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CBRNE災害の対応

投稿者プロフィール
えびけん

医療法人社団三喜会横浜新緑総合病院

5,999

29

概要

 以前院内の勉強会に使用したスライドを共有します。CBRNE災害発生時の対処法などについてざっくりまとめてあります。

本スライドの対象者

医学生/研修医/専攻医

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テキスト全文

  • #1.

    CBRNE災害の対応 参考文献: 救急診療指針 改訂第5版, UpToDate

  • #2.

    CBRNEとは Chemical(化学兵器): 神経剤, シアンなど Biological(生物兵器): 炭疽菌, 天然痘ウイルスなど Radiological(放射性物質): 原子力発電所事故など Nuclear(核兵器): 原爆, 水爆 Explosive(爆発物): ↑以外の爆弾など

  • #3.

    CBRNE発災時の対応 事象評価: 消防等からの情報でCBRNE の可能性を判断 災害対策本部(Incident Command System) の設置 ゾーニングと除染設備の立ち上げ (と院内全ての入り口閉鎖) Pre DECON triage 除染 Post DECON triage 評価と治療

  • #4.

    事象評価- CBRNEを疑う情報 - 複数の傷病者が短時間(数分間)で発症した 複数の傷病者が同じ症状を呈している 同じ場所で発生した 奇妙な煙や臭いが発生した 説明がつかない動植物・魚や傷病者の死亡 など

  • #5.

    ゾーニング Hot zone: 危険物が存在, もしくは直接接触する可能性がある区域。 ここでは”Level A”のPPEを装着; 自給式呼吸器・ヘルメット?, 全体を被覆する化学防護スーツ, 化学物質に耐久性のある手袋(二重), 化学物質に耐久性のあるブーツなど Warm zone: 危険物は存在しないが、汚染された人や物が存在する区域。 傷病者の除染はここで行う。 ここでは”Level C”のPPEを装着; 電動ファン付き呼吸保護具, 化学物質に耐久性のあるフード付き 防護服, 化学物質に耐久性のある手袋(二重), 化学物質に耐久性のあるブーツ, ゴーグルなど Cold zone: 除染が終了した傷病者を扱う区域。 通常のPPEで対応可能; ガウン, 手袋, サージカルマスクなど

  • #6.

    Pre DECON triage 除染の要否と優先順位, 除染の方法を決定。 現場除染が十分か否か判定 最初の数名へサーベイメーターで放射線測定実施。 重篤外傷(体表の活動性出血, 気道確保が必要, 神経剤の症状あり) には除染を省略して救命処置開始。Pre DECON triage内では、それ以外 の症状/外傷には原則治療を行わない。 神経剤の症状; 縮瞳, 分泌亢進(気道内分泌物・唾液が多い, 発汗等), 繊維束性攣縮など 神経剤の拮抗薬 アトロピン; 「徐脈と縮瞳が改善するまで反復投与」 PAM; 出来る限り早期に投与。「開始量≧30mg/kgで投与し, 維持量8mg/kgで持続投与」 重篤外傷以外: 歩行可能か否かで区別し、除染実施。背面も必ず確認すること。 液体・粘稠性物質の汚染と皮膚刺激症状あり=歩行不能なら臥位で, 歩行可能なら立位で水による除染 液体・粘稠性物質の汚染と皮膚刺激症状なし=脱衣のみ

  • #7.

    Pre DECOM triageで放射線を検出した時の流れ 除染/pre DECOMエリアの空間線量率を測定し、医療スタッフの安全確保。 危険な線量ならば現場の状況に応じて判断(時間管理) 医療スタッフへの危険が無視出来るのであれば、除染を行う。 傷病者体表面の汚染検査の順序; ①創傷, ②口・鼻・耳等の孔, ③健常な皮膚 傷病者の除染も↑と同じ順序で実施する。 除染方法; ①着衣と付着物除去, ②拭き取り, (③それでも目標値まで下がらない場合は洗浄) 除染後は全例で放射線をサーベイし、高度の汚染があれば除染する。 それでも除染が不十分ならば、汚染部位を被覆して汚染拡大を防止する。 除染が完了したらpost DECON triageへ移行。

  • #8.

    Post DECON triage 除染後の治療優先順位を決定する。通常のSTART法と異なる。 通常のSTART法は「歩行可能ならば緑・歩行不能なら自発呼吸確認のステップに移行」だが… 歩行可能で, CBRNE症状が無いならば緑にする。 歩行不能 or CBRNE症状ありなら自発呼吸確認のステップへ。 通常のSTART法では「最初に自発呼吸の有無を確認→気道を開放させても無呼吸なら黒・ 気道を開放させて呼吸が再開したら赤」だが… 致死的外傷を認めた場合のみ黒と判定する。 神経剤, シアンでも呼吸は停止する。つまり「気道確保しても無呼吸」の傷病者は拮抗薬投与によって 状態が改善する可能性がある。 それ以降の、「呼吸数≧30/min. or ≦9/min.で赤」・「橈骨動脈触知無し or ショック症状ありで赤」 ・「従命なしで赤」や黄色のステップ・判断基準は、通常START法と共通。

  • #9.

    補足①: シアン中毒について シアンイオンがミトコンドリア内にあるチトクロームオキシダーゼa3のFe3+に結合すると、 酸素を利用したATP産生(酸化的リン酸化)が停止する。細胞はATP産生を継続する為に嫌気 代謝に切り替えるので、乳酸が蓄積する。 症状: 初期症状; 頻脈・めまい・頻呼吸・頭痛。進行すると興奮・無呼吸・ 痙攣・低血圧など 治療 高濃度酸素投与 拮抗薬: ヒドロキソコバラミン投与; 70mg/kg IV 亜硝酸アミル吸入; 30秒間/min.を3分間 亜硝酸ナトリウム投与; 300mg IV, メトヘモグロビンは≦30%に維持

  • #10.

    補足②: 神経剤(有機リン)中毒について 自律神経・中枢神経のシナプスや末梢神経の神経筋接合部でアセチルコリンエステラーゼにリン酸基が 結合すると、アセチルコリンが分解されず増加し, アセチルコリン受容体への刺激が過剰になる。 症状: ムスカリン様(副交感神経刺激)症状; 縮瞳, 徐脈, 流涎, 嘔吐, 下痢, 気道分泌物 増加など ニコチン様(神経筋接合部刺激)症状; 筋線維攣縮, 筋弛緩, 呼吸筋麻痺など 中枢神経症状; 不安, 言語障害, 昏睡, 呼吸抑制など 拮抗薬以外の治療について 気道・呼吸管理や循環管理; e.g. 気管挿管, 細胞外液輸液など 経口摂取から1時間以内の場合は、気管挿管を行ってから胃洗浄を行う。 その後、活性炭と緩下薬投与を行う。

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