#4.
総合診療科について 地域の医療をコーディネートする Bio-Psycho-Socialの視点で全人的にアセスメントする コミュニケーションを大事にする Ryoki Ishihara
#5.
Ryoki Ishihara
#6.
Ryoki Ishihara
#7.
Ryoki Ishihara
#8.
責任性 近接性 医療内容の監査システム 生涯教育 患者への十分な説明 地理的・経済的 時間的・精神的 包括性 継続性 予防から治療、リハビリ 全人的医療 小児から高齢者まで ゆりかごから墓場まで 病気の時も健康な時も 協調性 専門医との連携 コメディカルとの連携 住民との協調 社会的医療資源活用 Ryoki Ishihara Ryoki Ishihara
#9.
総合診療科 超急性期、急性期 亜急性期、慢性期 生活期、終末期 病棟・ICU 病棟・外来 在宅診療 総合診療科/家庭医 外来研修 Ryoki Ishihara Ryoki Ishihara
#10.
Ryoki Ishihara
#11.
Ryoki Ishihara
#12.
心療内科スキル Ryoki Ishihara
#13.
心療内科が専門の心療内科医は少ない • 心療内科専門医(309人) • 心身医療専門医(270人) 心身医学の講座ないしは診療科が開設されているのは、 九州大学、東京大学、東邦大学、東北大学、関西医科大学、鹿児島大学、 東京医科歯科大学(歯学部)、日本大学の8大学だけ ※精神科専門医(10099人) Ryoki Ishihara
#14.
メンタルヘルスキャリアプラン 総合診療科 メンタルヘルス研修 心療内科 診断・スクリーニング・連携 家庭医・心理師外来 心身医療専門医など Ryoki Ishihara Ryoki Ishihara
#15.
小児・救急・アレルギー 病院総合医 大学病院 心療内科・家庭医療 呼吸器内科・アレルギー 病院家庭医教育フィールド 家庭医教育フィールド (家庭医×心理 研修) 病院総合医/家庭医/緩和ケア 家庭医教育フィールド 病院総合医教育フィールド Ryoki Ishihara
#16.
勤務地 家庭医外来・連携準備 総合診療外来・専攻医教育 精神科訪問診療・当直 地域連携・総合内科/心療内科外来 産業医・リワークプログラム整備 Ryoki Ishihara
#17.
学会の取り組み • 日本心療内科学会呼吸器心身症ワーキンググループ • 日本プライマリケア学会広報委員会 • 日本プライマリケア学会産業保健委員会 Ryoki Ishihara
#18.
本日の問い ✓ 精神科・心療内科の専門医だけでは、増大するメンタルヘルス需要を支えきれ ない現実がある ✓ Precision psychiatryの本質は、バイオマーカーだけでなく、心理社会的文脈 を含めた個別最適化にある ✓ その実装には、まず標準的なメンタルヘルス・プライマリケア教育の体系化が 不可欠である ✓ 総合診療科に心療内科・精神科の基礎教育を統合することは、患者ケア・人材 育成・キャリア形成のいずれにも妥当性がある Ryoki Ishihara
#19.
メンタルヘルス需要と専門医供給のギャップ ✓ 日本の精神疾患患者数は約614万人(2020年)で外来患者が95%以上を占める ✓ 精神科医・心療内科医だけでは、増大するメンタルヘルス需要を支えきれない ✓ 抑うつ・不安・不眠・不定愁訴・慢性疼痛など、最初に総合診療やプライマリ ケアで出会うことが多い ✓ 身体症状症・発達特性・家族問題・就労困難・経済困窮が複雑に絡み合う患者像 が増加している 厚生労働省「患者調査」(2020);HGPI Mental Health Policy Column, 2024 Ryoki Ishihara
#20.
現行教育体制の構造的課題 ✓ 医学教育において、身体診療と精神・心理・社会支援が構造的に分断されやすい ✓ 身体疾患の見落とし(精神症状に注目しすぎる)と精神症状の見逃し(身体疾患に 集中しすぎる)が並存する ✓ 過剰紹介(対応可能でも専門科へ丸投げ)と過少紹介(重篤な症状を見逃す) ✓ 社会的支援(生活困窮・就労支援・福祉制度)への接続が十分に教育されていない ✓ 「身体か精神か」の二項対立を超えた統合的教育の枠組みが求められている Ryoki Ishihara
#21.
Precision Psychiatryとは何か ✓ 患者を「平均値」ではなく「個別の文脈」の中で理解し、最適な診療を提供する 営み ✓ EBMやガイドラインと対立する概念ではなく、標準診療を土台として個別最適化 を行う ✓ 生物学的因子(バイオマーカー等)だけでなく、心理社会的因子の評価が実践上 極めて重要 ✓ 症状・背景・機能・生活・支援環境を含めた多面的評価こそが precision の中核 日本精神神経学会雑誌 126(9): 599-, 2024 の論考を踏まえて構成 Ryoki Ishihara
#22.
Precisionの実装としてのプライマリケア ✓ 個別最適化には心理社会的評価・身体症状の読み解き・生活文脈の把握が不可欠 ✓ これはまさにメンタルヘルス・プライマリケアの役割そのものである ✓ 初学者はまず標準診療を学び、その上で個別化に進むべき ― 学習順序が重要 ✓ 標準的なメンタルヘルス診療をプライマリケア教育に組み込むことは、precision の実装として理にかなう 「心理社会的フェノタイピング」=患者の個別文脈を多次元で捉える臨床実践 Ryoki Ishihara
#23.
なぜ総合診療が教育基盤となりうるか ✓ 未分化な症候から出発し、身体疾患の除外・診断と心理社会的評価を同時並行 で進められる ✓ 家族背景・就労・生活困窮・受診行動・医療アクセスなど社会的要因への アウトリーチが可能 ✓ 専門科間の橋渡し(精神科・心療内科・他科)ができるポジションにある ✓ 継続性のある診療関係の中で、患者の語りや行動変容を支援できる ✓ 総合診療は mental health precision care の教育基盤として非常に適している Ryoki Ishihara
#24.
心療内科教育の統合意義 ✓ 身体症状を入り口に心理的理解へグラデーションをかける実践知を持つ ✓ ラポール形成・身体感覚への注目・感情の言語化・ストレスとの関連づけや 病いの意味づけを丁寧に扱える ✓ 不定愁訴・心身症・慢性疼痛・機能性身体症状への対応に強みがある ✓ 総合診療教育に心療内科的視点を実装することで、スクリーニングや紹介に とどまらない介入力が育つ Ryoki Ishihara
#25.
精神科基礎教育の統合意義 ✓ うつ病・不安症・不眠症・適応障害・発達特性・依存・希死念慮への基本対応 はプライマリケアで避けて通れない ✓ リスク評価・初期対応・薬物療法の基本・心理教育・家族支援・専門紹介の タイミングは総合診療医に必須 ✓ 精神科基礎教育は紹介の質を上げるだけでなく、専門医療との協働を深める 基盤になる ✓ 「全てを総合診療で完結する」のではなく、専門医への適切な橋渡しと協働 ケアを目指す Ryoki Ishihara
#26.
3領域の統合がもたらす相乗効果 ● 総合診療:身体疾患鑑別・社会的処方 総合診療 Precision Care 心療内科 ● 心療内科:心身相関・身体感覚の統合 精神科 ● 精神科:リスク評価・薬物療法・専門連携 Ryoki Ishihara
#27.
教育実装モデル:段階的カリキュラム Stage 1 メンタルヘルス・リテラシー(スティグマ・基本概念) Stage 2 標準スクリーニング(PHQ-9, GAD-7)と基本評価 Stage 3 身体症状から心理へのグラデーション(心療内科的視点) Stage 4 初期薬物療法・心理教育・リスク評価(精神科基礎) Stage 5 専門紹介の質向上・協働ケアの実践 Stage 6 社会的処方・地域連携・行動変容支援 Stage 7 個別最適化ケア計画の立案と統合 Stage 8 教育者・指導医としてのメンタルヘルスPC教育の指導 Ryoki Ishihara
#28.
教育システム:ハブ構造と学習段階 総合診療 教育 心療内科 教育 精神科 基礎教育 メンタルヘルス プライマリケア 教育 地域連携 社会的処方 EBM 臨床研究 標準化された教育 → 個別最適化(Precision Care) Ryoki Ishihara
#29.
キャリアパスの可視化 総合診療専門医 心身医学専門家 総合診療×精神科医 教育指導医 メンタルヘルス プライマリケアの 中核人材として 地域で活躍 心身統合ケアの 実践と教育・研究に従事 総合診療と精神科の 架け橋として 協働ケアを推進 次世代の総合診療医に メンタルヘルス 教育を指導 人材循環:臨床 → 教育 → 研究 → 地域 → 臨床 Ryoki Ishihara
#30.
結論 ✓ メンタルヘルスの需要増に対し、専門医だけでは対応しきれない ― プライマリケアの 教育強化が不可欠 ✓ Precision Psychiatryの実装には、標準診療の教育が土台として必要である ✓ 総合診療×心療内科×精神科の教育統合は、個別最適化ケアへの段階的アプローチとし て合理的である ✓ 段階的カリキュラムとキャリアパスの設計が教育実装の鍵となる 標準診療の中にこそ、個別最適化の種があることは 総合診療を基盤とした精神医療教育が、次世代の臨床家を育てる根拠となる Ryoki Ishihara
#31.
引用文献 1.Fernandes BS, et al. Mol Psychiatry. 2017;22(2):164-169. 2.Salazar De Pablo G, et al. Psychol Med. 2021;51(8):1390-1403. 3.Smoller JW. Am J Psychiatry. 2018;175(8):749-758. 4.Borsboom D, et al. Psychol Med. 2024;54(8):1500-1509. 5.厚生労働省. 患者調査(令和2年). 2023. 6.Jones C, Nemeroff CB. In: Precision Psychiatry. Springer; 2021. 7.McIntyre RS, et al. World Psychiatry. 2023;22(3):321-332. 8.Hack LM, Williams LM. Psychiatr Ann. 2024;54(4):166-172. 9.精神神経学雑誌. 2024;126(9):599-. Ryoki Ishihara