#4.
ちなみに、、、 1秒率(FEV1%)の表記には2種類あります。
・ FEV1%-G
・ FEV1%-T
違いは、 FEV1%-G =FEV1/FVC FEV1%-T=FEV1/VC
G : Gaensler (アメリカ人)
T : Tiffeneau (フランス人) FEV1%-Gが国際規格であり、Gのみで良いです。
#5.
スパイロメトリーで見るところ(私見) VC
- VC(肺活量)
- %VC
FVC
- FVC(努力肺活量)
- FEV1(1秒量)
- FEV1%-G (一秒率)
- %FEV1
- ピークフロー
- V25、V50
波形
- (S)VC 波形
- フローボリューム曲線
#6.
フローボリュームカーブを理解しよう!
#7.
フローボリューム曲線の成り立ち(FVC手技) 時間軸の無いグラフ Volume
#8.
フローボリューム曲線の測定 Volume Flow 楽に息を吸って吐いてして下さい。 安静換気を意味する。
#9.
フローボリューム曲線の測定 Volume Flow 大きく息を吸って! 吸えなくなるまで頑張って吸って! 最大吸気位
#10.
吸気 呼気 最大吸気量(IC) 予備吸気量(IRV) 最大吸気位 一回換気量(TV)
#11.
Volume 一気に吐き切って!!! 吐いて、吐ききれるまで吐いて!! Flow 楽にして下さい。
お疲れ様でした。 まだ吐ける。
最後まで! ピークフロー
(PEF)
#12.
ちなみに、、、
#13.
SVC波形はフローボリューム曲線とどう関係するか?
#14.
吸気 呼気 予備吸気量(IRV) 1回換気量(TV) 予備呼気量(ERV) 機能的残気量
(FRC) 残気量(RV) 最大吸気量(IC) 肺活量(VC) 全肺気量
(TLC)
#15.
最大吸気位 最大吸気位
#16.
#17.
一回換気量
(Tidal volume) Volume は1つの分画だけの量。
#18.
最大吸気量
(inspiratory capacity) Capacity は2つ以上の分画を含んだ量。
#19.
予備吸気量
(inspiratory reserve volume) 予備呼気量
(exspiratory reserve volume)
#20.
努力性肺活量
(Forced vital capasity) 肺活量
(Slow vital capasity)
#21.
残気量
(Residual volume) 残気量はスパイロでは測れません!
#22.
残気量を測るには? 1、ガス希釈法
閉鎖回路法 (ヘリウムガス法)
開放回路法 (窒素法)
2、body box 法 何れもFRC(機能的残気量)を測定する。 DLCO測定時に4種混合ガスで測定する。
(CO、He、O2、N2)
#23.
スパイロを見る時にまず確認する事は?
#24.
1秒率
肺活量
ピークフロー
フローボリューム曲線
#25.
1秒率
肺活量
ピークフロー
フローボリューム曲線
#26.
フローボリューム曲線(FVC手技) まずはフローボリューム曲線で検査の妥当性を確認する!
#27.
不適当なフローボリューム曲線の例 呼出開始時に息が漏れた。
もしくは、息こらえした。 呼気努力不足 呼出途中で息継ぎした。 咳が途中で出てしまった。
#28.
伝えたい事 ・呼吸機能検査を取る前に、検査可能か(検査して意味があるか)どうかを考える。
- 認知症
- ADL低下した高齢者
- 急性の疼痛がある(肋骨骨折、胸膜炎、急性腹症など)
- 気道に異常がある
- 伝染性を有する感染症がある など
#29.
疾患毎のフローボリューム曲線
#30.
重症COPDのフローボリューム曲線は? ① ② ③
#31.
重症COPDのフローボリューム曲線は? ① ③ ②
#32.
重症COPDのフローボリューム曲線は? 気管支喘息 重症
COPD 拘束性換気障害
(間質性肺炎) 上気道閉塞
#33.
COPDの病態生理 肺胞 肺胞壁 肺胞壁で気管を引っ張ている 気管 正常 COPD ・肺胞壁の断裂で、気管の牽引が出来なくなる。
・粘液貯留で、気管内腔が狭小化する。
・慢性炎症に伴う気管支周囲の線維化。
#34.
COPDのレントゲン 横隔膜平定化 滴状心 正常 COPD
#35.
COPDの呼吸機能の変化 TLC FRC 正常 TLC FRC COPD 重症COPD FRC TLC COPDが重症になると、
残気率が増える。
残気率=残気量/全肺気量
ICが減少に転じて、混合性換気障害になる事もある。
ただRVは増えるので、予測値に比べてTLCは→もしくは↑している。
#36.
重症COPDのフローボリューム曲線 気道抵抗が強く、ピークフローが落ちる Air trappingがあり、呼気流速が急激に落ちる。 呼気延長 呼気の下降脚がtidal loopよりも下を
通っている。 重症COPD
のサイン
#37.
重症COPDのフローボリューム曲線 ICが低下すればここが短くなる。 ICの低下はCOPDの身体活動性低下
につながる!
#38.
COPDと身体活動性 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 2016年 第26巻 第 1 号 33- 38
#39.
軽症閉塞性換気障害のフローボリューム曲線(気管支喘息など) 呼気の下降脚が下に凸となっている。 軽度の末梢気道閉塞や
エアトラッピングを反映する。
#40.
数字で理解する末梢気道閉塞 ・ V25、V50
・ %1秒量
・ Air-trapping index ・ ・
#41.
V25、V50 50%FVC V50 V25 25%FVC ・ ・ ・ ・ PEF
#42.
V50 V25 V25 V50 末梢気道閉塞では、V25・V50は低下する。 V50/V25 > 4
⇒ 末梢気道閉塞の指標 ・ ・ ・ ・ 下に凸となっている。
#43.
%1秒量(%FEV1)
・ %1秒量(% FEV1)=FEV1実測値÷FEV1予測値×100
・ GOLD(COPDガイドライン)では、気流制限の評価に用いられる。 予測値は、年齢、性別、身長から算出される。
#44.
GOLDガイドライン(2020年版) 呼吸機能検査での診断 気流制限の評価 %1秒量(% FEV1)=FEV1実測値÷FEV1予測値×100 症状/増悪リスクの評価 A B C D mMRC:0-1
CAT10未満 mMRC:≧2
CAT≧10 入院を要する増悪
1回以上 or
軽症増悪2回以上 なし or
入院不要な増悪が
1回 1秒率:70%以下
#45.
ちなみに質問です。 1秒率:FEV1%-G ( 1秒量/FVC ) が低い程COPDの重症度が高い。○か×か? COPDが進行すると残気量が増加し、FVCが減少する。
⇒ FEV1/FVC は増加に転じる。
#46.
Air-trapping index
・ Air-trapping index(%) = [(VC-FVC) /VC ]×100
健常者では5%以下になる。
※通常はVCとFVCはほぼ等しくなるが、Air trappingがあると、VC > FVC となる。
#47.
拘束性換気障害(%VC:80%以下)のフローボリューム曲線
#48.
拘束性換気障害(間質性肺炎など)のフローボリューム曲線 比較的PFEは保たれる。 呼気が短く、下降脚はすぐに終了する。 最終的には釣り鐘型のフローボリューム曲線
(VCの低下)
#49.
間質性肺炎 酸素 二酸化
炭素 気管支 肺胞 間質 血管 酸素 二酸化
炭素 ・肺の線維化により肺が広がりにくくなる。
(コンプライアンス低下)
⇒ 肺の拡張が制限されるので、
肺活量(VC)が低下する。 血液への酸素の取り込みが
障害される。
(二酸化炭素は、比較的
影響を受けにくい。)
#50.
間質性肺炎 正常 間質性肺炎 間質性変化で気管が牽引され、虚脱しにくい
#51.
拘束性換気障害(間質性肺炎)のフローボリューム曲線 比較的PFEは保たれる。 ①間質性肺炎で肺のコンプライアンス低下
⇒ 肺活量低下 ②牽引性気管支拡張により呼気終末でも、
気管が閉塞しない。 この様なフローボリューム曲線になる!!
#52.
拘束性換気障害の呼吸機能の変化 TLC FRC 正常 TLC FRC 間質性肺炎 神経筋疾患 FRC TLC 拘束性換気障害ではTLCは低下
する。
間質性肺炎ではRV低下するが、
神経筋疾患ではRVが増加する。
#53.
スパイロメトリーで見るところ(私見) VC
- VC(肺活量)
- %VC
FVC
- FVC(努力肺活量)
- FEV1(1秒量)
- FEV1%-G (一秒率)
- %FEV1
- ピークフロー
- V25、V50
波形
- (S)VC 波形
- フローボリューム曲線
#54.
事例紹介
#55.
70歳台前半の男性。脊柱管狭窄症の術前に呼吸機能検査を行ったものの、低肺機能がある事から紹介となった。
既往歴:
“喘息”(無治療)
心房細動 アブレーション後
常用薬:なし
アレルギー:なし
喫煙:10本/日×50年。1ヶ月前に禁煙
職業:ガソリンスタンド勤務(現役)
#56.
スパイロメトリー
#57.
呼吸機能検査抜粋
#58.
1、フローボリューム曲線の妥当性確認
#59.
不適当なフローボリューム曲線の例 呼出開始時に息が漏れた。
もしくは、息こらえした。 呼気努力不足 呼出途中で息継ぎした。 咳が途中で出てしまった。
#60.
フローボリューム曲線 ・検査の妥当性はあり。
#61.
2、閉塞性換気障害有無の確認
#62.
呼吸機能検査抜粋
#63.
2-1、閉塞性換気障害があれば、その 重症度の確認。
#64.
呼吸機能検査抜粋
#65.
GOLDガイドライン(2020年版) 呼吸機能検査での診断 気流制限の評価 %1秒量(% FEV1)=FEV1実測値÷FEV1予測値×100 症状/増悪リスクの評価 A B C D mMRC:0-1
CAT10未満 mMRC:≧2
CAT≧10 入院を要する増悪
1回以上 or
軽症増悪2回以上 なし or
入院不要な増悪が
1回 1秒率:70%以下 (本症例では)
CAT:20点
#66.
2-2 フローボリューム曲線の評価
#67.
フローボリューム曲線 ・検査の妥当性はあり。 ・急速に呼気流速が低下。
#68.
フローボリューム曲線 ・検査の妥当性はあり。 ・呼気の下降脚がtidal loopより下。
・tidal loop が右肩下がり。
⇒重症COPDのサイン。 ・急速に呼気流速が低下。
#69.
フローボリューム曲線 ・検査の妥当性はあり。 ・急速に呼気流速が低下。 ・呼気延長あり。 ・呼気の下降脚がtidal loopより下。
・tidal loop が右肩下がり。
⇒重症COPDのサイン。
#70.
呼吸機能検査抜粋
#71.
別患者の事例。
#72.
一見正常に見えます。 フローボリューム曲線では下降脚が、下に凸に見える。 V25の低下、
V50/V25>4
⇒末梢気道閉塞あり
#73.
CPFE(Combined pulmonary fibrosis with emphysema) 上葉の気腫肺
下葉の線維性病変、蜂巣肺
#74.
3、拘束性換気障害のチェック
#75.
呼吸機能検査抜粋
#76.
3-1 (拘束性換気障害があれば)その
原因を考える。
#77.
拘束性換気障害の原因 1、間質性肺炎
2、胸郭異常 (結核後遺症、高度肥満、胸部術後など)
3、神経筋疾患
4、重症COPDで肺過膨張があり横隔膜の運動制限がある
5、(石綿関連など)胸膜疾患
など ・病歴や身体診察
・画像所見
・TLC(全肺気量)、RV(残気量)
・DLCO
などで総合的に評価する。
#78.
#79.
本症例での拘束性換気障害の原因 1、間質性肺炎
2、胸郭異常 (結核後遺症、高度肥満、胸部術後など)
3、神経筋疾患
4、重症COPDで肺過膨張があり横隔膜の運動制限がある
5、(石綿関連など)胸膜疾患
など
#80.
本症例での呼吸機能検査の結論 重症COPDに伴う混合性換気障害!
(GOLDⅣ、D)
#81.
ちなみに 重症の閉塞性換気障害ではFVCが低下する。 Air-trapping index(%) =[(VC-FVC) /VC ]×100
= 16.24 >5
#82.
整形外科の先生から
「この患者さん全身麻酔で手術出来ますか?」 A. 参考にしますが、スパイロだけでは判断出来ません。
#83.
参考
#84.
スパイロメトリーでは、病態を意識してフローボリューム曲線も見える様にしましょう!
ご清聴ありがとうございました。