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新型コロナ罹患歴のある方はワクチン接種していいか?

投稿者プロフィール
大塚勇輝
Award 2020 受賞者

岡山大学病院

34,562

14

概要

高齢者へのワクチン接種が開始され聞かれることが益々増えた「COVID-19罹患歴のある患者はワクチン接種した方がいいのか?しても大丈夫か?」という疑問について、現段階での情報をまとめました。

作成:2021年5月13日

本スライドの対象者

専攻医/専門医

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テキスト全文

#1.

新型コロナ罹患歴のある方は ワクチン接種していいか? 2021年5月13日 岡山大学病院 総合内科・総合診療科 大塚 勇輝

#3.

論文1 NEJM (Apr 8th, 2021) Krammer, et al. 既感染者では1回の接種で非感染者の2回目に匹敵する抗体価の 上昇はあるものの単回接種で効果的な免疫を得られるかどうか については不明と結論 ※Pre-printの段階では、既感染者は1回接種で良いのではないか と結論付けていた NEJM, 2021.

#4.

①mRNAワクチン(Pfizer/Moderna)接種前後のSARS-CoV-2 スパイク抗体価を 経時的に測定。抗体陽性(すなわち既感染)群と抗体陰性(未感染)群。 1回目の接種後、抗体陽性群では抗体陰性群の10~45倍(13-16日目で25倍)と高値 2回目の接種後、抗体陰性群では抗体価が3倍になったが、抗体陽性群では上昇なし NEJM, 2021.

#5.

②mRNAワクチン(Pfizer/Moderna)接種前後の副反応を 抗体陽性(すなわち既感染)群と抗体陰性(未感染)群で比較。 抗体陰性群 の46%、抗体陽性群 の89% に副反応あり。 局所的な症状は 不変だが、全身症状は抗体陽性群で多い NEJM, 2021.

#6.

論文2 Nature Med(Apr 1st, 2021)Ebinger et al. 既感染者は単回接種で、非感染者の2回目接種のような反応を示す 追加検証ができれば、既感染者は単回接種とすることで 限られたワクチンを有効に使うことができる可能性があると結論 Nature Med, 2021.

#7.

①mRNAワクチン(Pfizer)を接種したNYの医療従事者の 接種前、1回目接種後、2回目接種後のSARS-CoV-2 スパイク抗体価を測定 既感染者の接種前の抗体価は、未感染者の1回目接種後より僅かに低かったが、 既感染者の1回目接種後の抗体価は、未感染者の2回目接種後と同等であった Nature Med, 2021.

#8.

②ワクチン接種後の症状を既感染者と未感染者で比較 1回目接種後は 既感染者36% vs 未感染者25% (p=0.03) と有意に既感染者で多かったが、 2回目接種後は 既感染者51% vs 未感染者58% (p=0.26) と有意差なし。 Nature Med, 2021.

#9.

論文3 Lancet(Mar 20th, 2021)Manisty et al. ワクチン接種前に抗体価を測定することで感染既往の有無を判断し、 未感染者にワクチンを優先接種することで、 全住民の接種を早期に完了できる可能性があり、ひいては、 変異株出現を抑えることに繋がるのではないかと結論 Lancet, 2021.

#10.

mRNAワクチン(Pfizer)を接種したロンドンの医療従事者の 接種前後の抗体価を既感染者と未感染者で比較 既感染者は1回接種を受けた未感染者と同等の抗体価があり、 ワクチン接種を受けると更に上昇した Lancet, 2021.

#11.

米国CDCの一般向けQAサイト 「you should be vaccinated regardless of whether you already had COVID-19」 COVID-19に罹患したかどうかによらずワクチン接種を受けるべき ①COVID-19から回復後どのくらい免疫能が保たれるのかいまだ不明であること、 ②罹患後にも稀だが再感染することがあること、を理由として提示 ※モノクローナル抗体や回復期血漿で治療された場合は90日空けること ※罹患中(隔離解除となるまで)は接種を避ける。1回目と2回目接種の間に罹患した場合も同様の対応とする https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/vaccines/faq.html

#12.

米国NIH-NIAIDの一般向けQAサイト 「people who have gotten sick with COVID-19 may still benefit from getting vaccinated」 COVID-19罹患後でもワクチン接種の恩恵を受ける可能性がある 理由としてはCDCと同じ ①COVID-19から回復後どのくらい免疫能が保たれるのかいまだ不明であること、 ②罹患後にも稀だが再感染することがあること、を挙げる。 判断するにはいまだ情報不足とした。 ※罹患歴があってもなくても接種の禁忌には含まれないので、ワクチン接種前の抗体検査は推奨されない。 https://www.niaid.nih.gov/diseases-conditions/covid-19-vaccine-faq

#13.

英国 Green book(ワクチン解説書)より 「There is no evidence of any safety concerns from vaccinating individuals with a past history of COVID-19 infection」 COVID-19罹患歴があっても安全性に問題があるという証拠はない ・COVID-19に感染している可能性がある人、無症状病原体保有者、潜伏期の患者がワクチン接種をしても、 病状に悪影響を及ぼす可能性はない。 ・COVID-19急性期にワクチン接種を行った場合、ワクチンの副反応なのかCOVID-19の症状なのかの鑑別が 困難であるため、発症から4週間以上経って臨床的に治癒してから接種を受けるべき。 ・COVID-19罹患後の症状が長引いていることはワクチン接種の禁忌ではないが、体調変化がワクチン接種に よって生じたと誤って判断されるのを避けるために接種を延期できる。 https://assets.publishing.service.gov.uk/government/uploads/system/uploads/attachment_data/file/984310/Greenbook_chapter_14a_7May2021.pdf

#14.

豪州保健省の一般向けQAサイト 「Even if you have already had COVID-19, you should still have the COVID-19 vaccine」 たとえCOVID-19罹患後でもワクチン接種を受けるべきである 回復後からワクチン接種までどのくらいの期間あけるべきかについては担当医に相談するように、と記載。 https://www.health.gov.au/initiatives-and-programs/covid-19-vaccines/getting-vaccinated-for-covid-19/who-can-get-vaccinated-for-covid-19

#15.

ワクチン接種によって未感染者より副反応が多い・強く出る可能性、 単回接種で未感染者の2回接種と同等の抗体価を得られる可能性はある しかし、接種を避けなければならない理由は現段階では見当たらないし、 単回接種で十分な免疫能を獲得できるかどうかも不明 →接種機会を逃さず、通常通り接種しておいた方が無難と思われる

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