テキスト全文
内分泌ローテで押さえるべき緊急対応と壁
#1. 研修医が内分泌ローテで絶対押さえる 10選 チートシート 低血糖・DKA・副腎クリーゼ・甲状腺クリーゼ 27スライド・無料 糖尿病専門医が解説
#2. 糖尿病・内分泌ローテで 研修医が絶対押さえる10選 【2026年4月版】低血糖から副腎クリーゼまで — 初日から使えるチートシート このスライドでわかること ① 当直でも怖くない「低血糖・高血糖緊急対応フロー」 ② 研修医がよく間違える「インスリン・血糖管理」 ③ 見落としやすい「甲状腺・副腎クリーゼ」の認識と初動 三浦正樹 亀田総合病院 糖尿病内分泌内科 X: @DrMiura_Obesity
#3. 内分泌ローテで研修医がぶつかる3つの壁 壁① 緊急対応 壁② インスリン指示 壁③ 内分泌クリーゼ 「低血糖が来たけどど こまでやればいい?」 「何単位か迷う」 「甲状腺クリーゼって何 だっけ?」 「この高血糖、DKAか どうか判断できない」 「食べられない患者の インスリン、どうする」 「副腎クリーゼを見逃し たことがある」 チートシート10選でこれら全部を解決します 2 / 27
低血糖と高血糖の緊急度判断と治療
#4. 10選 一覧チートシート【保存推奨】 ① 低血糖 ② 高血糖緊急度 重症度判定と初期対応 DKA・HHSの見分け方 ③ DKA ④ HHS 診断3要件+正常血糖DKA 高齢者の高血糖緊急症 ⑤ 入院血糖管理 ⑥ 術前中止薬 SS・BB療法・絶食対応 SGLT2・SU・GLP-1の扱い ⑦ ステロイド高血糖 ⑧ 甲状腺クリーゼ 午後ピークの特性と治療 4本柱の治療手順 ⑨ 副腎クリーゼ ⑩ HbA1c評価 疑ったら即ステロイド 限界と次の一手 3 / 27
#5. ① 低血糖 — ADA 2025 Level 分類で初手を決める【保存推奨】 Level 1 (BG 54〜69 mg/dL) ブドウ糖10g経口 → 15分後再測定 (15-15ルール) αGI服用: 砂糖・果汁は無効 → ブドウ糖製剤を選択 Level 2 (BG <54 mg/dL) 50%ブドウ糖 20〜 40mL 静注 経口可能なら補食介助可 繰り返す → 治療強度を 緩和、薬剤変更を検討 (ADA 2025) Level 3 (意識障害・他者援助 要) 50%ブドウ糖40mL 静注 → 10%ブドウ糖点滴で 維持 静注困難:バクスミ- 3mg 鼻腔内 SU・インスリン:6〜12h 観察 Level 2が繰り返す→治療強度緩和。静注困難時はバクスミー3mg鼻腔内 ADA 2025 Standards of Care / JDS糖尿病診療ガイドライン2024 4 / 27
#6. ① 低血糖 — 落とし穴3つ+シックデイ+IAH よくあるミス3つ NG① BG補正後そのまま帰宅 → SU・ インスリンは再発確認必須 NG② 意識障害なのに「補食して」 → 経 口不可なら必ずIV投与 NG③ αGI内服中に砂糖・果汁 → 吸収 遅延で無効。ブドウ糖製剤のみ シックデイ+IAH対策 SU薬:原則中止(低血糖リスク高) SGLT2阻害薬:必ず中止 (DKAリスク急増) インスリン:食事量に合わせ減量。 ゼロにはしない IAH(低血糖無自覚)→ rt-CGM導入で 重症低血糖を予防 αGI内服中はブドウ糖製剤のみ有効。IAH疑いはCGM導入を検討 ADA 2025 Standards of Care / JDS糖尿病診療ガイドライン2024 5 / 27
DKAとHHSの診断基準と初期対応
#7. ② 高血糖を見たとき「この3ステップ」で緊急度判断【保存推奨】 STEP 1 意識障害 or バイタル不安定? YES → 即ICU/上級医コール | NO → STEP 2へ ▼ STEP 2 アニオンギャップ(AG)を確認 AG ≥12 mEq/L → DKA疑い | AG 正常 → STEP 3へ ▼ STEP 3 有効浸透圧を確認 有効浸透圧 > 320 mOsm/kg → HHS疑い | 下回れば単純高血糖 AG = Na − (Cl + HCO₃⁻) 正常値 8〜12 mEq/L(低アルブミン血症では偽正常化に注意) 高血糖 = 全部「水飲んで様子見」は NG。AG と浸透圧が分岐点 ADA Standards of Care 2026 Sec.16 / JDS糖尿病診療ガイドライン2024 6 / 27
#8. ② DKA vs HHS — どっちか迷ったときの見分け方 項目 DKA HHS 主な患者 1型DM(2型も増加) 高齢の2型DM 発症速度 急性(〜1日) 緩慢(数日〜) 血糖 >250 mg/dL(JDS)/ ≥200( ADA) >600 mg/dL pH ≤ 7.30 > 7.30 HCO₃⁻ ≤ 18 mEq/L > 18 mEq/L ケトン体 高値(βOHB ≥3.0) 陰性〜軽度陽性 有効浸透圧 正常〜軽度↑ > 320 mOsm/kg 若い1型+嘔吐+AG↑→DKA。高齢2型+超高血糖+意識障害→HHS ADA 2024 DKA/HHS改訂基準 / JDS糖尿病診療ガイドライン2024 7 / 27
#9. ③ DKA — 診断3要件と初期輸液【保存推奨】 ① 高血糖 ② アシドーシス ③ ケトーシス BG > 250 mg/dL SGLT2では正常血糖も pH ≤ 7.30 HCO₃⁻ ≤ 18 mEq/L 尿中ケトン陽性 βOHB ≥ 3.0 mmol/L 初期輸液と K 補正の基本 輸液:生食 1,000 mL/hr → 250〜500 mL/hr K:補液前確認。K < 3.3→先補充・インスリン待機 インスリン:K≥3.3確認後→0.1 U/kg/hr 開始 → BG < 250 でGI液切替+0.05 U/kg/hr 減量 DKAの初手:輸液→K≥3.3確認→インスリン開始。AG改善は効果指標 ADA 2024 DKA Management / JDS糖尿病診療ガイドライン2024 8 / 27
SGLT2阻害薬のリスクとHHS管理
#10. ③ SGLT2阻害薬の落とし穴 — 正常血糖DKA(euDKA) 正常血糖DKA(euDKA)とは? SGLT2阻害薬使用中に血糖が正常範囲(<25 0 mg/dL)にもかかわらずDKAが発症する メカニズム:尿中ブドウ糖排泄↑→血糖は低く維持されるが、ケトン産生は進行 インスリン分泌低下(手術・絶食・シックデイ)が引き金になることが多い 疑うべきシチュエーション 診断と対応 SGLT2内服中 + 体調不良 (嘔吐・食欲不振・倦怠感) 血糖が正常でもAG↑+pH↓ シックデイ・絶食・手術後 血液ガス+βOHB測定が必須 pH≤7.30+βOHB≥3.0確定 SGLT2中止→ブドウ糖5〜10% SGLT2中止後は5〜10%ブドウ糖を早期投与。血糖正常でも脂肪分解・ケトン産生は続く Danne et al. Diabetes Care 2019 / JDS SGLT2阻害薬適正使用に関するRecommendation 2024 9 / 27
#11. ③ DKA 管理フロー(時系列チートシート) 0〜1時間 (診断・初期) 1〜数時間 (インスリン開始) BG<200→DKA解 消確認 生食 1,000 mL/hr (1〜1.5 L) K確認<3.3→先補充 血ガス・βOHB・ モニター K≥3.3確認→即開始 0.1 U/kg/hr 持続静注 目標:BG 50〜75 mg/dL/h低下 BG<200:GI液+ 0.05 U/kg/hr 解消:pH>7.3+ HCO₃≥18 βOHB<1 mmol/L も指標に DKA解消:BG<200+pH>7.30+HCO₃≥18(またはβOHB<1 mmol/L) ADA 2024 DKA Management / Crit Care 2024 ESICM Survey 10 / 27
#12. ④ HHS — 死亡率16%。「ゆっくり」補液が基本 HHSの輸液戦略 輸液:生食 1,000 mL/hr→250〜500 mL/hr(補正Na>146→0.45%NaCl) 目標:浸透圧低下 3〜8 mOsm/kg/h。急速低下→脳浮腫・ODS BG 250→5%ブドウ糖液へ変更。目標BG 200〜250 mg/dL を維持 インスリンの扱い HHS解消(ADA2024) 輸液が最優先。血糖>300なら RI0.05U/kg/hr(低用量) DKA同様の急速投与は禁忌 有効浸透圧 <300 mOsm/kg BG <250 mg/dL 循環・意識の改善 HHS解消:浸透圧<300+BG<250+意識改善。DVT高リスク→抗凝固を検討 ADA 2024 HHS Management / JBDS 2022 / JDS2024 11 / 27
入院時の血糖管理と絶食患者への対応
#13. ④ HHS — 陥りやすいミス3つ ミス① 血糖のみ管理 ミス② DKA同様の治 療 ミス③ 原因検索忘れ 浸透圧を追わずに血糖 値だけ管理 → 浸透圧急低下 → 脳浮腫 解決: 2〜4時間毎に浸 透圧計算を確認する DKAと同じペースでイ ンスリン投与 → 血糖急低下 → 浸透圧急低下 解決: 輸液優先・インス リンは後から 発症契機を調べない → 感染・脱水・服薬中 断が続いて再発 解決: 必ず血培・尿培・ 感染源検索 HHSの3大ミス:①浸透圧未確認 ②急速イン スリン ③原因検索忘れ。全例DVT予防も ADA 2024 HHS Management / JBDS 2022 12 / 27
#14. ⑤ 入院血糖管理 — スライディングスケールだけでは不十分 SS(スライディングスケール)の限界 Basal-Bolus療法(BBT) SS単独長期:JDS2024で「望ましくな い」と明記 後追い補正のみ→翌日を予防できない DPP-4阻害薬±補正Ins:軽症安定例の 選択肢(ADA 2025) 目標 140〜180 mg/dL TDD = 体重×0.3〜0.5 U/kg Basal:Bolus = 50:50 基本 低血糖後はインスリン50%減量再開 補正インスリンの目安(超速効型) BG150〜200→2U 201〜250→4U 251〜300→6U >300→8U+コール SSは補正のみ。BBTが基本。低血糖後は必ずインスリン50%減量で再開 JDS糖尿病診療ガイドライン2024 / ADA Standards of Care 2025 Sec.16 13 / 27
#15. ⑤ 入院血糖管理 — 「食べられない患者」への対応 絶食時の薬剤管理 超速効型インスリン:食事摂取がなけ れば打たない 混合型インスリン:食事なしで打つ → 低血糖 → 持効型への変更検討 SU薬:絶食中は原則中止 SGLT2:絶食時も中止(DKAリスク) 点滴中の血糖管理 GI液(ブドウ糖含有)投与中は定期的 にインスリン追加検討 5%ブドウ糖 500mL ≒ 25g糖質 持続GI液:2〜4U/時を目安に超速効 型を側管から投与 目標 BG 140〜180 mg/dL を維持 「食べないのに超速効型は打たない」が鉄則。GI液中は定期インスリン JDS糖尿病診療ガイドライン2024 入院管理 14 / 27
術前中止すべき糖尿病薬と術後管理
#16. ⑥ 術前「中止すべき糖尿病薬」チェックリスト【保存推奨】 必ず中止・タイミング SGLT2阻害薬:術前3日前から中止(JDS 2024年8月改訂)euDKA予防 GLP-1受容体作動薬(週1回製剤):術前1週間が最終投与 SU薬・メトホルミン:当日朝中止(造影剤は48時間前から) 継続可能な薬剤 術前血糖目標 DPP-4阻害薬:当日継続可(絶食時は施 設方針で中止も) 基礎インスリン:50〜80%減量 空腹時 < 140 mg/dL 食後2時間 < 200 mg/dL SGLT2は術前3日前から中止。euDKA予防が最重要。GLP-1は1週間前 JDS SGLT2阻害薬適正使用Recommendation 改訂2024年8月 15 / 27
#17. ⑥ 術後血糖管理と薬剤再開のタイミング 術後の血糖目標と管理 経口薬再開の条件 目標血糖:140〜180 mg/dL( ADA/SCC推奨・ICU・一般病棟共通) 術後1〜2時間毎にモニタリング (血糖不安定期) 術後管理はインスリン中心。経口薬は 「食事再開確認後」 メトホルミン:eGFR安定・造影使用な し確認後 SGLT2阻害薬:経口摂食安定後 (3〜4日後が目安) SU薬:低血糖リスクあり、一時的に DPP-4iへ変更も可 DPP-4阻害薬:食事再開後 術後はインスリンで管理。内服薬は「食事再開+腎機能確認後」に再開 ADA Standards of Care 2026 Sec.16 / JDS2024 16 / 27
#18. ⑦ ステロイド性高血糖 — 製剤別の血糖パターンと対応 製剤別の血糖パターン モニタリング&漸減の注意 PSL朝1回→昼〜夕方ピーク(朝食前は正常も) デキサメタゾン→24時間持続高血糖 HbA1c正常でも開始直後から起こる 朝食前だけでは見逃す! PSL:昼食後2h+夕食後2hも必ず測定 漸減時→インスリンも合わせて漸減 インスリン選択の考え方 PSL朝1回:朝NPH 0.1〜0.2 U/kg(ピーク4〜6hが一致) デキサメタゾン:基礎インスリン増量 or NPH 2回/日 軽症(BG 180〜220):DPP-4阻害薬+補正インスリン 重症(BG>300・経口困難):Basal-Bolus療法(BBT) PSL朝1回→朝NPH(ピーク一致)。デキサメタゾンは基礎Ins増量。漸減時はInsも一緒に JDS糖尿病診療ガイドライン2024 / Roberts et al. Diabet Med 2023 17 / 27
ステロイド性高血糖と甲状腺クリーゼの治療
#19. ⑦ ステロイドカバー — 手術時の副腎クリーゼ予防 対象:どのような患者? PSL ≥ 5 mg/日を 3週間以上使用中 → HPA軸が抑制されている可能性 副腎不全を疑う場合は侵襲度に応じたヒドロ コルチゾン補充(ストレスドーズ)が必要 小手術・内視鏡 中等度手術 大手術・集中治療 ヒドロコルチゾン 25mg 当日1回 例:内視鏡・抜歯 ヒドロコルチゾン 50mg 術前 25mg×2回 術後 例:鏡視下手術 ヒドロコルチゾン 100mg 静注 50mg q8h 2〜3日 例:開腹・心臓 長期ステロイド患者の手術では侵襲度別のHCストレスドーズを忘れずに JDS糖尿病診療ガイドライン2024 / Axelrod 2003 Surgery 18 / 27
#20. ⑧ 甲状腺クリーゼ — 「これが来たら疑う」サイン 必須項目(全例に確認) 診断基準(第2版) FT3またはFT4 少なくとも一方が高値 誘因:感染・手術・薬 剤中断・ヨード負荷 必須 + 以下のいずれか ①中枢神経症状 + 他症状1つ以上 ②中枢神経症状以外が3つ以上 中枢神経症状 循環器症状 その他の症状 不穏・興奮 意識障害 痙攣・昏睡 頻脈 ≥ 130/分 心房細動 心不全(Killip≥3) 発熱 ≥ 38℃ 嘔吐・下痢 黄疸 バセドウ歴+高体温+頻脈+意識障害→甲状腺クリーゼを積極的に疑う 日本甲状腺学会 甲状腺クリーゼ診断基準(第2版) 19 / 27
#21. ⑧ 甲状腺クリーゼ — 治療「4本柱」の順番が重要 4本柱(この順番で!) ① 抗甲状腺薬 (PTU 600mg/日 or MMI 30〜60mg) 重症(意識障害)→ MMI 30mg/日 点滴静注 ② ヨウ化カリウム (抗甲状腺薬の1時間後!先行NG) ③ ランジオロール静注(β1選択性β遮断薬) ※プロプラノロール(非選択性)は推奨しない ④ ヒドロコルチゾン 100mg×3回/日 静注 支持療法と注意点 解熱:アセトアミノフェン(NSAIDsは 禁忌) β1遮断薬:心不全 合併例は慎重投与 ICU管理+内分泌科コール 原因検索・除去 「抗甲状腺薬 → 1時間後にKI → β1遮断薬 → ヒドロコルチゾン」の順番。 プロプラノロールは推奨しない 日本甲状腺学会 甲状腺クリーゼ診断基準(第2版)/ 2017ガイドライン 20 / 27
副腎クリーゼの見逃しとHbA1c評価
#22. ⑨ 副腎クリーゼ — 「これで見逃す」4パターン 見逃しやすいシチュエーション ① 副腎不全既往患者がシックデイに ステロイド中断 ② 長期ステロイド使用者が 急に減量・中断 ③ ICI(免疫チェックポイント阻害薬) 投与歴 ④ 術後/アポプレキシー →補液不応性低血圧 特徴的な所見 補液に反応しない低血圧 ←最重要 低Na血症・低血糖 高K血症(原発性副腎不全のみ)※下垂 体性では高Kなし 倦怠感・嘔吐・腹痛 Addison病特有:色素沈着 「補液しても上がらない低血圧」→ 副腎クリーゼ。ICI投与歴も必ず確認 JDS糖尿病診療ガイドライン2024 / 日本内分泌学会 副腎クリーゼ診療ガイドライン 21 / 27
#23. ⑨ 副腎クリーゼ — 「疑ったら採血→即ステロイド」 STEP 1 コルチゾール採血(治療前に必ず) 後でACTH刺激試験・基礎コルチゾールで評価する。診断確定は待たない STEP 2 ヒドロコルチゾン 100mg 静注ボーラス → 維持:50mg q6h(計200mg/日)。診断前でも疑ったら先に打つ STEP 3 生食輸液(循環動態の安定化) 低血糖があれば 50%ブドウ糖 20〜40mL 静注を同時に STEP 4 原因検索と支持療法 感染・外傷・薬剤中止・手術ストレスを検索。内分泌科コール 「採血は1分でできる。採血直後に即ヒドロコルチゾン 100mg 静注」。診断確定を待つな 日本内分泌学会 副腎クリーゼ診療ガイドライン / Arlt & Allolio NEJM 2003 22 / 27
#24. ⑩ HbA1cを見たら「この4点セット」で評価する HbA1c 4点チェックリスト HbA1c が信頼できない状況と代替 指標 ① 値(何 % か?) ② 変化(前回からの推移) → ±1%/3ヶ月は大きな変化 ③ 薬剤(何を使っているか?) → SU/インスリン = 低血糖リスク ④ 信頼性(正確か?) → 貧血・腎不全では不正確 溶血性貧血・鉄欠乏 → 低値傾向 透析・CKD → 低値(赤血球寿命短縮) 妊娠・エスニシティ → 系統的ズレあり 代替①:グリコアルブミン (GA、2週反映) 代替②:TIR (CGM、70〜180 mg/dL の%) HbA1cは値・変化量・薬剤・信頼性の4点で評価。CKD/貧血はGA・TIRで補完 JDS糖尿病診療ガイドライン2024(TIR・CGM正式採用) / ADA Standards 2025 23 / 27
糖尿病管理の重要ポイントと困った時の対処法
#25. ⑩ HbA1c別「次の一手」— 数字ではなく行動のトリガー HbA1c < 7.0% HbA1c 7.0〜8.0% 現状維持 or 減薬検討 → 低血糖リスクを評価し過剰治療を 避ける 生活指導強化 or 薬剤追加検討 → 患者と目標を共有する HbA1c 8.0〜10.0% HbA1c > 10.0% SGLT2/GLP-1の適応確認 → 体重・心腎リスクで薬剤選択 教育入院 or インスリン導入 → 合併症チェック (眼・腎・神経) 高齢者目標:ADL良好<7%、中等度認知症7〜8%、重度/ADL低下<8.5%(JDS2024) JDS糖尿病診療ガイドライン2024 血糖管理目標 / ADA Standards 2025 24 / 27
#26. 10選まとめ — もう一度保存してください【★最重要】 ① 低血糖 ② 高血糖緊急度 意識確認→経口可否で初手が決まる AG+浸透圧の2軸で緊急度判断 ③ DKA ④ HHS 輸液→K≥3.3→インスリン開始 ゆっくり補液。急速低下→脳浮腫 ⑤ 入院血糖 ⑥ 術前中止薬 SS不十分。BBTで140〜180 SGLT2は3日前から中止 ⑦ ステロイド高血糖 ⑧ 甲状腺クリーゼ 午後ピーク。朝だけでは見逃す 抗甲状腺薬→1h後KI→β遮断→HC ⑨ 副腎クリーゼ ⑩ HbA1c 採血後→即ヒドロコルチゾン静注 値+変化量+薬剤+信頼性の4点セット 25 / 27
#27. 内分泌ローテで「困ったとき」のまず1手 低血糖で補食指示が出ない 高血糖でどうすれば? 意識確認→50%ブドウ糖 40mL 静注、上級医コ ール後に対応継続 AG確認→≥12なら DKA疑い 。輸液開始+上級医コール 術前に糖尿病薬の指示がない 副腎クリーゼかも? SGLT2/SU/メトホルミン確認。必ず中止or主治 医に確認依頼 コルチゾール採血後、即ヒドロコルチゾン 100mg 静注+内分泌科コール 食べられない患者のインスリン 甲状腺クリーゼかも? 超速効型は中止。基礎インスリン継続(50〜80%) バセドウ歴+スコア確認。抗甲状腺薬投与+ 内分泌科コール 26 / 27
亀田総合病院の研修・見学案内