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健康診断で要精査 糖尿病の対応方法

投稿者プロフィール
湯浅駿

順天堂大学医学部附属順天堂医院

28,429

256

概要

新規に指摘された糖尿病に対しての対応方法をまとめました。

フローチャートに沿って対応することで

初回検査の確認から薬物治療までを完遂できます。

糖尿病診療の入り口としてぜひこのスライドを活用ください。

本スライドの対象者

研修医/専攻医

参考文献

  • 糖尿病治療ガイド2022-2023(日本糖尿病学会)

  • 2型糖尿病の薬物療法のアルゴリズム 第2版(日本糖尿病学会)

  • ここが知りたい! 糖尿病診療ハンドブックVer.5(中外医学社)

  • プライマリ・ケア医のための新・糖尿病診療(日経BP)

  • 糖尿病標準診療マニュアル2023(日本糖尿病・生活習慣病ヒューマンデータ学会)

  • Common Diseases Up to date(南山堂)

  • ホスピタリストのための内科診療フローチャート 第2版(有限会社シーニュ)

  • Hospitalist Vol.6 No.2 2018 糖尿病(メディカル・サイエンス・インターナショナル)

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テキスト全文

  • #1.

    健康診断で要精査 糖尿病の対応⽅法

  • #2.

    はじめに 2 ・これから糖尿病の勉強を始める専攻医、研修医 対象 ・健診後の糖尿病精査に対して不安のある⽅

  • #3.

    はじめに 3 本スライドは健康診断で⾼⾎糖を指摘された病状が安定している患者を想定している 「インスリンの絶対的適応/相対的適応」の説明は省略する インスリンの絶対的適応 ・インスリン依存状態 ・⾼⾎糖性の昏睡(DKA、HHS) ・重度の肝障害、腎障害を合併しているとき ・重症感染症、外傷、中等度以上の外科⼿術 (全⾝⿇酔施⾏例など)のとき ・糖尿病合併妊婦(⾷事療法だけでは ⾎糖コントロール不良の場合も含む) ・静脈栄養時の⾎糖コントロール インスリンの相対的適応 ・インスリン⾮依存状態だが著名な⾼⾎糖 (空腹時⾎糖値250mg/dL以上、 随時⾎糖値350mg/dL以上)の場合 ・経⼝薬療法のみでは 良好な⾎糖コントロールが得られない場合 ・痩せ型で栄養状態が低下している場合 ・ステロイド治療時に⾼⾎糖を認める場合 ・糖毒性を積極的に解除する場合 『糖尿病治療ガイド2022-2023』p.70

  • #4.

    健康診断で⾼⾎糖 <診断基準> □ 空腹時⾎糖≧126mg/dL □ 75gOGTT2時間値≧200mg/dL □ 随時⾎糖≧200mg/dL □ HbA1c≧6.5% <初回検査> □ ⼀般的な⾎算、⽣化学 □ ⾎清クレアチニン □ LDL-コレステロール □ 尿⼀般定性、尿中クレアチニン、尿中アルブミン □ 抗GAD抗体 □ TSH □ 腹部エコー □ 空腹時⾎中Cペプチド、空腹時⾎糖 全例に <合併症の確認> □神経症 毎回︓⾃覚症状の確認 1年毎︓アキレス腱反射、振動覚の確認 □網膜症 □腎症 1年毎︓眼科受診 3-6ヶ⽉毎︓⾎清Cr、尿中Cr、尿中Alb □⾜壊疽 □悪性腫瘍 □認知症 □⻭周病 □脳梗塞 □虚⾎性⼼疾患 □⾻粗鬆症 □脂肪肝 □サルコペニア □感染症 <インスリン分泌・抵抗性の評価> <⽣活療法> □⾷事療法 □運動療法 <薬物療法> ▶禁忌なし → メトホルミン 250mg2錠1-2x ▶禁忌あり → SGLT2i ︓ジャディアンス10mg1錠1x朝 GLP-1RA︓オゼンピック0.25mg1回/週 ⽪下注 DPP-4i ︓トラゼンタ5mg1錠1x <⾎糖コントロール⽬標> ⽬標 ⾎糖値正常化を ⽬指す際の⽬標 合併症予防 のための⽬標 治療強化が 困難な際の⽬標 HbA1c (%) 6.0未満 7.0未満 8.0未満

  • #5.

    健康診断で⾼⾎糖 <診断基準> □ 空腹時⾎糖≧126mg/dL □ 随時⾎糖≧200mg/dL □ 75gOGTT2時間値≧200mg/dL □ HbA1c≧6.5% <初回検査> □ ⼀般的な⾎算、⽣化学 □ ⾎清クレアチニン □ LDL-コレステロール □ 尿⼀般定性、尿中クレアチニン、尿中アルブミン □ 抗GAD抗体 □ TSH □ 腹部エコー □ 空腹時⾎中Cペプチド、空腹時⾎糖 全例に <合併症の確認> □神経症 毎回︓⾃覚症状の確認 1年毎︓アキレス腱反射、振動覚の確認 □網膜症 □腎症 1年毎︓眼科受診 3-6ヶ⽉毎︓⾎清Cr、尿中Cr、尿中Alb □⾜壊疽 □悪性腫瘍 □認知症 □⻭周病 □脳梗塞 □虚⾎性⼼疾患 □⾻粗鬆症 □脂肪肝 □サルコペニア □感染症 <インスリン分泌・抵抗性の評価> <⽣活療法> □⾷事療法 □運動療法 <薬物療法> ▶禁忌なし → メトホルミン 250mg2錠1-2x ▶禁忌あり → SGLT2i ︓ジャディアンス10mg1錠1x朝 GLP-1RA︓オゼンピック0.25mg1回/週 ⽪下注 DPP-4i ︓トラゼンタ5mg1錠1x <⾎糖コントロール⽬標> ⽬標 ⾎糖値正常化を ⽬指す際の⽬標 合併症予防 のための⽬標 治療強化が 困難な際の⽬標 HbA1c (%) 6.0未満 7.0未満 8.0未満

  • #6.

    診断基準 6 ⾎糖値+HbA1cの両⽅が該当すれば即診断可 ①空腹時⾎糖 ②75gOGTT2時間値 以上 以上 1 2 6 mg/dL 2 0 0 mg/dL ③随時⾎糖 ④HbA1c 以上 以上 2 0 0 mg/dL 6.5% ・①〜③のいずれかと④を満たせば糖尿病の診断 ・①〜④の⼀つのみ認めた場合は、別⽇に再検査し①〜④を認めれば糖尿病の診断 (ただし④HbA1cのみ反復して該当した場合は診断不可) ・①〜③に加えて下記に該当する場合も1回の検査で診断可能 糖尿病の典型的な症状(⼝渇、多飲、多尿、体重減少)の存在 確実な糖尿病網膜症の診断

  • #7.

    健康診断で⾼⾎糖 <診断基準> □ 空腹時⾎糖≧126mg/dL □ 75gOGTT2時間値≧200mg/dL □ 随時⾎糖≧200mg/dL □ HbA1c≧6.5% <初回検査> □ ⼀般的な⾎算、⽣化学 □ ⾎清クレアチニン □ LDL-コレステロール □ 尿⼀般定性、尿中クレアチニン、尿中アルブミン □ 抗GAD抗体 □ TSH □ 腹部エコー □ 空腹時⾎中Cペプチド、空腹時⾎糖 全例に <合併症の確認> □神経症 毎回︓⾃覚症状の確認 1年毎︓アキレス腱反射、振動覚の確認 □網膜症 □腎症 1年毎︓眼科受診 3-6ヶ⽉毎︓⾎清Cr、尿中Cr、尿中Alb □⾜壊疽 □悪性腫瘍 □認知症 □⻭周病 □脳梗塞 □虚⾎性⼼疾患 □⾻粗鬆症 □脂肪肝 □サルコペニア □感染症 <インスリン分泌・抵抗性の評価> <⽣活療法> □⾷事療法 □運動療法 <薬物療法> ▶禁忌なし → メトホルミン 250mg2錠1-2x ▶禁忌あり → SGLT2i ︓ジャディアンス10mg1錠1x朝 GLP-1RA︓オゼンピック0.25mg1回/週 ⽪下注 DPP-4i ︓トラゼンタ5mg1錠1x <⾎糖コントロール⽬標> ⽬標 ⾎糖値正常化を ⽬指す際の⽬標 合併症予防 のための⽬標 治療強化が 困難な際の⽬標 HbA1c (%) 6.0未満 7.0未満 8.0未満

  • #8.

    初回検査 8 以下の検査をルーティーンで提出する □ ⼀般的な⾎算、⽣化学 □ ⾎清クレアチニン □ 尿⼀般定性 尿中クレアチニン、尿中アルブミン □ LDL-コレステロール □ 抗GAD抗体 合併症の確認 動脈硬化リスクの確認 緩徐進⾏1型糖尿病の確認 □ TSH □ 腹部エコー □ 空腹時⾎中Cペプチド、空腹時⾎糖 ⼆次性糖尿病の確認 インスリン分泌能、抵抗性の確認

  • #9.

    健康診断で⾼⾎糖 <診断基準> □ 空腹時⾎糖≧126mg/dL □ 75gOGTT2時間値≧200mg/dL □ 随時⾎糖≧200mg/dL □ HbA1c≧6.5% <初回検査> □ ⼀般的な⾎算、⽣化学 □ ⾎清クレアチニン □ LDL-コレステロール □ 尿⼀般定性、尿中クレアチニン、尿中アルブミン □ 抗GAD抗体 □ TSH □ 腹部エコー □ 空腹時⾎中Cペプチド、空腹時⾎糖 全例に <合併症の確認> □神経症 毎回︓⾃覚症状の確認 1年毎︓アキレス腱反射、振動覚の確認 □網膜症 □腎症 1年毎︓眼科受診 3-6ヶ⽉毎︓⾎清Cr、尿中Cr、尿中Alb □⾜壊疽 □悪性腫瘍 □認知症 □⻭周病 □脳梗塞 □虚⾎性⼼疾患 □⾻粗鬆症 □脂肪肝 □サルコペニア □感染症 <インスリン分泌・抵抗性の評価> <⽣活療法> □⾷事療法 □運動療法 <薬物療法> ▶禁忌なし → メトホルミン 250mg2錠1-2x ▶禁忌あり → SGLT2i ︓ジャディアンス10mg1錠1x朝 GLP-1RA︓オゼンピック0.25mg1回/週 ⽪下注 DPP-4i ︓トラゼンタ5mg1錠1x <⾎糖コントロール⽬標> ⽬標 ⾎糖値正常化を ⽬指す際の⽬標 合併症予防 のための⽬標 治療強化が 困難な際の⽬標 HbA1c (%) 6.0未満 7.0未満 8.0未満

  • #10.

    インスリン分泌・抵抗性の評価 10 分泌低下or抵抗性のどちらが主病態か評価する インスリン分泌 インスリン抵抗性 肥満 あり あり ⾮肥満 低下 なし 簡単に評価 正確に評価 空腹時⾎中CPR 空腹時⾎糖 ▶空腹時⾎中CPR →0.6ng/mL未満でインスリン適応 ▶CPRindex=空腹時⾎中CPR/空腹時⾎糖×100 →0.8以下でインスリン適応 空腹時IRI 空腹時⾎糖 ▶HOMA-β=空腹時IRI×360/(空腹時⾎糖-63) →40-60で正常 30以下でインスリン分泌低下 *⾎糖140mg/dL以下の場合に有⽤ *インスリン使⽤時は⽤いない *CPR︓Cペプチド IRI︓⾎中インスリン ▶空腹時IRI →15μU/mL以上でインスリン抵抗性あり ▶HOMA-IR=空腹時IRI×空腹時⾎糖/405 →1.6以下で正常 2.5以上でインスリン抵抗性あり 『 Hospitalist Vol.6 No.2 2018 糖尿病』

  • #11.

    インスリン分泌・抵抗性の評価 11 病態に合わせて治療法を選択 ・初回外来では体型からおおまかにインスリン分泌能と抵抗性を判断する ・正確に評価するには空腹時⾎中CPR、空腹時IRI、空腹時⾎糖などを確認し 病態に合わせて治療法を選択する インスリン抵抗性あり (主に肥満) ・肥満がインスリン抵抗性に関連しているため ⽣活療法による減量が必須である ・インスリン分泌⾮促進系の メトホルミン、SGLT2阻害薬や 体重減少が期待できる GLP-1受容体作動薬の優先度が上がる インスリン分泌低下あり (主に⾮肥満) ・「インスリン適応」に該当する場合は インスリン製剤を開始する ・インスリン分泌促進系薬剤である DPP-4阻害薬の優先度が上がる

  • #12.

    健康診断で⾼⾎糖 <診断基準> □ 空腹時⾎糖≧126mg/dL □ 75gOGTT2時間値≧200mg/dL □ 随時⾎糖≧200mg/dL □ HbA1c≧6.5% <初回検査> □ ⼀般的な⾎算、⽣化学 □ ⾎清クレアチニン □ LDL-コレステロール □ 尿⼀般定性、尿中クレアチニン、尿中アルブミン □ 抗GAD抗体 □ TSH □ 腹部エコー □ 空腹時⾎中Cペプチド、空腹時⾎糖 全例に <合併症の確認> □神経症 毎回︓⾃覚症状の確認 1年毎︓アキレス腱反射、振動覚の確認 □網膜症 □腎症 1年毎︓眼科受診 3-6ヶ⽉毎︓⾎清Cr、尿中Cr、尿中Alb □⾜壊疽 □悪性腫瘍 □認知症 □⻭周病 □脳梗塞 □虚⾎性⼼疾患 □⾻粗鬆症 □脂肪肝 □サルコペニア □感染症 <インスリン分泌・抵抗性の評価> <⽣活療法> □⾷事療法 □運動療法 <薬物療法> ▶禁忌なし → メトホルミン 250mg2錠1-2x ▶禁忌あり → SGLT2i ︓ジャディアンス10mg1錠1x朝 GLP-1RA︓オゼンピック0.25mg1回/週 ⽪下注 DPP-4i ︓トラゼンタ5mg1錠1x <⾎糖コントロール⽬標> ⽬標 ⾎糖値正常化を ⽬指す際の⽬標 合併症予防 のための⽬標 治療強化が 困難な際の⽬標 HbA1c (%) 6.0未満 7.0未満 8.0未満

  • #13.

    ⽣活療法 13 ⾷事療法 ・3⾷バランスよく⾷べることが重要 ・「⾷事バランスガイド」、 「糖尿病⾷事療法のための⾷品交換表」 を参考に指導 ・厳格な糖質制限(糖質の割合が40%未満)は 死亡リスクが⾼くなるため推奨しない 『Dietary carbohydrate intake and mortality: a prospective cohortstudy and meta-analysis』PMID:30122560 運動療法 ・有酸素運動︓ 中 強 度 (やや楽〜ややきつい)で 1 5 0 分 / 週 以 上 週に3回以上、2⽇間続けて休まない ・レジスタンス運動︓ 2-3回/週、2⽇続けて⾏わない ・⼼⾎管疾患⾼リスク、進⾏した網膜症が ある場合は注意する

  • #14.

    健康診断で⾼⾎糖 <診断基準> □ 空腹時⾎糖≧126mg/dL □ 75gOGTT2時間値≧200mg/dL □ 随時⾎糖≧200mg/dL □ HbA1c≧6.5% <初回検査> □ ⼀般的な⾎算、⽣化学 □ ⾎清クレアチニン □ LDL-コレステロール □ 尿⼀般定性、尿中クレアチニン、尿中アルブミン □ 抗GAD抗体 □ TSH □ 腹部エコー □ 空腹時⾎中Cペプチド、空腹時⾎糖 全例に <合併症の確認> □神経症 毎回︓⾃覚症状の確認 1年毎︓アキレス腱反射、振動覚の確認 □網膜症 □腎症 1年毎︓眼科受診 3-6ヶ⽉毎︓⾎清Cr、尿中Cr、尿中Alb □⾜壊疽 □悪性腫瘍 □認知症 □⻭周病 □脳梗塞 □虚⾎性⼼疾患 □⾻粗鬆症 □脂肪肝 □サルコペニア □感染症 <インスリン分泌・抵抗性の評価> <⽣活療法> □⾷事療法 □運動療法 <薬物療法> ▶禁忌なし → メトホルミン 250mg2錠1-2x ▶禁忌あり → SGLT2i ︓ジャディアンス10mg1錠1x朝 GLP-1RA︓オゼンピック0.25mg1回/週 ⽪下注 DPP-4i ︓トラゼンタ5mg1錠1x <⾎糖コントロール⽬標> ⽬標 ⾎糖値正常化を ⽬指す際の⽬標 合併症予防 のための⽬標 治療強化が 困難な際の⽬標 HbA1c (%) 6.0未満 7.0未満 8.0未満

  • #15.

    薬物療法 15 禁忌がなければメトホルミンが第⼀選択 ⼼⾎管イベント 抑制効果 体重 低⾎糖リスク 薬価 ⾼ あり 不変〜減 低 低 SGLT2阻害薬 中 あり 減 低 中〜⾼ GLP-1受容体作動薬 ⾼ あり 減 低 ⾼ DPP-4阻害薬 中 なし 不変 低 中 ⾎糖降下作⽤ ビグアナイド薬 (メトホルミン) (⽤量依存性あり) 『2型糖尿病の薬物療法のアルゴリズム 第2版』 ・ S G LT 2 阻 害 薬 や G L P - 1 受 容 体 作 動 薬 の 推 奨 が ⾼ ま っ て い る が 既存のエビデンスはほとんどがメトホルミンを併⽤した状態での報告であるため 禁忌がなければメトホルミンを第⼀選択として使⽤する ・本スライドでは第⼀選択薬となりうる4種類に関して解説し、 SU薬、αGI、チアゾリジン薬、グリニド薬、イメグリミンに関しては省略する

  • #16.

    ビグアナイド薬(メトホルミン) ⼼⾎管イベント抑制+安価など多くのメリット ・⼼⾎管イベントを減らすエビデンスがある、安価、低⾎糖を起こさないなど 多くのメリットがあり、禁忌がなければ第⼀選択で使⽤する ・処⽅例︓メトホルミン250mg2錠1-2xで開始 最⼤250mg9錠3x(計2250mg /⽇)まで増量可能 ・副作⽤︓胃腸症状(悪⼼・嘔吐、⾷欲不振、下痢、腹部膨満など) ビタミンB12⽋乏 ・禁忌 ︓ 腎 機 能 障 害 患 者 ( e G F R ≦ 3 0 mL/分/1.73m2 ) 4 5 ≦ e G F R (mL/分/1.73m2)< 6 0 最⼤1500mg /⽇ 3 0 ≦ e G F R (mL/分/1.73m2)< 4 5 最⼤ 750mg /⽇ 脱⽔、シックデイ、過度のアルコール摂取など ⼼⾎管・肺機能障害、⼿術前後、肝機能障害など 16

  • #17.

    S G LT 2 阻 害 薬 17 ジャディアンスがエビデンスで⼀歩リード ⼀般名 商品名 ⼼⾎管イベント 抑制効果 慢性⼼不全への 適応 CKDへの適応 エンパグリフロジン ジャディアンス ○ ○ ○ ダパグリフロジン フォシーガ × ○ ○ カナグリフロジン カナグル ○ × ○ (2型糖尿病合併) ・⼼⾎管イベント抑制効果、腎保護作⽤のエビデンスが多く出てきている 2024年2⽉からジャディアンスにCKDへの適応が追加された ・良い適⽤︓「動脈硬化性⼼疾患の既往もしくは⾼リスク(肥満、喫煙者、男性など)」 「慢性⼼不全」「慢性腎臓病(CKD)」 ・処⽅例︓ジャディアンス10mg1錠1x朝

  • #18.

    S G LT 2 阻 害 薬 18 体重減少に伴い⾎圧低下など多くのメリット ・腎臓でのブドウ糖の再吸収を阻害して、尿中に糖を排泄する作⽤がある →腎障害では効果がでない、⾼⾎糖でより効果でやすいという特徴がある ・糖が尿中に排泄されるため体重減少効果あり →⾎圧低下、脂質改善、尿酸低下、脂肪肝改善の副次的効果がある ・副作⽤︓ 脱⽔ ︓尿糖排泄に伴う多尿・頻尿が⽣じるため飲⽔を促す 尿路感染症・性器感染症 ︓処⽅開始時に説明して、相談しやすくしておく 正常⾎糖ケトアシドーシス︓糖質制限が発症リスクとなるため注意する サルコペニア・体重減少 ︓痩せ型や⾼齢者には使⽤を控える

  • #19.

    S G LT 2 阻 害 薬 主な研究 ▶EMPA-REG OUTCOME試験 (2015年、PMID︓26378978) ⼼⾎管疾患の既往がある2型糖尿病患者7020例が対象、ジャディアンスにより⼼⾎管死、⼼不全が低下 ▶CANVAS試験 (2017年、PMID︓28605608) ⼼⾎管リスクの⾼い2型糖尿病患者10142例が対象、カナグルにより⼼⾎管イベントが低下、腎保護作⽤あり ▶DAPA-HF試験 (2019年、PMID︓31535829) HFrEFを有する4744⼈が対象、糖尿病の有無によらずフォシーガにより⼼不全⼊院、⼼⾎管イベント低下 ▶ E M P E R O R- Re d u c e d 試 験 (2020年、PMID︓32865377) HFrEFを有する3730⼈が対象、糖尿病の有無によらずジャディアンスにより⼼⾎管死、⼼不全⼊院低下 ▶ E M P E R O R- P r e s e r ve d 試 験 (2021年、PMID︓34449189) HFpEFを有する5988⼈が対象、糖尿病の有無によらずジャディアンスにより⼼⾎管イベント低下 ▶DELIVER試験 (2022年、PMID︓36027570) HFpEFを有する6263⼈が対象、糖尿病の有無によらずフォシーガにより⼼⾎管イベント低下 ▶DAPA-CKD試験 (2020年、PMID︓32970396) CKDを有する4304⼈が対象、糖尿病の有無によらずフォシーガにより腎保護作⽤、⼼⾎管死低下 ▶EMPA-KIDNEY試験 (2023年、PMID︓36331190) CKDを有する6609⼈が対象、糖尿病の有無によらずジャディアンスにより腎保護作⽤、⼼⾎管死低下 19

  • #20.

    GLP-1受容体作動薬 20 オゼンピックがエビデンス、減量作⽤ともに優れる ⼀般名 商品名 ⼼⾎管イベント 抑制効果 体重減少作⽤ 投与⽅法 リラグルチド ビクトーザ ○ ○ 1回/⽇・注射 デュラグルチド トルリシティ △1) ×2) 1回/週・注射 セマグルチド オゼンピック ○ ○ 1回/週・注射 セマグルチド リベルサス × ○ 1回/⽇・経⼝ 1)『Dulaglutide and cardiovascular outcomes in type 2 diabetes (REWIND): a double-blind, randomised placebo-controlled trial』PMID︓31189511 *⽇本の保険適応の2倍量であり注意 2)『Once-weekly glucagon-like peptide-1 receptor agonist dulaglutide is non-inferior to once-daily liraglutide and superior to placebo in Japanese patients with type 2 diabetes: a 26-week randomized phase III study』PMID︓26179187 ・処⽅例︓オゼンピック0.25mg1回/週 ⽪下注で開始 4週間後に0.5mgへ増量 ・経⼝薬であるリベルサスが2021年2⽉に販売開始となったが、 ⼼⾎管イベント抑制効果がなく、内服⽅法も煩雑であるため優先度は下がる

  • #21.

    GLP-1受容体作動薬 ⾼度肥満やインスリン導⼊前に優先して使⽤ ・良い適⽤︓「⾼度肥満(BMI≧30)」 「これからインスリンの導⼊を検討している⽅」 ・DPP-4阻害薬との併⽤は保険上認められていない 注射薬であること、⽶国ほどの⾼度肥満例が少ないこと、薬価を踏まえると 筆者はDPP-4阻害薬を優先して使⽤するケースも多い ・副作⽤︓消化器症状(悪⼼、便秘、下痢など) 膵炎、胆嚢炎、胆管炎などの胆道疾患 21

  • #22.

    DPP-4阻害薬 22 痩せ型の⾼齢者では第⼀選択 ⼀般名 商品名 腎機能障害 重度の肝障害 特徴 シタグリプチン ジャヌビア/ グラクティブ リナグリプチン トラゼンタ トレラグリプチン ザファテック 週1回製剤 オマリグリプチン マリゼブ 週1回製剤 調整不要 調整不要 処⽅頻度の⾼い薬剤、特徴的な薬剤を掲載 参考︓https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/series/survey/201605/546991.html ・他の薬剤が使⽤できない場合にのみ第⼀選択となりうる 良い適⽤︓「痩せ型の⾼齢者」「インスリン分泌低下している⽅」 ・薬剤ごとの⾎糖降下作⽤は同等であり、 筆者は腎機能障害でも調節不要のトラゼンタを優先して使⽤している 処⽅例︓トラゼンタ5mg1錠1x

  • #23.

    DPP-4阻害薬 23 副作⽤は少ないが、⼼⾎管イベント抑制効果なし ・第⼀選択で使⽤することは少ないが、 安価で低⾎糖リスクや副作⽤も少ないため多剤と併⽤して使⽤する頻度は⾼い ・ 複 数 の 試 験 が 組 ま れ て い る が ⼼ ⾎ 管 イ ベ ン ト を 有 意 に 減 ら し た エ ビ デ ン ス は な い 1) ・GLP-1受容体作動薬との併⽤は保険上認められない ・副作⽤︓ 消化器症状(特に便秘) 膵炎(データ不⼗分だが関連する可能性あり) ⽔疱性類天疱瘡 関節炎、関節痛 1) TECOS試験 『Effect of Sitagliptin on Cardiovascular Outcomes in Type 2 Diabetes』 PMID:26052984 CARMELINA試験 『Effect of Linagliptin vs Placebo on Major Cardiovascular Events in Adults With Type 2 Diabetes and High Cardiovascular and Renal Risk』 PMID:30418475

  • #24.

    薬物療法 まとめ 24 <第⼀選択> 処⽅例︓メトホルミン250mg2錠1-2x 禁忌 ︓腎機能障害患者(eGFR≦30mL/分/1.73m2 ) 脱⽔、シックデイ、過度のアルコール摂取など ⼼⾎管・肺機能障害、⼿術前後、肝機能障害など 禁忌あり <SGLT2阻害薬> 処⽅例︓ジャディアンス10mg1錠1x朝 良い適⽤︓動脈硬化性⼼疾患の既往もしくは ⾼リスク(肥満、喫煙者など) 慢性⼼不全、慢性腎臓病(CKD) <GLP-1受容体作動薬> 処⽅例︓オゼンピック0.25mg1回/週 ⽪下注 良い適⽤︓⾼度肥満(BMI≧30) インスリン導⼊を検討している⽅ 処⽅例︓トラゼンタ5mg1錠1x 良い適⽤︓痩せ型の⾼齢者 インスリン分泌低下している⽅ ⾎糖値が⽬標に達しない場合 ・上記薬剤の増量もしくは併⽤ ・SU薬、αGI、チアゾリジン薬、グリニド薬、イメグリミン、インスリンを併⽤ <DPP-4阻害薬> *詳細は本スライドでは省略

  • #25.

    健康診断で⾼⾎糖 <診断基準> □ 空腹時⾎糖≧126mg/dL □ 75gOGTT2時間値≧200mg/dL □ 随時⾎糖≧200mg/dL □ HbA1c≧6.5% <初回検査> □ ⼀般的な⾎算、⽣化学 □ ⾎清クレアチニン □ LDL-コレステロール □ 尿⼀般定性、尿中クレアチニン、尿中アルブミン □ 抗GAD抗体 □ TSH □ 腹部エコー □ 空腹時⾎中Cペプチド、空腹時⾎糖 全例に <合併症の確認> □神経症 毎回︓⾃覚症状の確認 1年毎︓アキレス腱反射、振動覚の確認 □網膜症 □腎症 1年毎︓眼科受診 3-6ヶ⽉毎︓⾎清Cr、尿中Cr、尿中Alb □⾜壊疽 □悪性腫瘍 □認知症 □⻭周病 □脳梗塞 □虚⾎性⼼疾患 □⾻粗鬆症 □脂肪肝 □サルコペニア □感染症 <インスリン分泌・抵抗性の評価> <⽣活療法> □⾷事療法 □運動療法 <薬物療法> ▶禁忌なし → メトホルミン 250mg2錠1-2x ▶禁忌あり → SGLT2i ︓ジャディアンス10mg1錠1x朝 GLP-1RA︓オゼンピック0.25mg1回/週 ⽪下注 DPP-4i ︓トラゼンタ5mg1錠1x <⾎糖コントロール⽬標> ⽬標 ⾎糖値正常化を ⽬指す際の⽬標 合併症予防 のための⽬標 治療強化が 困難な際の⽬標 HbA1c (%) 6.0未満 7.0未満 8.0未満

  • #26.

    合併症 26 糖尿病の治療⽬標は合併症の予防 ・糖尿病は将来の合併症を予防する⽬的で治療することを患者とよく共有する <細⼩⾎管合併症> <⼤⾎管合併症> <その他> ⾎糖コントロールが最も重要 動脈硬化リスクの管理が重要 癌が糖尿病の死亡原因第1位 ・し︓神経障害 ・え︓⾜壊疽(下肢閉塞性動脈硬化症) ・悪性腫瘍 ・め︓網膜症 ・の︓脳梗塞 ・⾻粗鬆症 ・じ︓腎症 ・き︓虚⾎性⼼疾患 ・認知症 ・脂肪肝 ・サルコペニア ・⻭周病 ・感染症

  • #27.

    合併症 神経障害 27 下肢の痺れ、⽴ちくらみ、便秘など多彩な症状 糖尿病性多発神経障害の簡易診断基準案 必須項⽬(以下の2項⽬を満たす) 1.糖尿病が存在する 2.糖尿病性神経障害以外の末梢神経障害を否定しうる 条件項⽬ (以下の3項⽬のうち2項⽬以上を満たす場合を”神経障害あり”とする) 1.糖尿病性多発神経障害に基づくと思われる⾃覚症状 2.両側アキレス腱反射の低下あるいは消失 3.両側内果の振動覚低下(C128⾳叉にて10秒以下) 注意事項 糖尿病性神経障害に基づくと思われる⾃覚症状とは 1.両側性 2.⾜趾先および⾜底の「しびれ」「疼痛」「異常感覚」 3.上肢のみの症状は取らない 参考項⽬ (以下のいずれかを満たす場合は条件項⽬を満たさなくても神経障害ありとする) 1.神経伝導検査で2つ以上の神経で それぞれ1項⽬以上の検査項⽬(伝導速度、振幅、潜時)の異常を認める 2.臨床的に明らかな糖尿病性⾃律神経障害がある (⾃律神経機能検査で異常を確認することが望ましい) 『糖尿病性神経障害を考える会2002年1⽉18⽇改訂』 ・糖尿病発症から5年以内に発症する ・症状︓ 下肢のしびれ、疼痛、異常感覚 起⽴性低⾎圧(⽴ちくらみ) 便秘、排尿障害など ・検査頻度 毎回︓⾃覚症状の確認 1年に1回︓アキレス腱反射、振動覚の確認

  • #28.

    合併症 網膜症 28 失明原因の第3位であり全例眼科へ紹介 『糖尿病連携⼿帳』 ・年間約3000⼈が失明しており失明原因の第3位 →糖尿病を診断したら全例眼科へ紹介する 『糖尿病連携⼿帳(左図)』で眼科と連携 ・病期(糖尿病発症から10年以内に発症する) 単純網膜症→増殖前網膜症→増殖網膜症 ・増殖網膜症が⽣じている段階で 急速な⾎糖降下を⾏うと増悪する可能性がある →HbA1cを1ヶ⽉に0.5%の速度で下げる ・検査頻度︓最低でも1年に1回は眼科受診

  • #29.

    合併症 腎症 29 ⼈⼯透析導⼊の原因第1位 ・⼈⼯透析導⼊の原因第1位であり 糖尿病性腎症の病期分類 尿アルブミン値(mg/gCr) あるいは 尿タンパク値(g/gCr) GFR(eGFR) (mL/分/1.73m2) 第1期(腎症前期) 正常アルブミン尿(30未満) 30以上 第2期(早期腎症期) 微量アルブミン尿(30-299) 30以上 第3期(顕性腎症期) 顕性アルブミン尿(300以上) あるいは 持続性タンパク尿(0.5以上) 30以上 問わない 30未満 病期 第4期(腎不全期) 第5期(透析療法期) 透析療法中 『糖尿病性腎症病期分類 2023の策定 』⽇腎会誌 2023;65(7):847-856. 年間約1万6000⼈が新規導⼊となっている ・糖尿病発症から15年以内に発症する ・⾎糖、⾎圧、脂質の管理、塩分制限などを 組み合わせた集約的治療が必要になる な お S G LT 2 阻 害 薬 を 積 極 的 に 使 ⽤ す る が e G F R < 1 5 ml/分/1.73m2で は 新 規 に 開 始 し な い 『CKD治療におけるSGLT2阻害薬の適正使⽤に関するrecommendation』 ・検査頻度 3-6ヶ⽉に1回︓⾎清Cr、尿中Cr、尿中Alb

  • #30.

    合併症 腎症 ガイドラインの推奨事項を確認 『エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン 2023』 ・DKD(糖尿病性腎臓病)患者の定期的な尿アルブミン測定は予後判定に有⽤であり、⾏うことを強く推奨する【1B】 ・DKDの進展予防という観点から、ループ利尿薬、サイアザイド系利尿薬に⼗分なエビデンスはない【推奨なし】 DKD 患者の尿アルブミンの改善を⽰す可能性があるため、 ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬の使⽤を提案する【2C】 体液過剰が⽰唆される DKD 患者において、ループ利尿薬の使⽤を提案する【2D】 ・顕性アルブミン尿を呈するDKD患者において、⼀律の推奨は難しいが、細⼩⾎管合併症の発症・進展抑制のため、 ⽬標値の⽬安としてHbA1c 7.0%未満の⾎糖管理を提案する。 ただし患者の⾎糖管理⽬標は臨床的背景を考慮して判断する【2C】 ・糖尿病患者においてDKDの発症、アルブミン尿進⾏抑制が期待されるため、集約的治療を推奨する【1A】 ・DKD患者に対して、腎予後の改善とCVD発症抑制が期待されるため、SGLT2阻害薬の投与を推奨する【1A】 30

  • #31.

    合併症 腎症 31 以下の場合は腎臓内科へ紹介 糖尿病性腎症以外の腎疾患を疑う場合 1. 糖尿病の罹病期間が5年以下の場合 2. 糖尿病網膜症がない場合 3. 尿潜⾎が多い場合 4. 急激に尿蛋⽩の出現が⾒られた場合 5. 尿蛋⽩が⾮常に多い場合(5g/⽇以上) 6. 急速に腎機能が低下する場合 7. 炎症反応、補体の異常を伴う場合 『エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン 2023 』 『ここが知りたい! 糖尿病診療ハンドブックVer.5 』 「紹介」に該当する場合は 該当する場合は 腎臓内科へ紹介 腎臓内科へ紹介

  • #32.

    健康診断で⾼⾎糖 <診断基準> □ 空腹時⾎糖≧126mg/dL □ 75gOGTT2時間値≧200mg/dL □ 随時⾎糖≧200mg/dL □ HbA1c≧6.5% <初回検査> □ ⼀般的な⾎算、⽣化学 □ ⾎清クレアチニン □ LDL-コレステロール □ 尿⼀般定性、尿中クレアチニン、尿中アルブミン □ 抗GAD抗体 □ TSH □ 腹部エコー □ 空腹時⾎中Cペプチド、空腹時⾎糖 全例に <合併症の確認> □神経症 毎回︓⾃覚症状の確認 1年毎︓アキレス腱反射、振動覚の確認 □網膜症 □腎症 1年毎︓眼科受診 3-6ヶ⽉毎︓⾎清Cr、尿中Cr、尿中Alb □⾜壊疽 □悪性腫瘍 □認知症 □⻭周病 □脳梗塞 □虚⾎性⼼疾患 □⾻粗鬆症 □脂肪肝 □サルコペニア □感染症 <インスリン分泌・抵抗性の評価> <⽣活療法> □⾷事療法 □運動療法 <薬物療法> ▶禁忌なし → メトホルミン 250mg2錠1-2x ▶禁忌あり → SGLT2i ︓ジャディアンス10mg1錠1x朝 GLP-1RA︓オゼンピック0.25mg1回/週 ⽪下注 DPP-4i ︓トラゼンタ5mg1錠1x <⾎糖コントロール⽬標> ⽬標 ⾎糖値正常化を ⽬指す際の⽬標 合併症予防 のための⽬標 治療強化が 困難な際の⽬標 HbA1c (%) 6.0未満 7.0未満 8.0未満

  • #33.

    合併症 ⼤⾎管合併症 33 基本的には症状が出てから検査する ・無症候性の⼤⾎管合併症へのスクリーニング検査として PWV、頸動脈エコーなどがあるが無症候性に対してのエビデンスに乏しいため、 基本的には症状が出てから検査を⾏う *ただし患者は症状を相談しない可能性があるため定期的に症状の確認をする ・次スライドで解説するが、⼤⾎管合併症の予防に最も重要なのは 動脈硬化リスク全体の管理であることを意識する ・なお⾜壊疽の予防⽬的にフットケアは⾏う ⼤正製薬製品情報サイト 『糖尿病のフットケア』 https://www.taisho-kenko.com/column/104/

  • #34.

    合併症 ⼤⾎管合併症 34 動脈硬化リスク全体を管理する ・⼤⾎管合併症の予防に最も重要なのは動脈硬化リスク全体の管理である ー動脈硬化リスクー □糖尿病 □⾼⾎圧 □脂質異常症 □喫煙 □⾼齢 □慢性腎臓病 □肥満 □家族歴 □性別(男性or閉経後⼥性) 『動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2022年版』 ⾼⾎圧、脂質異常症に関しては以下の対応を参考にする ・⾼⾎圧 ︓ ⽬ 標 (75歳未満、診察室⾎圧)< 1 3 0 / 8 0 mmHg ・ 脂 質 異 常 症 ︓ ⽬ 標 (⼀次予防)L D L- C < 1 0 0 mg/dL 第⼀選択ACE阻害薬/ARB 第⼀選択アトルバスタチンなど

  • #35.

    合併症 ⼤⾎管合併症 35 禁煙が死亡率減少に最も関係する メトホルミン投与 死亡率減少(NNT=15/10年) 合併症減少(NNT=10/10年) 脂質管理 ⼼⾎管イベント減少 (NNT=10-15/10年) 寿命を男性で3年、 ⼥性で2年のばす ・左図は動脈硬化リスクに介⼊した場合の 死亡率減少効果が⼤きい順に 親指から並べられており、 「禁煙」が最も重要であることがわかる ⾎圧管理 死亡率減少 (NNT=15/10年) 合併症減少 (NNT=6/10年) ・喫煙は⾎糖値を上昇させたり、 悪性腫瘍や⼼⾎管疾患による死亡率を 上昇させる ⾎糖管理 禁煙 死亡率減少 (NNT=11/10年) 死亡率や臨床的に 重要な合併症は 減らない 『"Lending a hand" to patients with type 2 diabetes: a simple way to communicate treatment goals』PMID:24695444 ・20歳までに喫煙を始めて禁煙しない場合 男性で8歳、⼥性で10歳短命である という報告もある 『Impact of smoking on mortality and life expectancy in Japanese smokers: a prospective cohort study』PMID:23100333

  • #36.

    合併症 その他 ▶悪性腫瘍 糖尿病患者の死亡原因第1位、別スライドで詳しく解説する ▶⾻粗鬆症 2型糖尿病では⾻折が1.3-2.8倍増加する ▶認知症 低 ⾎ 糖 も リ ス ク に な る た め 薬 剤 選 択 は 要 注 意 、 D A S C - 8 (最終スライド参照)で ス ク リ ー ニ ン グ を ⾏ う ▶脂肪肝 定期的に腹部エコーやFib-4indexを計算しNASHのリスク評価を⾏う ▶サルコペニア 運動不⾜、転倒などのリスクになる、レジスタンス運動と蛋⽩質の摂取を促す ▶⻭周病 定期的な⻭科受診を促す ▶感染症 糖 尿 病 の 患 者 は ⽇ 常 診 療 で 最 も 頻 繁 に 出 会 う 免 疫 不 全 患 者 (細胞性免疫不全)で あ る 36

  • #37.

    健康診断で⾼⾎糖 <診断基準> □ 空腹時⾎糖≧126mg/dL □ 75gOGTT2時間値≧200mg/dL □ 随時⾎糖≧200mg/dL □ HbA1c≧6.5% <初回検査> □ ⼀般的な⾎算、⽣化学 □ ⾎清クレアチニン □ LDL-コレステロール □ 尿⼀般定性、尿中クレアチニン、尿中アルブミン □ 抗GAD抗体 □ TSH □ 腹部エコー □ 空腹時⾎中Cペプチド、空腹時⾎糖 全例に <合併症の確認> □神経症 毎回︓⾃覚症状の確認 1年毎︓アキレス腱反射、振動覚の確認 □網膜症 □腎症 1年毎︓眼科受診 3-6ヶ⽉毎︓⾎清Cr、尿中Cr、尿中Alb □⾜壊疽 □悪性腫瘍 □認知症 □⻭周病 □脳梗塞 □虚⾎性⼼疾患 □⾻粗鬆症 □脂肪肝 □サルコペニア □感染症 <インスリン分泌・抵抗性の評価> <⽣活療法> □⾷事療法 □運動療法 <薬物療法> ▶禁忌なし → メトホルミン 250mg2錠1-2x ▶禁忌あり → SGLT2i ︓ジャディアンス10mg1錠1x朝 GLP-1RA︓オゼンピック0.25mg1回/週 ⽪下注 DPP-4i ︓トラゼンタ5mg1錠1x <⾎糖コントロール⽬標> ⽬標 ⾎糖値正常化を ⽬指す際の⽬標 合併症予防 のための⽬標 治療強化が 困難な際の⽬標 HbA1c (%) 6.0未満 7.0未満 8.0未満

  • #38.

    ⾎糖コントロール⽬標 38 基本はHbA1c:7.0%未満を⽬標とする 『糖尿病診療ガイドライン2019』

  • #39.

    ⾎糖コントロール⽬標 39 65歳以上は健康状態と使⽤薬剤を踏まえて⽬標設定 ⾼齢者糖尿病の⾎糖コントロール⽬標(HbA1c値) 『糖尿病診療ガイドライン2019』 *カテゴリー分類にはDASC-8(最終スライド参照)を参考にする。

  • #40.

    おまけ ・糖尿病と悪性腫瘍 ・⼆次性糖尿病

  • #41.

    糖尿病と悪性腫瘍 41 糖尿病は様々な悪性腫瘍のリスク上昇に関連 糖尿病と主な癌リスクに関する癌種別の 国内外からの報告をまとめたメタアナリシス1)(⼀部改変) 癌種 胃癌 相対リスク(95%CI) 1.19(1.08-1.31) ⼤腸癌 1.3(1.2-1.4) 肝臓癌 2.5(1.8-2.9) 膵臓癌 1.82(1.66-1.89) 乳癌 1.20(1.12-1.28) ⼦宮内膜癌 2.10(1.75-2.53) 前⽴腺癌 0.84(0.76-0.93) 膀胱癌 1.24(1.08-1.42) ・糖尿病患者の死亡原因第1位が悪性腫瘍であり 様々な癌種のリスク上昇に関連している ・特に肝臓癌が死亡原因として最も多いと 報 告 さ れ て い る 2) ・次スライドのがん検診を対象者全員に実施する ・「急激な⾎糖値の悪化」や「体重減少」が あった場合は、普段より閾値を下げて 腹部CT+上下部内視鏡検査を実施する 1)『糖尿病と癌に関する委員会報告』 https://fa.kyorin.co.jp/jds/uploads/jds-jca_report.pdf 2)Hepatocellular carcinoma as a leading cause of cancer-related deaths in Japanese type 2 diabetes mellitus patients PMID:30006904

  • #42.

    糖尿病と悪性腫瘍 42 各種がん検診を定期的に実施する 対象 検査⽅法 胃癌 50歳以上 胃内視鏡(2-3年ごと) or 胃X線検査(1-3年ごと) 肺癌 50-80歳+1⽇1箱×20年相当 (禁煙15年未満) 低線量肺CT(毎年) 45-75歳 便潜⾎(毎年) or ⼤腸内視鏡(3-10年ごと) 40(50)-75歳 マンモグラフィー(2年ごと) 性交開始後21-65(70)歳 ⼦宮頸部細胞診(2年ごと) ⼤腸癌 乳癌 ⼦宮頸癌 USPSTF、科学的根拠に基づくがん検診推進のページを参考に作成 *前⽴腺癌に関してはUSPSTF、国⽴がん研究センター、⽇本泌尿器科学会で推奨が異なる 50-70歳の男性に対してのPSA採⾎は状況に応じて検討する

  • #43.

    ⼆次性糖尿病 43 「他の疾患、条件に伴うもの」を⼆次性糖尿病と定義 糖尿病と糖代謝異常の成因分類 他の疾患、条件に伴うもの(⼆次性糖尿病)の分類 ①膵外分泌疾患 膵炎 外傷/膵摘⼿術 腫瘍 ヘモクロマトーシス その他 ②内分泌疾患 Cushing症候群 先端巨⼤症 褐⾊細胞腫 グルカゴノーマ アルドステロン症 甲状腺機能亢進症 ソマトスタチノーマ その他 ③肝疾患 慢性肝炎 肝硬変 その他 ④薬剤や化学物質によるもの グルココルチコイド インターフェロン その他 『糖尿病治療ガイドライン2022-2023』 ⑤感染症 先天性⾵疹 サイトメガロウイルス その他 ⑥免疫機序によるまれな病態 インスリン受容体抗体 Stiffman症候群 インスリン⾃⼰免疫症候群 その他 ⑦その他の遺伝的症候群で 糖尿病を伴うことが多いもの Down症候群 Prader-Willi症候群 Turner症候群 Klinefelter症候群 Werner症候群 Wolfram症候群 セルロプラスミン低下症 脂肪萎縮性糖尿病 筋強直性ジストロフィー Friendreich失調症 Laurence-Moon-Biedl症候群 その他

  • #44.

    ⼆次性糖尿病 44 急激な⾎糖悪化時は膵癌の除外が必須 初回検査 腹部エコー、TSH ・⼆次性糖尿病の原因としては 肝硬変、膵癌、ステロイド内服の 頻 度 が ⾼ い と 報 告 さ れ て い る 1) ・急激な⾎糖悪化時は 急激な⾎糖悪化時 腹部エコー±腹部造影CT 膵癌の除外が必須であるため、 腹部エコーもしくは腹部造影CTを実施する ・他の疾患に関しては ①病歴︓糖尿病の原因となる⽣活習慣の有無 *他の原因は病歴、⾝体所⾒で疑わしい場合に検査 ②⾝体所⾒ で疑わしい場合に追加検査を⾏う 1)『糖尿病剖検症例における死因の検討』甲斐之泰

  • #45.

    ⼆次性糖尿病 (⾼齢者) 45 ⾼齢者では⽣活状況や認知機能の変化も確認 ・⾼齢者で初発の糖尿病や、急激に⾎糖値が悪化した場合は ⼆次性糖尿病の除外に加えて⽣活状況や認知機能等の変化がないか確認する ⾼齢者で⾎糖が悪化した場合に確認する項⽬ □ ⽣活状況の変化 ︓介護者が⼊院した、買い物に⾏けない □ 認知症 ︓服薬忘れ、⾷事量や間⾷の増加 □ うつ病 ︓活動性、意欲の低下、ストレスホルモン分泌 □ 悪性腫瘍の併発 □ 医原性 ︓他院でのステロイド投与(関節注射含む)など 『Gノート2020 Vol.7 No.3 糖尿病の薬と患者さん』

  • #46.

    参考⽂献 ・糖尿病治療ガイド2022-2023(⽇本糖尿病学会) ・2型糖尿病の薬物療法のアルゴリズム 第2版(⽇本糖尿病学会) ・ここが知りたい! 糖尿病診療ハンドブックVer.5(中外医学社) ・プライマリ・ケア医のための新・糖尿病診療(⽇経BP) ・糖尿病標準診療マニュアル2023(⽇本糖尿病・⽣活習慣病ヒューマンデータ学会) ・Common Diseases Up to date(南⼭堂) ・ホスピタリストのための内科診療フローチャート 第2版(有限会社シーニュ) ・Hospitalist Vol.6 No.2 2018 糖尿病(メディカル・サイエンス・インターナショナル) 46

  • #47.

    参考⽂献 47

  • #48.

    参考⽂献 48 認知・生活機能質問票(DASC‑8) Assessment Sheet for Cognition and Daily Function‑8 items(i.e. the Dementia Assessment Sheet for Community‑based Integrated Care System‑8 items) (© 日本老年医学会 2018) 記入日 ご本人の氏名: 生年月日: 本人以外の情報提供者氏名: (本人との続柄: 1点 A もの忘れが多いと感じますか 年 月 日( 年 歳) ) 記入者氏名: 2点 3点 月 男・女 4点 2. 少し感じる 3. 感じる 4. とても感じる 1年前と比べて、もの忘れが増え B 1. 感じない たと感じますか 2. 少し感じる 3. 感じる 4. とても感じる 評価項目 導入の質問 (評価せず) 財布や鍵など、物を置いた場所が 1. まったくない わからなくなることがありますか 2. ときどきある 3. 頻繁にある 4. いつもそうだ 記 2 今日が何月何日かわからないとき 1. まったくない がありますか 2. ときどきある 3. 頻繁にある 4. いつもそうだ 見 当 識 1. 問題なくできる 2. だいたいできる 3. あまりできない 4. まったくできない 4 バスや電車、自家用車などを使っ 1. 問題なくできる て一人で外出できますか 2. だいたいできる 3. あまりできない 4. まったくできない 5 貯金の出し入れや、家賃や公共料 1. 問題なくできる 金の支払いは一人でできますか 2. だいたいできる 3. あまりできない 4. まったくできない 金銭管理 排 泄 食 事 移 動 6 トイレは一人でできますか 1. 問題なくできる 2. 見守りや声がけ 3. 一部介助を要する を要する 4. 全介助を要する 7 食事は一人でできますか 1. 問題なくできる 2. 見守りや声がけ 3. 一部介助を要する を要する 4. 全介助を要する 家のなかでの移動は一人でできま 1. 問題なくできる すか 2. 見守りや声がけ 3. 一部介助を要する を要

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