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山田 悠史

2020/05/09
(2021/06/07 更新)

山田 悠史

The Mount Sinai Hospital

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COVID-19の画像検査についてのスライドです。下記のクリニカルクエスチョンについてエビデンスベースでまとめています。【胸部X線は診断に有効か?】【
胸部CTの感度・特異度は?】【胸部CTの特徴的な所見は?】【重症化するCOVID-19の胸部CTの特徴は?】【無症候の患者に胸部CTの異常はみられるか?】岡山大学病院内科専攻医 原田 洸先生と協力して作成しました。(2020年5月9日作成)

【このスライドの解説動画はこちら】
https://qa.antaa.jp/stream/contents/22

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【公式】Antaa Slideへのアップロード方法

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COVID-19の画像検査

1. 2020年5月9日作成 原田 洸/山田 悠史 COVID-19の画像検査
2. 症例提示:70歳男性 発熱、咳嗽 5日前から続く発熱、咳嗽、呼吸困難あり。近医より、COVID-19の疑いで紹介となった。 問診・身体診察の後、画像検査を行うことに。 もしもCOVID-19であれば、どのような所見がみられるだろうか? ※架空の症例です
3. クリニカルクエスチョン 胸部X線は診断に有効か? 胸部CTの感度・特異度は? 胸部CTの特徴的な所見は? 重症化するCOVID-19の胸部CTの特徴は? 無症候の患者に胸部CTの異常はみられるか?
4. 基礎知識:GGOとconsolidation すりガラス影 (GGO: Ground Glass Opacity)肺血管の辺縁が認知できる程度の肺野の吸収値の増大。 浸潤影 (Consolidation)容積減少を伴わず、肺血管の辺縁を覆い隠す肺野の吸収値の増大で、肺血管が埋もれて見えない状態。 Radiological findings from 81 patients with COVID-19 pneumonia in Wuhan, China: a descriptive studyhttps://www.thelancet.com/article/S1473-3099(20)30086-4/
5. 胸部X線は診断に有効か?
6. 胸部X線は有効? Frequency and Distribution of Chest Radiographic Findings in COVID-19 Positive Patientshttps://pubs.rsna.org/doi/10.1148/radiol.2020201160
7. 胸部X線は有効? 香港でCOVID-19が記録された64人の患者を対象とした後方視的研究。 69%が入院時に胸部X線に異常があり、80%が入院中にX線に異常があった。 20%の患者が発病中のどの時点でも胸部X線に異常を認めなかった。 Frequency and Distribution of Chest Radiographic Findings in COVID-19 Positive Patientshttps://pubs.rsna.org/doi/10.1148/radiol.2020201160
8. GGOやconsolidationがみられる Frequency and Distribution of Chest Radiographic Findings in COVID-19 Positive Patientshttps://pubs.rsna.org/doi/10.1148/radiol.2020201160
9. 胸部X線ではわかりにくい場合もある Frequency and Distribution of Chest Radiographic Findings in COVID-19 Positive Patientshttps://pubs.rsna.org/doi/10.1148/radiol.2020201160
10. 胸部X線は有効? 胸部X線の異常所見はGGOやconsolidationであり、両側性、末梢性、下葉に分布していた。 肺病変は発病の経過とともに増加し発症後10~12日目に胸部X線所見の重症度のピークを迎えた。 Frequency and Distribution of Chest Radiographic Findings in COVID-19 Positive Patientshttps://pubs.rsna.org/doi/10.1148/radiol.2020201160
11. まとめ:胸部X線は診断に有効か? ・80%の患者で、発症後10~12日をピークに、 入院中のどこかで胸部X線の異常がみられる。 ・単純X線では初期には異常がとらえにくい。 ・胸部画像が必要な症例では、感染予防策のもとで 胸部CTを検討する。
12. 症例の続き ・70歳男性の発熱・咳嗽。 ・胸部X線では両側肺野に GGOを認めた。 ・胸部CTではどのような所見がみられるか?
13. 胸部CTの感度・特異度は?
14. 胸部CTの感度・特異度は? Correlation of Chest CT and RT-PCR Testing in Coronavirus Disease 2019 (COVID-19) in China: A Report of 1014 Caseshttps://pubs.rsna.org/doi/10.1148/radiol.2020200642
15. 胸部CTの感度・特異度は? 2020年1月6日~2月6日に武漢市でCOVID-19が疑われた2~95歳の1,014名(99%は成人)を対象に、胸部CTとRT-PCR検査の両方を受けた患者を評価した。 検査の陽性率は、RT-PCR: 59% (601/1014) < 特徴的なCT所見: 88% (888/1014) ※特徴的CT所見: 両側GGOを主体としたウイルス肺炎像 Correlation of Chest CT and RT-PCR Testing in Coronavirus Disease 2019 (COVID-19) in China: A Report of 1014 Caseshttps://pubs.rsna.org/doi/10.1148/radiol.2020200642
16. 胸部CTの感度・特異度は? RT-PCRをreferenceとすると、胸部CTの診断性能は感度: 97%、特異度: 25% 60~93%の患者で、 RT-PCR検査が陽性になる前にCOVID-19に合致するCT所見がみられた。 42%の患者でRT-PCRの結果が陰性になる前に、胸部CTフォローの所見で改善を認めた。 Correlation of Chest CT and RT-PCR Testing in Coronavirus Disease 2019 (COVID-19) in China: A Report of 1014 Caseshttps://pubs.rsna.org/doi/10.1148/radiol.2020200642
17. まとめ:胸部CTの感度・特異度は? 胸部CTは、PCRを基準にすると感度: 97%、特異度: 25%。 6~9割の患者で、PCRが陽性になる前にCT所見の異常がみられるかもしれない。
18. 胸部CTの特徴的な所見は?
19. メタアナリシス CT Imaging Features of 4121 Patients With COVID-19: A Meta-Analysis https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/jmv.25910
20. メタアナリシス COVID-19患者 4121人のCT所見を評価した34件の後方視研究のシステマティックレビュー。 2020年1月1日~3月16日に発表された論文が対象。 胸部CTでの病変の分布、病変の密度や性状、形態、随伴所見などを解析した。 CT Imaging Features of 4121 Patients With COVID-19: A Meta-Analysis https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/jmv.25910
21. 特徴的なCT所見:分布 両側 多葉 単一 単葉 正常 74% 68% 19% 15% 8% [%] CT Imaging Features of 4121 Patients With COVID-19: A Meta-Analysis https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/jmv.25910
22. 特徴的なCT所見:病変の密度 GGO Air bronchogram Crazy paving pattern Consolidation [%] CT Imaging Features of 4121 Patients With COVID-19: A Meta-Analysis https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/jmv.25910
23. 特徴的なCT所見:病変の密度 Radiological findings from 81 patients with COVID-19 pneumonia in Wuhan, China: a descriptive studyhttps://www.thelancet.com/article/S1473-3099(20)30086-4/ ・Air bronchogram ・Crazy paving pattern GGOの内部に網状影を伴う所見 気管支周囲の肺胞腔の含気が消失し気管支が透亮して見える
24. 特徴的なCT所見:病変の形 Patchy lesion Spider web sign 線状陰影 結節影 [%] CT Imaging Features of 4121 Patients With COVID-19: A Meta-Analysis https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/jmv.25910
25. 特徴的なCT所見:病変の形 Chest CT Findings in Patients With Coronavirus Disease 2019 and Its Relationship With Clinical Featureshttps://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7147284/ ・Patchy lesion ・Spider web sign 隣接する胸膜が引っ張られクモの巣のような形にみえる陰影 斑状の陰影 CT features of SARS-CoV-2 pneumonia according to clinical presentation: a retrospective analysis of 120 consecutive patients from Wuhan cityhttps://link.springer.com/article/10.1007%2Fs00330-020-06854-1
26. 特徴的なCT所見:病変の形 ・線状陰影 (Cord-like pattern) 過去の炎症の痕跡としてみられる線維化 ・結節影 (Nodular) lesion) Imaging characteristics of initial chest computed tomography and clinical manifestations of patients with COVID-19 pneumoniahttps://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7171599/ COVID-19では結節状のGGOがみられることもある
27. 特徴的なCT所見:随伴所見 胸膜肥厚 リンパ節腫脹 胸水 5% [%] CT Imaging Features of 4121 Patients With COVID-19: A Meta-Analysis https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/jmv.25910
28. まとめ:胸部CTの特徴的な所見は? ・COVID-19 では「両側・多葉に多発するGGO」が 典型的な所見であるが、他のウイルス性肺炎などでも みられるため特異的とは言えない。 ・リンパ節腫脹や胸水を伴うことは珍しい。
29. 重症化するCOVID-19の胸部CTの特徴は?
30. 重症例の胸部CTの特徴は? CT features of SARS-CoV-2 pneumonia according to clinical presentation: a retrospective analysis of 120 consecutive patients from Wuhan cityhttps://link.springer.com/article/10.1007%2Fs00330-020-06854-1
31. 重症例の胸部CTの特徴は? ・2020年1月10日~2月10日に武漢の病院(単施設)に 入院したCOVID-19肺炎患者120例を評価した。 ・無症状: 16名、軽度・中等度:74 名、重症: 30名であった。 ・無症状~中等症の90名と重症30名のCT所見を比較した。 CT features of SARS-CoV-2 pneumonia according to clinical presentation: a retrospective analysis of 120 consecutive patients from Wuhan cityhttps://link.springer.com/article/10.1007%2Fs00330-020-06854-1
32. 非重症 vs 重症 両側病変 GGO Crazy paving pattern Consolidation 結節 線状の病変 [%] 赤字: p<0.05 CT features of SARS-CoV-2 pneumonia according to clinical presentation: a retrospective analysis of 120 consecutive patients from Wuhan cityhttps://link.springer.com/article/10.1007%2Fs00330-020-06854-1
33. 非重症 vs 重症 気管支拡張 胸水 Tree-in-bud sign 全葉の病変 Air bronchogram White lung* [%] リンパ節腫脹 赤字: p<0.05 *White lung =完全に片肺真っ白 CT features of SARS-CoV-2 pneumonia according to clinical presentation: a retrospective analysis of 120 consecutive patients from Wuhan cityhttps://link.springer.com/article/10.1007%2Fs00330-020-06854-1
34. 非重症 vs 重症 ・Consolidation、Air bronchogram、White lung、胸水、 Crazy paving pattern、線状病変、気管支拡張などが 重症患者で多くみられた。 ・多変量解析の結果、 Crazy paving pattern (OR = 15.3, 95% CI = 2.6-89.5) や Air bronchogram (OR = 41.8, 95% CI = 5.9–298.4) は 重症化リスクと統計的に有意な相関がみられた。 CT features of SARS-CoV-2 pneumonia according to clinical presentation: a retrospective analysis of 120 consecutive patients from Wuhan cityhttps://link.springer.com/article/10.1007%2Fs00330-020-06854-1
35. まとめ:重症化するCOVID-19の胸部CTの特徴は? ・重症化するCOVID-19では、Consolidationや Air bronchogram、Crazy paving patternなどが 非重症例よりも多くみられる。
36. 無症候の患者に胸部CTの異常はみられるか?
37. Chest CT Findings in Cases from the Cruise Ship “Diamond Princess” with Coronavirus Disease 2019 (COVID-19)https://pubs.rsna.org/doi/10.1148/ryct.2020200110 無症候患者の胸部CTの異常は?
38. ・単施設(自衛隊中央病院)の後方視的研究。 ・ダイヤモンド・プリンセス号の乗員乗客で、 PCR で COVID-19 が確認された 104 例(平均年齢 62 歳) を対象とし、CT画像を評価した。 ・全体の73%が無症状、27%が有症状であった。 無症候患者の胸部CTの異常は? Chest CT Findings in Cases from the Cruise Ship “Diamond Princess” with Coronavirus Disease 2019 (COVID-19)https://pubs.rsna.org/doi/10.1148/ryct.2020200110
39. ・76人の無症候患者のうち、54%にあたる41人で CTでの異常所見を認めた。 ・無症候患者のCT所見のうち 83%はGGO主体、 17%はconsolidation主体。 無症候患者の胸部CTの異常は? GGO 83% Consolidation17% Chest CT Findings in Cases from the Cruise Ship “Diamond Princess” with Coronavirus Disease 2019 (COVID-19)https://pubs.rsna.org/doi/10.1148/ryct.2020200110
40. 無症状患者のCT所見の例 ・70歳女性 無症状・両肺野にGGOあり・air bronchogramを伴う ・73歳女性 無症状・両側下肺野に気管支拡張あり・GGOとconsolidationあり Chest CT Findings in Cases from the Cruise Ship “Diamond Princess” with Coronavirus Disease 2019 (COVID-19)https://pubs.rsna.org/doi/10.1148/ryct.2020200110
41. まとめ:無症候の患者に    胸部CTの異常はみられるか? ・無症候PCR陽性患者の約半数で、CT所見の 異常を認める可能性がある。 ・無症候の場合、CT所見はGGO>consolidationの パターンが多い。
42. 症例の転帰 ・70歳男性の発熱・咳嗽。 ・CTで両側肺野に多発するGGOを認め、 COVID-19を疑う所見であった。 ・SARS-CoV2の鼻咽頭のPCR検査を行い、陽性であった。
43. COVID-19 画像所見のまとめ ・単純X線では初期には異常がとらえにくい。 ・CTでは「両側・多葉に多発するGGO」が 典型的な所見である。 ・無症候患者でもGGO主体の異常がみられることがあり、 重症例ではConsolidation、Air bronchogram、 Crazy paving pattern などが比較的多くみられる。