#4.
血尿には評価グレードがあります。 これを見ると、「かなり赤いな」と いうものでも、さほど尿中に血液が 混じっていないことが分かります。 Grade 1 2 3 4 5 Loss(ml) 0 0.2 2.4 6 8 血尿グレードと、血尿100ml当たりの失血量 文献[1][2]
#5.
尿が出ていれば、差し当たり問題ない 泌尿器科による精査は必ず必要ですが、そもそもERには膀胱鏡などの物品 がありません つまり、血尿に対して救急で出来る検査は限られています 血尿グレード4の尿が2000ml出たとしても、出血量は120ml 慢性の経過でなければ、ほぼ貧血は無し 止血剤・抗生剤を処方(必要に応じ点滴)し、泌尿器科へ紹介を 詳しい検査は、泌尿器科におまかせください
#6.
① 血尿はどこから来たのか、血尿とは何か、 血尿はどこへ行くのか ①腎臓:外傷・腎腫瘍・腎結石・非特異的腎盂出血・ ナットクラッカー症候群 ② ②尿管:尿管結石・尿管腫瘍 ③膀胱:膀胱腫瘍・膀胱結石・膀胱炎(感染性・放射性) ④前立腺:前立腺出血・結石嵌頓・炎症 ③ ⑤尿道:外傷・結石嵌頓・炎症 ④ ⑤ ©サラリ医マン (許可なく画像のコピー・配布を禁止します) など。 抗凝固薬内服中の高齢者(特に女性)出血性膀胱炎は血尿 の原因として多い。イグザレルト・リクシアナ内服中の非 特異的腎盂出血も、個人的には多い印象。
#7.
「尿が赤い」 は、あくまで患者さんの訴えや、連絡を受けた人 の言葉 下着に血が付いていてた 拭いたら血が付いていた 便器が赤かった気がする(流してしまった) といった、よく聞くと(?)なエピソードや 陰部の傷 おりもの 血便 血精液症 など、血尿と異なる原因が見つかる事も
#8.
1 2 3 4 5 問診 診察 検体検査 画像検査 処置・治療 症状の有無 • 腰痛 • 発熱 • 頻尿 • 排尿痛 • 排尿困難 • 腹満 • 残尿感 など 陰部を診察する • 尿道からの出血か • 傷はないか • 血便ではないか • おりものの有無 • 尿検査 時間が許せば検尿カップ内の尿を確認 し、出血の程度を確認 • エコー検査 • • • • • • • 尿培養 抗生剤開始前のデータは重要 • 尿細胞診 検体保存・汚染の観点から、可能なら • 採血 必要に応じて • CT検査 出血源や、 膀胱内の凝血塊を 確認する 導尿 カテーテル留置 膀胱洗浄 止血剤点滴 抗生剤 内服処方 必要に応じて判断
#9.
膀胱内が血餅で満たされている膀胱タンポ ナーデの状態では排尿ができないため、ネラ トンカテーテルでの導尿や尿道カテーテル留 置を検討する とはいえ、基本的には入院の必要はない事が 多い(高齢者の入院は退院困難となり泥沼化 することも…) 血餅によって止血できているケースもあるの で、カテーテルの挿入を行うかどうかも含め て泌尿器科に相談するのも吉
#10.
エコーは救急外来で非常に役に立つ 水腎症・尿閉などを確認するためにササッとエコーができるとCOOL! でも、出来なくてもOK(結石の診断にはCTの方が感度・特異度が高いしね!) 膀胱洗浄・膀胱灌流は泌尿器科とともに いわゆる2WAYカテーテル(尿路&カフ)だけではなく、オールシリコン製&灌流が 可能な3WAYカテーテルや、より膀胱洗浄がしやすい3孔先穴カテーテルなど、泌 尿器科は様々な武器を持っています 困ったことがあったら抱え込まずに上級医や泌尿器科に相談を
#11.
そもそも血尿ですか? 尿が出ていればおおむね帰宅可能! 尿閉となっていた場合は泌尿器科に相談! 膀胱洗浄用の生食を運ぶ泌尿器科医 参照 [1] Joo Yong Lee, et.al. Hematuria Grading Scale: A New Tool for Gross Hematuria,Urology, ,2013; 82(2), 284-289 [2] Hageman N, et al. A simple device (Hemostick) for the standardized description of macroscopic haematuria: our initial experience. Scand J Urol Nephrol. 2006;40(2):149-54.