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もう迷わない心電図!(徐脈・頻脈編)

投稿者プロフィール
常見勇太

聖路加国際病院

1,816

6

概要

自分が聖路加をはじめ色々な病院で内科の病棟や救急外来を経験し、さまざまな頻脈・徐脈に出会いました。

発熱によるもの、脱水によるもの、迷走神経反射などなど経過観察して良い徐脈・頻脈が多いですが、

見逃してはいけないものに遭遇することも時折あります。

そんな時もメカニズムから見直せるスライドを作成しました、参考になれば幸いです。

投稿された先生へ質問や勉強になったポイントをコメントしてみましょう!

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テキスト全文

心電図の基礎と頻脈・徐脈の概要

#1.

ECG Lecture ~Tachycardia/Bradycardia~ St.Luke’s International Hospital YUTA TSUNEMI

#2.

はじめに ・外来や病棟で遭遇する病態で最も多いものの一つである ・ほとんどの頻脈は経過観察可能なものであるが、  中には対応をしないと悪化、致命的になるものもある ・徐脈頻脈は、ほとんどの場合必ず原因がある ・原因を除去することが徐脈頻脈の治療になることもある Advanced!! 心電図1級レベルです!!!

高齢者における心電図の症例

#3.

74歳女性 主訴発熱 病歴来院2日前から排尿時痛、発熱を自覚され当院に救急搬送となった 既往歴高血圧、脂質異常症、発作性心房細動 主要な検査結果血液検査 WBC 12000, CRP 12.4尿検査  WBC(3+), NIT(+) 初期加療尿路感染症の診断で、抗菌薬加療目的に入院となった。セフトリアキソン2g 1日1回、補液

#4.

At midnight, he developed shock with sBP of 60mmHg

#5.

68歳男性 主訴全身倦怠感 病歴医療機関受診歴の乏しい生活保護受給者。来院1週間ほど前から全身倦怠感を自覚され当院に救急搬送となった。 主要な検査結果血液検査 BUN 96, Cre 6.8, K 6.2ABG   pH 7.31, PO2 81, PCO2 32, HCO3 14, Lac 3.1CT検査  両側腎盂の菲薄化、閉塞機転なし 初期加療急性腎障害、または慢性腎臓病の診断で入院。自尿はあるとのことで、ERでGI療法のみ施行した。1時間後のKは5.2であった。

#6.

She complained of nausea at midnight, followed by loss of consciousness and convulsions

頻脈の定義とその影響

#7.

頻脈とは? 安静時の脈拍数が100回/分以上であること 脳をはじめとする各種臓器に対する酸素が減少することにより症状(pre/syncope)や臓器障害をきたすことが問題となる 頻脈になる理由がある、ただ頻脈を抑えることが治療ではない!

#8.

頻脈とは? 安静時の脈拍数が100回/分以上であること 脳をはじめとする各種臓器に対する酸素が減少することにより症状(pre/syncope)や臓器障害をきたすことが問題となる 頻脈になる理由がある、ただ頻脈を抑えることが治療ではない!

#9.

頻脈とは? 安静時の脈拍数が100回/分以上であること 脳をはじめとする各種臓器に対する酸素が減少することにより症状(pre/syncope)や臓器障害をきたすことが問題となる 頻脈になる理由がある、ただ頻脈を抑えることが治療ではない!

#10.

頻脈とは? 安静時の脈拍数が100回/分以上であること 脳をはじめとする各種臓器に対する酸素が減少することにより症状(pre/syncope)や臓器障害をきたすことが問題となる 頻脈になる理由がある、ただ頻脈を抑えることが治療ではない!

#11.

頻脈とは? 安静時の脈拍数が100回/分以上であること 脳をはじめとする各種臓器に対する酸素が減少することにより症状(pre/syncope)や臓器障害をきたすことが問題となる 頻脈になる理由がある、ただ頻脈を抑えることが治療ではない!

#12.

頻脈とは? 安静時の脈拍数が100回/分以上であること 脳をはじめとする各種臓器に対する酸素が減少することにより症状(pre/syncope)や臓器障害をきたすことが問題となる 頻脈になる理由がある、ただ頻脈を抑えることが治療ではない!

頻脈の原因と分類

#13.

頻脈の原因 安静時の脈拍数が100回/分以上であること 脳をはじめとする各種臓器に対する酸素が減少することにより症状(pre/syncope)や臓器障害をきたすことが問題となる 頻脈になる理由がある、ただ頻脈を抑えることが治療ではない!

#14.

頻脈の原因 「HI EDGE」

#15.

頻脈の分類 頻脈(Tachycardia) Regular or Irregular QRS narrow or wide Narrow QRS tachycardia Wide QRS tachycardia Narrow QRS regular Narrow QRS irregular Wide QRS regular Wide QRS irregular

#16.

Wide QRS irregular tachycardia 心室細動 (VF; Ventricular fibrillation) 人を集めると同時に、速やかにCPRを開始する

#17.

Narrow QRS irregular tachycardia 頻脈性心房細動 (Af tachycardia) ABC、バイタルサインを確認し、 Af tachycardiaになった理由を考えながら対応する

#18.

どんな時も忘れない「猿も聴診器」 ABCの確認A: Airway(大丈夫ですか?お名前を教えてください)B: Breathing(頸部と胸部を観察)C: Circulation(皮膚の色調、CRTなどを観察) バイタルサイン意識レベル、血圧が最重要体温や呼吸数、酸素化も確認する 心エコーざっと心機能が保たれているか確認する 12誘導心電図モニターのみで判断しないこと!必ず12誘導を! 血液検査主に炎症反応(感染の有無)、電解質に問題ないか(KやMg)

頻脈の治療法とアプローチ

#19.

対応 循環虚脱(Collapse)迷わずカルディオバージョン!人を集めること! 循環維持初めてゆっくり考えられる、以下の検査をさらに行うこと

#20.

Rate control? Rhythm control? Rate control Rhythm control

#21.

Narrow QRS regular tachycardia 洞性頻脈 (sinus tachycardia) 心房頻拍 (AT; Atrial Tachycardia) 房室結節リエントリー性頻拍 (AVNRT; AV Nodal Re-entry Tachycardia) 房室リエントリー性頻拍 (AVRT; AV Re-entry Tachycardia) 上室性頻拍(SVT)

#22.

Narrow QRS regular tachycardia 洞性頻脈 (sinus tachycardia) ショックを引き起こす原因とはならない 何かの結果として起こるために、原因を精査する

#23.

頻脈の原因 「HI EDGE」

#24.

Narrow QRS regular tachycardia 心房頻拍 (AT; Atrial Tachycardia) 洞結節とは異なる部位からの異常信号 洞性頻脈とは異なり、急激に心拍数が上昇する

心室頻拍とその診断基準

#25.

Narrow QRS regular tachycardia 房室結節リエントリー性頻拍 (AVNRT; AV Nodal Re-entry Tachycardia)

#26.

Narrow QRS regular tachycardia 房室リエントリー性頻拍 (AVRT; AV Re-entry Tachycardia)

#27.

AVNRT? AVRT? AVNRT AVRT 心室の興奮(QRS波)と 心房の興奮(逆行性P波)がほぼ同時 心室の興奮(QRS波)と 心房の興奮(逆行性P波)が時間差 Advanced!!

#28.

Wide QRS regular tachycardia 考えうる疾患としては2つ Advanced!! 心室頻拍(VT; Ventricular Tachycardia) 上室性頻拍(SVT)+変行伝導(脚ブロックなど) ABC、vital signの確認! どういった波形がVTらしいのか? Wide QRS Narrow QRS

#29.

VTらしさとは? 判断基準は3つ! Advanced!! 北西軸 Positive or Negative Concordant Fusion/Capture beat Ⅰ aVf 北 西

#30.

VTらしさとは? 判断基準は3つ! Advanced!! 北西軸 Positive or Negative Concordant Fusion/Capture beat Negative Concordance

徐脈の定義とアプローチ方法

#31.

VTらしさとは? 判断基準は3つ! Advanced!! 北西軸 Positive or Negative Concordant Fusion/Capture beat

#32.

Wide QRS regular tachycardia 考えうる疾患としては2つ 心室頻拍(VT; Ventricular Tachycardia) 上室性頻拍(SVT)+変行伝導(脚ブロックなど) 北西軸 Positive or Negative Concordant Fusion/Capture beat Advanced!!

#33.

徐脈とは? 安静時の脈拍数が60回/分未満であること 脳をはじめとする各種臓器に対する酸素が減少することにより症状(pre/syncope)や臓器障害をきたすことが問題となる 徐脈になる理由がある、ただ徐脈を抑えることが治療ではない!

#34.

徐脈のアプローチ ~SSST Approach~ Stable Symptom Secondary Treatment 循環動態は安定しているか 意識消失、倦怠感など徐脈に起因する症状はあるのか 2次性の徐脈か?原因は? 上記をもとに緊急性を判断し治療を行う!

#35.

Stable? ~VF AED ON~ Vasovagal reflex(迷走神経反射) Freezing(低体温症) AMI(心筋梗塞), AD(大動脈解離), Arrhythmia(不整脈) Electrolyte, Endocrine(高K血症、甲状腺機能低下症、副腎不全) Drug(β-blocker、Ca-blockerなど) Oxygen(低酸素) Neurogenic (神経原性)

#36.

徐脈のアプローチ Symptom意識消失、前失神、易疲労感、脱力感、労作時呼吸苦、心不全徴候など SecondaryAMIや電解質異常がないかチェックする Treatment原因の解除や精査するために時間稼ぎが必要!   一時的ペースメーカー、経皮ペーシング  アトロピン1mg 1A

徐脈のメカニズムと洞不全症候群

#37.

徐脈のメカニズム 洞結節 房室結節

#38.

徐脈のメカニズム 洞結節 房室結節 洞結節の機能不全 洞性徐脈、洞停止 洞結節から心房までの経路の機能不全 洞房ブロック 心房から心室への経路(房室結節を含む)の機能不全 房室ブロック

#39.

洞不全症候群(SSS; Sick Sinus Syndrome) 基本的には無症状であれば、ペースメーカーは不要 洞性徐脈 洞停止または洞房ブロック 徐脈頻脈症候群 ~Rubenstein分類~ P波がなくなる

#40.

洞停止と洞房ブロック どちらが洞停止?洞房ブロック?

#41.

洞房ブロック 洞結節の機能不全 洞性徐脈、洞停止 洞結節から心房までの経路の機能不全 洞房ブロック 心房から心室への経路(房室結節を含む)の機能不全 房室ブロック 洞結節は正常に動いているため ブロックされなければP波は規則正しく出る

#42.

洞停止と洞房ブロック P波が規則正しく出ていない=洞結節自体の異常(洞停止) P波が規則正しく出ている=洞結節自体は正常(洞房ブロック) P波がない=洞不全症候群Ⅱ群のうちのどちらかであろう

房室ブロックの種類と特徴

#43.

房室ブロック 1度房室ブロック PQ間隔(P波の始まりからQ点まで)が5mm以上

#44.

房室ブロック 2度房室ブロック(Wenckebach) 心拍が抜ける前後のPR間隔が異なる(前>後)

#45.

房室ブロック 2度房室ブロック(Mobitz) 心拍が抜ける前後のPR間隔が一致する ペースメーカー

#46.

房室ブロック 高度房室ブロック(Advanced) P波に対して2回以上連続でQRS波が抜ける 4:1高度房室ブロック ペースメーカー

#47.

房室ブロック 3度房室ブロック(Complete) P波、QRS波がそれぞれ独立して規則正しく認める 房室解離(AV dissociation) ペースメーカー

#48.

Case1 頻脈性心房細動 (Af tachycardia) 心機能が保たれており、Afになった途端血圧が下がったために Rate controlに加えRhythm controlが必要と考えた 心機能は保たれていて、ピルシカイニド+ジゴキシンを投与し、 無事sinus returnし血圧が改善した

症例研究と心電図のまとめ

#49.

Case2 完全房室ブロック 一時的ペースメーカーを挿入し、緊急血液透析を施行した 徐々に血清K値は正常化し、脈もsinusに戻った

#50.

まとめ 頻脈徐脈には必ず起こす理由がある! どんな場合でもまずは「ABC」と「vital sign」から! 頻脈は「QRS幅」と「整or不整」で4つに分類すること! 「患者背景」によって薬を使い分けること! 徐脈は「SSST approach」をもとに考えること! 「回路のどこ」が障害されているのかで分類すること!

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