テキスト全文
細菌感染症の治療に関する重要な知見
#2. 感染巣 菌血症 原因菌 黄色ぶどう球菌 カンジダ 骨髄炎 急性 慢性 関節炎 黄色ブドウ球菌 グラム陰性桿菌 治療期間 菌血症陰性化から 14~28日 感染巣 肺炎 原因菌 市中, 施設関連 院内 治療期間 5~7日 菌血症陰性化から 緑膿菌 7~10日 14日 黄色ぶどう球菌 市中肺炎より長め 42~56日 レジオネラ 14日 ST or FQ使用 3日 β lactam使用 5~7日 56日以上 赤沈値も参考 膀胱炎 28~42日 連鎖球菌 14~28日 腎盂腎炎 7~14日 淋菌 7日 急性前立腺炎 21~28日
感染巣別の治療期間と原因菌
#3. 感染巣 咽頭炎 扁桃炎 原因菌 A群β溶連菌 治療期間 10日 急性副鼻腔炎 5~7日 急性喉頭蓋炎 7~10日 急性中耳炎 5~10日 慢性気道感染 急性増悪 肺膿瘍 7~10日 陰影消失まで 28~42日以上 感染巣 髄膜炎 原因菌 肺炎球菌 髄膜炎菌 インフルエンザ菌 リステリア 心内膜炎 10~14日 7日 14~21日 28~42日 脳膿瘍 感染性 治療期間 連鎖球菌 28日 黄色ぶどう球菌 28~42日 腸球菌 28~42日
#4. 感染巣 感染性腸炎 原因菌 C. difficile 治療期間 10日 カンピロバクター 7日 旅行者下痢症 サルモネラ 7~14日 赤痢 3日 腸チフス 蜂窩織炎 壊死性筋膜炎 5~14日 皮膚の炎症消失後 3日 感染巣 原因菌 胆嚢摘出後 胆嚢炎 3~7日 ドレナージ後 胆管炎 肝膿瘍 特発性細菌性 腹膜炎 穿孔性腹膜炎 良好な肉芽形成 骨盤内炎症性 まで 疾患 治療期間 4~7日 細菌性 28日以上 アメーバ 10日 10~14日 手術後7日 14日
市中肺炎とその他の感染症の治療比較
#5. フォーカス 市中肺炎 治 療 期 間 の 比 較 short (day) 結果 long (day) RCT数 3-5 5-14 同等 14 非定型肺炎 1 3 同等 1 ICUでの肺炎 3 14-21 同等 1 人工呼吸器関連肺炎 8 15 同等 2 5 or 7 10 or 14 同等 9 4-8 10-15 同等 2 7 14 同等 3 5-6 10 同等 4 骨髄炎 42 84 同等 2 関節炎 14 28 同等 1 ≦5 ≧7 同等 >25 同等 2 同等 56 腎盂腎炎 腹腔内感染症 グラム陰性桿菌菌血症 蜂窩織炎 気管支炎急性増悪/副鼻腔炎 好中球減少性発熱 術後抗菌薬 解熱後72時間 0-1 好中球>500 1-5
#6. グラム陰性菌菌血症で https://doi.org/10.1093/jacamr/dlac058 7日間治療が適さない (かもしれない)条件 ブドウ糖非発酵菌 etc 免疫抑制者 ✓ 腸内細菌での検討多数 ✓ 緑膿菌 CD4<500のHIV 感染性心内膜炎 アシネトバクター 移植後 膿瘍性疾患 多剤耐性菌 好中球減少者 症状軽快まで48時間 での検討は不十分 長期ステロイド使用者 以上経過した患者 悪性腫瘍患者 は除外されている ✓ 非劣性試験の多くで 複雑性感染症 ✓ 非劣性試験の多くで 尿路以外の感染巣 ✓ 非劣性試験の多くは 尿路感染症が感染巣 ✓ 他感染巣での検討は 不十分 は除外されている 上記以外であれば菌血症があっても7日間で抗菌薬投与を終了しうる