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関節炎・椎体炎

  • 整形外科

  • 感染症科

  • 感染症
  • 関節炎
  • 化膿性椎体炎

38,532

85

2018/9/23
2018/9/23 更新

本スライドの対象者

研修医/専攻医

内容

和歌山県立医科大学血液内科で主催している感染症セミナーからの抜粋です。今回は「関節炎」「化膿性椎体炎」について取り上げています。

森本将矢

聖路加国際病院


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関節炎・椎体炎

  1.      和歌山医大感染症セミナー⑤ 〜椎体炎・関節炎〜

  2. 感染症診療の原則 患者背景 感染臓器 微生物 抗菌薬選択 適切な経過観察

  3. 発熱の原因 感染症 髄膜炎/脳炎/脳膿瘍/中耳炎 副鼻腔炎/  咽頭炎/喉頭炎/扁桃周囲膿瘍/咽後膿瘍 肺炎/気管支炎/肺結核縦隔炎 心外膜炎/心筋炎/感染性心内膜炎 胆管炎/胆嚢炎肝炎/肝膿瘍/SBP/PID CD腸炎/虫垂炎/ 憩室炎/肛門周囲膿瘍 感染性腸炎/    非閉塞性腸管虚血(NOMI)        尿路感染症(腎盂腎炎・前立腺炎)     腸腰筋膿瘍/硬膜外膿瘍/椎体炎 手術部位感染(SSI) 蜂窩織炎/壊死性筋膜炎 /化膿性関節炎 仙骨部等褥瘡感染 カテーテル関連血流感染 シャント感染/CAPD腹膜炎       胃瘻/VPシャント/ペースメーカー/   人工関節感染 感染症以外 脳外科術後/頭部外傷後(中枢性) 甲状腺クリーゼ 肺塞栓症 間質性肺炎/ARDS/ 無気肺 心筋梗塞 無石性胆嚢炎 急性膵炎 炎症性腸疾患 副腎不全 痛風/偽痛風/Crowned dens症候群 深部静脈血栓症 血腫吸収熱 血管炎/Still病/SLE等の膠原病 薬剤熱/Infusion reaction/ 悪性症候群/輸血 侵襲熱 腫瘍熱(固形腫瘍・血液腫瘍) 熱射病

  4. 抗菌薬の選択 経験的治療 ・重症度の軸 ・感染臓器、微生物をつめるという軸 最適治療  培養結果や臨床経過を基に  De-escalationを行う 抗菌薬は   必ず2回選ぶ !

  5.     グラム染色 陽性球菌 陽性桿菌 陰性球菌 陰性桿菌 ブドウ状 連鎖状 黄色ブドウ球菌 表皮ブドウ球菌 αレンサ球菌 βレンサ球菌 肺炎球菌 腸球菌 嫌気性菌 上 下 ペプトストレプトコッカス フゾバクテリウム バクテロイデス クロストリジウム 市中 院内 腸内細菌科 大腸菌 クレブシエラ プロテウス インフルエンザ桿菌 緑膿菌 アシネトバクター シトロバクター エンテロバクター セラチア 腸内細菌科 ブドウ糖非発酵菌 淋菌 髄膜炎菌 モラキセラ

  6. ペニシリン系 [PCG] [ABPC] [AMPC] [PIPC] [ABPC/SBT] [PIPC/TAZ]

  7. セフェム系 [CEZ] [CTM] [CMZ] [CTRX] [CTX] [CAZ] [CFPM] GNR 第4世代 = 第1 + 第3 GPC Pseudomonasのカバーあり

  8. キノロン系 ・緑膿菌に対する抗菌作用は最も優れる ・GPCのカバー良好 ・異型肺炎にも抗菌作用を示す ・肺炎球菌に対する抗菌活性は  LVFXより優れる ・緑膿菌にはあまり効かない

  9. 呼吸器感染症 尿路感染症 中枢神経感染症 皮膚・軟部組織感染症 骨・関節の感染症 消化器感染症 循環器・血流感染症 発熱性好中球減少症 真菌感染症 HIV感染症  

  10.    化膿性関節炎

  11. 85歳男性 「発熱と右膝痛」  来院3日前から特に誘因なく悪寒および右下腿  の疼痛を自覚した. 痛みが持続するため当院の  整形外科外来を受診した.  

  12. 意識清明 体温36.8℃, 血圧112/48mmHg, 脈拍80/分, 呼吸数18/分, SpO2 98%(室内気) 身体所見 右下腿に発赤・熱感あり, 圧痛(-)握雪感(-) 右膝関節に発赤・腫脹・熱感・圧痛あり, pus(-) Janeway斑(-), Osler(-)

  13. 関節液グラム染色

  14.     血液・関節培養

  15. 月刊レジデント デキレジ 2008/12 Vol.1 No.9.より抜粋

  16. 月刊レジデント デキレジ 2008/12 Vol.1 No.9.より抜粋

  17. Section 1 Typhoid fever overview medicina vol.48 no.2 2011-2

  18. Cell count “Rule of 3Cs” Crystals Culture 関節液の検査

  19. “Rule of 2s” JAMA. 2007 Apr 4;297(13);1478-88 Cell count

  20. 上野征夫:リウマチ病診療ビジュアルテキスト,第2 版,医学書院,2008.より引用

  21. [グラム染色の感度] 非淋菌性 50-80% 淋菌性 25-30% 淋菌性を疑う場合は通常の血液寒天培地ではなく, チョコレート寒天培地での培養でしか生えてこない! 一般的には低温保存が必要だが淋菌だと常温保存 !! Goldenberg DL: Septic arthritis. Lancet 351:197-202, 1998 Culture

  22. Microbiol Immunol. 1986;30:1225-1237. Bacterial invasion 10-20 % Diarrhea medicina vol.48 no.2 2011-2 Septic arthritisの発症機序

  23. 最も多いのは... S. aureus !! Clin Infect Dis. 2003 Feb 1;36(3):319-27. 

  24. 「整形外科・スポーツ整形の画像診断を学ぶ」より参照

  25. Kelly’s Textbook of Rheumatology, 8th ed. Philadelphia 化膿性関節炎 VS 滑液包炎(bursitis) 診察で「可動域制限」と「他動時痛」の評価が非常に大切!!

  26. 化膿性関節炎の初期治療 CEZ 2g q8hr + VCM GPC cluster ・PCG 400万単位 q4hr (±CLDM 600mg q8hr) ・ABPC 2g q4hr (±CLDM 600mg q8hr) CTRX 1-2g q24hr CTRX 1-2g q24hr + VCM グラム染色で GPC chain GNR 菌が見えない

  27.   化膿性椎体炎

  28. 「圧迫骨折の既往のある高齢の患者さんで  今回も腰痛で救急搬送です.少し熱がありますが…  歩けないので入院適応です.」 午前3時 ERで 「椎体炎の可能性はどこまで否定した??」 「えっ…○×□△●??」 研修医 指導医 研修医

  29. 80歳男性 「発熱・腰痛」 来院2週間前より発熱あったが, 近医で処方   された抗菌薬(クラビット®)で経過をみていた. 来院4日前から腰痛を自覚し, 近医の整形外科 で鎮痛薬を処方されたが, なかなか改善せず, 発熱も遷延するため当院外来受診した.   

  30. 意識清明 見当識良好 体温38.4℃, 血圧140/70mmHg, 脈拍90/分, 呼吸数16/分, SpO2 96%(室内気) 身体所見 脊柱叩打痛あり(L4-L5付近) 血液検査 WBC 18300/µl, CRP 32.5mg/dl, BUN 10.3mg/dl, Cr 0.73mg/dl

  31. 以下の中で最も多い感染部位はどれか? 1. 頸椎 2. 胸椎 3. 腰椎 4. 仙椎

  32. 以下の中で最も多い感染部位はどれか? 1. 頸椎  15% 2. 胸椎  35% 3. 腰椎  50% 4. 仙椎  < 5% Lancet 2004; 364: 369-79

  33. 以下の中で最も多い起炎菌はどれか? 1. Staphylococcus aureus 2. Streptococci 3. Escherichia coli 4. Mycobacterium tuberculosis 5. Anaerobes

  34. 以下の中で最も多い起炎菌はどれか? 1. Staphylococcus aureus 2. Streptococci 3. Escherichia coli 4. Mycobacterium tuberculosis 5. Anaerobes

  35.   Osteomyelitis; Mandell GL, 2014

  36. Lancet 2004; 364: 369-79

  37. Laboratory findings Imaging studies 病変のフォローにはESR(赤沈)が有用 (感度:76-95%) 椎間腔狭小化,椎体終板骨破壊,軟骨下骨硬化 早期診断には適していない <単純X線写真> STIR像や脂肪抑制併用T2強調像では病変部が明瞭な高信号を示し, 感度が高い <MRI>

  38. 早期の場合はMRIも椎体の信号変化が1椎体に限局するなど 画像だけでは診断が難しい

  39. 化膿性椎体炎の治療 ・ABPC/Cloxacillin 4g q4hr ・CEZ 2g q8hr MSSA Strept ・PCG 400万単位 q4hr ・ABPC 2g q4hr GNR ・CTRX 1-2g q24hr ・CFPM 1-2g q8hr 不明 ・CTRX 1-2g q24hr + VCM ・CFPM 1-2g q8hr + VCM  etc...

  40. 治療期間は? 2 weeks 4 weeks 6 weeks 8 weeks (2 months) 12 weeks (3 months)

  41. 治療期間は? 2 weeks 4 weeks 6 weeks 8 weeks (2 months) 12 weeks (3 months)

  42. Clin Infect Dis. 2015 Sep 15;61(6):e26-46.

  43. Microbiol Immunol. 1986;30:1225-1237. Bacterial invasion 10-20 % Diarrhea

  44. Lancet. 2015;385(9971):875. フランスのRCT(非劣性) 6wks VS 12wks 6週間で十分 (共にIV期間は2週間)

  45. Clin Infect Dis. 2016 May 15;62(10):1262-1269.  韓国のretrospective study 以下のハイリスク患者では 6週間でなく合計8週間の方が良い ・MRSA感染 ・透析 ・drainageされないparavetebral abscess

  46. Clin Infect Dis. 2012 Feb 1;54(3):393-407.  抗菌薬の骨髄移行性に関する KEY Paper

  47. 骨髄の抗菌薬移行性 (bone/serum ratio) <IV> βラクタム系:5-20% VCM:10-20% DAP(6mg/kg):7% <内服> βラクタム:<10% キノロン系:50% LZD:50% TMP/SMX:50/15% CLDM:45-70% Clin Infect Dis. 2012 Feb 1;54(3):393-407. 

  48. 結核性脊椎炎では3椎体以上に及ぶこと,椎間腔が比較的保たれること,膿瘍の境界が明瞭であることが特徴 化膿性 vs 結核性

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