【スポーツ医学】鉄欠乏性貧血がアスリートに多い理由とその治療

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三谷 雄己

三谷 雄己

県立広島病院

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鉄欠乏性貧血がアスリートに多い理由とその治療についてまとめました。 シェアなどしていただいて大丈夫ですが、その際は下記のメールアドレスに一言ご連絡していただけると嬉しいです。 dancingdoctorhouse@gmail.com

【スポーツ医学】鉄欠乏性貧血がアスリートに多い理由とその治療

1. 鉄欠乏性貧血の原因と治療 5分で学べるスポーツ医学
2. 鉄欠乏性貧血 ●骨髄内でのヘモグロビン(Hb)合成のためには、  材料として大量の鉄が必要 ●Hb合成の材料の鉄が減少すると、生成される  赤血球も併せて減少 ●生成される赤血球もHb含有量の少ない  小型で菲薄なものとなり酸素運搬能も低下 アスリート・女性に多い疾患 引用: 『鉄欠乏性貧血治療ガイドライン』 / 第32回健康スポーツ医学講習会『女性と運動』
3. アスリートに貧血が多い理由 ①筋肉で鉄が消費される ・Hbよりミオグロビンの方が鉄を必要 ②運動の負荷による溶血 ・足底への振動による溶血(マラソン、サッカー) ③体内臓器からの出血(腸管や膀胱など) ・溶血に伴うHbの尿への排泄 ・膀胱の振動による血尿も!(Stewart JG, et al. Ann Intern Med 1984;100:843-845) ④汗から鉄が喪失する ・アスリートが1日にかく汗の量は一般人の数倍 引用: 『鉄欠乏性貧血治療ガイドライン』 / 第32回健康スポーツ医学講習会『女性と運動』
4. 女性に貧血が多い理由 ①月経周期がある ・平均約60ml/月の出血があり、約30mg/月の鉄を喪失 ②男性ホルモン(テストステロン)が少ない ・男女で20倍もの差がある テストステロン高値⇒Hb上昇 デュティ・チャンド(インド) 2013年にテストステロン高値のため女子選手として国際大会に出場することを禁じられる キャスター・セメンヤ(南アフリカ) 2009年ベルリン世界陸上800m走で優勝するも、テストステロン高値のため試合後に性別検査を要求される 引用: 『鉄欠乏性貧血治療ガイドライン』 / 第32回健康スポーツ医学講習会『女性と運動』
5. 鉄欠乏性貧血の治療 ●鉄剤投与が第一選択 ・フェリチンで評価 100-200mg/dayが推奨 ・過剰投与の副作用 (肝・心疾患、糖尿病、関節炎の懸念も) ●食事療法・サプリメントも有用 ・鉄を補助的に補う サプリメント1錠10mg程度 ・サプリメント過剰投与の副作用 (胃腸障害・ドーピング) 鉄剤  食事・サプリメント  引用: 『鉄欠乏性貧血治療ガイドライン』 / 第32回健康スポーツ医学講習会『女性と運動』
6. 鉄欠乏性貧血まとめ ●女性アスリートに多い疾患である ●治療は鉄剤の内服に加え、食事やサプリメント  を用いて経過を見ながら調節する ●普段より疲れやすいと感じたら、貧血の可能性  を考える(隠れ貧血は思ったより多い) 
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