示 左目の激痛、充血で受診 こいけ眼科HPより 急性緑内障発作
#42.
本日の復習
#43.
見逃してはいけない頭痛 脳動脈瘤破裂
可逆性脳血管攣縮症候群
脳静脈洞血栓症
下垂体卒中
椎骨動脈解離
髄膜炎
側頭動脈炎
緑内障発作
⇒診断にMRIが必要(血管評価が必要) ⇒画像では診断不可
#44.
二次性頭痛を見逃さないためには ➤SNNOOP10を活用
➤“眼”も観察する
➤新規の症状があれば、頭部MRIをなるべく実施する(状況によるが、、)
➤状況に応じて腰椎穿刺を考慮
#45.
Take home messages ➤頭痛診療のスタートは二次性頭痛を否定すること!(SNNOOP10,MRIを積極的に活用してください)
➤片頭痛は慢性疾患である(救急外来で容易に診断しない!)
➤片頭痛は生活障害度が高い疾患かつ治療が可能です。
➤頭痛症例でお困りの際は、神経内科(頭痛外来)へご紹介ください。
#46.
脳神経内科医のキャリア 脳卒中 (脳卒中専門医,脳血管内治療専門医)
変性疾患
神経免疫疾患 (神経免疫診療認定医)
神経感染症
てんかん (てんかん専門医)
末梢神経疾患 (臨床神経生理学会専門医 脳波・筋電図)
筋疾患
認知症・高次脳機能(認知症専門医)
頭痛 (頭痛専門医)
(※当院で取得可能な神経内科サブスぺ専門医資格)
興味のある人は是非当院神経内科へ!!
#47.
Headache Master School Japan ➤年2回
➤全国各地で開催 ※ご本人から使用承諾を得ています