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抗真菌薬まとめ

  • 感染症科

  • 研修医
  • 抗真菌薬
  • 感染症
  • カンジダ
  • アスペルギルス
  • クリプトコッカス

72,546

313

2021/12/13
2021/12/14 更新

本スライドの対象者

研修医/専攻医

内容

抗真菌薬と代表的な真菌症のまとめスライドです。各抗真菌薬を研修医の先生方が理解し使いやすいよう簡潔にまとめています。抗真菌薬以外にカンジダ、クリプトコッカス、アスペルギルス症についてもまとめました。

新米ID

某地方救急病院


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抗真菌薬まとめ

  1. 抗真菌薬マニュアル ver.3

  2. -

  3. C. albicans C. tropicalis C. glabrata C. krusei C. parapsilosis C. lusitaniae C. neoformans C. gattii A. fumigatus A. flavus A. niger A. terreus Mucormycosis (Rhizopus etc) FLCZ ITCZ VRCZ MCFG, CPFG L-AMB カンジダ クリプト ムコール アスペル 太字: 最頻度の菌 使用例 ・アゾール耐性カンジダ →MCFG or CPFG ・アゾール感受性カンジダ →FLCZ ・アスペルギルス →VRCZ ・クリプト髄膜炎 →L-AMB (+アンコチル) ・肺クリプト症 →FLCZ ・ムコール症 →L-AMB 赤字は髄液移行あり

  4. C. albicans C. tropicalis C. glabrata C. krusei C. parapsilosis C. lusitaniae C. neoformans C. gattii A. fumigatus A. flavus A. niger A. terreus Mucormycosis (Rhizopus etc) FLCZ フルコナゾール (FLCZ) アゾール系 商品名 内服: ジフルカン 点滴: プロジフ (ホスフルコナゾール) 適応 FLCZ耐性を除くカンジダ症治療 肺クリプトコッカス症 クリプトコッカス髄膜炎の 地固め・維持療法 長期好中球減少時の真菌予防 (アスペルには無効な点に注意) 特徴 ・FLCZ感受性カンジダ症の第一選択薬 ・肺クリプトコッカスや肺トリコスポロン症で使用可 ・クリプト髄膜炎の地固め療法として初期治療後に長期間使用。その後減量し維持療法としてさらに長期間使用(詳細はIDSAガイドライン参照) ・プロジフは半減期が長く2日間loadingが必要 副作用 ・嘔気, 脱毛, 肝障害, 低K血症 薬物相互作用が多く毎回チェック必要

  5. C. albicans C. tropicalis C. glabrata C. krusei C. parapsilosis C. lusitaniae C. neoformans C. gattii A. fumigatus A. flavus A. niger A. terreus Mucormycosis (Rhizopus etc) イトラコナゾール (ITCZ) アゾール系 商品名 内服: イトリゾール  内用液とカプセルがある  内容液が吸収より良好 点滴: イトリゾール 適応 アスペルギルス症の後療法 FLCZ使用困難時のクリプト髄膜炎の地固め・維持療法 (各量はIDSA等ガイドライン参照) 長期好中球減少時の真菌予防 (アスペル予防がFLCZより優れる) 特徴 ・吸収率を高めるため 内用液: 空腹時, カプセル: 食事中に内服 ・FLCZと異なりアスペルギルスに活性があるが副作用や薬物相互作用が多い ・後療法や他薬剤が使用困難な場合に使用する ・腎障害で用量調整不要 副作用 ・嘔気, 頭痛, 肝障害, 低K血症, 副腎不全, 難聴 薬物相互作用が多く毎回チェック必要 ITCZ

  6. C. albicans C. tropicalis C. glabrata C. krusei C. parapsilosis C. lusitaniae C. neoformans C. gattii A. fumigatus A. flavus A. niger A. terreus Mucormycosis (Rhizopus etc) ボリコナゾール (VRCZ) アゾール系 商品名 内服: ブイフェンド 点滴: ブイフェンド 適応 アスペルギルス症の第一選択 FLCZ耐性カンジダによる眼内炎の 内服治療 特徴 ・内服のバイオアベイラビリティが良好で内服可能であれば内服でOK ・点滴は添加物が原因で腎障害発症リスクとなる ・初日は内服も点滴もloadingを行う ・投与5日目に血中濃度測定しトラフ1-2以上、4-5以下に調整する ・腎障害で用量調整不要 副作用 ・視覚障害, 肝障害, 紅斑, 嘔気, 脳症, 光線過敏症, 低K血症 薬物相互作用が多く毎回チェック必要 VRCZ

  7. C. albicans C. tropicalis C. glabrata C. krusei C. parapsilosis C. lusitaniae C. neoformans C. gattii A. fumigatus A. flavus A. niger A. terreus Mucormycosis (Rhizopus etc) ミカファンギン (MCFG) キャンディン系 商品名 点滴: ファンガード 適応 FLCZ耐性カンジダ症の第一選択薬 *C. parapsilosisは低感受性 アスペルギルス症の2nd choice 造血幹細胞移植後のカンジダ予防 カンジダ: 100~150mg アスペルギルス: 150 (~300)mg で使用 特徴 ・髄膜炎, 眼内炎, 尿路感染を除くカンジダ症の第一選択薬 (empiric therapyとして) ・髄液, 眼内移行に乏しい ・腎障害で用量調整不要だがUTIに使用しづらい ・クリプト, ムコールに感受性なし 副作用 (他真菌薬と比べ少ない) ・肝障害, 薬剤熱, 注射部位の疼痛, 低K 薬物相互作用が少ない MCFG

  8. C. albicans C. tropicalis C. glabrata C. krusei C. parapsilosis C. lusitaniae C. neoformans C. gattii A. fumigatus A. flavus A. niger A. terreus Mucormycosis (Rhizopus etc) カスポファンギン (CPFG) キャンディン系 商品名 点滴: カンサイダス 適応 FLCZ耐性カンジダ症の第一選択薬 *C. parapsilosisは低感受性 アスペルギルス症の2nd choice 特徴 ・髄膜炎, 眼内炎, 尿路感染を除くカンジダ症の第一選択薬 (empiric therapyとして) ・髄液, 眼内移行に乏しい ・クリプト, ムコールに感受性なし ・腎障害で用量調整不要だがUTIに使用しづらい ・初日70mgでloading→以後50mgで投与 ・カンジダとアスペルギルスで投与量を変える必要がない (アスペルでは70mgで継続も考慮) ・MCFGと比べデータが豊富 副作用 (他真菌薬と比べ少ない) ・肝障害, 薬剤熱, 注射部位の疼痛, 低K 薬物相互作用が多く毎回チェックが必要 CPFG

  9. C. albicans C. tropicalis C. glabrata C. krusei C. parapsilosis C. lusitaniae C. neoformans C. gattii A. fumigatus A. flavus A. niger A. terreus Mucormycosis (Rhizopus etc) アムビゾーム (L-AMB) ポーリン系 商品名 点滴: アムビゾーム カンジダ: 3-5mg/kg/day アスペル: 5mg/kg/day クリプト: 6mg/kg/day ムコール: 6mg/kg/day以上を考慮 適応 ムコール症 クリプトコッカス髄膜炎 (初期2週間はフルシトシン併用) FLCZ耐性カンジダによる  髄膜炎, 眼内炎 *C. lusitaniaeは低感受性 アスペルギルス症の2nd choice *A. terreusは耐性 特徴 ・ムコール含めた多くの真菌に有用だが一部無効な真菌がいることに注意 ・尿路への移行不良のためUTIに推奨されない(アムホテリシンBは使用可) ・治療対象真菌で投与量が変わる ・腎障害で用量調整不要だが副作用に注意 副作用 ・発熱, 悪寒戦慄, 血圧低下, 腎障害, 肝障害, 発赤(アムホテリシンBより低頻度) 薬物相互作用が多く毎回チェックが必要 L-AMB

  10. C. albicans C. tropicalis C. glabrata C. krusei C. parapsilosis C. lusitaniae C. neoformans C. gattii A. fumigatus A. flavus A. niger A. terreus Mucormycosis (Rhizopus etc) ポサコナゾール (PSCZ) アゾール系 商品名 内服: ノクサフィル 点滴: ノクサフィル 投与量: 初回 300mg×2 → 2日目以降 300mg×1 (腎機能障害でも用量調整不要) 適応 侵襲性カンジダ症予防 侵襲性アスペルギルス症予防 本邦ではムーコル症治療も適応 特徴 ・ Non-albicansを含むカンジダ, クリプトコッカス, アスペルギルス, ムコールなど幅広く感受性を有する (in vitro) ・ FDAでは侵襲性カンジダ症, 侵襲性アスペルギルスの予防で認可されている ・ 治療薬として臨床経験の蓄積が乏しい ・ 侵襲性アスペルギルス症に対してVRCZと比べ非劣性が示され臨床応用が期待される (Lancet 2021; 397: 499–509) ・ 腎障害でも用量調整不要だが点滴静注は腎障害時避ける (添加物で腎障害が起こる) ・ 副作用 嘔気・嘔吐, 肝機能障害 薬物相互作用が多く毎回チェックが必要

  11. MCFG/CPFG点滴 C. albicans C. tropicalis C. parapsilosis C. lusitaniae C. glabrata C. krusei FLCZ静注/内服 MCFG/CPFG点滴 VRCZ内服 L-AMB点滴 VRCZ内服 カンジダ菌血症 原因菌 確定治療薬 初期治療薬 眼内炎 (-) 眼内炎 (+) カンジダが血液培養から検出されたら 眼内炎を除外 /侵入門戸のカテ抜去 治療開始後血液培養の陰性化を確認 治療期間: 血液培養陰性化から2週間 (合併症があれば合併症に準じて長期間治療) リスク因子 広域抗菌薬に曝露 高血糖 中心静脈栄養 腹部手術後 カンジダ血症まとめ

  12. 髄膜炎を除外 髄液検査/墨汁染色/髄液培養 髄液クリプトコッカス抗原 播種性合併症を除外 肺/中枢神経 前立腺/皮膚/骨 【導入】 L-AMB+5-FC 2~4週間 (無熱かつ培養陰性まで) 【地固め】 FLCZ 400mg 8週間 【維持】 FLCZ 200mg 6~12ヶ月 FLCZ 400mg 6~12ヶ月 痰から分離 確定治療薬 クリプトコッカス症まとめ 血液から分離 血清抗原陽性 髄膜炎 (+) 播種性 合併症 (+) 肺炎のみ 1臓器のみ クリプトコッカスが分離 or 血清抗原が陽性 肺が最多 髄液への親和性が高く髄膜炎の除外を要す 髄膜炎/播種性合併症/重症例は髄膜炎に準じて治療 血清抗原はトリコスポロンで偽陽性となりうる

  13. リスク因子 造血幹細胞移植 好中球減少 抗癌化学療法 免疫調整薬/免疫抑制薬使用 ICU入室 COPD/気管支拡張/ARDS インフルエンザ/RSV感染後 SARS-CoV2感染 診断ツール 組織 培養 血清 or BALのGM抗原 βDグルカン (非特異的) アスペルギルス症まとめ Infect Dis Clin N Am 35 (2021) 415–434

  14. 5倍以上 (血漿濃度比) 5 ≧~ >0.5 倍 (血漿濃度比) 0.5倍以下 (血漿濃度比) 抗真菌薬の各臓器/組織内濃度 (血漿比) No date DOI: 10.1128/CMR.00046-13

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