#4.
尿路感染症:腎臓から尿道まで尿路の感染症 3 腎臓
腎盂腎炎
急性巣状細菌性腎炎
腎膿瘍・腎周囲膿瘍
前立腺炎 発熱を伴うもの 膀胱炎
尿道炎 発熱を伴わないもの
#5.
尿路感染症の臨床症状 4 尿路感染症の症状は、尿道から腎臓に至るまで連続性があり、それにより症状が経時的に変化する
膿尿はほとんどの患者に認められる
膀胱炎
排尿障害、頻尿、尿意切迫、恥骨上部痛、血尿
腎盂腎炎
発熱・悪寒、腹痛、嘔気・嘔吐
肋骨脊柱角の叩打痛
前立腺炎
会陰部の違和感・疼痛
#6.
腎盂腎炎 5 複雑性の因子がない場合 単純性 複雑性 泌尿器科的な異常がある場合
腎結石、尿管狭窄、尿路変更術など
免疫抑制状態にある場合
好中球減少症など
前立腺炎がある場合 例
腎結石がある場合の腎盂腎炎
高齢男性の腎盂腎炎 例:下記で解剖学的異常がない
若年女性の腎盂腎炎
乳幼児の腎盂腎炎
#7.
尿路感染症の合併症 6 菌血症
腎盂腎炎や前立腺炎は菌血症合併が多いため、血液培養は必須
腎盂腎炎
菌血症:高率、血液培養は必須
腎周囲膿瘍、気腫性腎盂腎炎
黄色肉芽腫性腎盂腎炎
前立腺炎
前立腺膿瘍
高齢男性の尿路感染症では、ほぼ前立腺炎が必発
#8.
抗菌薬を使用する前に培養をとろう!~尿培養編~<outline> 7 尿路感染症とは?
尿路感染症の検査①~最も重要な尿検査~
尿路感染症の検査②~結構重要な画像検査~
尿路感染症の治療薬選択
#9.
恥骨上膀胱穿刺:尿路感染症診断のゴールドスタンダード 8 N Engl J Med 2014; 371:e13 ※臨床現場ではほぼ
行われていません
#10.
中間尿のクリーンキャッチ:採取可能ならこれが適切 9 <女性・乳幼児>(陰部を消毒し乾燥させる)
粘膜との接触を減らしつつ排尿する
最初の尿は廃棄する
中間尿を採取する 尿道からの細菌汚染を最小限にする 手順の必要性 Clin Microbiol Rev. 2016;29:105-47.
#11.
中間尿が採取困難なら、カテーテルで採尿を 10 https://kango.mynavi.jp/contents/nurseplus/workstyle/20200925-18096/ 膀胱留置カテーテルから採尿時の注意点
#12.
尿を採取したら、なるべく早く検査室へ 11 時間が経つと、細菌数が増加する可能性あり
すぐに検査室へ送れない場合は、(やむを得ず)4度で冷蔵保管
自宅で尿を採取する場合も、冷蔵して持参してもらう
ただし、冷蔵により尿中の白血球に影響する可能性あり
#13.
尿定性:尿試験紙法 12 白血球エラスターゼ:膿尿の評価
陽性:尿沈渣WBC>10/HPF(感度75-96%、特異度94-98%)
亜硝酸塩
陽性:硝酸レダクターゼ産生(大腸菌、肺炎桿菌、P.mirabilis)が最低4時間以上尿にいる場合、80%で陽性化する
ブドウ球菌属、緑膿菌、腸球菌などでは陽性にならない
他にも偽陰性がありうる(硝酸排泄低下、尿pH低値、薬剤など) Med Clin North Am. 1991;75:313.
Lancet Infect Dis. 2010;10:240.
#14.
尿定性:尿試験紙法 検査精度 13 プライマリケアで尿路感染症が疑われる17-70歳女性
尿潜血陽性+(白血球エステラーゼ陽性or亜硝酸塩陽性):感度75%、特異度66%
救急外来での急性の症候性尿路感染症の女性の診断において
亜硝酸塩陽性が尿路感染症の予測因子となりうる
事前確率が十分低ければ、白血球エステラーゼor尿潜血陰性は除外に有用 Health Technol Assess. 2009;13:iii.
Acad Emerg Med. 2013;20:631-45.
Br J Gen Pract. 2010;60:495. 精度高い! 精度高くない? プライマリケアで下部尿路感染症が疑われる成人女性
尿の混濁・排尿障害・夜間頻尿・白血球エステラーゼ・亜硝酸塩・潜血がない場合の陰性的中率:67%
#15.
尿沈渣 14 尿を遠心分離機にかけ、沈殿物を顕微鏡で調べる検査
赤血球、白血球、上皮細胞、結晶成分、円柱の有無と数を評価(結構手間と時間がかかる)
膿尿の評価
基準値:白血球数<5/HPF(HPF=400倍)
膿尿は尿路のどこかに炎症があることを示唆する所見(必ずしも尿路感染症という わけではない)
膿尿のない細菌尿
検体汚染の可能性あり Clin Infect Dis. 2004;38:1150.
#16.
尿培養:検査の流れ 15
#17.
尿培養も見た目も重要 での検査してみないとわからない 16 尿の混濁があれば、何らかの成分が尿に含まれていることになる
実際は沈査やグラム染色でみてみないとわからない
感染症を疑う患者さんがいる場合、尿路感染症は評価しておく方が良い
抗菌薬を投与するなら、その前に尿培養は提出しておくべき
尿培養だけでは評価困難なので、尿定性・沈査も検査しておく必要あり
#18.
尿培養でもグラム染色は重要 17
#19.
尿のグラム染色 18
#20.
尿路感染症の原因微生物 19 大腸菌
#21.
尿培養 病原性があるのはGNRとまれにGPC 20
#22.
尿培養 菌数の数え方 21 単位:CFU (colony forming unit)/mL
(例;もし1/10,000希釈を培地塗布し32 コロニー認めた場合、 32 × 103 CFU/mL) [Copyright © 2006 Pearson Education Inc. Publishing as Benjamin Cummings 16]
#23.
尿培養 菌数の数え方の実際 22 尿を規定量採取し、培地に塗布
翌日以降に培地に発育した状況から菌量を推定
105CFU/mL以上を陽性と判定 http://kcmc.kanagawa-pho.jp/department/insp_saikin.html
#24.
尿培養:検査の流れ 23
#25.
抗菌薬を使用する前に培養をとろう!~尿培養編~<outline> 24 尿路感染症とは?
尿路感染症の検査①~最も重要な尿検査~
尿路感染症の検査②~結構重要な画像検査~
尿路感染症の治療薬選択
#26.
尿路感染症の画像診断 25 画像検査の適応 重症な場合
尿路の閉塞機転が疑われる場合
普段より腎機能低下・尿量低下がある場合
適切な抗菌薬で加療して48-72時間経過しても改善が乏しい場合
治療後数週間以内に再発する場合
#27.
抗菌薬を使用する前に培養をとろう!~尿培養編~<outline> 26 尿路感染症とは?
尿路感染症の検査①~最も重要な尿検査~
尿路感染症の検査②~結構重要な画像検査~
尿路感染症の治療薬選択
#28.
初期治療薬の選択 27 外来か入院か
外来ならAMPC/CVA、CPFX、LVFX、ST
大腸菌のLVFX・ST耐性率は高め
単純性か複雑性か
単純性なら大腸菌がメイン
複雑性なら緑膿菌まで考慮
薬剤耐性菌(ESBL産生菌など)の保菌あるか
あるなら、入院治療の方が無難
ESBL産生菌ならCMZ、MEPM
AmpC過剰産生菌ならCFPM
#29.
抗菌薬を使用する前に培養をとろう!~尿培養編~<outline> 28 尿路感染症とは?
尿路感染症の検査①~最も重要な尿検査~
尿路感染症の検査②~結構重要な画像検査~
尿路感染症の治療薬選択