#4.
本コンテンツは、やまと診療所(東京・板橋区)が運営する 在 宅 医 教 育 プ ロ グ ラム A H C の 講 義 よ り 抜 粋 してお 届 け し ま す Q A 医師がAHC(Academy of Home Care)で学べる内容は? 在宅医療のいろはから実践、運営スキルが身に付きます。 【得られるスキルの例】 ♢在宅におけるプライマリケアの基礎から実践 ♢施設間・職種間連携の実際とチーム運用 ♢今後の社会に必要な新しい仕組みや価値の作り方
#5.
心不全管理のコツはAHCの「イロハ」のひとつ 4月 働 き な が ら 学 べ る カ リ キ ュ ラム 患者対応:電話編 褥瘡のイロハ 在宅医療基本の「き」 5月 患者対応:往診編 8月 第2回 緩和ケアの実際 感染症の基礎知識 6月 7月 嚥下困難患者へのアプローチ 第1回 緩和ケアの基礎知識緩和 9月 第2回 心不全 皮膚疾患のイロハ まずはこれだけ!在宅で出会う精神症状 第1回 心不全 便秘薬の使い方
#6.
心不全の基本理解 やまとのチーム医療|物語をつむぐ「在宅医療PA®」 在宅医療の心臓部。 〜心不全増悪時の考え方・対応・連携〜 在宅医療を始めるあなたへ。心不全患者 さんの対応は「難しい」と感じていませ んか? このスライドでは、心不全増悪時 の思考プロセスと具体的な対応、連携の コツを解き明かします。
#7.
心不全患者、どれくらいいる? やまとのチーム医療|物語をつむぐ「在宅医療PA®」 ・やまと診療所では、全患者の約4割が心 不全患者です 。 ・特に、85歳前後の超高齢者が多く、複 数の疾患を抱えている 「マルチモビディティ(多疾患併存) 」が 特徴です 。 ・超高齢者は一度入院すると自宅に戻れ なくなるリスクが高いため、その人らし い生活を守るには在宅での適切な管理が 不可欠です 。 心不全 40% その他 60%
#8.
在宅心不全管理のゴールは「入院させないこと」 やまとのチーム医療|物語をつむぐ「在宅医療PA®」 ・やまと診療所では、心不全増悪による年間入院 患者数を約2%に抑えています 。 ・これは、在宅医療だからこそできる 「早期発見・早期対応」の賜物です 。 ・在宅では、悪化の兆候に早く気づき、タイムリ ーに介入することで、病状が深刻になる前に入院 を防ぐことが可能です 。
#9.
情報収集の「引き出し」を増やす やまとのチーム医療|物語をつむぐ「在宅医療PA®」 ・患者さんの状態を把握するには、様々な情報源 を活用することが重要です 。 ・ 「心不全手帳」や多職種からの情報共有(訪問看 護連絡ノート、デイサービスノート、訪問薬剤指 導記録など)がカギとなります 。 ・そして、それらをMCSなどのツールで一元管理 することで、点と点を線でつなぎます 。
#10.
心不全daily check やまとのチーム医療|物語をつむぐ「在宅医療PA®」 やまと診療所が活用する、在宅での心不全管理 に特化したチェック項目です。 心不全daily check ・体重 dry weight kg(退院時体重、調子がいい時の体重) ・1~2kg /1週間の増加 ・調子がいい時の血圧 ・尿量(回数)がいつもより少ない ・夜間尿量が増えた ・食事の時の息切れ(時間がかかるようになった) ・寝ていると苦しい、違和感がある ・塩分(漬物、汁物、スナック菓子、せんべい等) ・苦しいなど自覚症状 あり なし /mmHg あり なし あり なし あり なし あり なし 多い・普通・少ない あり なし 多職種間の共通ツールとして用いる。1つでも該当項目あれば診療所に連絡もらう
#11.
悪化の「なぜ?」を解き明かす探偵になろう やまとのチーム医療|物語をつむぐ「在宅医療PA®」 ・心不全が悪化するのには、必ず原因があります 。 その原因に対応することで、病態は安定します 。 ・在宅医療では、特に「塩分負荷」と「運動負荷」 が原因の大部分を占めています 。 ・原因を探るには、 「見る力」 「聞く力」 「観察力」 「データ解析力」が問われます 。
#12.
「探偵の視点」 ①食生活 やまとのチーム医療|物語をつむぐ「在宅医療PA®」 ・冷蔵庫の中:漬物、ハム、チーズなど、塩分が多 い食材がないかチェックします 。 ・食事の偏り:オーラルフレイルなどにより、塩分 が多いパン食に偏っていないか注意が必要です 。 ・尋ねる力: 「昨日の朝ごはんは何でしたか?」と 具体的に尋ねることで、普段見えない生活が見えて きます 。
#13.
「探偵の視点」 ②生活環境・活動量 やまとのチーム医療|物語をつむぐ「在宅医療PA®」 ・住環境:トイレや浴室の寒暖差、階段の有無な ど、患者さんの生活動線に無理がないかを確認しま す。 ・活動量:デイサービスや訪問リハビリの記録をチ ェックします 。患者さんは「動いていない」と思っ ていても、活動量が過剰になっていることがありま す。
#14.
悪化の代表的な要因 やまとのチーム医療|物語をつむぐ「在宅医療PA®」 ・貧血(悪性疾患、老衰、腎性貧血など) ・低アルブミン血症(腎不全、悪性疾患、老衰) ・肺疾患(COPD、肺癌、間質性肺炎など) ・腎不全(eGFR20以下で浮腫が出やすい) ・薬剤性(NSAIDs、利尿剤の過剰投与など) ・感染症(呼吸器感染、尿路感染症) ・排便による負荷(便秘)
#15.
悪化の隠れた要因 やまとのチーム医療|物語をつむぐ「在宅医療PA®」 見落としがちな3つのポイント ① 動きすぎ(運動負荷): 入院中に溜まった 「やりたいこと」を退院後に一気にやろうと して、活動量が過剰になることがあります。 退院直後は活動制限をかけ、徐々に調整する ことが重要です 。 ② 水分摂取量: 800mlなどの厳格な水分制限は ほとんど推奨されていません 。2L以上飲んで いなければ概ねOKです 。 ③ 便秘: 硬さや量を確認し、便秘がある場合 は対応が必要です 。
#16.
心不全悪化時対応のコツは「まめさ」 やまとのチーム医療|物語をつむぐ「在宅医療PA®」 ・治療の基本方針は「急性心不全の治療は ガイドラインに沿って行う」ことです 。 ・特に最も多い病態である「ウェット& ウォーム」の心不全は、利尿剤や硝酸剤で 対応できることが多いです 。 ・血圧が維持できていなければ利尿剤を減量 するなど、血圧と体液量をこまめにチェック する「まめさ」が重要です 。
#17.
急性心不全への初期対応 やまとのチーム医療|物語をつむぐ「在宅医療PA®」 ・トリアージ(10分以内):四肢冷感・血圧、 心拍数、呼吸数などを確認し、病態を評価し ます 。 ・迅速評価(次の60分以内) :うっ血・末梢 低灌流を評価します。必要に応じて血液検査 (BNP/NT-proBNP)や心電図などの検査を 行います 。
#18.
心不全増悪時の主な薬剤とポイント やまとのチーム医療|物語をつむぐ「在宅医療PA®」 ・ループ利尿剤:急性期には静注で使われることが 多いです 。 ・トルバプタン:投与開始後1週間以内の効果確認が 重要です。食事のとれない患者さんには使用を控え ます 。 ・SGLT2阻害薬:比較的血圧が下がりにくく、腎臓 にも良いとされます。ガイドラインでは急性期に使 用しないとされますが、筆者の見解では、経口利尿 剤が効くなら翌日から開始しても良いと考えます 。 ・ドブタミン/ノルアドレナリン:重症例では在宅で の使用も検討されますが、適応を慎重に判断するこ とが重要です 。
#19.
対応シミュレーション やまとのチーム医療|物語をつむぐ「在宅医療PA®」 89歳男性の症例から学ぶ ・症例: 89歳男性 ・主訴: 「寝ると息苦しい」 「体重1.5kg増加」 「足のむくみ」 。 この状況で、原因になりそうなものは? 年齢・性別・病歴
#20.
シミュレーション症例への対応 やまとのチーム医療|物語をつむぐ「在宅医療PA®」 原因究明の視点 ・食事内容:塩分や水分摂取量は適切か 。 ・生活環境:自宅内の寒暖差や階段の昇降頻 度など、患者の生活動線に無理がないか 。 ・活動量:デイサービスや訪問リハビリでの 運動量、退院後の活動量増加など 。 ・患者本人、家族、ヘルパー、訪問看護師か ら、普段聞いていなかった詳細な生活状況を 具体的に聞き出す「聞く力」が重要です 。
#21.
重症心不全患者を地域で支える仕組み やまとのチーム医療|物語をつむぐ「在宅医療PA®」 ・診療所と病院、そして多職種(訪問看護 師、薬剤師、ヘルパーなど)との 「病診連携・多職種連携」が不可欠です 。 ・MCSなどの情報共有型ツールを活用し、多 職種間で患者情報を共有し、治療方針を検討 することで、より良い在宅ケアが可能になり ます 。
#22.
重症心不全症例での連携例:50代男性 やまとのチーム医療|物語をつむぐ「在宅医療PA®」 背景: 50代男性。心不全治療薬は最大量、入 院頻回、独居、食生活は「食べたい放題」 。 連携ポイント: MCSでの多職種連携を通じて、 未実施だった「心臓リハビリ」を開始 。 結果: 社会との関わりが増え、生活習慣が改 善。在宅でのコントロールが可能になりまし た。
#23.
重症心不全症例での連携例:90歳男性 やまとのチーム医療|物語をつむぐ「在宅医療PA®」 背景: 90歳男性。大酒家、入院拒否、在宅希 望。 連携ポイント:「治すためではなく、症状緩和 のため」として、短期入院を提案 。 結果: 短期間(4日間)の入院でうっ血症状が 改善し、すぐに自宅へ帰宅。治療目標を「症 状緩和」に絞ることで、入院嫌いの患者さん でも病院の力を借りることができました 。
#24.
理想的な看取り: 「老衰のような経過」で やまとのチーム医療|物語をつむぐ「在宅医療PA®」 ・心不全は増悪と寛解を繰り返しながら徐々 に悪化する病気です 。 ・急激な悪化を避け、苦痛なく最期を迎える ためには、 「すばやい対応」と「連携」がカギ となります 。
#25.
在宅心不全診療の面白さ やまとのチーム医療|物語をつむぐ「在宅医療PA®」 ・在宅心不全診療は、患者の価値観や生活の 質を尊重しながら、多角的な視点で介入して いくことが求められます 。 ・ 「なぜこの人は悪くなったのだろう?」とい う探偵のような視点を持って患者さんを診る ことは、非常に面白く、やりがいのある仕事 です 。
#26.
限定特典のお知らせ \特典その1/ \特典その2/ やまと診療所見学のご案内 2/10の特別セミナーに応募 概要欄にもURLがございます。 お問合せは“ymt.bizdev@teamblue.jp”にご連絡ください。