テキスト全文
コンサルトの基本と特徴について
#2. 平日日中の救急外来で脛骨骨幹部骨折と診断
コンパートメント症候群の可能性あり
手術中の多忙な整形外科医にコンサルトをしたい…
#3. 1. コンサルトとは
2. 整形外科へのコンサルトの特徴
3. コンパートメント症候群とは
4. コンサルトの組み立て方 目次
コンサルトの組み立て方と情報の重み付け
#4. 1. コンサルトとは
2. 整形外科へのコンサルトの特徴
3. コンパートメント症候群とは
4. コンサルトの組み立て方 目次
#6. プレゼン≠コンサルト コンサルトの主な目的
意思決定してもらうこと さらに寄り添ったプレゼンテーションを
#7. 普遍的なニーズ 正確に
簡潔に
礼儀正しく
#8. 患者情報量と所要時間のグラフ 所要時間 患者情報量 好ましい 好ましい 聞き手のニーズがどこなのか
#9. ●情報の重み付け
must say > should say > could say
●病態の緊急度や相手の状況に合わせて
情報を取捨選択し, 組み合わせる コンサルトする情報を重み付けし
取捨選択するスキルが重要
#10. 1. コンサルトとは
2. 整形外科へのコンサルトの特徴
3. コンパートメント症候群とは
4. コンサルトの組み立て方 目次
整形外科医が考慮するべき情報
#12. 整形外科が電話口で考えていること ❶ 緊急で対診・治療介入が必要かどうか
❷ 手術加療が必要かどうか
❸ dispositionをどうするか(入院or帰宅)
#13. must say
≒緊急で対診, 治療介入が必要かの判断に必要な情報
should say
≒手術適応,disposition の判断に必要な情報 整形外科へのコンサルトに含める情報
大腿骨近位部骨折の概要と患者数
#14. 1. コンサルトとは
2. 整形外科へのコンサルトの特徴
3.大腿骨近位部骨折とは
4. コンサルトの組み立て方 目次
#15. 大腿骨近位部骨折 ●大腿骨頸部骨折や大腿骨転子部骨折などの
文字通り大腿骨近位部に生じる骨折を包括した名称
●歩行は困難であり基本的に入院適応
●できる限り早期の手術が推奨されている(48時間以内)
#16. 大腿骨近位部骨折の患者数 Hagino H, et al.Osteoporos Int. 2009; 20:543–548 ●非常にコモンな骨折 年間20万人以上
2030年には年間新規患者数は29万人に達すると予想…
四肢外傷における評価と撮影方法
#17. 大腿骨近位部骨折の分類
画像2024年レジデントノート7月号 著者作成 術式に関わる情報 この図を参考にコンサルトできるとベター
#18. 四肢外傷では骨折の有無・PMSを必ず評価 スライド画像)広島大学病院 演者作成 スライド画像)広島大学病院 演者作成 ●2方向の撮影が原則(正面・側面)
【例外】
・関節周囲の骨折を疑った場合は
両斜位を加えた4方向
・膝蓋骨➡skyline,肩関節➡scapular Y
・中手骨:正面・斜位
●小児は必ず健側も撮影(骨端線があるため) ※明らかに骨折がある場合は、撮影前にシーネ固定検討
#19. 四肢外傷では骨折の有無・PMSを必ず評価 スライド画像)広島大学病院 演者作成
●PMSの評価が大切!
P:pulse(脈の触知)
M:motor(運動障害の有無)
S:sensory(感覚障害の有無)
救急外来でのコンサルトのタイミング
#20. 1. コンサルトとは
2. 整形外科へのコンサルトの特徴
3. コンパートメント症候群とは
4. コンサルトの組み立て方 目次
#21. 平日日中の救急外来
大腿骨近位部骨折
の診断で入院加療が必要だと判断
外来診療後の業務が落ち着いている
早めに手術調整+入院を
整形外科医に依頼したい…
#22. 適切な情報量は? ●比較的落ち着いていそうなタイミング●病態としては超緊急ではない
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must say(緊急性が伝わる情報)を1-2つshould say(術式や術前のマネジメントを判断するのに必要な情報)を3-5つ
具体的なコンサルト内容の組み立て
#23. 【年齢・性別】80 歳 女性
【主 訴】右股関節痛
【現病歴】入所中の施設の屋内でつまづいて転倒し受傷.意識消失なし
【既往歴】慢性心不全,高血圧症,脳梗塞
【生活歴】介護老人保健施設入所中.要介護2.杖歩行
【アレルギー歴】なし
【内服歴】アスピリン 100 mg 1 回1 錠 1 日1 回(朝食後)
サ クビトリル・バルサルタン(エンレスト®)200 mg( ARNI)1回1錠
1 日2 回(朝・夕食後)
ビソプロロール 2.5 mg 1 回1 錠 1 日1 回(朝食後)
【バイタルサイン】SpO2 95 %(2 L/ 分)その他はおおむね安定.
【身体所見】 もとより左不全麻痺あり.右大腿scalpa三角の圧痛あり.
股関節の内外旋で疼痛あり.
【検査所見】Hb 9.1g/dL の貧血あり.その他特記所見なし
【評価と介入 】右大腿骨頸部骨折の診断で,入院および手術加療が必要.
低酸素血症は受傷前からあり,おそらく心不全による胸水貯留が原因か.
入院時および術前の一般的な検査は実施済
【方 針】整形外科に入院および加療を依頼 コンサルト時の情報のまとめ
#24. どう取捨選択する? must say の情報を1~2個
≒緊急性の高さを伝える情報
簡単な受傷機転や時間,骨折部位,PMSの所見
#25. 入院およびご加療をお願いしたい右大腿骨頸部骨折の
患者さんについてご相談です。
特別養護老人ホームに入所中の80歳女性で、屋内でつまづいて受傷されました。既往症としては慢性心不全や脳梗塞があり、抗血小板薬の内服歴があります。普段のADLは脳梗塞による左不全麻痺のため杖歩行で、要介護2です。
転倒の内因性の原因はなく、他部位に明らかな外傷はありません。
バイタルサインとしては、もともと転倒前より心不全による胸水貯留があり、施設では酸素2 L/分の投与を要していますが、その他はおおむね安定しています。
採血ではHbが9.1 g/dLの貧血が認められました。
輸血検査や画像検査、心電図などの一般的な入院および術前の検査は実施済みです。
入院および手術加療をお願いいたします。 コンサルト内容の組み立て(一例)
コンサルトに関する参考文献と学習リソース
#26. 参考文献 『臨床研修の羅針盤』 羊土社 出版 整形外科へのコンサルトを執筆担当しました◎
事例をベースにしたコンサルトについて学べる、素敵な一冊です!