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田邉 綾

笠岡第一病院

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Aortaに特化した救急超音波のスライドです。どんな症例に、どのように当てて、どう解釈するのか、そして、臨床にどのように応用するかを簡潔にまとめました。いざというときに正確に評価できるよう、スライドの内容をふまえ、日頃から超音波検査の技量を磨きましょう。

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【公式】Antaa Slideへのアップロード方法

Antaa Slideは、医師・医学生のためのスライド共有プラットフォームです。 本スライドでは、Antaa Slideへのスライドアップロード方法を解説します。 ① Antaa Slideへのログイン方法 ② スライドのアップロード方法 ③ アップロードしたスライドの確認方法 ④ ご利用にあたっての注意点 勉強会やセミナーのために作ったスライドを、皆でシェアして知識をつないでいきましょう。アップロードをお待ちしています! ※登録には、医師資格登録年度または医学部卒業見込み年度の入力が必要です。 <以下のnoteもぜひご覧ください> Antaa Slideは、医師同士の“Giveの精神”でつながるスライド共有プラットフォーム https://note.com/antaa/n/n5fabdc34a32f Antaa Slideってどんなサービス? 反響をまとめてみました https://note.com/antaa/n/nd09bf6ed8f3f

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新型コロナウイルスワクチン(COVID-19ワクチン)Q&A

COVID-19ワクチンを接種するか悩んでいる医療従事者の方、または医療職以外の病院職員は多いと思います。内科外来の医療事務さんが接種するか悩んでいたのをみて、わかりやすい情報提供が必要と考え、作成しました。基本的な内容となっています。2021年1月29日に作成したもののため、その後の知見の集積によって、今後推奨は変わる可能性があります。

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誤嚥性肺炎の主治医力【診断編】

最近受け持った誤嚥性肺炎の患者さん、誤嚥の原因は何でしたか? 誤嚥性肺炎は結果であり、正しい診断のためには原因の見極めが必須です。 そのためのポイントを解説します。 ※本スライドは、2021年1月8日配信のAntaaNEWS「Short Lecture」の講演スライドです。 【このスライドの解説動画はこちら】 https://qa.antaa.jp/stream/contents/113

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タコでもわかる静注抗菌薬の話

逆にこれだけ知っていれば静注抗菌薬では(ほぼ)困らない、そんな10種類の静注抗菌薬についてタコでもわかるようにまとめてみました。 【更新連絡(2021/10/1)】 「研修医1年目も半分終わったし、なんか抗菌薬勉強しようかな」というエライ初期研修医の皆様のために(?)、大幅な加筆・訂正・記載方法の変更を行いました。 *排泄経路の記載を「腎機能・肝機能による調節の要否」に改め、より臨床で使いやすくしました。 *各薬剤のESBLs, AmpC型β-ラクタマーゼに対するポジショニングの記載をより詳細なものにしました。 * セフトリアキソンの項を一新しました。 * セフェピムの項で特にセフェピム脳症・投与設計についての記載を中心にガイドラインや最近のトピックに即した内容に改めました。 * メトロニダゾールの項で、用量調節についての記載を詳細に改めました(以前の記載で腎排泄と記載していましたが、主たる排泄経路は肝胆道でした。すみません)。 *バンコマイシンの項を一新しました。 【他のコンテンツ】 * サルでもわかる経口抗菌薬の話 https://slide.antaa.jp/article/view/5199820d537c41bc * タコでもわかる静注抗菌薬の話 https://slide.antaa.jp/article/view/e097b2a75e264a01 * カメでもわかるCRPの話 https://slide.antaa.jp/article/view/e83a7e12c9d74d3b * ニワトリでもわかるβ-ラクタム系以外の抗菌薬の話 https://slide.antaa.jp/article/view/a335f79d13f144ee * アナグマでもわかるフルオロキノロンの話 https://slide.antaa.jp/article/view/067106f6aebb4bf8 * ウシでもわかる真菌の話 https://slide.antaa.jp/article/view/e491e8559fc14d39 ご質問・ご意見等はtwitter(@metl63)までお寄せください。 スライド内容の転用も歓迎します。その折にはお手数ですがご一報ください。

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ショックのまとめ【定義・分類・鑑別を中心に】

救急外来や病棟急変でよく出会うショックについて、確実に知っておくべき知識を理解していますか? ショック=血圧低値と誤解されることが多い、ショックの概念についてまとめました! 生理学や生化学から、ショックの定義や分類、鑑別を中心にまとめています。 初期研修医の先生方や看護師さんにとっては、きっと学びの多いスライドとなっているはずなので、参考にしていただければ幸いです◎

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それって本当に尿管結石?!

<ERで「尿管結石?」って思ったら> 1. 安易に決めつけるのはNG! 2. エコーで“らしい”所見をチェック! 3. 鑑別疾患を意識して、重篤な疾患を見逃すな! 本スライドは、「三銃士 指導医・研修医レクチャーシリーズ」vol.10です。質問・コメントは以下へお願いします。 http://bit.ly/39kNKUy ※「三銃士」は、救急・集中治療医の坂本壮、総合診療医の髙橋宏瑞、鎌田一宏により運営される、医学教育の課題解決を目指した教育ユニットです。 ▶三銃士Facebookページ https://www.facebook.com/dartagnanproject ▶坂本壮のAmazon著者ページ https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B079T41LV8

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大動脈エコー

1. 大動脈エコーEmergency Ultrasound Studies 倉敷中央病院 救急科 田邉 綾/舩冨 裕之
2. Introduction 大動脈瘤切迫破裂, 大動脈解離は救急外来において頻度は低いものの, ショック, 急性腹症患者では常に鑑別となる. 緊急度, 重症度ともに高く, 診断から治療までの迅速な診療プロセスが良好な転帰につながる. エコーは簡便かつ短時間で検査可能であり, 非常に有用なデバイスである. いざというときに正確な評価ができるよう, 本スライドの内容を踏まえ, 日頃から技量を磨こう.
3. 症例 72歳 男性 【主訴】突然発症の胸背部痛 【現病歴】来院当日, 突然の胸背部痛で目を覚まし, 人生最大の疼痛のため救急外来を受診した。 【既往】感染性心内膜炎に対して大動脈弁置換術施行後 真菌性大動脈瘤 心房粗動 【生活歴】ADL自立
4. 症例 72歳 男性 【来院時現症】 Vital sign:GCS E4V5M6 HR 67 bpm BP 209/116 mmHg RR 18 回/min SpO2 100% BT 36.4℃ 橈骨動脈は左右差なく両側とも触知良好 血圧左右差無し 【検査所見】 心電図:洞調律 ST-T変化なし 心エコー:心嚢液なし 心収縮良好 大動脈弁逆流や上行大動脈基部拡大なし
5. 症例 72歳 男性 大動脈エコー:腹部大動脈内に拍動に伴って動くflapを認める
6. 症例 72歳 男性 【経過】 速やかに造影CTを撮影し, Stanford B型急性大動脈解離の診断となる. 降圧, 鎮痛のうえ保存的加療の方針となる. 腹部大動脈瘤/解離を疑えば速やかにエコー →迅速な診断と治療介入につながる
7. Aorta Emergency Ultrasound Studies 適応の見極めと評価項目 正確な描出 適正な解釈 臨床への応用 Jang TB et al. J Ultrasound Med 2012; 31: 515-521
8. Aorta Emergency Ultrasound Studies 適応の見極めと評価項目 正確な描出 適正な解釈 臨床への応用 Jang TB et al. J Ultrasound Med 2012; 31: 515-521
9. 1. 適応の見極めと評価項目 腹部大動脈瘤と大動脈解離 を疑う時 ⇨急性腹症を含む全ての腹痛・背部痛患者 原因不明の低血圧・失神・心停止患者 Ann of Emerg Med. 2016 Jul;68(1):11-48
10. 1. 適応の見極めと評価項目 腹部大動脈瘤 大動脈径の測定 3cm以下は正常、腸骨動脈は1.5cm以下 (advanced) AAA破裂所見の有無 大動脈解離 Flapの有無 Ann of Emerg Med. 2016 Jul;68(1):11-48
11. Aorta Emergency Ultrasound Studies 適応の見極めと評価項目 正確な描出 適正な解釈 臨床への応用 Jang TB et al. J Ultrasound Med 2012; 31: 515-521
12. 2. 正確な描出 コンベックスプローべを用いて仰臥位で観察 心窩部の腹部正中横走査で椎体を同定 椎体ーacoustic shadowを伴う半円形の高エコー域 椎体前面の脈管構造を探す 大動脈は, 椎体前面患者の左側に位置し, 拍動する 救急・プライマリケアで必要なポイントオブケア超音波
13. 2. 正確な描出 心窩部から左右腸骨動脈分岐部までスキャン 腹腔動脈, 上腸間膜動脈, 腎動脈を描出 (十分な範囲でスキャン出来ているか確認のため) 短軸・長軸の両方を描出 Ma & Mateer's Emergency Ultrasound
14. 2. 正確な描出 Limitationー肥満と腸管ガス プローべによる腹部の圧迫 *圧迫のしすぎに注意 (圧迫による破裂の報告はなし) Coronary view 側臥位、右前腋窩線上で肝臓をwindowにする Ma & Mateer's Emergency Ultrasound
15. Aorta Emergency Ultrasound Studies 適応の見極めと評価項目 正確な描出 適正な解釈 臨床への応用 Jang TB et al. J Ultrasound Med 2012; 31: 515-521
16. 3. 適正な解釈(腹部大動脈瘤) 径が30mm以上であれば腹部大動脈瘤と定義 外膜から外膜までの径を測定 前面から後面 可能であれば側面から側面も 矢状断面でも径を測定 Annals of Emergency Medicine. 2016 July;68(1):11-12
17. 3. 適正な解釈(腹部大動脈瘤) 腹部大動脈瘤 腎動脈以下に生じる事が多い(90%以上) 上腸間膜動脈分岐後は注意深く観察 総腸骨動脈も可能な範囲で観察する 形態ー紡錘状がcommon(嚢状は小さくても破裂riskあり) Ma & Mateer's Emergency Ultrasound 救急・プライマリケアで必要なポイントオブケア超音波
18. 3. 適正な解釈(Advanced) 腹部大動脈瘤破裂所見の有無 壁在血栓の途絶 浮遊血栓 大動脈壁の途絶 大動脈周囲の低エコー域 後腹膜血腫 Rev Med Liege. 2018 May;73(5-6):296-299.
19. 腹部大動脈瘤破裂所見 Rev Med Liege. 2018 May;73(5-6):296-299. 浮遊血栓 大動脈周囲の低エコー域 後腹膜血腫 壁在血栓の途絶 救急超音波テキスト-point of careとしての実践的活用法
20. Pitfall Cylinder tangent effect 大動脈径を過小評価してしまう 対策:短軸と長軸両方を評価する 大動脈周囲リンパ節を瘤と誤認する 対策:ドプラで血流を確認 Ma & Mateer's Emergency Ultrasound
21. 壁在血栓は未破裂動脈瘤でも見られる →血栓は破裂や解離を示唆するものではない Pitfall Ma & Mateer's Emergency Ultrasound
22. 3. 適正な解釈(大動脈解離) Flapの有無 ドプラ上の解離所見 合併症の評価 心タンポナーデ 大動脈弁逆流 主要血管の解離の進行や血流 救急超音波テキスト-point of careとしての実践的活用法
23. 3. 適正な解釈(大動脈解離) 胸部大動脈解離 心窩部のアプローチでは評価困難 傍胸骨左縁長軸像:大動脈拡大, 大動脈内flap, 心嚢液貯留 大動脈拡大:大動脈基部径≧ 4cm 正常では右室:大動脈:左房=1:1:1 上位肋間アプローチ, 胸骨上アプローチも追加 解離の評価には造影CTが必要→エコーでの評価に固執しない 救急・プライマリケアで必要なポイントオブケア超音波
24. Aorta Emergency Ultrasound Studies 適応の見極めと評価項目 正確な描出 適正な解釈 臨床への応用 Jang TB et al. J Ultrasound Med 2012; 31: 515-521
25. 4. 臨床への応用(腹部大動脈瘤) 腹部大動脈瘤 80%は破裂まで診断されていない 非特異的症状のため診断が遅れる 誤診率は30-60% 急性腹症患者では常に念頭におく必要がある Acad Emerg Med. 2013 Feb;20(2):128-38.
26. 4. 臨床への応用(腹部大動脈瘤) 腹部大動脈瘤破裂所見 (壁在血栓の途絶/浮遊血栓/大動脈壁の途絶/ 大動脈周囲の 低エコー域/後腹膜血腫) 径が小さくても破裂しないとは限らない → 症状の持続する腹部大動脈瘤患者は 速やかな追加精査が必要 これらは感度が低い(感度 14-72% 特異度 100%) 5cmを超えるAAAがあれば他の原因が証明されるまで破裂として扱う。 Rev Med Liege. 2018 May;73(5-6):296-299.
27. 4. 臨床への応用(腹部大動脈瘤) 未破裂腹部大動脈瘤の対応 3.0-5.4cmの大動脈瘤 →3-12ヶ月ごとのフォロー >0.5cm/半年の瘤拡大あるいは≧5.5cm →心臓血管外科へ紹介 J Vasc Surg. 2003;37(5):1106-17 大動脈瘤・大動脈解離診療ガイドライン(2020年度版)
28. 4. 臨床への応用(腹部大動脈瘤) POCUSは診断精度が高い 腹部大動脈瘤(>3cm)に対する身体所見 感度 68% 特異度 75% POCUSで診断に関するsystematic review 感度 97.5-100% 特異度 94.1-100% LR(+) 10.8-∞ LR(-) 0.00-0.25 POCUSで診断速度が速く、予後が改善 POCUSあり:診断 5.4分 手術 12分 死亡率 40% POCUSなし:診断 83分 手術 90分 死亡率 72% Acad Emerg Med. 1998; 5:417
29. 4. 臨床への応用(大動脈解離) 急性A型大動脈解離 Intern Emerg Med. 2014;9(6):665-70. 直接所見 内膜フラップあり 壁内血腫あり(大動脈壁>5mm) 間接所見 上行大動脈基部拡大(≧4cm) 心嚢液貯留 大動脈弁逆流 いずれかの直接or間接所見あり⇒感度 88% 直接所見あり⇒特異度 94%
30. 4. 臨床への応用(大動脈解離) 大動脈解離 エコーでの診断精度 感度・特異度ともに60-90% エコーはあくまでも診断, 合併症検索の 補助ツール →詳細な評価は造影CTで Intern Emerg Med. 2014;9(6):665-70.
31. Take Home Message 腹痛患者では常に腹部大動脈瘤, 大動脈解離を念頭におき, エコーによる大動脈の評価を考慮する エコーは腹部大動脈瘤の診断精度が非常に高い エコーは大動脈解離の診断, 合併症検索の一助となるが, 評価を固執しすぎるべきではない