表面抗原をチェックできるフローサイトメトリー、結果の解釈できますか?骨髄やリンパ節だけでなく、胸水腹水、なんでも検査できるのでとっても便利な検査です。読み方をポイント絞って解説します。
youtubeに動画での解説もありますので、詳しく丁寧に解説してますのでぜひどうぞ。
https://youtu.be/OYltVSLUIRc
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3. 細胞の大きさ、顆粒の多さ、蛍光抗体の光り方、この3つを検出します
4. FSCとSSCの値を二次元展開するとこんな感じ。1つ1つの点は1個1個の細胞のパラメーターです。細胞数にもよりますが、骨髄では数百万個くらいチェックします
5. 各分画の特徴的な名札。赤字だけ覚えれば十分。
6. FSC/SSCの展開だとリンパ球分画が明瞭になる。A図の囲った部分がリンパ球分画。ここの細胞集団の表面抗原をチェックしてT細胞とかB細胞の割合を確認します
7. B細胞は成熟過程でBCRを発現します。BCRはκ、λからランダム50%の確率で選ばれた軽鎖をもつので、通常κとλの比は約1:1です。リンパ腫はある1つのB細胞が増えるので、この比がおかしくなります
8. DLBCLの症例。リンパ節なので組成はほぼリンパ球。表面抗原みると、κλの乖離を認めます。悪性リンパ腫の所見
9. SSCとCD45で展開すると青マルのとこに芽球分画ができるので、白血病はここを注目
10. CD34とHLADRは未分化マーカー
11. AMLかALLか、診断がつけられます。
12. AML初発時は骨髄がほぼ芽球。芽球分画に細胞集団を認めます(CD45/SSCで展開した右図)。
13. 骨髄系マーカーを発現。AMLと診断できます。CD19は異常発現。
14. APLの症例。前骨髄球はアズール顆粒豊富。SSCの値が大きいところに細胞集団があります(右図)
15. 少し成熟してるので、未分化マーカー陰性です
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17. たくさん細胞をチェックできるので、目視よりも残存病変を検出する感度が高い
18. 治療後、芽球分画に異常な発現をもった芽球が残存していれば”MRDあり”です。こういう症例は再発します
19. 表面抗原をみて、各種分子標的薬が使えるかどうかの判断もできます。
20. 参考文献
21. 動画の方が分かりやすいと思います。ぜひリンクからどうぞ。