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No more 耐性菌!!初期研修医が知っておきたい尿路感染症の適切なアプローチ

  • 内科

  • 感染症科

  • 初期研修医

  • 無症候性細菌尿
  • 尿中亜硝酸陽性
  • CVA叩打痛
  • 急性腎盂腎炎

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146

2022/7/28

内容

なんとなくの尿路感染症の診断をやめ、頻度の多い尿路感染症の適切なアプローチができるようになることを到達目標にしたスライドです。尿路感染症のアプローチに自信をもてない全ての初期研修医を対象としています。

◎目次

・Take Home Messages

・本スライドのゴール、本スライドの対象

・目次

・尿路感染症ってどんなイメージ?

・尿路感染症の診断における誤解

・よく診察してみると…

・無症候性細菌尿

・尿中亜硝酸陽性

・CVA叩打痛

・尿路感染症の適切な診断方法

・抗菌薬選択のポイント

・尿路感染症の原因微生物と抗菌薬選択

・尿路感染症の原因微生物

・尿グラム染色のポイント

・尿路感染症の治療失敗時の考え方

・①本当に治療がうまくいってないの?

・②治療を妨げている因子は?

・③他の感染症の可能性は?

・④非感染性による炎症の可能性は?

・よく聞かれるQ&A

・Take Home Messages

Lemon@感染症

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No more 耐性菌!!初期研修医が知っておきたい尿路感染症の適切なアプローチ

  1. No more 耐性菌!! 初期研修医が知っておきたい 尿路感染症の適切なアプローチ Lemon@感染症 日本感染症学会専門医・指導医・評議員 twitter: @Dr_lemon_infect

  2. Take Home Messages 1. 膿尿、細菌尿 = 尿路感染症ではない 考えなしに抗菌薬処方は耐性菌をつくるため禁忌! 2. 抗菌薬は、尿のグラム染色の所見などを参考 に選択する 細いグラム陰性桿菌がいる場合、緑膿菌の可能性があり広域抗 菌薬が必要 3. 急性腎盂腎炎は、適切な治療によって48~ 72時間で解熱することが多い 治療経過が不良の場合は膿瘍ドレナージなど必要か考慮する

  3. 本スライドのゴール • なんとなくの尿路感染症の診断をやめる • 頻度の多い尿路感染症の適切なアプローチを学ぶ 本スライドの対象 • 尿路感染症のアプローチに自信をもてない全ての初 期研修医

  4. 目次 1. 尿路感染症の診断における3つの誤解と適切な診断 方法 2. 尿路感染症における抗菌薬の選択方法 3. 尿路感染症の治療失敗時の考え方

  5. 目次 1. 尿路感染症の診断における3つの誤解と適切な診断 方法 2. 尿路感染症における抗菌薬の選択方法 3. 尿路感染症の治療失敗時の考え方

  6. 尿路感染症ってどんなイメージ? 尿路感染症は簡単! 誰でも診れるから面白くない 尿培養を取って、 抗菌薬を投与するだけでしょ? 尿路感染症診療は奥が深い 多くの誤解が存在する 尿路感染症を制する者は感染症診療を制する

  7. 尿路感染症の診断における誤解 ① 膿尿と尿中細菌陽性≠尿路感染症 85歳男性 ・右大腿骨頸部骨折のため入院 ・人工骨頭置換術後7日目に38℃の発熱あり ・膿尿と細菌尿を認め、尿培養で大腸菌が検出 ・感受性のある抗菌薬を投与して72時間が経過 ・発熱が続いているため感染症科コンサルト

  8. よく診察してみると… • 左膝関節に発赤と腫脹あり • 膝関節穿刺を行い、関節液を観察 すると、好中球が結晶を貪食する 像あり • 発熱+膿尿・細菌尿=尿路感染症と判断した が結晶性関節炎(偽痛風)だった • 発熱と尿所見をみて尿路感染症と決めつけて しまった

  9. 無症候性細菌尿 尿中に病原微生物を保持している状態 • 健康な若年女性 : 1.0-5.0% • 健康な高齢者 : 男性 3.6-19.0%、女性 10.8-16.0% • 施設入所中の高齢者 : 男性 15.0-40.0%、女性 25.0-50.0% • 膀胱留置カテーテル使用者 : 100% 基本的には抗菌薬治療をしない (例外は:妊婦、泌尿器科手術前) IDSA Guidelines for the Diagnosis and Treatment of Asymptomatic Bacteriuria in Adults, 2005

  10. 尿路感染症の診断における誤解 ② 尿中亜硝酸陽性≠尿路感染症 70歳女性 ・脳梗塞のため入院 ・入院後14日目に38℃の発熱あり ・尿中亜硝酸陽性を認め、尿培養で大腸菌が検出 ・感受性のある抗菌薬を投与して72時間が経過 ・発熱が続いているため感染症科コンサルト

  11. 尿中亜硝酸陽性 亜硝酸 偽陰性に注意 ・尿中に亜硝酸が少ない ・尿中の細菌滞在時間が4時間以内 ・緑膿菌や腸球菌など非亜硝酸塩産生菌 腸内細菌 還 元 亜硝酸塩 尿中に腸内細菌が存在することを示唆するだけ 感染症を起こしているかの判断はできない

  12. 尿路感染症の診断における誤解 ③ 発熱+CVA叩打痛陽性≠尿路感染症 90歳女性 ・施設入所中 ・38℃の発熱のため救急搬送 ・身体所見で右CVA叩打痛陽性を認める ・尿路感染症の疑いで、セフトリアキソンを投与する も発熱が続いているため感染症科コンサルト

  13. CVA叩打痛 CVA=CostoVertebral Angle(肋骨脊椎角) 第12肋骨と腰椎に挟まれた部分に腎臓が存在し、 ここを叩いて疼痛が誘発されればCVA叩打痛陽性 国家試験的にはCVA叩打痛陽性=急性腎盂腎炎 急性腎盂腎炎の診断における 陽性尤度比 1.7 陰性尤度比 0.9 CVA叩打痛単独では除外も確定診断もできない JAMA. 2002;287(20):2701-10

  14. CVA叩打痛でrule inすると 急性胆嚢炎 化膿性椎体炎 Fitz-Hugh-Curtis症候群 腎梗塞 腎盂腎炎を 見逃す可能性あり など CVA叩打痛でrule outすると 嘔気・嘔吐を主訴に来院 膀胱炎症状がない →急性胃腸炎 ? 腎盂腎炎を 見逃す可能性あり

  15. 尿路感染症の適切な診断方法 • 膿尿と尿中細菌陽性≠尿路感染症 • 尿中亜硝酸陽性≠尿路感染症 • 発熱+CVA叩打痛陽性≠尿路感染症 尿路感染症は除外診断である 適切な診察と検査で他疾患を否定する

  16. 目次 1. 尿路感染症の診断における3つの誤解と適切な診断 方法 2. 尿路感染症における抗菌薬の選択方法 3. 尿路感染症の治療失敗時の考え方

  17. 抗菌薬選択のポイント • 常に次の3つの軸で総合的に考える ①患者の状態 ②病原微生物 基礎疾患、重症度 過去の培養結果 感染臓器 グラム染色結果 ③抗菌薬 スペクトラム、用法・用量 臓器移行性、副作用、相互作用

  18. 尿路感染症の原因微生物と抗菌薬選択 ・市中発症か院内発症かで考える 市中発症と院内発症で頻度の多い原因微生物が異なる ・尿のグラム染色を積極的に行う 腸球菌、腸内細菌、ブドウ糖非発酵菌を検討する ・地域や自施設の薬剤感受性データを参考にする 尿路感染症にとりあえずセフトリアキソンではない 病原微生物を想定して、抗菌薬を選択する

  19. 尿路感染症の原因微生物 知識として、頻度の多い病原微生物を覚える 市中発症 大腸菌 (75 – 95 %) S. saprophyticus セフトリアキソン無効 院内発症 大腸菌 K. pneumoniae P. mirabilis カンジダ 腸球菌 緑膿菌 Clin Infect Dis. 2007;45(3):273 Infect Control Hosp Epidemiol. 2016;37(11):1288 その他

  20. 尿グラム染色のポイント 抗菌薬選択を選択する前にはグラム染色をしよう! グラム陽性連鎖球菌 腸球菌を疑う 太いグラム陰性桿菌 腸内細菌科細菌を疑う ペニシリン系抗菌薬 バンコマイシンなど セフトリアキソンなど 細いグラム陰性桿菌 緑膿菌などのブドウ糖非発 酵菌を疑う セフタジジム、セフェピム、 ピペラシリンなど

  21. 目次 1. 尿路感染症の診断における3つの誤解と適切な診断 方法 2. 尿路感染症における抗菌薬の選択方法 3. 尿路感染症の治療失敗時の考え方

  22. 尿路感染症の治療失敗時の考え方 1. 本当に治療がうまくいってないの? 2. 治癒を妨げている因子は? 3. 他の感染症の可能性は? 4. 非感染症による炎症の可能性は?

  23. ①本当に治療がうまくいってないの? 腎盂腎炎の自然経過を知る ・70人の単純性急性腎盂腎炎 ・治療開始から解熱までの時間 平均34時間 治療開始 48時間後も発熱 26% 治療開始 72時間後も発熱 13% すぐに解熱しなくても、焦らない 熱以外のパラメーター(CVA叩打痛や自覚症状な ど)を確認する Am J Med 1996; 101:277-80

  24. ②治療を妨げている因子は? 腎膿瘍 尿管結石 排尿障害 尿管腫瘍 汚染された 前立腺炎 デバイス 前立腺膿瘍 ドレナージやデブリドマンの必要性を検討

  25. ③他の感染症の可能性は? 治療経過がうまくいかない時は、抗菌薬を変更す る前に他の感染症の可能性を検討しよう! • 中心静脈カテーテル関連血流感染症 • 末梢静脈関連血流感染症 • Clostridioides difficile感染症 • 褥瘡感染 • 胆嚢炎 など

  26. ④非感染性による炎症の可能性は? 治療経過がうまくいかない時は、抗菌薬を変更する 前に非感染症による炎症の可能性も検討しよう! • 薬剤熱 • 深部静脈血栓症 • 結晶性関節炎(偽痛風) • 腫瘍熱 など

  27. よく聞かれるQ&A Q. 尿のグラム染色で特に注意すべき病原微生物を教えてください • 尿路感染症の主な病原微生物は大腸菌といった腸内細菌科 細菌(太いグラム陰性桿菌)でセフトリアキソンが使用さ れることが多いです • セフトリアキソンが効かない、腸球菌(グラム陽性連鎖球 菌)や緑膿菌といったブドウ糖非発酵菌(細めのグラム陰 性桿菌)に注意が必要です Q. 急性腎盂腎炎に対して感受性のある抗菌薬を投与しているにも 関わらず、発熱が継続するときに考えるべきことを教えてくださ い • 急性腎盂腎炎は適切な治療によって48~72時間で解熱する ことが多い感染症です • 発熱が72時間以降も続く場合は、膿瘍に対するドレナージ やデブリドマンの必要性、他の感染症の可能性、非感染症 による炎症の可能性などを考えていきます

  28. Take Home Messages 1. 膿尿、細菌尿 = 尿路感染症ではない 考えなしに抗菌薬処方は耐性菌をつくるため禁忌! 2. 抗菌薬は、尿のグラム染色の所見などを参考 に選択する 細いグラム陰性桿菌がいる場合、緑膿菌の可能性があり広域抗 菌薬が必要 3. 急性腎盂腎炎は、適切な治療によって48~ 72時間で解熱することが多い 治療経過が不良の場合は膿瘍ドレナージなど必要か考慮する

  29. 参考文献 • Nicolle LE, et al: Infectious Diseases Society of America guidelines for the diagnosis and treatment of asymptomatic bacteriuria in adults. Clin Infect Dis: 2005 • Bent S, et al: Does this woman have an acute uncomplicated urinary tract infection? JAMA: 2002 • Czaja CA, et al: Population-based epidemiologic analysis of acute pyelonephritis. Clin Infect Dis: 2007 • Weiner LM,, et al: Antimicrobial-Resistant Pathogens Associated With Healthcare-Associated Infections: Summary of Data Reported to the National Healthcare Safety Network at the Centers for Disease Control and Prevention, 2011-2014. Infect Control Hosp Epidemiol: 2016 • Behr MA, et al. Fever duration in hospitalized acute pyelonephritis patients. Am J Med: 1996

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