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2023.5.13改訂 細菌マニュアル ver.8 L1.png

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外来での感染予防〜ゼンメルワイスについて知る〜

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名郷直樹

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関節痛へのアプローチ

関節痛へのアプローチ

中村海人

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新米ID

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テキスト全文

  • #1.

    細菌マニュアル ver.8

  • #2.

    常在細菌叢を意識する 赤字: まず覚えるべき菌 グラム陽性 球菌 上 気 道 消上 化部 管 消下 化部 管 皮 膚 環病 境院 ブドウ球菌 α溶血性レンサ球菌 β溶血性レンサ球菌 肺炎球菌 ペプトストレプトコッカス α溶血性レンサ球菌 腸球菌 ブドウ球菌 α溶血性レンサ球菌 腸球菌 S. gallolyticus ブドウ球菌 β溶血性レンサ球菌 MRSA VRE 桿菌 コリネバクテリウム アクチノマイセス グラム陰性 球菌 モラキセラ インフルエンザ菌 ナイセリア 髄膜炎菌 桿菌 フソバクテリウム プレボテラ 腸内細菌科 クロストリジウム ベイオネラ コリネバクテリウム バチルス プロピオニバクテリウム アシネトバクター C. difficile 腸内細菌科 バクテロイデス 緑膿菌 セラチア

  • #3.

    黄色ブドウ球菌 (S. aureus) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 皮膚 • 皮膚軟部組織感染 MSSA • 鼻腔, 気道 • カテーテル関連感染 • CEZ • (MRSA)病院環境 • 肺炎 • /SBT or /TAZ 【特徴】 • CTX (CTRX) or CFPM • 強毒菌 • 感染性心内膜炎 • FQ, CLDM, MINO, ST • 膿瘍形成, 粘着性 • 関節炎/骨髄炎 MRSA • Toxinを産生 • 各種膿瘍 • 抗MRSA薬 食中毒の原因 • FQ, CLDM, MINO, ST

  • #4.

    CA-MRSAとHA-MRSA 市中獲得型 CA-MRSA 獲得リスク 感染症の主な病型 院内獲得型 HA-MRSA 若年者 服役者、軍人、薬物使用者 高齢者 入院、施設入所者、透析患者 皮膚軟部組織感染症 壊疽性肺炎 人工呼吸器関連肺炎、SSI 菌血症 SCC mec type Ⅳ、Ⅴ Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ CLDM、MINOへの感受性 ○ × PVL遺伝子 common rare 主なクローン型 USA300 USA100

  • #5.

    耐性菌リスク MRSA ESBL 1 12ヶ月以内の感染歴/ 保菌歴 6 免疫抑制薬使用中 1 12ヶ月以内の感染歴/ 保菌歴 6 2 血液/腹膜透析 7 関節リウマチ 2 長期入院歴 7 3 CV含む血管内カテ留置 8 薬物依存者 3 尿道カテーテル留置 8 4 30日以内の抗菌薬歴 9 12ヶ月以内の施設入所/ 入院歴 4 30日以内の抗菌薬歴 9 5 免疫抑制状態 10 MRSA保菌者との接触歴 5 胃瘻造設状態 10 カンジダ 緑膿菌 1 12ヶ月以内の感染歴/ 保菌歴 6 尿道カテーテル留置 2 30日以内の抗菌薬歴 7 6週以上ステロイド使用 3 感染を繰り返しうる 肺の構造的異常 8 好中球減少性発熱 4 80歳以上の高齢者 9 嚢胞性肺線維症 5 血糖コントロール不良 10 1 免疫抑制状態 6 長期広域抗菌薬歴 2 CV含む血管内カテ留置 7 壊死性膵炎の既往 3 中心静脈栄養 8 真菌の感染歴/保菌歴 4 10日以上の入院歴 9 5 直近の手術歴 (特に腹部手術歴) 10 https://doi.org/10.3390/jcm12093188

  • #6.

    CNS (コアグラーゼ陰性ブドウ球菌) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 皮膚 • カテーテル関連感染 MRS←高頻度 【特徴】 • 医療器具関連感染 • 抗MRSA薬 • 弱毒菌 例. 人工関節感染 • 粘着性 シャント関連 • メチシリン耐性-多数 • S. lugdunensisは強毒だ がメチシリン耐性は稀 (基準もS. aureusに準じる) • 感染性心内膜炎 • FQ, CLDM, MINO, ST MSS • CEZ • /SBT or /TAZ • CTX (CTRX) or CFPM • FQ, CLDM, MINO, ST

  • #7.

    α溶血性連鎖球菌 (α-streptococcus) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 口腔内 • 感染性心内膜炎 • PCG • 上部下部消化管 • 各種膿瘍 • ABPC/SBT (膿瘍時) 【特徴】 • 抗MRSA薬 (PC耐性時) • 弱毒菌 • FQ, CLDM, MINO 【よく見る菌種】 • S. mitis, S. oralis, S. sanguinis • S. mutans • S. salivarius

  • #8.

    β溶血性連鎖球菌 (β-streptococcus) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 皮膚 • 皮膚軟部組織感染 • PCG • 咽頭, 扁桃 • 関節炎 • FQ, CLDM • 膣 (B群) • 扁桃炎, 咽頭炎 (CLDM: Toxin抑制を期待) 【特徴】 • 強毒菌 • Toxin産生 【よく見る菌種】 • A群溶連菌: S. pyogenes • B群溶連菌: S. agalactiae • G群溶連菌: S. dysgalactiae

  • #9.

    肺炎球菌 (S. pneumoniae) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 上気道 • 肺炎 非髄膜炎 • 中耳炎, 副鼻腔炎 • PCG 【特徴】 • 電撃性紫斑病 • FQ • 強毒菌 • 髄膜炎 髄膜炎 • 液性免疫不全で重篤化 (髄膜炎で肺炎球菌以外のα • CTRX+VCM • 髄膜炎/非髄膜炎で 連鎖球菌同定: S. suisを鑑別) 感受性基準が異なる • 髄膜炎: PC耐性多い (PC, セフェム耐性-多) • PCG (感受性確認後)

  • #10.

    腸球菌 (Enterococcus) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 上部下部消化管 • 胆嚢炎/胆管炎 • VCM • 腹膜炎 • ABPC (感受性確認後) 【特徴】 • カテーテル関連感染 • IEはGM併用 • 弱毒菌 • 腎盂腎炎 • 無菌でない, 閉塞なし • 感染性心内膜炎 →定着も多い • VCM耐性菌 (VRE)注意 (E. faecalisはCTRX併用) 【よく見る菌種】 • E. faecalis: ABPC感受性 ⇄ E. faecium: ABPC耐性 • E. gallinarum, E. casseliflavus: VCM耐性

  • #11.

    その他の溶血性連鎖球菌 【S. anginosus group】 【S. gallolyticus】 【治療】 • S. anginosus • ときに人の腸管に存在 • PCG S. constellatus • 大腸癌と関連 • ABPC/SBT (膿瘍時) S. intermedius • IEを発症しやすい • 抗MRSA薬 (PC耐性時) • α/γ溶血いずれもあり • FQ, CLDM, MINO が含まれる • 口腔内, 上気道に存在 • α/β溶血いずれもあり • 膿瘍をつくりやすい

  • #12.

    大腸菌 (E. coli) 【存在場所】 【感染症】 • 上下部消化管 • 腎盂腎炎/前立腺炎 • 口腔内 (高齢者) • 胆嚢炎, 胆管炎, 肝膿瘍 • 腹膜炎, 虫垂炎, 憩室炎 【特徴】 • 卵巣膿腫 • 強毒菌 • 糖尿病性足病変 • ESBL産生株が増加 • 壊死性筋膜炎 • PEKのE • 肺炎 (高齢者) 【治療】 ESBL産生菌 • CMZ • PIPC/TAZ, MEPM 非ESBL産生菌 • ABPC, ABPC/SBT (耐性多) • CEZ (一部耐性) • CTM • FQ (耐性多) • AG, ST

  • #13.

    肺炎桿菌 (K. pneumoniae) 【存在場所】 【感染症】 • 上下部消化管 • 腎盂腎炎/前立腺炎 • 口腔内 (高齢者, 飲酒) • 胆嚢炎, 胆管炎, 肝膿瘍 • 腹膜炎, 虫垂炎, 憩室炎 【特徴】 • 卵巣膿腫 • 強毒菌 • 糖尿病性足病変 • ESBL産生株が増加 • 壊死性筋膜炎 • PEKのK • 肺炎 (高齢者, 飲酒) 【治療】 ESBL産生菌 • CMZ • PIPC/TAZ, MEPM 非ESBL産生菌 • ABPC/SBT • CEZ • FQ • AG

  • #14.

    プロテウス (Proteus mirabilis) 【存在場所】 【感染症】 • 上下部消化管 • 腎盂腎炎/前立腺炎 • 胆嚢炎, 胆管炎, 肝膿瘍 【特徴】 • 腹膜炎, 虫垂炎, 憩室炎 • 強毒菌 • 卵巣膿腫 • ESBL産生株が増加 • 糖尿病性足病変 • PEKのP • 壊死性筋膜炎 • E, Kより低頻度 【治療】 ESBL産生菌 • CMZ • PIPC/TAZ, MEPM 非ESBL産生菌 • ABPC • CEZ, CTM, CTRX etc • FQ • AG

  • #15.

    プロテウス (Proteus vulgaris) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 上下部消化管 • 腎盂腎炎/前立腺炎 • CTRX, CFPM 【特徴】 • 胆嚢炎, 胆管炎, 肝膿瘍 • FQ • 強毒菌 • 腹膜炎, 虫垂炎, 憩室炎 • AG • PEKのP • 卵巣膿腫 • PEKのE, Kより低頻度 • 糖尿病性足病変 • 第1, 2世代セフェム耐性 • 壊死性筋膜炎

  • #16.

    ESBL (extended-spectrum β-lactamase) • 基質特異性拡張型βラクタマーゼ • クラスA βラクタマーゼに属する • ペニシリンに限らず広範囲のセファロスポリンを分解 • E. coli, K. pneumoniae, P. mirabilisで増加 • プラスミド性に伝播 • 点滴治療: 軽症-CMZ, PIPC/TAZ, AG 重症-MEPM • 内服治療: FQ, MINO, ST, FOM (感受性確認が必要)

  • #17.

    セラチア (S. marcescens) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 上下部消化管 • 胆嚢炎, 胆管炎, 肝膿瘍 非AmpC産生菌 • 病院環境 • 腹膜炎, 虫垂炎, 憩室炎 • CTRX, CAZ • 糖尿病性足病変 • FQ, AG AmpC産生菌 【特徴】 • 強毒菌 • カテーテル関連感染 • CFPM • 海外では多剤耐性化 • 尿道カテ感染 • MEPM • AmpC産生菌に注意 • 院内肺炎 • FQ, AG • NonPEKの一種

  • #18.

    エンテロバクター (Enterobacter) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 上下部消化管 • 胆嚢炎, 胆管炎, 肝膿瘍 非AmpC産生菌 • 口腔内 (高齢者) • 腹膜炎, 虫垂炎, 憩室炎 • CTRX 【特徴】 • 糖尿病性足病変 • FQ, AG, ST • 強毒菌 • 尿道カテ感染 AmpC産生菌 • AmpC産生菌に注意 • 肺炎 (高齢者) • CFPM • NonPEKの一種 →定着のことも多い • MEPM • CRE (NonCPE)が増加 【よく見る菌種】 • E. aerogenes, E. cloacae • FQ, AG, ST

  • #19.

    シトロバクター (Citrobacter) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 上下部消化管 • 胆嚢炎, 胆管炎, 肝膿瘍 非AmpC産生菌 • 口腔内 (高齢者) • 腹膜炎, 虫垂炎, 憩室炎 • CTRX 【特徴】 • 糖尿病性足病変 • FQ, AG, ST AmpC産生菌 • 強毒菌 • AmpC産生菌に注意 • 尿道カテ感染 • CFPM • NonPEKの一種 • 肺炎 (高齢者) • MEPM 【よく見る菌種】 • C. koseri, C. freundii • FQ, AG, ST

  • #20.

    AmpC型βラクタマーゼ • クラスC βラクタマーゼに属する • 広域セファロスポリンを分解 • E. cloacae, K. aerogenes, C. freundiiは特に高リスク • 抗菌薬使用中に過剰発現しうる (例. CTRX使用中に耐性化) • プラスミド性に伝播 • 点滴治療: 軽症-CFPM, AG 重症-MEPM • 内服治療: FQ, ST(感受性確認が必要)

  • #21.

    Question Suggestion Rationale 1 AmpC産生を注視すべき E. cloacae, K. aerogenes, C. freundiiが 腸内細菌科細菌は? AmpC産生のmoderate~high riskの細菌 2 AmpC産生リスクが高い細菌への βラクタム薬の多くがAmpC誘導リスク 抗菌薬選択で注意すべきことは? AmpCで分解されない抗菌薬の理解が必要 アミノペニシリン, 狭域セフェムも誘導リスク FQ, ST合剤, テトラサイクリンなど非βラクタム 薬はAmpCを誘導しない CFPMはAmpC産生リスクが高い CFPMのMIC≦2mcg/mlであればAmpC産生菌 治療としてCFPMを使用可 CFPMはAmpCに分解され難くAmpC誘導能も 低い。効果もカルバペネムと同等の報告あり CFPMのMIC≧4mcg/mlであればカルバペネム が推奨される CFPMのMIC≧4mcg/mlの場合ESBLsを産生して 4 CTRXはAmpC産生リスクが高い CTRXやCAZはAmpC産生リスクが高い細菌に 細菌感染症治療に適するか よる侵襲性感染症治療には推奨されない AmpC高リスクの菌へCTRXを使用すると8-40% 耐性化した報告あり 5 PIPC/TAZはAmpC産生リスクが高い PIPC/TAZはAmpC産生リスクが高い細菌に 細菌感染症治療に適するか よる侵襲性感染症治療には推奨されない 3 6 7 細菌感染症治療に適するか 新規βラクタム/βラクタム阻害剤の 合剤はAmpC産生リスクが高い 細菌感染症治療に適するか cefiderocolやCAZ/AVY, REL/IMIといった新規 薬剤はCRE治療薬として温存すべきである 非βラクタム薬はAmpC産生リスク ST合剤やFQはAmpC産生菌による侵襲性感染 が高い細菌感染症治療に適するか 症治療に使用可 C. koseri, indole陽性Proteus属, S. marcescens M. morganii, Providencia属はAmpC低リスク いる場合がありカルバペネムが推奨される AmpC阻害作用がAVYやRELと比べTAZは不十分 PIPC/TAZで予後悪化の報告もあり

  • #22.

    ESBLs AmpC class A class C クラブラン酸で阻害される ○ × セファマイシンを分解する × ○ 【PEK】 大腸菌、クレブシエラ、プロテウス 【NonPEK】 エンテロバクター、シトロバクター セラチア、モルガネラ など カルバペネム ◎ ◎ ピペラシリン/タゾバクタム △ × セファマイシン ○ × × ○ キノロン △ (感受性次第) ○ アミノグリコシド △ (感受性次第) ○ ST合剤 △ (感受性次第) ○ Ambler分類 特 徴 問題となる主な細菌 使 用 し う る 抗 菌 薬 セフェピム

  • #23.

    緑膿菌 (P. aeruginosa) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 気管支拡張の肺 • 肺炎 • CAZ, CFPM • 環境 (水回りに多) • 悪性外耳道炎 • PIPC, PIPC/TAZ 【特徴】 • シャント関連髄膜炎 • MEPM • 弱毒だが一部重篤化 • カテーテル関連感染 • CPFX • 好中球減少で重篤化 • 尿道カテ感染 • TOB →FNでカバー必須 • 糖尿病性足病変

  • #24.

    アシネトバクター (A. baumannii) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 環境 (水回りに多) • 人工呼吸器関連肺炎 • ABPC/SBT • シャント関連髄膜炎 • CAZ, CFPM 【特徴】 • カテーテル関連感染 • PIPC, PIPC/TAZ • 弱毒だが一部重篤化 • 尿道カテ感染 • MEPM • 海外で耐性化多い • 糖尿病性足病変 • CPFX • 耐性遺伝子が豊富 • SBTに感受性 • TOB

  • #25.

    マルトフィリア (S. maltophilia) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 病院環境 (水回りに多) • 人工呼吸器関連肺炎 • 高用量MINO • カテーテル関連感染 • ST 【特徴】 • LVFX (感受性次第) • 弱毒だが一部重篤化 • 重症例ではMINO+ST • MEPM耐性 • 多くの抗菌薬に耐性 を考慮

  • #26.

    重症度別S. maltophilia治療薬 mild moderate~severe ST合剤 8-12mg/kg/day (トリメトプリム換算) st 1 1st: ST+MINO st 1 尿路や血流感染には非推奨 (初期から併用せずとも ST単剤治療後の経過次第で 併用してもよい) LVFX 750mg×1/day 2nd 他薬剤との併用に限る TGC 200mg×1→100mg×2/day 2nd MINO優先. 他薬剤と併用 推奨しない 2nd MINO 200mg×2/day CAZ/AVY+AZT (CAZ/AVYと同時投与) CAZ/AVY: 2.5g×3/day 3時間かけて AZT: 2g×3/day 3時間かけて CFDC (Cefiderocol ) 2g×3/day 3時間かけて CAZ 2nd ST, MINOが使用できない場合 他薬剤との併用に限る 推奨しない

  • #27.

    インフルエンザ菌 (H. influenzae) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 上気道 • 中耳炎, 副鼻腔炎 • BLNAS:ABPC • 肺炎 • BLPAR:ABPC/SBT • 髄膜炎 • BLNAR:CTRX 【特徴】 • 強毒菌 • 液性免疫不全で重篤化 • AZM • LVFX

  • #28.

    モラキセラ (M. catarrhalis) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 上気道 • 中耳炎, 副鼻腔炎 • ABPC/SBT • 肺炎 • CTM, CTRX 【特徴】 • AZM • 強毒菌 • LVFX

  • #29.

    淋菌 (N. gonorrhoeae) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 尿道 • 尿道炎 • CTRX • 咽頭 • PID • AZM • 咽頭炎 (感受性次第) 【特徴】 • 強毒菌 • 他STI原因微生物を合併 • 耐性菌が問題 • 低温で死滅 • 播種性感染症

  • #30.

    髄膜炎菌 (N. meinigitidis) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 上気道 (国内は稀) • 肺炎 • CTRX • 髄膜炎 • PCG • 電撃性紫斑病 (感受性次第) 【特徴】 • 強毒菌 【曝露者予防】 • 集団発生に注意 • CTRX • 暴露者は予防内服 • RFP • 液性免疫不全で重篤化 • CPFX

  • #31.

    バチルス (B. cereus) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 皮膚 • カテーテル関連感染 • 抗MRSA薬 • 土壌 • 病院環境 (リネン類) 【炭疽菌 B. anthracis】 【特徴】 • バイオテロ, 獣毛/獣皮など動物由来で感染 • 弱毒菌 • 吸入型/口腔咽頭型/胃腸型/皮膚型/髄膜炎の病型 • アミノ酸内で増殖 • 治療は成書参照 (PCG, FQ, MEPM, CLDM, LZDなど) • アルコール耐性

  • #32.

    コリネバクテリウム (Corynebacterium) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 皮膚 • カテーテル関連感染 • 抗MRSA薬 • 口腔内 • SSI • MINO • 土壌 • VAP 【特徴】 • 弱毒菌 *ジフテリアは致死的 • C. diphtheriae: 毒素による咽頭炎/心筋炎 治療: PCG, EM, ジフテリア抗毒素 • C. ulcerans/C. pseudotuberculosis: 人畜共通感染症 ジフテリア様症状を生じ治療はジフテリアに準じる • C. urealyticum: 尿路感染, 治療-抗MRSA薬

  • #33.

    リステリア (L. monocytogenes) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 自然環境 (例. 水) • 髄膜炎 • ABPC • 食料品 (乳製品など) • 細菌性腸炎 • VCM 【特徴】 • 強毒菌 • 細胞性免疫障害で重篤化 • 髄液との親和性高い (ブレイクスルーもある)

  • #34.

    ノカルジア (Nocardia) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 土壌 • 肺炎 • ST • 皮膚結節 • IPM/CS+AMK 【特徴】 • 骨髄炎 • LZD • 弱毒菌 • 脳膿瘍 • MINO • 細胞性免疫障害で重篤化 • 眼内炎 • Kinyoun染色で染まる (アクチノマイセスとの鑑 別) 【よく見る菌種】 • N. asteroids • N. farcinica

  • #35.

    その他グラム陽性桿菌 【Actinomyces spp.】 【P. acnes】 【E rhusiopathiae】 • 口腔内/腟内に常在 • 皮膚に常在 • 豚から感染 • 腫瘤を形成 • ニキビの原因 • 人畜共通感染症 • 耳鼻科領域/骨盤内膿瘍 • 人工物関連感染 • 丹毒/蜂窩織炎 【治療】 【治療】 【治療】 • PCG • PCG • PCG • CLDM/MINO • CLDM/VCM • EM/MINO • 抗菌薬反応性が乏しく • VCM耐性菌 長期治療を要する

  • #36.

    その他グラム陽性菌~尿路感染症の原因菌~ 【Aerococcus spp.】 【C. urealyticum】 【A. shaalii】 • グラム染色で集簇 • グラム陽性桿菌 • 小型の陽性小桿菌 • 通性嫌気性菌 • 通性嫌気性 • 弱溶血を示す • A. urinaeが代表菌種 • 無症候性細菌尿が主 • 通性嫌気性 • 高齢者でみられる 【治療】 【治療】 • ABPC • VCM 【治療】 • 耐性の報告もあり注意 • LZD • ABPC • 多剤耐性傾向を示す • CTRX • STやCPFXは耐性

  • #37.

    ウェルシュ菌 (C. perfringens) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 上下部消化管 • 胆嚢炎, 胆管炎, 肝膿瘍 • ABPC/SBT • 土壌など自然環境 • 腹膜炎, 虫垂炎, 憩室炎 • CMZ 【特徴】 • 卵巣膿腫 • MEPM • 強毒菌 • 糖尿病性足病変 • MNZ • 食中毒の原因 • 壊死性筋膜炎 • VCM • 偏性嫌気性菌 • 溶血をおこし重篤化 • PCG (感受性次第)

  • #38.

    C. difficile (Clostridioides difficile) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 上下部消化管 • 偽膜性腸炎 • MNZ po • 病院環境 重症例 【特徴】 • MNZ div • 強毒菌 • VCM散 (点滴は無効) • Toxin産生 • FDX • 偏性嫌気性菌 • 一部重篤化 • 芽胞でアルコール耐性

  • #39.

    バクテロイデス (Bacteroides) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 上下部消化管 • 胆嚢炎, 胆管炎, 肝膿瘍 • /SBT, /TAZ • 腹膜炎, 虫垂炎, 憩室炎 • CMZ 【特徴】 • 卵巣膿腫 • MNZ • 強毒菌 • 糖尿病性足病変 • MEPM • 偏性嫌気性菌 【よく見る菌種】 • B. fragilis

2023.5.13改訂 細菌マニュアル ver.8

  • 感染症科

  • 研修医
  • 感染症
  • 細菌

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投稿者プロフィール
新米ID
Award 2022 受賞者

総合病院鹿児島生協病院

概要

感染症診療に欠かせない細菌の特徴について、当院の研修医指導で使用しているマニュアルです。

覚えにくい細菌の特徴について臨床で困らないよう必要最小限にまとめました。

今回は耐性菌感染症のリスクについて追記しました。

本スライドの対象者

医学生/研修医/専攻医/専門医

テキスト全文

  • #1.

    細菌マニュアル ver.8

  • #2.

    常在細菌叢を意識する 赤字: まず覚えるべき菌 グラム陽性 球菌 上 気 道 消上 化部 管 消下 化部 管 皮 膚 環病 境院 ブドウ球菌 α溶血性レンサ球菌 β溶血性レンサ球菌 肺炎球菌 ペプトストレプトコッカス α溶血性レンサ球菌 腸球菌 ブドウ球菌 α溶血性レンサ球菌 腸球菌 S. gallolyticus ブドウ球菌 β溶血性レンサ球菌 MRSA VRE 桿菌 コリネバクテリウム アクチノマイセス グラム陰性 球菌 モラキセラ インフルエンザ菌 ナイセリア 髄膜炎菌 桿菌 フソバクテリウム プレボテラ 腸内細菌科 クロストリジウム ベイオネラ コリネバクテリウム バチルス プロピオニバクテリウム アシネトバクター C. difficile 腸内細菌科 バクテロイデス 緑膿菌 セラチア

  • #3.

    黄色ブドウ球菌 (S. aureus) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 皮膚 • 皮膚軟部組織感染 MSSA • 鼻腔, 気道 • カテーテル関連感染 • CEZ • (MRSA)病院環境 • 肺炎 • /SBT or /TAZ 【特徴】 • CTX (CTRX) or CFPM • 強毒菌 • 感染性心内膜炎 • FQ, CLDM, MINO, ST • 膿瘍形成, 粘着性 • 関節炎/骨髄炎 MRSA • Toxinを産生 • 各種膿瘍 • 抗MRSA薬 食中毒の原因 • FQ, CLDM, MINO, ST

  • #4.

    CA-MRSAとHA-MRSA 市中獲得型 CA-MRSA 獲得リスク 感染症の主な病型 院内獲得型 HA-MRSA 若年者 服役者、軍人、薬物使用者 高齢者 入院、施設入所者、透析患者 皮膚軟部組織感染症 壊疽性肺炎 人工呼吸器関連肺炎、SSI 菌血症 SCC mec type Ⅳ、Ⅴ Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ CLDM、MINOへの感受性 ○ × PVL遺伝子 common rare 主なクローン型 USA300 USA100

  • #5.

    耐性菌リスク MRSA ESBL 1 12ヶ月以内の感染歴/ 保菌歴 6 免疫抑制薬使用中 1 12ヶ月以内の感染歴/ 保菌歴 6 2 血液/腹膜透析 7 関節リウマチ 2 長期入院歴 7 3 CV含む血管内カテ留置 8 薬物依存者 3 尿道カテーテル留置 8 4 30日以内の抗菌薬歴 9 12ヶ月以内の施設入所/ 入院歴 4 30日以内の抗菌薬歴 9 5 免疫抑制状態 10 MRSA保菌者との接触歴 5 胃瘻造設状態 10 カンジダ 緑膿菌 1 12ヶ月以内の感染歴/ 保菌歴 6 尿道カテーテル留置 2 30日以内の抗菌薬歴 7 6週以上ステロイド使用 3 感染を繰り返しうる 肺の構造的異常 8 好中球減少性発熱 4 80歳以上の高齢者 9 嚢胞性肺線維症 5 血糖コントロール不良 10 1 免疫抑制状態 6 長期広域抗菌薬歴 2 CV含む血管内カテ留置 7 壊死性膵炎の既往 3 中心静脈栄養 8 真菌の感染歴/保菌歴 4 10日以上の入院歴 9 5 直近の手術歴 (特に腹部手術歴) 10 https://doi.org/10.3390/jcm12093188

  • #6.

    CNS (コアグラーゼ陰性ブドウ球菌) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 皮膚 • カテーテル関連感染 MRS←高頻度 【特徴】 • 医療器具関連感染 • 抗MRSA薬 • 弱毒菌 例. 人工関節感染 • 粘着性 シャント関連 • メチシリン耐性-多数 • S. lugdunensisは強毒だ がメチシリン耐性は稀 (基準もS. aureusに準じる) • 感染性心内膜炎 • FQ, CLDM, MINO, ST MSS • CEZ • /SBT or /TAZ • CTX (CTRX) or CFPM • FQ, CLDM, MINO, ST

  • #7.

    α溶血性連鎖球菌 (α-streptococcus) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 口腔内 • 感染性心内膜炎 • PCG • 上部下部消化管 • 各種膿瘍 • ABPC/SBT (膿瘍時) 【特徴】 • 抗MRSA薬 (PC耐性時) • 弱毒菌 • FQ, CLDM, MINO 【よく見る菌種】 • S. mitis, S. oralis, S. sanguinis • S. mutans • S. salivarius

  • #8.

    β溶血性連鎖球菌 (β-streptococcus) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 皮膚 • 皮膚軟部組織感染 • PCG • 咽頭, 扁桃 • 関節炎 • FQ, CLDM • 膣 (B群) • 扁桃炎, 咽頭炎 (CLDM: Toxin抑制を期待) 【特徴】 • 強毒菌 • Toxin産生 【よく見る菌種】 • A群溶連菌: S. pyogenes • B群溶連菌: S. agalactiae • G群溶連菌: S. dysgalactiae

  • #9.

    肺炎球菌 (S. pneumoniae) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 上気道 • 肺炎 非髄膜炎 • 中耳炎, 副鼻腔炎 • PCG 【特徴】 • 電撃性紫斑病 • FQ • 強毒菌 • 髄膜炎 髄膜炎 • 液性免疫不全で重篤化 (髄膜炎で肺炎球菌以外のα • CTRX+VCM • 髄膜炎/非髄膜炎で 連鎖球菌同定: S. suisを鑑別) 感受性基準が異なる • 髄膜炎: PC耐性多い (PC, セフェム耐性-多) • PCG (感受性確認後)

  • #10.

    腸球菌 (Enterococcus) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 上部下部消化管 • 胆嚢炎/胆管炎 • VCM • 腹膜炎 • ABPC (感受性確認後) 【特徴】 • カテーテル関連感染 • IEはGM併用 • 弱毒菌 • 腎盂腎炎 • 無菌でない, 閉塞なし • 感染性心内膜炎 →定着も多い • VCM耐性菌 (VRE)注意 (E. faecalisはCTRX併用) 【よく見る菌種】 • E. faecalis: ABPC感受性 ⇄ E. faecium: ABPC耐性 • E. gallinarum, E. casseliflavus: VCM耐性

  • #11.

    その他の溶血性連鎖球菌 【S. anginosus group】 【S. gallolyticus】 【治療】 • S. anginosus • ときに人の腸管に存在 • PCG S. constellatus • 大腸癌と関連 • ABPC/SBT (膿瘍時) S. intermedius • IEを発症しやすい • 抗MRSA薬 (PC耐性時) • α/γ溶血いずれもあり • FQ, CLDM, MINO が含まれる • 口腔内, 上気道に存在 • α/β溶血いずれもあり • 膿瘍をつくりやすい

  • #12.

    大腸菌 (E. coli) 【存在場所】 【感染症】 • 上下部消化管 • 腎盂腎炎/前立腺炎 • 口腔内 (高齢者) • 胆嚢炎, 胆管炎, 肝膿瘍 • 腹膜炎, 虫垂炎, 憩室炎 【特徴】 • 卵巣膿腫 • 強毒菌 • 糖尿病性足病変 • ESBL産生株が増加 • 壊死性筋膜炎 • PEKのE • 肺炎 (高齢者) 【治療】 ESBL産生菌 • CMZ • PIPC/TAZ, MEPM 非ESBL産生菌 • ABPC, ABPC/SBT (耐性多) • CEZ (一部耐性) • CTM • FQ (耐性多) • AG, ST

  • #13.

    肺炎桿菌 (K. pneumoniae) 【存在場所】 【感染症】 • 上下部消化管 • 腎盂腎炎/前立腺炎 • 口腔内 (高齢者, 飲酒) • 胆嚢炎, 胆管炎, 肝膿瘍 • 腹膜炎, 虫垂炎, 憩室炎 【特徴】 • 卵巣膿腫 • 強毒菌 • 糖尿病性足病変 • ESBL産生株が増加 • 壊死性筋膜炎 • PEKのK • 肺炎 (高齢者, 飲酒) 【治療】 ESBL産生菌 • CMZ • PIPC/TAZ, MEPM 非ESBL産生菌 • ABPC/SBT • CEZ • FQ • AG

  • #14.

    プロテウス (Proteus mirabilis) 【存在場所】 【感染症】 • 上下部消化管 • 腎盂腎炎/前立腺炎 • 胆嚢炎, 胆管炎, 肝膿瘍 【特徴】 • 腹膜炎, 虫垂炎, 憩室炎 • 強毒菌 • 卵巣膿腫 • ESBL産生株が増加 • 糖尿病性足病変 • PEKのP • 壊死性筋膜炎 • E, Kより低頻度 【治療】 ESBL産生菌 • CMZ • PIPC/TAZ, MEPM 非ESBL産生菌 • ABPC • CEZ, CTM, CTRX etc • FQ • AG

  • #15.

    プロテウス (Proteus vulgaris) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 上下部消化管 • 腎盂腎炎/前立腺炎 • CTRX, CFPM 【特徴】 • 胆嚢炎, 胆管炎, 肝膿瘍 • FQ • 強毒菌 • 腹膜炎, 虫垂炎, 憩室炎 • AG • PEKのP • 卵巣膿腫 • PEKのE, Kより低頻度 • 糖尿病性足病変 • 第1, 2世代セフェム耐性 • 壊死性筋膜炎

  • #16.

    ESBL (extended-spectrum β-lactamase) • 基質特異性拡張型βラクタマーゼ • クラスA βラクタマーゼに属する • ペニシリンに限らず広範囲のセファロスポリンを分解 • E. coli, K. pneumoniae, P. mirabilisで増加 • プラスミド性に伝播 • 点滴治療: 軽症-CMZ, PIPC/TAZ, AG 重症-MEPM • 内服治療: FQ, MINO, ST, FOM (感受性確認が必要)

  • #17.

    セラチア (S. marcescens) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 上下部消化管 • 胆嚢炎, 胆管炎, 肝膿瘍 非AmpC産生菌 • 病院環境 • 腹膜炎, 虫垂炎, 憩室炎 • CTRX, CAZ • 糖尿病性足病変 • FQ, AG AmpC産生菌 【特徴】 • 強毒菌 • カテーテル関連感染 • CFPM • 海外では多剤耐性化 • 尿道カテ感染 • MEPM • AmpC産生菌に注意 • 院内肺炎 • FQ, AG • NonPEKの一種

  • #18.

    エンテロバクター (Enterobacter) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 上下部消化管 • 胆嚢炎, 胆管炎, 肝膿瘍 非AmpC産生菌 • 口腔内 (高齢者) • 腹膜炎, 虫垂炎, 憩室炎 • CTRX 【特徴】 • 糖尿病性足病変 • FQ, AG, ST • 強毒菌 • 尿道カテ感染 AmpC産生菌 • AmpC産生菌に注意 • 肺炎 (高齢者) • CFPM • NonPEKの一種 →定着のことも多い • MEPM • CRE (NonCPE)が増加 【よく見る菌種】 • E. aerogenes, E. cloacae • FQ, AG, ST

  • #19.

    シトロバクター (Citrobacter) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 上下部消化管 • 胆嚢炎, 胆管炎, 肝膿瘍 非AmpC産生菌 • 口腔内 (高齢者) • 腹膜炎, 虫垂炎, 憩室炎 • CTRX 【特徴】 • 糖尿病性足病変 • FQ, AG, ST AmpC産生菌 • 強毒菌 • AmpC産生菌に注意 • 尿道カテ感染 • CFPM • NonPEKの一種 • 肺炎 (高齢者) • MEPM 【よく見る菌種】 • C. koseri, C. freundii • FQ, AG, ST

  • #20.

    AmpC型βラクタマーゼ • クラスC βラクタマーゼに属する • 広域セファロスポリンを分解 • E. cloacae, K. aerogenes, C. freundiiは特に高リスク • 抗菌薬使用中に過剰発現しうる (例. CTRX使用中に耐性化) • プラスミド性に伝播 • 点滴治療: 軽症-CFPM, AG 重症-MEPM • 内服治療: FQ, ST(感受性確認が必要)

  • #21.

    Question Suggestion Rationale 1 AmpC産生を注視すべき E. cloacae, K. aerogenes, C. freundiiが 腸内細菌科細菌は? AmpC産生のmoderate~high riskの細菌 2 AmpC産生リスクが高い細菌への βラクタム薬の多くがAmpC誘導リスク 抗菌薬選択で注意すべきことは? AmpCで分解されない抗菌薬の理解が必要 アミノペニシリン, 狭域セフェムも誘導リスク FQ, ST合剤, テトラサイクリンなど非βラクタム 薬はAmpCを誘導しない CFPMはAmpC産生リスクが高い CFPMのMIC≦2mcg/mlであればAmpC産生菌 治療としてCFPMを使用可 CFPMはAmpCに分解され難くAmpC誘導能も 低い。効果もカルバペネムと同等の報告あり CFPMのMIC≧4mcg/mlであればカルバペネム が推奨される CFPMのMIC≧4mcg/mlの場合ESBLsを産生して 4 CTRXはAmpC産生リスクが高い CTRXやCAZはAmpC産生リスクが高い細菌に 細菌感染症治療に適するか よる侵襲性感染症治療には推奨されない AmpC高リスクの菌へCTRXを使用すると8-40% 耐性化した報告あり 5 PIPC/TAZはAmpC産生リスクが高い PIPC/TAZはAmpC産生リスクが高い細菌に 細菌感染症治療に適するか よる侵襲性感染症治療には推奨されない 3 6 7 細菌感染症治療に適するか 新規βラクタム/βラクタム阻害剤の 合剤はAmpC産生リスクが高い 細菌感染症治療に適するか cefiderocolやCAZ/AVY, REL/IMIといった新規 薬剤はCRE治療薬として温存すべきである 非βラクタム薬はAmpC産生リスク ST合剤やFQはAmpC産生菌による侵襲性感染 が高い細菌感染症治療に適するか 症治療に使用可 C. koseri, indole陽性Proteus属, S. marcescens M. morganii, Providencia属はAmpC低リスク いる場合がありカルバペネムが推奨される AmpC阻害作用がAVYやRELと比べTAZは不十分 PIPC/TAZで予後悪化の報告もあり

  • #22.

    ESBLs AmpC class A class C クラブラン酸で阻害される ○ × セファマイシンを分解する × ○ 【PEK】 大腸菌、クレブシエラ、プロテウス 【NonPEK】 エンテロバクター、シトロバクター セラチア、モルガネラ など カルバペネム ◎ ◎ ピペラシリン/タゾバクタム △ × セファマイシン ○ × × ○ キノロン △ (感受性次第) ○ アミノグリコシド △ (感受性次第) ○ ST合剤 △ (感受性次第) ○ Ambler分類 特 徴 問題となる主な細菌 使 用 し う る 抗 菌 薬 セフェピム

  • #23.

    緑膿菌 (P. aeruginosa) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 気管支拡張の肺 • 肺炎 • CAZ, CFPM • 環境 (水回りに多) • 悪性外耳道炎 • PIPC, PIPC/TAZ 【特徴】 • シャント関連髄膜炎 • MEPM • 弱毒だが一部重篤化 • カテーテル関連感染 • CPFX • 好中球減少で重篤化 • 尿道カテ感染 • TOB →FNでカバー必須 • 糖尿病性足病変

  • #24.

    アシネトバクター (A. baumannii) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 環境 (水回りに多) • 人工呼吸器関連肺炎 • ABPC/SBT • シャント関連髄膜炎 • CAZ, CFPM 【特徴】 • カテーテル関連感染 • PIPC, PIPC/TAZ • 弱毒だが一部重篤化 • 尿道カテ感染 • MEPM • 海外で耐性化多い • 糖尿病性足病変 • CPFX • 耐性遺伝子が豊富 • SBTに感受性 • TOB

  • #25.

    マルトフィリア (S. maltophilia) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 病院環境 (水回りに多) • 人工呼吸器関連肺炎 • 高用量MINO • カテーテル関連感染 • ST 【特徴】 • LVFX (感受性次第) • 弱毒だが一部重篤化 • 重症例ではMINO+ST • MEPM耐性 • 多くの抗菌薬に耐性 を考慮

  • #26.

    重症度別S. maltophilia治療薬 mild moderate~severe ST合剤 8-12mg/kg/day (トリメトプリム換算) st 1 1st: ST+MINO st 1 尿路や血流感染には非推奨 (初期から併用せずとも ST単剤治療後の経過次第で 併用してもよい) LVFX 750mg×1/day 2nd 他薬剤との併用に限る TGC 200mg×1→100mg×2/day 2nd MINO優先. 他薬剤と併用 推奨しない 2nd MINO 200mg×2/day CAZ/AVY+AZT (CAZ/AVYと同時投与) CAZ/AVY: 2.5g×3/day 3時間かけて AZT: 2g×3/day 3時間かけて CFDC (Cefiderocol ) 2g×3/day 3時間かけて CAZ 2nd ST, MINOが使用できない場合 他薬剤との併用に限る 推奨しない

  • #27.

    インフルエンザ菌 (H. influenzae) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 上気道 • 中耳炎, 副鼻腔炎 • BLNAS:ABPC • 肺炎 • BLPAR:ABPC/SBT • 髄膜炎 • BLNAR:CTRX 【特徴】 • 強毒菌 • 液性免疫不全で重篤化 • AZM • LVFX

  • #28.

    モラキセラ (M. catarrhalis) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 上気道 • 中耳炎, 副鼻腔炎 • ABPC/SBT • 肺炎 • CTM, CTRX 【特徴】 • AZM • 強毒菌 • LVFX

  • #29.

    淋菌 (N. gonorrhoeae) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 尿道 • 尿道炎 • CTRX • 咽頭 • PID • AZM • 咽頭炎 (感受性次第) 【特徴】 • 強毒菌 • 他STI原因微生物を合併 • 耐性菌が問題 • 低温で死滅 • 播種性感染症

  • #30.

    髄膜炎菌 (N. meinigitidis) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 上気道 (国内は稀) • 肺炎 • CTRX • 髄膜炎 • PCG • 電撃性紫斑病 (感受性次第) 【特徴】 • 強毒菌 【曝露者予防】 • 集団発生に注意 • CTRX • 暴露者は予防内服 • RFP • 液性免疫不全で重篤化 • CPFX

  • #31.

    バチルス (B. cereus) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 皮膚 • カテーテル関連感染 • 抗MRSA薬 • 土壌 • 病院環境 (リネン類) 【炭疽菌 B. anthracis】 【特徴】 • バイオテロ, 獣毛/獣皮など動物由来で感染 • 弱毒菌 • 吸入型/口腔咽頭型/胃腸型/皮膚型/髄膜炎の病型 • アミノ酸内で増殖 • 治療は成書参照 (PCG, FQ, MEPM, CLDM, LZDなど) • アルコール耐性

  • #32.

    コリネバクテリウム (Corynebacterium) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 皮膚 • カテーテル関連感染 • 抗MRSA薬 • 口腔内 • SSI • MINO • 土壌 • VAP 【特徴】 • 弱毒菌 *ジフテリアは致死的 • C. diphtheriae: 毒素による咽頭炎/心筋炎 治療: PCG, EM, ジフテリア抗毒素 • C. ulcerans/C. pseudotuberculosis: 人畜共通感染症 ジフテリア様症状を生じ治療はジフテリアに準じる • C. urealyticum: 尿路感染, 治療-抗MRSA薬

  • #33.

    リステリア (L. monocytogenes) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 自然環境 (例. 水) • 髄膜炎 • ABPC • 食料品 (乳製品など) • 細菌性腸炎 • VCM 【特徴】 • 強毒菌 • 細胞性免疫障害で重篤化 • 髄液との親和性高い (ブレイクスルーもある)

  • #34.

    ノカルジア (Nocardia) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 土壌 • 肺炎 • ST • 皮膚結節 • IPM/CS+AMK 【特徴】 • 骨髄炎 • LZD • 弱毒菌 • 脳膿瘍 • MINO • 細胞性免疫障害で重篤化 • 眼内炎 • Kinyoun染色で染まる (アクチノマイセスとの鑑 別) 【よく見る菌種】 • N. asteroids • N. farcinica

  • #35.

    その他グラム陽性桿菌 【Actinomyces spp.】 【P. acnes】 【E rhusiopathiae】 • 口腔内/腟内に常在 • 皮膚に常在 • 豚から感染 • 腫瘤を形成 • ニキビの原因 • 人畜共通感染症 • 耳鼻科領域/骨盤内膿瘍 • 人工物関連感染 • 丹毒/蜂窩織炎 【治療】 【治療】 【治療】 • PCG • PCG • PCG • CLDM/MINO • CLDM/VCM • EM/MINO • 抗菌薬反応性が乏しく • VCM耐性菌 長期治療を要する

  • #36.

    その他グラム陽性菌~尿路感染症の原因菌~ 【Aerococcus spp.】 【C. urealyticum】 【A. shaalii】 • グラム染色で集簇 • グラム陽性桿菌 • 小型の陽性小桿菌 • 通性嫌気性菌 • 通性嫌気性 • 弱溶血を示す • A. urinaeが代表菌種 • 無症候性細菌尿が主 • 通性嫌気性 • 高齢者でみられる 【治療】 【治療】 • ABPC • VCM 【治療】 • 耐性の報告もあり注意 • LZD • ABPC • 多剤耐性傾向を示す • CTRX • STやCPFXは耐性

  • #37.

    ウェルシュ菌 (C. perfringens) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 上下部消化管 • 胆嚢炎, 胆管炎, 肝膿瘍 • ABPC/SBT • 土壌など自然環境 • 腹膜炎, 虫垂炎, 憩室炎 • CMZ 【特徴】 • 卵巣膿腫 • MEPM • 強毒菌 • 糖尿病性足病変 • MNZ • 食中毒の原因 • 壊死性筋膜炎 • VCM • 偏性嫌気性菌 • 溶血をおこし重篤化 • PCG (感受性次第)

  • #38.

    C. difficile (Clostridioides difficile) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 上下部消化管 • 偽膜性腸炎 • MNZ po • 病院環境 重症例 【特徴】 • MNZ div • 強毒菌 • VCM散 (点滴は無効) • Toxin産生 • FDX • 偏性嫌気性菌 • 一部重篤化 • 芽胞でアルコール耐性

  • #39.

    バクテロイデス (Bacteroides) 【存在場所】 【感染症】 【治療】 • 上下部消化管 • 胆嚢炎, 胆管炎, 肝膿瘍 • /SBT, /TAZ • 腹膜炎, 虫垂炎, 憩室炎 • CMZ 【特徴】 • 卵巣膿腫 • MNZ • 強毒菌 • 糖尿病性足病変 • MEPM • 偏性嫌気性菌 【よく見る菌種】 • B. fragilis

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