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スポーツ選手への処方に注意!アンチ・ドーピングの基礎知識

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17

2021/5/15
2021/5/16 更新

内容

皆さんはスポーツ選手を診療したことはありますか?

トップレベルのスポーツ選手は「ドーピング検査」を受けることがあるため使える薬が限られています。(治療が優先される場合はその限りではありません)

ドーピング検査では尿検査や血液検査が「抜き打ち」で行われ、禁止物質が検出された場合、競技会への出場停止など厳重な処分が下されることがあります。

ここではドーピング検査で陽性となる処方薬や、使用可能な薬を検索できるツールなどについて紹介します。

大野洋平

国⽴障害者リハビリテーションセンター病院


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スポーツ選手への処方に注意!アンチ・ドーピングの基礎知識

  1. スポーツ選手への処方に注意!アンチ・ドーピングの基礎知識 国立障害者リハビリテーションセンター病院 大野洋平

  2. ドーピングとは? アンチ・ドーピングとは? どのような薬が引っかかるのか? どのように情報を得るのか? いつ・誰がドーピング検査を受けるのか? どのようにドーピング検査を行うのか? コンテンツ

  3. ドーピングとは? アンチ・ドーピングとは? ドーピング(doping) スポーツにおいて禁止されている物質や方法によって競技能力を高め、意図的に自分だけが優位に立ち、勝利を得ようとする行為 (日本アンチ・ドーピング協会)JADA Webサイトより アフリカ原住民が戦いの際に飲んだアルコール「dop」に由来

  4. WADAとJADA WADA 世界アンチ・ドーピング機構 JADA 日本アンチ・ドーピング機構 ドーピングに関する国際的な機関 2021年に規定(CODE)も改訂された 毎年禁止物質が改訂される JADA Webサイトより https://www.realchampion.jp/code2021.html?fbclid=IwAR13tK4lcdTU18rwI-tuoM55AeMenNycO0sVaEOwKnJzfsIsPAbib8woVK0 ドーピングに関する日本国内の機関 常に最新の情報を確認する!

  5. なぜドーピングが禁止されるのか スポーツの価値を損なうため フェアプレイの精神に反するため 健康を害するため 反社会的行為であるため 社会や青少年に悪影響を及ぼすため ドーピング防止ガイドブック(JADA)

  6. 11のアンチドーピング規則違反 採取した尿や血液に禁止物質が存在すること 禁止物質・禁止方法を使用または使用を企てること ドーピング検査を拒否または避けること 居場所情報関連の義務を果たさないこと ドーピングコントロールを妨害または妨害しようとすること(文章の偽造・虚偽の証言の提供も含む) 正当な理由なく禁止物質・禁止方法を持っていること※ JADA Webサイトより https://www.realchampion.jp/code2021.html?fbclid=IwAR13tK4lcdTU18rwI-tuoM55AeMenNycO0sVaEOwKnJzfsIsPAbib8woVK0 ※ チームドクターが緊急時の治療目的に禁止物質・禁止方法を所持していることは違反にならない

  7. 11のアンチドーピング規則違反 禁止物質・禁止方法の不正に取引し入手しようとすること アスリートに対して禁止物質・禁止方法を使用または使用を企てること アンチ・ドーピング規則違反を手伝い、促し、共謀し、関与する、または関与を企てること アンチ・ドーピング規則違反に関与していた人とスポーツの場で関係を持つこと ドーピングに関する通報者を阻止したり、通報に対して報復すること JADA Webサイトより https://www.realchampion.jp/code2021.html?fbclid=IwAR13tK4lcdTU18rwI-tuoM55AeMenNycO0sVaEOwKnJzfsIsPAbib8woVK0

  8. ドーピングとは? アンチドーピングとは? まとめると・・・ 禁止されたものは使ってはいけない 使おうとするだけ、持つだけでも違反 隠すことも違反 違反した人と関わることも違反

  9. ドーピングとは? アンチ・ドーピングとは? どのような薬が引っかかるのか? どのように情報を得るのか? いつ・誰がドーピング検査を受けるのか? どのようにドーピング検査を行うのか? コンテンツ

  10. JADA 平成31年度事業報告 規則違反の件数  2 件 ① 水泳 競技成績の失効、4ヶ月資格停止 ② ボート 競技成績の失効、2年間資格停止 日本のドーピング検査結果(2019年) 検査件数 7221件

  11. ② ボート 競技成績の失効、2年間資格停止 日本のドーピング検査結果(2019年) ① 水泳 競技成績の失効、4ヶ月資格停止 禁止物質:エノボサルム (サプリメントに含有 ホルモン関係) 禁止物質:ツロブテロール (β刺激薬) うっかり ドーピング?

  12. 禁止されるもの・方法 2021年禁止表国際基準(WADA) 常に禁止 S0 無承認物質 S1 蛋白同化薬 S2 ペプチドホルモン、成長因子、関連物質及び模倣物質 S3 β2作用薬 S4 ホルモン調節薬及び代謝調節薬 S5 利尿薬及び隠蔽薬 M1 血液及び血液成分の操作 M2 化学的及び物理的操作 M3 遺伝子ドーピング 自己血輸血など

  13. 禁止されるもの・方法 2021年禁止表国際基準(WADA) 競技会時に禁止 S6 興奮薬 S7 麻薬 S8 カンナビノイド S9 糖質コルチコイド 特定競技で禁止 P1 β遮断薬  多くのかぜ薬・漢方薬・サプリメント

  14. 禁止物質と競技力向上につながると期待される作用 鈴木秀典,スポーツ医薬-服薬指導とその根拠,P8,中山書店,2020,東京

  15. 頻用される要注意のもの サプリメント 2019年にJADA認証制度は廃止(大塚製薬など) 食品のため全ての成分を表示する義務がない 要注意の表記 最強の〇〇 〇〇抽出物 〇〇エキス (生薬成分は勧められない) 例:ロートエキス(ストッパ®、パンシロン®など)

  16. 頻用される要注意のもの 漢方薬 ☆漢方薬のほとんどに禁止物質含有 漢方薬を構成する生薬にたくさんの成分が含まれる →禁止物質に特定することが困難 漢方薬に含まれる禁止物質の例 ・麻黄:エフェドリンなど ・附子:ヒゲナミン 日本薬剤師会 薬剤師のためのアンチ・ドーピングガイドブック https://www.nichiyaku.or.jp/assets/uploads/activities/guidebook_web2020.pdf

  17. 頻用される要注意のもの 総合感冒薬 ☆市販薬のほとんどに禁止物質(興奮剤など)含有 禁止物質を含まないもの:パブロンSゴールドW® 大正製薬 商品情報サイトより  https://brand.taisho.co.jp/pabron/sg/

  18. 頻用される要注意のもの β刺激薬 シムビコート®・アドエア®は通常の用法用量であれば使用可能 ☆貼付薬・吸入薬にも禁止物質が含まれる! ツロブテロール貼付剤 メプチンエアー®吸入剤 マイラン Webサイトより https://www.mylan.co.jp/ja-jp/products/mylan-epd/productdetail/p_hokunalin_2 大塚製薬 Webサイトより https://www.otsuka-elibrary.jp/product/di/ma3/photo/index.html

  19. 実際の事例 大会前に持病の喘息が悪化 ↓ 医師である母親から禁止物質が含まれる喘息治療薬を処方され吸入していた(TUE申請なし) ↓ 大会で検査を受け、β2作用薬が検出された ↓ 6ヶ月の資格停止処分 うっかりドーピング

  20. 頻用される要注意のもの 糖質コルチコイド ※ 筋肉痛の緩和、疲労閾値上昇などの可能性 →競技会時のみ禁止 〈投与方法〉 【許容】 ・外用(肛門含む) ・吸入 ・点眼 ・点鼻 【禁止】 ・局所注射 ・経口 ・静脈内 ・筋肉内 ・経直腸的 ・口腔内局所 2022年1月1日〜 禁止予定

  21. 薬が必要な場合は? TUE(治療目的使用に係る除外措置) 適応される条件 使用しないと健康上重大な障害を及ぼすことが予想される 他に代替治療法がない 治療上使用した結果、競技力を向上させない 当該禁止物質または禁止方法を使用する必要性が、以前に禁止されていた物質または方法を使用した結果として生じたものではないこと 持病の治療で禁止物質が入った薬が 必要・・・ TUEについて(JADA)

  22. TUE申請には医師からの情報が必要 医師が記載する項目 ・診断名 ・使用している薬剤名 ・医師による宣誓書 ・医療情報提供書 (必要に応じ検査データなどを添付) JADA Webサイト https://www.realchampion.jp/assets/uploads/2021/03/tuekinyu_ver202101.pdf (申請書 記入例)

  23. ドーピングとは? アンチ・ドーピングとは? どのような薬が引っかかるのか? どのように情報を得るのか? いつ・誰がドーピング検査を受けるのか? どのようにドーピング検査を行うのか? コンテンツ

  24.  Global DRO どのように情報を得るのか? 薬品名で検索 ① Global DRO(日本語検索ページ) https://www.globaldro.com/JP/search

  25. どのように情報を得るのか? 日本スポーツ協会 アンチドーピング ② アンチ・ドーピング-使用薬可能リスト https://www.japan-sports.or.jp/Portals/0/data/supoken/doc/anti-doping-med-list_2021.pdf 使用可能な処方薬・OTCの一覧表

  26. どのように情報を得るのか? 薬剤師 アンチドーピング ③ 日本薬剤師会 薬剤師のためのアンチ・ドーピングガイドブック https://www.nichiyaku.or.jp/assets/uploads/activities/guidebook_web2020.pdf 禁止物質リスト、使用可能薬リストなど 細かい内容まで記載されている

  27. どのように情報を得るのか? スポーツファーマシスト 検索 ④ スポーツファーマシスト Webサイト  https://www3.playtruejapan.org/sports-pharmacist/search.php 各地域のスポーツファーマシスト(認定制度)を検索できる

  28. 刻々と変わる禁止物質 グリセリン製剤使用可能(2018年〜) (浣腸液、自己導尿の潤滑剤に含有) 糖質コルチコイド口腔内局所使用禁止(2021年〜) (デキサルチン軟膏®、アズノールST錠口腔用®など) (※ 競技会時のみ)

  29. ドーピングとは? アンチ・ドーピングとは? どのような薬が引っかかるのか? どのように情報を得るのか? いつ・誰がドーピング検査を受けるのか? どのようにドーピング検査を行うのか? コンテンツ

  30. RTPA(検査対象者登録リストに含まれるアスリート)  ◉RTPAの義務: インターネット上のアンチ・ドーピング運営管理システム「ADAMS」を通じ四半期毎に3ヶ月分の居場所情報を提出 ◉居場所情報:宿泊先、練習場所など →いつでも・どこでも検査に応じる いつ・誰がドーピング検査を受けるのか? 指定された大会 :世界選手権、アジア選手権など 大会以外 :自宅など

  31. ドーピングとは? アンチ・ドーピングとは? どのような薬が引っかかるのか? どのように情報を得るのか? いつ・誰がドーピング検査を受けるのか? どのようにドーピング検査を行うのか? コンテンツ

  32. 尿検査 同性のドーピングコントロールオフィサー(検査員)立会いのもと、採尿を行う。 どのようにドーピング検査を行うのか? 血液検査 通常の血液検査と同様に行う。  JADA 検査手順

  33. まとめ 禁止物質は処方薬、OTCともに多く含まれる 「うっかりドーピング」のリスクを意識する 検索ツールを知り活用する Global DRO 日本スポーツ協会使用可能薬リスト 薬剤師のためのアンチ・ドーピングガイドブック スポーツファーマシスト スポーツ選手が安心して受診できる環境を!

  34. より深く勉強したい方へ Q&Aでわかる アンチ・ドーピングの基本(同文館出版) アンチ・ドーピングの概要を理解するには十分な一冊です。違反になった実際の事例についても紹介されています。 アンチ・ドーピング 徹底解説!スポーツ医薬-服薬指導とその根拠(中山書店) 「なぜこの薬を使用してはいけないか」理由が書かれています。 Amazonリンク Amazonリンク

  35. 遠慮なくご相談・ご質問ください! 大野洋平 Facebook ご静聴ありがとうございました

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