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COVID-19の血液検査

  • 感染症科

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  • D-dimer
  • トロポニンT
  • リンパ球減少
  • 血液検査

69,857

46

2020/5/4
2020/8/18 更新

本スライドの対象者

研修医

内容

COVID-19の血液検査についてのスライドです。下記のクリニカルクエスチョンについてエビデンスベースでまとめています。【1】COVID-19で異常値となる血液検査は?【2】軽症例と重症例で血液検査に差はあるか?【3】急変(死亡)を予測しうる血液検査、マーカーはあるのか?埼玉医科大学 熊川友子先生と協力して作成しました。(2020年5月4日)

山田悠史

The Mount Sinai Hospital


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COVID-19の血液検査

  1. COVID-19の血液検査 2020年5月4日作成 熊川友子/山田悠史

  2. 症例提示:30歳女性、5日間続く発熱 10日前:大人数が参加するカラオケに行った。 5日前:37度台の発熱と倦怠感が出現。 2日前:乾性咳嗽が出現し夜も眠れないほど増悪。 症状が持続するためコロナではないかと不安になり、 救急外来を受診した。

  3. クリニカルクエスチョン 1、COVID-19で異常値となる血液検査は? 2、軽症例と重症例で血液検査に差はあるか? 3、急変(死亡)を予測しうる血液検査  マーカーはあるのか?

  4. 症例の続き 問診の後、血液検査を行うこととなった。 後輩Dr.より 「先生、何の項目をオーダーすれば良いですか? 僕にはわからなくて・・・」と質問があった。

  5. COVID-19で異常値となる血液検査は?

  6. 2020年2月末時点でのJAMAによるまとめ

  7. 2020年2月末時点でのJAMAによるまとめ 70%の症例でリンパ球減少が出現する。 58%の症例でPT時間が延長する。 40%の症例でLDHが上昇する。 COVID-19—New Insights on a Rapidly Changing Epidemic https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2762510

  8. ケースシリーズ @中国 Clinical Characteristics of Coronavirus Disease 2019 in China https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2002032

  9. ケースシリーズ @中国 中国本土の30省の552病院から、2019年12月11日~2020年1月29日にPCRでCOVID-19が確定した入院患者および外来患者1099人に関するデータを抽出した。 患者の年齢中央値は47歳で、41.9%が女性であった。 Clinical Characteristics of Coronavirus Disease 2019 in China https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2002032

  10. 入院時血液検査 50%を超えたのは、 リンパ球減少とCRP上昇のみ プロカルシトニン上昇なし クレアチニン上昇なし Clinical Characteristics of Coronavirus Disease 2019 in China https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2002032

  11. 入院時血液検査まとめ① Clinical Characteristics of Coronavirus Disease 2019 in China https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2002032

  12. ケースシリーズ@NYC

  13. ケースシリーズ@NYC NYにある12の病院にPCRでCOVID-19と確定し、2020年3月1日~4月4日に入院した患者(中央値63歳)5700人のデータを抽出した。 最も多い合併症は高血圧、肥満、糖尿病であった。 2020年4月4日の段階で、挿管管理をされている患者は5700人のうち3.3%、入院中の患者は72.2%、死亡退院は24.5%であった。 Presenting Characteristics, Comorbidities, and Outcomes Among 5700 Patients Hospitalized With COVID-19 in the New York City Area https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2765184

  14. 入院時の血液検査の結果は? Presenting Characteristics, Comorbidities, and Outcomes Among 5700 Patients Hospitalized With COVID-19 in the New York City Area https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2765184

  15. 入院時血液検査 白血球数正常、リンパ球減少、CRP上昇は中国の報告と同様。 LDHは400U/Lと高値だった。 フェリチンの中央値は798ng/mlと高値。 22%の患者でトロポニンが基準値を超える。(トロポニンI, トロポニンT, 高感度トロポニンを含む) BNPの中央値は約380pg/mLと高値になる。 Presenting Characteristics, Comorbidities, and Outcomes Among 5700 Patients Hospitalized With COVID-19 in the New York City Area https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2765184

  16. 入院時血液検査まとめ②

  17. 症例の続き 30歳女性 5日間続く発熱 問診と血液検査に加えPCR検査を施行し、結果を待っている。 すると後輩Dr.より「血液検査結果で重症度のヒントになるものはありますか?」と質問があった。

  18. 軽症例と重症例で血液検査に差はあるか?

  19. 軽症例vs重症例@シンガポール

  20. 軽症例vs重症例@シンガポール シンガポールの4つの病院で2020年1月23日-2月3日にPCRによりCOVID-19と確定された入院患者18名のデータ抽出を行った。 患者の中央年齢は47歳であった。 酸素投与を行った患者が12名、行わなかった患者が6名であった。 Epidemiologic Features and Clinical Course of Patients Infected With SARS-CoV-2 in Singapore https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2762688

  21. 採血検査結果 酸素投与を行った患者は基準値より乖離しやすい Epidemiologic Features and Clinical Course of Patients Infected With SARS-CoV-2 in Singapore https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2762688

  22. 軽症例vs重症例@中国

  23. 軽症例vs重症例@中国 各項目ともに重症例で異常値を示す割合が多い!

  24. 軽症例vs重症例@中国②

  25. 軽症例vs重症例@中国② 2020年1月1日~1月28日に中国の病院に入院した患者138人の後ろ向き単一施設研究。 患者の中央値は56歳。 ICU管理をした患者が36名おり、6名が死亡した。 入院日からICU入室までの中央値は10日間であった。 Clinical Characteristics of 138 Hospitalized Patients With 2019 Novel Coronavirus–Infected Pneumonia in Wuhan, China https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2761044

  26. 好中球数、D-dimer、CK-MB、LDH、AST、BUN、プロカルシトニンの各項目は、ICU症例の方が、非ICU症例と比較して有意に上昇していた。 軽症例vs重症例@中国② Clinical Characteristics of 138 Hospitalized Patients With 2019 Novel Coronavirus–Infected Pneumonia in Wuhan, China https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2761044

  27. 軽症例vs重症例@中国② 1日おきに採血を行いday19まで フォローしたところ、死亡群で 白血球数、好中球数、リンパ球数(減少)、 D-dimer、BUN、Crがダイナミックに 変動した。 また、(初期には腎機能正常が多いが)死亡群では病勢が進行するにつれて 腎機能が増悪し、day19でBUN75mg/dL、Cr2.3mg/dLまで上昇した。 Clinical Characteristics of 138 Hospitalized Patients With 2019 Novel Coronavirus–Infected Pneumonia in Wuhan, China https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2761044

  28. 軽症例vs重症例@中国② ICUに入室する患者では入院時の好中球数、D-dimer、CK-MB、LDH、AST、プロカルシトニンが有意差を持って高値となる。 死亡群では時間の経過とともにリンパ球減少が進行、白血球数、好中球数は増加。腎機能悪化、D-dimer上昇(day13で10μg/mL以上を示している)もよく見られる。 Clinical Characteristics of 138 Hospitalized Patients With 2019 Novel Coronavirus–Infected Pneumonia in Wuhan, China https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2761044

  29. 軽症例vs重症例のまとめ

  30. 症例の続き 30歳女性 5日間続く発熱 PCR検査でCOVID-19陽性と判明。 血液検査の結果、リンパ球減少とCRP高値を除いては正常範囲内であった。酸素も必要なく、軽症と判断された。 すると「これから先、急に命に関わったりする可能性はありますか?ニュースで容体が急に悪くなり自宅で亡くなる人もいる、と聞いたので心配です。」との発言があった。

  31. 急変(死亡)を予測しうる血液検査マーカーはあるのか?

  32. 心筋トロポニン@中国 Cardiovascular Implications of Fatal Outcomes of Patients With Coronavirus Disease 2019 (COVID-19) https://jamanetwork.com/journals/jamacardiology/fullarticle/2763845

  33. 心筋トロポニン@中国 武漢市でCOVID-19により入院していた患者187名の後ろ向き単一施設解析。プライマリアウトカムはCOVID-19関連死。 35.3%の患者が高血圧や冠動脈疾患、心筋症などの心血管疾患(CVD)を元々患っていた。 187名のうち52名で心筋トロポニン(TnT)が上昇していた。 Cardiovascular Implications of Fatal Outcomes of Patients With Coronavirus Disease 2019 (COVID-19) https://jamanetwork.com/journals/jamacardiology/fullarticle/2763845

  34. 死亡例vs生存例におけるTnTの変動 死亡した患者は入院中のTnTが 劇的に変化するのに対し、 退院した患者はほとんど TnTに変動がない。 Cardiovascular Implications of Fatal Outcomes of Patients With Coronavirus Disease 2019 (COVID-19) https://jamanetwork.com/journals/jamacardiology/fullarticle/2763845

  35. 死亡例vs生存例におけるNT-proBNPの変動 TnTと同様に、致死的な転帰となった症例ではNT-proBNPの変動が大きい。 Cardiovascular Implications of Fatal Outcomes of Patients With Coronavirus Disease 2019 (COVID-19) https://jamanetwork.com/journals/jamacardiology/fullarticle/2763845

  36. TnT上昇±CVDの有無による致死率の変化 TnT上昇あり+CVDありが高い死亡率と相関あり。 Cardiovascular Implications of Fatal Outcomes of Patients With Coronavirus Disease 2019 (COVID-19) https://jamanetwork.com/journals/jamacardiology/fullarticle/2763845

  37. TnT上昇群のうちCVD合併患者の予後は? 元々CVDを合併している患者の方が入院合併症を起こしやすい Cardiovascular Implications of Fatal Outcomes of Patients With Coronavirus Disease 2019 (COVID-19) https://jamanetwork.com/journals/jamacardiology/fullarticle/2763845

  38. 心筋トロポニン CVDをベースに持ちながらTnTの上昇が見られなかった患者の予後は良好であった。 TnTと高感度CRPは相関関係にあり、心筋の損傷が病勢と密接に関連している可能性がある。重症患者のうち35%に心血管イベントが出現したとの報告もある。 CVD+TnT上昇は高い死亡率と相関する可能性あり。 Cardiovascular Implications of Fatal Outcomes of Patients With Coronavirus Disease 2019 (COVID-19) https://jamanetwork.com/journals/jamacardiology/fullarticle/2763845

  39. D-dimer@中国

  40. D-dimer@中国 2020年1月12日から3月15日に中国の病院に入院した患者343人の後ろ向き研究。 入院後24時間以内に採取したD-dimerのデータ抽出を行った。 D‐dimer levels on admission to predict in‐hospital mortality in patients with Covid‐19 https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/jth.14859

  41. D-dimerの値による死亡率の違い <2.0 μg/mL(n=276) D‐dimer levels on admission to predict in‐hospital mortality in patients with Covid‐19 https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/jth.14859 2.0 ≥μg/mL(n=67) [%] D-dimer: 2.0 μg/mLをカットオフにすると、高値群の方が有意に死亡率が高かった。

  42. D-dimer COVID-19の重症患者でD-dimerが上昇するとの報告が一部あり、国際血栓止血学会は任意で入院時D-dimerが1.5~2.0μg/mL以上で集中治療が必要になる可能性がある、とガイダンスを出している。 本研究でもROC曲線でD-dimer 2.0μg/mLのカットオフの場合、院内死亡予測の感度は92.3%、特異度は83.3%であった。 D‐dimer levels on admission to predict in‐hospital mortality in patients with Covid‐19 https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/jth.14859

  43. D-dimer COVID-19で凝固反応が亢進する背景として、炎症反応と抗炎症反応による血管内皮の機能不全、低酸素血症による血液の粘稠度の上昇やシグナル経路の活性化、長期間のベッド臥床にともなう血栓傾向が推測されている。 集中治療を受けている呼吸不全患者の肺血管から微細な血栓が発見される、との報告もある。 D‐dimer levels on admission to predict in‐hospital mortality in patients with Covid‐19 https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/jth.14859

  44. IL-6@中国

  45. IL-6 死亡例と退院例で比較すると、CRPやIL-6の値にも統計学的に有意な差を認めた。 過剰な炎症反応が予後悪化と相関している可能性を示唆する。 ➡トシリズマブ(IL-6受容体アンタゴニスト)などの薬剤が重症例に試されている。 Clinical predictors of mortality due to COVID-19 based on an analysis of data of 150 patients from Wuhan, China https://link.springer.com/article/10.1007/s00134-020-05991-x

  46. 急変(死亡)リスクまとめ 重症患者では心筋障害や凝固反応が亢進する可能性が高く、トロポニンTやD-dimerの上昇、IL-6高値はその後の不良な転帰(高い死亡率)の予測因子となりうる。 抗凝固薬、IL-6受容体アンタゴニストが試験中。

  47. 症例の転帰:30歳女性 5日間続く発熱 PCR検査結果からCOVID-19と診断されたが、併存症はなく、血液検査ではリンパ球減少、CRP高値を除く異常は見られなかった。 酸素投与の必要性もなかったため、療養施設での経過観察の方針となった。

  48. まとめ リンパ球減少、LDHやCRP上昇、プロカルシトニン正常などがCOVID-19診断の補助となりうる。 重症例では異常値を示す項目数が増え、好中球増加や肝酵素上昇、D-dimer上昇などが見られやすくなる。 トロポニンTやD-dimerの上昇は予後不良の予測因子となりうる。

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