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統合ケアの定義とイメージ
#2. 統合ケア 実は定義が定まっていない だから,なんとなくイメージがつきづらい
#3. イメージ的には ケアやシステムの分断によって起こる害を ex)現場では連携ミス,ポリファーマシー,多職種ギスギス,情報の漏れetc プライマリ・ケア医のACCCの視点で ex)Access(近接性),Continuity(継続性), Comprehensive(包括的),Coordination(調整) 分断された物達を調整する という感じ International Journal of Integrated Care.2013;13:e010
統合ケアのポイントと統合の種類
#4. 統合ケアを考える上でのポイント 合わせるのは施設間か,職種間か? 合わせるのはソフトか,ハードか? どの範囲で合わせるのか? どの強さで合わせるのか?
#5. 統合ケアを考える上でのポイント 合わせるのは施設間か,職種間か? 垂直統合 垂直統合 異なる層の医療機関の統合 病院 水平統合 同じ層内の職種間の統合 在宅 患者 ケアマネ リハビリ Dr Ns ヘルパー 薬剤師 患者 リハビリ Ns Dr 水平統合 ケアマネ 薬剤師 ヘルパー
#6. 統合ケアを考える上でのポイント 合わせるのはソフトか,ハードか? 規範的統合 価値観の共有.ソフト的 機能的統合 財源,人材,リソース,戦略の統合. ハード的 *地域包括ケアなどで全体の統合をするためには,まず規範的統合を行うことが重要 システム面だけ統合されても中の人の意識が変わらないとダメ
統合ケアの範囲と強さの調整
#7. 統合ケアを考える上でのポイント どの範囲で合わせるのか? システム 国や県などでのシステムの調整 ex)規則,財政の策定,調整 組織 別々の医療機関同士の調整 ex)技術などのリソースを相互活用 専門家 組織内の専門家による協働 ex)他併存疾患のマネージメント 臨床 個々の患者でのスタッフの協調 ex)患者ごとの対応,患者のセルフマネジメント International Journal of Integrated Care.2013;13:e010
#8. 統合ケアを考える上でのポイント どの強さで合わせるのか? 連携 linkage 個人でのその都度の連携 ex)情報を聞かれれば答える 協調 coordination 構造化されたケアの調整 ex)別々の施設が 定期的にカンファで情報共有 完全な統合 full integration システムの一元化 ex)病院同士の吸収・合併 筒井孝子:地域包括ケアシステム構築のためのマネジメント戦略. 中央法規 2014
Rainbow Modelによる統合ケアの概念
#10. 統合ケアを行うには 臨床ではケアの質を上げるための専門家 レベルでの協調(coordination)がメイン コスト削減や集団の健康増進を考えると もっと広い範囲での強い統合が必要になる 規範的統合のためには ・多職種連携 ・チームワーク ・コミュニケーション 規範的統合のためには ・業務改善/組織運営 などのスキルが必要
UKカンファでの統合ケアの実践
#11. UKカンファで感じること 東京北医療センターと生協浮間診療所は 総合診療という共通の基盤があり,規範的 統合ができている UK カ ン フ ァ と い う 定 期 的 な 場 に よ り , 統合の強度が連携から協調へ上がっている この関係があるからこそ,二者間の垂直 統合ができており,困難事例でも迅速・ 適切に,さらに気持ちよく対応ができる