新型コロナ罹患歴のある方はワクチン接種していいか?

使用されているブラウザではスライドの拡大ができません。iPadをご利用の場合はSafariをお試しください

1/15

シェア

大塚 勇輝

岡山大学病院

25544 page views

高齢者へのワクチン接種が開始され聞かれることが益々増えた「COVID-19罹患歴のある患者はワクチン接種した方がいいのか?しても大丈夫か?」という疑問について、現段階での情報をまとめました。
作成:2021年5月13日

- Featured Contents -

【公式】Antaa Slideへのアップロード方法

Antaa Slideは、医師・医学生のためのスライド共有プラットフォームです。 本スライドでは、Antaa Slideへのスライドアップロード方法を解説します。 ① Antaa Slideへのログイン方法 ② スライドのアップロード方法 ③ アップロードしたスライドの確認方法 ④ ご利用にあたっての注意点 勉強会やセミナーのために作ったスライドを、皆でシェアして知識をつないでいきましょう。アップロードをお待ちしています! ※登録には、医師資格登録年度または医学部卒業見込み年度の入力が必要です。 <以下のnoteもぜひご覧ください> Antaa Slideは、医師同士の“Giveの精神”でつながるスライド共有プラットフォーム https://note.com/antaa/n/n5fabdc34a32f Antaa Slideってどんなサービス? 反響をまとめてみました https://note.com/antaa/n/nd09bf6ed8f3f

27553 14

新型コロナウイルスワクチン(COVID-19ワクチン)Q&A

COVID-19ワクチンを接種するか悩んでいる医療従事者の方、または医療職以外の病院職員は多いと思います。内科外来の医療事務さんが接種するか悩んでいたのをみて、わかりやすい情報提供が必要と考え、作成しました。基本的な内容となっています。2021年1月29日に作成したもののため、その後の知見の集積によって、今後推奨は変わる可能性があります。

284327 131

誤嚥性肺炎の主治医力【診断編】

最近受け持った誤嚥性肺炎の患者さん、誤嚥の原因は何でしたか? 誤嚥性肺炎は結果であり、正しい診断のためには原因の見極めが必須です。 そのためのポイントを解説します。 ※本スライドは、2021年1月8日配信のAntaaNEWS「Short Lecture」の講演スライドです。 【このスライドの解説動画はこちら】 https://qa.antaa.jp/stream/contents/113

14790 35

タコでもわかる静注抗菌薬の話

逆にこれだけ知っていれば静注抗菌薬では(ほぼ)困らない、そんな10種類の静注抗菌薬についてタコでもわかるようにまとめてみました。 【更新連絡(7/24)】 わかりにくい表現を何箇所か修正しました。 【他のコンテンツ】 * サルでもわかる経口抗菌薬の話 2021年版 (https://slide.antaa.jp/article/view/5199820d537c41bc) * タコでもわかる静注抗菌薬の話 2021年版 これ * カメでもわかるCRPの話 2021年版 (https://slide.antaa.jp/article/view/e83a7e12c9d74d3b#46) ご質問・ご意見等はtwitter(@metl63)までお寄せください。

390387 187

ショックのまとめ【定義・分類・鑑別を中心に】

救急外来や病棟急変でよく出会うショックについて、確実に知っておくべき知識を理解していますか? ショック=血圧低値と誤解されることが多い、ショックの概念についてまとめました! 生理学や生化学から、ショックの定義や分類、鑑別を中心にまとめています。 初期研修医の先生方や看護師さんにとっては、きっと学びの多いスライドとなっているはずなので、参考にしていただければ幸いです◎

46725 24

それって本当に尿管結石?!

<ERで「尿管結石?」って思ったら> 1. 安易に決めつけるのはNG! 2. エコーで“らしい”所見をチェック! 3. 鑑別疾患を意識して、重篤な疾患を見逃すな! 本スライドは、「三銃士 指導医・研修医レクチャーシリーズ」vol.10です。質問・コメントは以下へお願いします。 http://bit.ly/39kNKUy ※「三銃士」は、救急・集中治療医の坂本壮、総合診療医の髙橋宏瑞、鎌田一宏により運営される、医学教育の課題解決を目指した教育ユニットです。 ▶三銃士Facebookページ https://www.facebook.com/dartagnanproject ▶坂本壮のAmazon著者ページ https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B079T41LV8

17361 43
もっと見る

新型コロナ罹患歴のある方はワクチン接種していいか?

1. 新型コロナ罹患歴のある方は ワクチン接種していいか? 2021年5月13日 岡山大学病院 総合内科・総合診療科 大塚 勇輝
2. 私はコロナになったけど、 ワクチンは打ってもらってよいのでしょうか? 厚生労働省のワクチンQAサイトには記載なし https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/
3. 論文1 NEJM (Apr 8th, 2021) Krammer, et al. 既感染者では1回の接種で非感染者の2回目に匹敵する抗体価の 上昇はあるものの単回接種で効果的な免疫を得られるかどうか については不明と結論 ※Pre-printの段階では、既感染者は1回接種で良いのではないか と結論付けていた NEJM, 2021.
4. ①mRNAワクチン(Pfizer/Moderna)接種前後のSARS-CoV-2 スパイク抗体価を 経時的に測定。抗体陽性(すなわち既感染)群と抗体陰性(未感染)群。 1回目の接種後、抗体陽性群では抗体陰性群の10~45倍(13-16日目で25倍)と高値 2回目の接種後、抗体陰性群では抗体価が3倍になったが、抗体陽性群では上昇なし NEJM, 2021.
5. ②mRNAワクチン(Pfizer/Moderna)接種前後の副反応を 抗体陽性(すなわち既感染)群と抗体陰性(未感染)群で比較。 抗体陰性群 の46%、抗体陽性群 の89% に副反応あり。 局所的な症状は 不変だが、全身症状は抗体陽性群で多い NEJM, 2021.
6. 論文2 Nature Med(Apr 1st, 2021)Ebinger et al. 既感染者は単回接種で、非感染者の2回目接種のような反応を示す 追加検証ができれば、既感染者は単回接種とすることで 限られたワクチンを有効に使うことができる可能性があると結論 Nature Med, 2021.
7. ①mRNAワクチン(Pfizer)を接種したNYの医療従事者の 接種前、1回目接種後、2回目接種後のSARS-CoV-2 スパイク抗体価を測定 既感染者の接種前の抗体価は、未感染者の1回目接種後より僅かに低かったが、 既感染者の1回目接種後の抗体価は、未感染者の2回目接種後と同等であった Nature Med, 2021.
8. ②ワクチン接種後の症状を既感染者と未感染者で比較 1回目接種後は 既感染者36% vs 未感染者25% (p=0.03) と有意に既感染者で多かったが、 2回目接種後は 既感染者51% vs 未感染者58% (p=0.26) と有意差なし。 Nature Med, 2021.
9. 論文3 Lancet(Mar 20th, 2021)Manisty et al. ワクチン接種前に抗体価を測定することで感染既往の有無を判断し、 未感染者にワクチンを優先接種することで、 全住民の接種を早期に完了できる可能性があり、ひいては、 変異株出現を抑えることに繋がるのではないかと結論 Lancet, 2021.
10. mRNAワクチン(Pfizer)を接種したロンドンの医療従事者の 接種前後の抗体価を既感染者と未感染者で比較 既感染者は1回接種を受けた未感染者と同等の抗体価があり、 ワクチン接種を受けると更に上昇した Lancet, 2021.
11. 米国CDCの一般向けQAサイト 「you should be vaccinated regardless of whether you already had COVID-19」 COVID-19に罹患したかどうかによらずワクチン接種を受けるべき ①COVID-19から回復後どのくらい免疫能が保たれるのかいまだ不明であること、 ②罹患後にも稀だが再感染することがあること、を理由として提示 ※モノクローナル抗体や回復期血漿で治療された場合は90日空けること ※罹患中(隔離解除となるまで)は接種を避ける。1回目と2回目接種の間に罹患した場合も同様の対応とする https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/vaccines/faq.html
12. 米国NIH-NIAIDの一般向けQAサイト 「people who have gotten sick with COVID-19 may still benefit from getting vaccinated」 COVID-19罹患後でもワクチン接種の恩恵を受ける可能性がある 理由としてはCDCと同じ ①COVID-19から回復後どのくらい免疫能が保たれるのかいまだ不明であること、 ②罹患後にも稀だが再感染することがあること、を挙げる。 判断するにはいまだ情報不足とした。 ※罹患歴があってもなくても接種の禁忌には含まれないので、ワクチン接種前の抗体検査は推奨されない。 https://www.niaid.nih.gov/diseases-conditions/covid-19-vaccine-faq
13. 英国 Green book(ワクチン解説書)より 「There is no evidence of any safety concerns from vaccinating individuals with a past history of COVID-19 infection」 COVID-19罹患歴があっても安全性に問題があるという証拠はない ・COVID-19に感染している可能性がある人、無症状病原体保有者、潜伏期の患者がワクチン接種をしても、 病状に悪影響を及ぼす可能性はない。 ・COVID-19急性期にワクチン接種を行った場合、ワクチンの副反応なのかCOVID-19の症状なのかの鑑別が 困難であるため、発症から4週間以上経って臨床的に治癒してから接種を受けるべき。 ・COVID-19罹患後の症状が長引いていることはワクチン接種の禁忌ではないが、体調変化がワクチン接種に よって生じたと誤って判断されるのを避けるために接種を延期できる。 https://assets.publishing.service.gov.uk/government/uploads/system/uploads/attachment_data/file/984310/Greenbook_chapter_14a_7May2021.pdf
14. 豪州保健省の一般向けQAサイト 「Even if you have already had COVID-19, you should still have the COVID-19 vaccine」 たとえCOVID-19罹患後でもワクチン接種を受けるべきである 回復後からワクチン接種までどのくらいの期間あけるべきかについては担当医に相談するように、と記載。 https://www.health.gov.au/initiatives-and-programs/covid-19-vaccines/getting-vaccinated-for-covid-19/who-can-get-vaccinated-for-covid-19
15. ワクチン接種によって未感染者より副反応が多い・強く出る可能性、 単回接種で未感染者の2回接種と同等の抗体価を得られる可能性はある しかし、接種を避けなければならない理由は現段階では見当たらないし、 単回接種で十分な免疫能を獲得できるかどうかも不明 →接種機会を逃さず、通常通り接種しておいた方が無難と思われる