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産科危機的出血の対応

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2021/3/22
2021/3/23 更新
平野 翔大

慶應義塾大学医学部産婦人科学教室/那須赤十字病院

産科における周産期の大量出血の初期対応をまとめました。助産師向けの勉強会資料ですが、研修医でも勉強になると思います。


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産科危機的出血の対応

  1. 病棟急変の初期対処~産科出血の適切な対応~ 産婦人科専攻医 平野 翔大

  2. 目次 産科危機的出血とは 定義・疫学 Shock indexについて 産科危機的出血の初動対応 症例提示 まず考えるべきこと 緊急度の判定 出血の対応 産科における出血対応について 2

  3. 産科危機的出血とは? 定義・疫学

  4. 概念図 産科危機的出血とは? 産科危機的出血の対応指診2017 より引用 産科における出血対応について 4

  5. つまり・・・ 産科危機的出血とは? SIが重要!! Shock index=心拍数/収縮期血圧 SI>1→産科異常出血(15%以上の出血) SI>1.5→産科危機的出血(30%以上の出血) 出血量はどこまで測るべき? 産科DICスコア覚えてません 初動対応時は参考程度で 見えない出血もある →参考程度に 産科における出血対応について 5

  6. SIの見かた 橈骨動脈触知:SBP>90mmHg 大腿動脈触知:SBP>70mmHg 頸動脈触知:SBP>60mmHg 産科危機的出血の初期対応 産科における出血対応について 6 SI>1→産科異常出血(15%以上の出血) SI>1.5→産科危機的出血(30%以上の出血) 軽度のショック=血圧ぎりぎり 「冷汗するな、クラクラするな」 SI=1(HR=SBP) SI=1.5(HR>>SBP) 中等度のショック=血圧保てない 「あれ私・・・?」 正常成人:体重の8%(大体4L) 後期妊婦:1.4~1.5倍(大体6~8L) SIと出血量/血液量 1.5L 2.5L 触診と血圧 ※特にダブルルート補液時は血圧計より有用!

  7. 血圧の低下=出血死の切迫 「血圧が下がったらショックと考える」では遅い 産科における出血対応について 7

  8. 産科におけるショック 出血性ショックが産科ショックの90%を占める! 4つの”T” 子宮収縮不良(tone) 40% 分娩時外傷(trauma) 20% 胎盤遺残(tissue) 10% 凝固障害(thrombin) 10% その他のショック 心外閉塞・拘束性(全身型羊水塞栓・肺塞栓・リトドリン等による急性肺水腫) 心原性ショック(急性心筋梗塞・周産期心筋症) 敗血症性ショック(劇症型溶血性レンサ球菌感染症・長期ルートからのセラチア属感染) アナフィラキシー(アトニンなど薬剤・ラテックス手袋) 産科危機的出血とは? 産科における出血対応について 8

  9. (産科的)原因疾患 分娩前 前置胎盤・常位胎盤早期剥離・前置血管  →緊急帝王切開!!! 分娩第1,2期(~胎児娩出) 軟産道裂傷・胎盤部分的剥離 分娩3期~分娩2時間後 軟産道裂傷 子宮収縮不全(弛緩出血・限局型羊水塞栓・子宮内反など) 胎盤遺残・子宮仮性動脈瘤 凝固障害(DIC・全身型羊水塞栓) 産科危機的出血とは? 産科における出血対応について 9

  10. 産科危機的出血の初動対応 ①症例提示からイメージしましょう

  11. 受診時data 33歳女性 G2P1 妊娠38週4日 胎動減少で前医受診、IUFDの診断 診察中に腹痛を訴え、当院に救急搬送 来院時Vital HR 108/min, BP 121/86mmHg, BT 37.4℃, SpO2 99%(O2 10L), JCSⅠ-1 HR 118/min, BP 103/65mmHg, BT 37.4℃, SpO2 99%(O2 10L), JCSⅠ-1 HR 121/min, BP 81/58mmHg, BT 37.4℃, SpO2 99%(O2 10L), JCSⅠ-1 所見 腹痛は増強傾向、明らかな出血は認めない 症例提示 産科における出血対応について 11 診断:常位胎盤早期剥離による子宮内胎児死亡・子宮内出血 どこで対応しますか? まず何をしますか?

  12. その後の経過 内診所見:子宮口全開大, Sp+1 エコー所見:胎児心拍-, 胎盤肥厚+ 来院時採血所見:産科DIC診断(Hb8点台、凝固異常あり)  ↓ MFICU搬入、吸引分娩にて児娩出  →直後より子宮内より大量の血液流出が持続 SI>1.5となり、RBC+FFP+PC同時輸血開始 アトニン・メチルエルゴメトリン投与で双手圧迫継続し止血 輸血合計100単位以上、術後肺水腫にてICU入室 産科における出血対応について 12 症例提示 見えるものだけが危機的出血ではない

  13. 産科危機的出血の初動対応 ②最初の判断は、「どこで」「誰が」診るか

  14. 常に考えるべきこと 「対応能力の限界」 どこで、誰が診る? 産科における出血対応について 14 ICU転床 ↑ 産科病棟で対応可能? 人的資源が対応可能? ↓ 他病棟の応援要請 救急/ICU Dr call ↑ 産科医のみで対応可能? 限界に達してから 応援要請しない!

  15. 助産師/看護師に求められること 人員・器材の確保 予想できるなら早めの行動 実働部隊 十分な人員と物品で必要な処置を どこで、誰が診る? 産科における出血対応について 15 緊急時は、医師は「判断」「指示」に 専念したい!

  16. 急変時に用意すべき物品 救急カート どこに何があるか把握していますか? 処置車もあると良い エコー Emergency IDで良いので起動しておく 広い場所 狭い場所での的確な対応は困難 情報 分娩後?既往症? 診断・選択肢がかなり狭まる! 産科における出血対応について 16 どこで、誰が診る? すべて備えているのが I C U

  17. 産科危機的出血の初動対応 ③次に「出血で死なせないために」は?

  18. 出血で最悪のstory 出血多量 ↓ 出血性ショック ↓ 心肺停止 出血/ショックに気付くには 産科における出血対応について 18 見えない出血はないか? CPA寸前なのか? ショックなのか?

  19. ICLS(BLS)などの復習 まずはABC! Airway 声を出せますか? Breathing 呼吸回数が10~29回? Circulation 動脈触知できますか? ショックの5P 周囲に無関心で無欲状態(虚脱:prostration) 皮膚が蒼白(顔面蒼白:pallor) 冷汗をかいている(冷汗:perspiration) 脈が弱く速い(脈拍触知不能:pulselessness) 呼吸不全(pulmonary deficiency) 出血/ショックに気付くには 産科における出血対応について 19 一個でも破綻していたら、 CPAはすぐ!

  20. 急変を見たら、全身状態の把握から! 1分1秒を争う状態なのか? 産科における出血対応について 20

  21. まずするべきこと 人を集める 可能な限り多くの人を集める 役割分担をする コマンダー・記録者は絶対に必要 記録をする 記録・情報収集専任がいるのが望ましい 出血/ショックに気付いたら 産科における出血対応について 21

  22. 産科危機的出血の初動対応 ④「切迫していない」大量出血に対する初動対応

  23. 出血が多そう・・・ まず何をしますか? 酸素投与・Vital signsの把握 妊娠中なら酸素飽和度は下げない Full monitor+JCSの確認 ルートの確保・採血・補液 可能なら18G以上で2ルート まずは細胞外液の投与(全開!) 胎児状態の把握 CTGモニタリングを開始 エコーで状態を確認 産科危機的出血の初期対応 産科における出血対応について 23 ICU転床 救急科call Vital異常なら 取れないなら 医師採血 中心静脈穿刺(QQ call) 明らかに異常 超緊急帝王切開 急速遂娩

  24. 初動対応は「サルも聴診器」 サ:酸素 →10Lマスク ル:ルート →採血・輸液負荷 も:モニター →ECG, SpO2 聴:超音波 →FAST, 胎児心拍, 子宮周囲 (診:心電図 →12誘導) (器:胸部レントゲン) 産科における出血対応について 24 産科危機的出血の初期対応 「サルも聴診器」

  25. 出血が多そう・・・ まず何をしますか? 酸素投与・Vital signsの把握 妊娠中なら酸素飽和度は下げない Full monitor+JCSの確認 産科危機的出血の初期対応 産科における出血対応について 25 ICU転床 救急科call Vital異常なら 血圧・心拍数 血圧計に頼らない! 橈骨動脈触知:SBP>90mmHg 大腿動脈触知:SBP>70mmHg 頸動脈触知:SBP>60mmHg 呼吸数 最も全身状態の変化に鋭敏な指標 体温 高度上昇なら疑う疾患が変わる 意識状態の確認 傾眠傾向ならば既に脳血流は低下

  26. 出血が多そう・・・ まず何をしますか? ルートの確保・採血・補液 可能なら18G以上で2ルート まずは細胞外液の投与(全開!) 産科危機的出血の初期対応 産科における出血対応について 26 取れないなら 医師採血 中心静脈穿刺(QQ call) ルート確保の場所は? 可能なら上肢 下肢は妊娠子宮に圧迫されて届きにくい ルート確保が難しい時 採血よりルート確保が大事! 最初から正中でもok 初期輸液は? ラクテックor生食全開 可能な限り太い針<可能な限り早く 採血項目は? 血算>生化=凝固>その他 動脈穿刺なら血液ガスも!

  27. 出血が多そう・・・ まず何をしますか? 胎児状態の把握 CTGモニタリングを開始 エコーで状態を確認 産科危機的出血の初期対応 産科における出血対応について 27 明らかに異常 超緊急帝王切開 急速遂娩 CTG 優先度は低い(エコーで代用可能) 経腹US・大腿採血の邪魔になる可能性も エコー FAST/FASPによる一次スクリーニング 児心拍の確認 早剥/内反/胎盤遺残などは診断もでき得る

  28. 原因検索・治療 前置胎盤・常位胎盤早期剥離・前置血管 →超緊急帝王切開 軟産道裂傷・胎盤部分的剥離 →急速遂娩・縫合など 子宮収縮不全(弛緩出血・限局型羊水塞栓・子宮内反など) →双手圧迫・用手的整復・手術(開腹子宮整復・摘出) 胎盤遺残・子宮仮性動脈瘤 →子宮動脈塞栓術など 凝固障害(DIC・全身型羊水塞栓) →大量輸血・原因除去 産科危機的出血の対応 産科における出血対応について 28 圧迫 除去  +補充 塞栓

  29. いつでも考えておくこと 「今、ここで自分たちが対応していて問題がない状態か?」 産科における出血対応について 29

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