Antaa Slide

医師・医学生のためのスライド共有

お知らせ

ログイン

すでにアカウントをお持ちの方はこちら

磯谷俊太郎

1/25

膠原病におけるステロイドの使い方

  • 内科

  • アレ膠リウマチ内科

  • 初期研修医

  • ステロイド
  • 研修医
  • 医学生向け
  • 膠原病内科
  • 膠原病

47,679

288

更新

シェア

ツイート

磯谷俊太郎

名古屋市立大学病院

内容

ポリクリの学生講義用のものです.

本スライドの対象者

研修医/専攻医

テキスト全文

  • 1.

    名古屋市立大学病院 リウマチ・膠原病内科 磯谷 俊太郎 学生実習講義用 15-30分 膠原病領域におけるステロイドの使い方

  • 2.

    今日のポイント 膠原病って何かよくわからないし, 入院して何となくステロイド使っておけばいいんじゃない? 同じ疾患なのに治療方法が他科と違いすぎない? なんて思ってないですか?

  • 3.

    今日のポイント ・ステロイドの大まかな使い方を覚えよう. ・ステロイドの合併症を覚えよう.

  • 4.

    本日のプログラム ステロイドについて 各論 総論   投与方法   副作用対策  結論   まとめ  

  • 5.

    本日のプログラム ステロイドについて 各論 総論   投与方法   副作用対策  結論   まとめ  

  • 6.

    ☆前置き ・膠原病は難病と言われるように治癒を 目的とした治療法は存在しない. ・現在の治療のコンセプトは... 「身体の免疫力を低下させることで自己に対する攻撃を抑えること」である. →①ステロイド, ②免疫調整薬を併用して 治療を行います.

  • 7.

    ☆前置き 両者を組み合わせることにより, 即効性・確実性・安全性の「いいどこどり」 →この概念が膠原病治療のスタートラインとなる.

  • 9.

    ステロイドとは? ・副腎で合成されるホルモン ・投与経路, 投与効果, 血中半減期などで 使い分けられる. ・生理的にはプレドニゾロン(PSL)換算で 5mg/日, ストレス時には20mg/日まで 内因性で産生されている. -JAMA 2002 Jan 9 : 287(2) : 236-40.

  • 10.

    ステロイド作用機序 : genomic effect ・グルチコイド受容体活性化によって発揮 ・DNA転写調整により 抗炎症サイトカインを増やす 炎症サイトカインを抑える ・細胞, 組織, 器官で変化が出現するまで  数時間〜数日.

  • 11.

    ステロイド作用機序 : non genomic effect ・遺伝子を介さず, 酵素活性の阻害などによって免疫抑制効果を発揮する ・投与後すぐに効果が出る. ・所謂パルスはこの効果を狙っている.

  • 12.

    ☆用量と効果 ()内はGC受容体飽和度

  • 13.

    ステロイドによる免疫調整 ・抗炎症効果 プレドニン換算で10mg/日相当 →関節炎の治療量が少ないのは「抗炎症作用」のみを狙うから ・免疫抑制効果 プレドニン換算で25-30mg相当.

  • 14.

    本日のプログラム ステロイドについて 各論 総論   投与方法   副作用対策  結論   まとめ  

  • 15.

    ステロイドの投与方法 ・経口がベスト ・初期投与量 ※再寛解の際は以前の導入量を参考にする

  • 16.

    とりあえずパルスじゃないの? 他の科は皆そうしてるけど?

  • 17.

    ステロイドパルスの適応 ・急速進行性糸球体腎炎 ・急速進行性間質性肺炎 ・急速に進行する神経症状 ・マクロファージ活性化症候群(急速に進行する 血球減少) →これくらいです(致命的な症例に限る). 膠原病の初期治療≠ステロイドパルスです Keywordは”急速進行性”

  • 19.

    ステロイドの投与方法 ・重要なのは治療計画を最初に立てる ・何をするかはすでに決まっている. ・行き当たりばったりの薬剤調整は治療失敗のもと.

  • 20.

    本日のプログラム ステロイドについて 各論 総論   投与方法   副作用対策  結論   まとめ  

  • 21.

    ステロイド副作用 開始当日 数日 2-3週 1か月 数か月 長期的 不眠, 鬱, 精神高揚, 食欲不振 血圧上昇, 血糖上昇, 浮腫, コレステロール上昇 感染症, 潰瘍,血栓形成 創傷治癒不全, 副腎抑制 骨粗鬆症, 皮膚トラブル ステロイドミオパチー 無菌性骨壊死, 脱毛 緑内障, 白内障

  • 22.

    予防投与まとめ(名市大ステロイドパス) ・連日投与 : PPI, ビタミンD製剤 ・週2投与 : ST合剤(月, 木/火, 金) ・月1 : BPs(入院中に薬剤指導を依頼すること)

  • 23.

    スクリーニング検査まとめ 開始前 開始1-2週 60mg 定期採血, 口腔内チェック 開始3週 40mg 病勢評価(肺病変あればCT, PFT再検査), BDG, C7-HRP 開始1ヶ月 30mg/日 退院 定期採血, (IgG) 病勢評価, IgG 開始6週 外来受診 25mg GCs off HB, IGRA, D dimer, BDG, IgG, 眼科, 骨Xp, 骨密度, DM, 生活習慣評価, (下肢静脈エコー), 歯科口腔外科受診(必要に応じて)

  • 24.

    ステロイド使用前ICのコツ ・ステロイドと免疫抑制剤の違いについて説明 ・副作用については漏れなく全て説明 ・出現する順で短期的, 長期的の二つに大別して説明すると良い. ・ワクチン接種は必ず説明 ・sick day, 副腎不全についても必ず説明 ・理解が悪そうであれば退院前に再度説明する.

0 件のコメント

コメントするにはログインしてください >

磯谷俊太郎さんの他の投稿スライド

ループス腎炎患者における寛解達成後の免疫抑制療法の中止について

#論文 #膠原病内科 #SLE #免疫抑制剤 #膠原病 #抄読会 #リウマチ膠原病

17

9,022

最終更新:2022年11月11日

線維筋痛症

#膠原病内科 #膠原病 #リウマチ膠原病 #線維筋痛症

49

10,797

最終更新:2022年11月11日

SLERPI(SLEリスク確率指数)(論文抄読会)

#臨床研究 #診断 #内科 #論文 #膠原病内科 #医学論文 #SLE #膠原病 #抄読会 #リウマチ膠原病 #自己免疫性疾患 #分類基準 #全身性エリテマトーデス #機械学習

10

2,669

最終更新:2023年4月22日

もっと見る



診療科ごとのスライド

内科(391)

消化器内科(58)

循環器内科(77)

呼吸器内科(79)

血液内科(34)

糖尿病内分泌代謝内科(51)

腎臓内科(32)

アレ膠リウマチ内科(31)

脳神経内科(98)

総合診療科(164)

救急科(355)

外科(35)

消化器外科(2)

呼吸器外科(3)

乳腺外科(0)

整形外科(84)

脳神経外科(16)

泌尿器科(21)

形成外科(21)

皮膚科(27)

眼科(19)

耳鼻咽喉科(13)

歯科口腔外科(9)

リハビリテーション科(11)

心臓血管外科(5)

小児科(51)

産婦人科(47)

精神科(62)

放射線科(53)

麻酔科(13)

緩和ケア科(24)

感染症科(206)

産業医(8)

初期研修医(377)

医学生(17)

その他(312)


Antaa Slide Post Banner
今すぐ投稿
Antaa Slide Post Banner今すぐ投稿

Antaa Slide

医師・医学生のためのスライド共有

投稿者インタビュー
Antaa QA

医師同士の質問解決プラットフォーム

App StoreからダウンロードGoogle Play Storeからダウンロード

会社概要

Antaa, Inc. All rights reserved.