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意識障害と神経所見~AIUEO TIPS以外で意識障害の鑑別をしよう~

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2022/3/30
puruco @脳神経内科

大学病院

ルーティンでなんとなく頭部CTを撮っていませんか?術後の鎮静をOffにした後、意識の改善が悪い症例はありませんか?このスライドでは、救急科など意識障害に遭遇する機会のある先生へ、その意識障害が器質性か代謝性かの見当をつけやすくするための神経診察のポイントをご紹介します。

◎目次

・まずは意識障害の対応の基本について確認しよう!

・意識障害の神経診察をしよう!

・ABCDE TIPS

・Take home Message


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#神経内科 #脳神経内科 #麻痺 #ヒステリー #Arm drop試験 #カロリックテスト #Hoover試験 #Sonoo外転試験 #Babinski徴候

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意識障害と神経所見~AIUEO TIPS以外で意識障害の鑑別をしよう~

  1. 意識障害と 神経所見 ~AIUEO TIPS以外で 意識障害の鑑別をし よう~ puruco@脳神経内科

  2. 救急外来での意識障害の診察、ちゃんとできていますか?? ABCの安定化をして、AIUEO TIPSを思い浮かべながら 鑑別する…までは良いとして、 ルーティンでなんとなく頭部CTを撮っていませんか?

  3. 術後の鎮静をOffにした後、意識の改善が悪い症例はありませんか? 挿管中だったりシリンジポンプがついていると、移動も画像検査も 限られてしまいますね。 このスライドでは、皆さんが遭遇した意識障害が、器質性か代謝性かの見当を つけやすくするための神経診察のポイントをご紹介します。

  4. まずは意識障害の対応の基本について確認しよう! 意識障害 ABCの確認 A:気道 →挿管など B:呼吸数やSpO2 →酸素投与など C:血圧や脈拍など →末梢ルート確保やCPR 補助的検査 心電図 血算、赤沈 血液ガス 血糖(低血糖はすぐに補正) 血液生化学(電解質、BUN、Cr、肝機能、アンモニアなど) 尿 神経診察 ある 病歴聴取(周囲から)→AIUEO TIPS念頭に ない (局所所見・髄膜刺激兆候が) 中枢神経系に原発性の 病変を疑う 代謝性、内分泌系、循環 障害、中毒性疾患を疑う レジデントノート増刊2017;18:3058-66 および神経内科ハンドブック第5版153頁を参考に作成

  5. 意識障害の神経診察をしよう! 4つのポイントをおさえよう! ①血圧 ②目 ③四肢 ④髄膜刺激兆候

  6. 意識障害の神経診察をしよう! ①血圧:血圧上昇は頭蓋内疾患を疑う! (2) (1) [1] 脳灌流圧 = 平均血圧 - 頭蓋内圧 [2] 血圧 = 心拍出量(心拍数 × 1回拍出量 )×末梢血管抵抗 (4) 脳保護のため脳灌流圧は常に一定に保つために代償する。 (1)頭蓋内疾患で頭蓋内圧上昇↑ (2)代償で平均血圧上昇↑ (3)平均血圧上昇に伴い末梢血管抵抗上昇↑ (4)心拍数低下↓ ➢血圧上昇+心拍数低下((1)~(4))をCushing徴候という。 BP≧160 mmHgは頭蓋内疾患を強く疑う。 (3)

  7. 意識障害の神経診察をしよう! ②目:診察で最も大切。観察ポイントは5つ [1] 眼位 [2] 瞳孔と対光反射 [3] 眼球運動 [4] 睫毛反射と角膜反射 [5] visual threat 意識障害で閉眼しているので 用手的に開眼させて評価する。

  8. 意識障害の神経診察をしよう! ②目:用手的に開眼させてチェック [1] 眼位 <内下方偏倚> <側方共同偏視> Rt Rt (右共同偏視) ◆眼球運動経路:前頭前野、側頭・頭頂葉~脳幹(線維の交差) ➢交差前(前頭葉~頭頂葉)の広範な梗塞や出血 →病側をにらむ共同偏視・対側の片麻痺 ➢交差後(テント下)の病変 →健側をにらむ共同偏視・同側の片麻痺 ➢てんかん発作 →健側(焦点の反対)をにらむ共同偏視・同側の片麻痺(Todd麻痺) 視床病変

  9. 意識障害の神経診察をしよう! ②目:用手的に開眼させてチェック [2] 瞳孔と対光反射 消失していれば 器質性障害あり (感度83% 特異度77%) 左右差を 見よう ◆両側縮瞳・両側散瞳は器質性・代謝性どちらの場合もある。 ◆瞳孔不動(anisocoria)があれば器質性脳障害を考える。 4mm 3mm 左右差0.5mm以上で有意。1mm以上で器質性脳障害の可能性が上がる(感度83% 特異度77%)。

  10. 意識障害の神経診察をしよう! ②目:用手的に開眼させながら頭位を変える [3] 眼球運動 <頭位変換眼球反射(人形の目現象)> 顔を左に向ける 顔を右に向ける 目線はまっすぐ 顔の向きのまま 目線は変わらず 同じ場所を見続ける <正常> 頭位を変えても視線は変えない <正中位> <異常> 頭位とともに視線が変わる 左右両方or片側の眼位が正中を超えない →脳幹部の異常 ・MLF症候群・PPRF症候群 ・One and a Half症候群など MLF(medial longitudinal fasciculus:内側縦束) PPRF(paramedian pontine reticular formation:傍正中橋網様体)

  11. 意識障害の神経診察をしよう! ②目:用手的に開眼させてチェック [4] 睫毛反射と角膜反射 睫毛反射:睫毛に触れたときに瞬目が 誘発される反射 <角膜反射> 強膜(白目)の 部分ではない! 角膜反射:角膜を物理的に刺激したときに 瞬目が誘発される反射 →いずれも消失で脳幹部の障害が 疑われる。 視野の外から ティッシュ等をこより状にして 角膜に触れる

  12. 意識障害の神経診察をしよう! ②目:用手的に開眼させてチェック [5] visual threat ◆掌などを目の前にサッとかざして、 瞬目反射が惹起されるかどうかをチェック。 バッッ! →反射がなければ視野障害や 半側無視の可能性あり。

  13. 意識障害の神経診察をしよう! ③四肢:左右差をみよう! [1] 肢位 [2] 筋トーヌス [3] 四肢の運動 [4] 腱反射 [5] 病的反射

  14. 意識障害の神経診察をしよう! ③四肢:左右差をみよう! [1] 肢位 上肢は 屈曲内転位 麻痺側は 外転外旋位 ⑥右下肢だけ やや外転外旋位で 眠っている人の図 膝は伸展位 ⑦徐皮質硬直の図 (無料イラスト見つからず) 眼位と合わせて 病巣を類推しよう! 足関節は 伸展位 足関節は 伸展位 股関節は 内転内旋位 <脳血管障害> 軽度な外転外旋位 麻痺側でよくみられる 膝は伸展位 <除皮質硬直> 肩関節屈曲、肘関節・手関節屈曲 下肢伸展 →広範な大脳障害(器質性・代謝性) 上肢は 回内伸展位 <除脳硬直> 肩関節内転、肘関節伸展、 前腕回内、手関節屈曲 下肢伸展 →脳幹の障害

  15. 意識障害の神経診察をしよう! ③四肢:左右差をみよう! [2] 筋トーヌス 筋トーヌス(筋緊張):正常でも姿勢保持のために最低限の筋緊張はある。 亢進 <筋強剛 Rigidity> 受動運動で絶えず抵抗を示す。 ➢鉛管様強剛 ➢歯車様強剛 →パーキンソン病など 亢進 <痙縮 Spasticity> 急激な受動運動で抵抗を示す 途中で急に抵抗が減じる ➢折りたたみナイフ現象 →脳血管障害など 弛緩 <Hypotonus> 視診で弛緩・平らになって垂れ下がる 触診でやわらかく抵抗の低下を感じる 四肢を揺さぶると手足の振り子様運動 (pendulousness)を診る。 →同側の小脳半球の障害など

  16. 意識障害の神経診察をしよう! ③四肢:左右差をみよう! [3] 四肢の運動 <1>上肢落下試験:両上肢を持ち上げ同時に離す。 →落下が早い方が麻痺側 <2>膝立て試験:両下肢をそろえて膝立ての状態にして手を離す。 →膝立てを保てない方が麻痺側 <3>痛み刺激:爪の根元や胸骨中央への疼痛刺激をする。 →動かさない方が麻痺側 ※各四肢をつまむ方法をとることもあるが、皮下出血をする場合もありおすすめはしない <その他>筋強剛が強い場合 セロトニン症候群や悪性症候群の可能性もあるため、薬剤投与歴の確認は必須。

  17. 意識障害の神経診察をしよう! ③四肢:左右差をみよう! [4] 腱反射 深部腱(筋伸展)反射:求心性神経、脊髄内のシナプス結合 運動神経、下行性運動路の評価 亢進:上位運動ニューロン障害 (基底核を除く前角細胞より中枢側の障害) 低下:下位運動ニューロン障害 (前角細胞、脊髄婚、末梢神経障害など) ※急性期の場合は上位運動ニューロン障害でも腱反射が低下する場合はあるので注意する

  18. 意識障害の神経診察をしよう! ③四肢:左右差をみよう! [5] 病的反射 Babinski徴候、Chaddock反射→Flexor以外は異常!上位運動ニューロン障害を考える。 Babinski徴候 Chaddock反射 通常位 爪楊枝などの ディスポーザブルな素材で 矢印のようになぞる 異常 Extensor 伸展 異常 異常 Indifferent 変化なし Extensor 伸展 正常 Flexor 屈曲 爪楊枝などで 踝から足背外側を 矢印のようになぞる

  19. 意識障害の神経診察をしよう! ④髄膜刺激兆候:3つの徴候をチェックしよう! <項部硬直> <Kernig徴候> <Brudzinski徴候> 硬くて顎が首につかない 下肢を90度屈曲させ、さらに130度以上 屈曲させようとすると、抵抗があり 痛みで顔をしかめる 頸部を前屈させようとすると 股関節と膝関節が屈曲する ※Jolt accentuation は患者に首を振ってもらって確かめるものなので、意識障害時は施行できない。 陽性の場合はクモ膜下出血や髄膜炎を疑う。 髄液検査をする場合は眼底や頭部CTで頭蓋内圧亢進がないかをチェックする。 病歴から細菌性髄膜炎を疑う場合に、髄液検査に時間がかかりそうなら 先に抗菌薬+ステロイド。抗菌薬開始直後であれば髄液培養に影響はない。

  20. 意識障害の神経診察をしよう! 以上の4点の組み合わせで、意識障害のある患者の 神経診察をしよう。 中枢神経系原発の意識障害か否かを「AIUEO TIPS」と 思い浮かべながら鑑別しよう。 それでも鑑別が難しい場合は、 次の「ABCDE TIPS」を参考にしよう!

  21. ABCDE TIPS 疾患 着眼点 A Acute disseminated encephalomyelitis(ADEM) (急性散在性脳脊髄炎) ・特発性、感染後(ヘルペスなどウイルス感染やカンピロバクター、連鎖球菌 など)、予防接種後(2-15日後)など。 ・発熱、頭痛、項部硬直など伴う。病巣によっては神経脱落症状もある。 B Bickerstaff brainstem encephalitis (ビッカースタッフ型脳幹脳炎) ・Fisher症候群の亜系。顔筋麻痺と小脳失調と意識障害が3徴である。 ・Babinski徴候(+)。 C Cerebral venous (sinus) thrombosis (脳静脈洞血栓症) ・Protein C/S欠損症や抗リン脂質抗体症候群、妊娠やピル内服などの凝固亢 進状態で生じる。 ・MRV(MR Venography)で静脈洞欠損像、CTでびまん性の白質低吸収像あり。 D Drug-induced encephalopathy ・メトロニダゾールやメトトレキサート、抗精神病薬、抗てんかん薬など E Epilepsy(特に非痙攣性てんかん重積状 態(NCSE)) ・特に高齢者に多いとされている。痙攣のないてんかん重積状態。眼球の偏倚 のみ、脳波異常(徐波)の場合などがある。 T Thrombotic microangiopathy (血栓性微小血管症) ・血小板減少や溶結性貧血、腎機能障害などを呈し、昏睡を呈する場合もある。 I (other) Immune-mediated encephalitis ・抗N-methyl-D-aspaetate(NMDA)受容体関連脳炎、抗voltage-gated potassium channel(VGKC)複合体抗体関連脳炎、橋本脳症など。 P Paraneoplastic encephalitis ・傍腫瘍関連抗体などが原因である。 (Iと一部重複するが、治療選択肢の違いから掲載) S SLE(全身性エリテマトーデス) & Neuro-neutrophilic disease ・Neuropsychiatric SLE(神経精神ループス)が該当する。神経好中球症は分類 基準を参考にする。

  22. Take home Message ①◆チェックすべきは4項目。バイタル、目、四肢、髄膜刺激兆候を見よ。 ②◆血圧上昇時は頭蓋内病変>全身疾患を疑え! ③◆眼位と脳幹反射と瞬目反射で頭蓋内病変を探れ! ④◆肢位と筋トーヌスと反射での意識障害の評価は難しい。 眼位とあわせて病巣を類推せよ! ⑤◆髄膜刺激兆候でEmergencyを見落とすな!

  23. 参考文献 レジデントノート増刊2017;18:3058-66 Hosptalist Vol.5 No.1(特集:神経内科).メディカルサイエンスインターナショナル.2017 Angel MJ et al:Metabolic encephalopathies.Neurol Clin 2011;2011;29:837-82 水野美邦.神経内科ハンドブック第5版.医学書院.2016. 田崎義昭.ベッドサイドの神経の診かた.南山堂.2010

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