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森川昇

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oncologic emergency

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森川昇

市立奈良病院

内容

腫瘍緊急に関してです。呼吸器内科的な視点で解説しています。

本スライドの対象者

研修医/専攻医

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内容

腫瘍緊急に関してです。呼吸器内科的な視点で解説しています。

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初期研修医(325)

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その他(297)


oncologic emergency

  • 1.

    Oncologic emergency 市立奈良病院呼吸器内科 森川 昇

  • 2.

    Oncologic emergency 代謝性 空間占拠性 抗がん剤の副作用 免疫関連有害事象

  • 3.

    代謝性 腫瘍崩壊症候群  高Ca血症 低Na血症(SIADH) 

  • 4.

    代謝性 腫瘍崩壊症候群  高Ca血症 低Na血症(SIADH) 

  • 5.

    腫瘍崩壊症候群 細胞回転や増殖度が速い腫瘍でmassiveな腫瘍に起こりやすい。 特に血液腫瘍で生じやすいが、固形腫瘍でも生じる。 分子標的治療薬、放射線治療、TACE後などに報告がある。 肺癌領域では、肺大細胞神経内分泌癌(LCNEC)、小細胞肺癌で報告がある。

  • 6.

    腫瘍崩壊症候群 Cairo and Bishop classification system for TLS 772人の急性骨髄性白血病患者の後方視的検討で130人(17%)の患者で腫瘍崩壊症候群を呈した。 そのうち、Clinical TLSを満たした患者は38人(8%)であった。 Clinical TLS の患者38人うち30人が亡くなった。  TLSを発症した場合死亡率が優位に上昇するので予防が肝心

  • 7.

    腫瘍崩壊症候群 リスク評価  TLS発症のリスク ① 腫瘍量が多い ② 肝転移 ③ LDH高値あるいは高尿酸血症 ④ 化学療法感受性良好  ⑤ 治療前からの腎機能障害  ⑥ 腎毒性のある薬物での治療 ⑦ 感染や脱水の併存  

  • 8.

    腫瘍崩壊症候群 リスク評価  中リスク群で腎機能障害や腎浸潤がある患者や治療前に尿酸,P,Kが正常上限以上の患者は 高リスク群とする。

  • 9.

    腫瘍崩壊症候群の予防  中~高リスクなら大量補液を行うことが推奨されている。3000ml/m2/day程度の補液。 アロプリノール処方例 200~300mg/day 化学療法開始24~48時間前に投与開始して3~7日で終了する。 

  • 10.

    Case study

  • 11.

    症例 73歳女性   発熱、両側すりガラス陰影で他院から紹介。 ランダム皮膚生検で血管内リンパ腫(DLBCL)の診断となった。 CHOP療法の方針となり、治療開始前に腫瘍崩壊症候群の予防を 講じることとなった。 HE染色 (×400) 免疫染色CD20 (×400)

  • 12.

    -

  • 13.

    慢性心不全の既往があることと、TLS低リスクであることから補液は行わない方針とした。血液内科医とも相談してアロプリノールを事前に投与してTLS予防とした。 アロプリノール300mg/dayをCHOP療法開始2日前から投与した。 CHOP療法は奏功してスリガラス陰影は著名に改善したが、TLS無く経過した。 

  • 14.

    代謝性 腫瘍崩壊症候群  高Ca血症 低Na血症(SIADH) 

  • 15.

    高Ca血症 悪性腫瘍患者の全経過中で20~30%に生じる。 30日生存率が50%と予後不良因子の一つ。 悪性腫瘍に関連する高Ca血症の80%以上の原因がPTHrP。 PTHrPに関わる疾患:肺扁平上皮癌、ATL、腎がんなど その他、異所性PTHrPや活性化ビタミンDを産生する場合もある。 活性化ビタミンDと関係がある疾患:悪性リンパ腫、サルコイドーシス、ウェゲナー肉芽腫症、クローン病など

  • 16.

    高Ca血症の症状 アルブミンで補正したCaの値を使用する。 ジェネラリストのための内科診断レファレンス 有症状の場合は、中等症以上としての治療を考慮

  • 17.

    治療 重症度によって異なる。  軽症の場合は原因の除去や補液   -活性化VitDやCa製剤、サイアザイド系利尿薬の除去など  中等症~重症   ・補液   ・カルシトニン筋注   ・ビスホスホネート

  • 18.

    中等症~重症の治療 補液 生理食塩水:200~500ml/hr で投与する。 利尿薬の併用は:尿量が100ml/hr 程度維持できるなら不要。 ※十分な補液が出来ない場合やBP製剤が使用出来ない状況の時は透析を考慮する。

  • 19.

    中等症~重症の治療 カルシトニン エルカルシトニン40単位 1日2回 筋注もしくは点滴静注 ※48時間程度で効果が減弱することに注意する。 ビスホスホネート ゾレドロン酸(ゾメタ)が第一選択。 ゾメタ4㎎+生食100ml を15分以上かけて投与する。

  • 20.

    ビスホスホネート BP製剤投与前に口腔外科の評価が必要か? ➡理想は口腔外科で事前に評価してもらう必要があるが、悪性腫瘍による高Ca血症の場合、緊急性があることや単回投与で済む可能性があること、予後が限られていることから、口腔評価せずBP製剤投与してもよい。 Tanvetyanon T,Stiff PJ. Management of the adverse effects associated with intravenous bisphosphonates. Ann Oncol 2006:17:897-907.

  • 21.

    空間占拠性 腫瘍による脊髄圧迫 上大静脈症候群  気道狭窄 心タンポナーデ

  • 22.

    空間占拠性 腫瘍による脊髄圧迫 上大静脈症候群  気道狭窄 心タンポナーデ

  • 23.

    腫瘍による脊髄圧迫  脊髄圧迫は骨から硬膜外に浸潤した時に起こる。 肺癌、乳がん、多発性骨髄腫で多いとされるが、 Non-Hodgkinリンパ腫や前立腺がん、腎細胞がん でも生じる。 N Engl J Med 2017;376:1358-69. 診断、および治療の遅れが予後に 大きく影響されるために早期発見 が重要。 48時間がゴールデンタイムとされる

  • 24.

    予後  脊髄圧迫をきたした場合、生存期間中央値は6か月 歩行不能は予後不良。 (放射線治療時に歩行可能  VS 歩行不可能)         8-10か月    2-4か月 肺癌は予後不良。 (乳がん、前立腺がん、リンパ腫、骨髄腫の場合は9-10か月、肺がんの場合は3か月程度) Int J Radiat Oncol Biol Phys. 1995 Jul 15;32(4):959-67

  • 25.

    腫瘍による脊髄圧迫 症状 背部痛と叩打痛があるのが典型例であり神経所見の数週間前に先行して出現する。 臥位になったときに痛みは強くなり、睡眠を妨げることがある。 N Engl J Med 2017;376:1358-69. Lancet Oncol 2005;2005:15-24 L2以下の神経障害である残尿、尿便失禁、肛門周囲の感覚低下などの 症状が急速に進行する。 通常筋力低下は対称性に生じる。

  • 26.

    illness script 肺癌や乳がんなどの悪性腫瘍を基礎疾患とする患者の数週間前から先行した背部痛と急速進行し、対称性の(多くは下肢の)筋力低下と感覚障害

  • 27.

    診断 CT、MRI検査が重要 MRIは感度93%、特異度97%との報告がありゴールドスタンダードと考えられている。 👉腫瘍による脊髄圧迫を疑ったらMRIを躊躇しない!  

  • 28.

    どこのMRIを撮る? 腫瘍による脊髄圧迫はおよそ、 胸椎に60%、腰椎に30%、頚椎に10%生じる。 つまり、MRIをオーダーする時に“腰椎”のみでは見落とす可能性がある。 強く疑った時には胸腰椎MRIをオーダーせざるをえない。 Lancet Neurol.2008;7(5):459.

  • 29.

    治療 疼痛コントロール ステロイド 放射線治療  手術(減圧術、脊椎固定術) 

  • 30.

    ステロイド デキサメタゾンが使用されることが多い。 大量ステロイド(デキサメタゾン96~100㎎)と中等量ステロイド(デキサメタゾン16~32㎎)では歩行障害の改善、生存期間、膀胱直腸障害の頻度に差は無かった。 Cochrane Database Syst Rev 2015:CD006716. 静岡県立がんセンターでの投与例(放射線治療開始が前提)  Day1-3 デキサート8㎎×3/day Day4-6 デキサート4㎎×3/day Day7-9 デキサート2㎎×3/day

  • 31.

    放射線治療 30Gy/10fr が標準 歩行可能な状態で開始することが大事(予後が異なる)  

  • 32.

    手術 急速に症状が進行する場合は、除圧術を行う場合もあり、整形外科にコンサルトを考慮する。 予後や患者の希望を十分に確認する必要がある。 手術治療の目安 ・予後6ヶ月以上が見込まれる。 ・神経症状あり。 ・症状発現から48時間以内。

  • 33.

    手術 脊髄圧迫を呈する転移性骨腫瘍に対して除圧術+放射線治療と放射線治療単独のランダム化比較試験において、治療後の歩行可能者割合は84% vs 57%(オッズ比6.2,95%CI:2.0-19.8,P=0.001)と手術群で良好で,歩行を維持できた期間も前者で長かった(122日間vs 13日間,P=0.003) しかし,この試験は100例の集積に10年を要するなど,患者選択にバイアスがかかっている可能性や放射線治療単独群における歩行維持期間が短すぎることなど、いくつかの問題が指摘されている。 肺癌診療ガイドライン2019より抜粋

  • 34.

    症例

  • 35.

    -

  • 36.

    両下肢不全麻痺で来院した症例。 腫瘍の脊柱管への進展あり。 同日入院してステロイド加療開始。翌日から緊急照射開始したが、下肢麻痺進行して歩行困難となった。

  • 37.

    空間占拠性 腫瘍による脊髄圧迫 上大静脈症候群  気道狭窄 心タンポナーデ

  • 38.

    上大静脈症候群 上大静脈が何らかの原因により狭窄や閉塞を生じて種々の症状を呈する症候群。 原因は腫瘍が最も多い。 ペースメーカーのワイヤーなどの 血管内器具による塞栓症も原因として 増えてきている。

  • 39.

    症状 顔面浮腫  上肢浮腫 経静脈怒張  胸壁静脈怒張 呼吸困難感 咳嗽 嗄声  頭痛 めまい 頻度(%) 82(60~100) (14~75) 63(27~86) 53(38~67) 54(23~74) 54(38~70) 17(17) 9(6~11) 6(2~10) 病気がみえる vol.4呼吸器より

  • 40.

    illness script (悪性腫瘍指摘されている患者の)亜急性~急性に進行する、顔面浮腫や両側性上肢浮腫で呼吸困難感や咳嗽を伴う。 

  • 41.

    症例 22歳男性 顔面腫脹 

  • 42.

    悪性リンパ腫による 上大静脈症候群 ⇓ CTガイド下生検で診断して 放射線治療。 軽快した時点でRCHOP施行。

  • 43.

    予後 上大静脈症候群の生命予後中央値は6か月程度とされている。 しかし、組織型によっても予後が異なり、上大静脈症候群自体では予後は規定されないとも言われる。

  • 44.

    診断 最も有用なのは造影CT。 アレルギーがある場合はMRIが代替手段。

  • 45.

    治療 上大静脈症候群の治療の目的は、上大静脈症候群による症状の緩和と、原因疾患の治療である。 放射線治療や化学療法への反応性や症状によって治療が異なる。 注意 組織学的診断を確定するまで、必要な検査を行うことが、 患者の予後を悪化させず、むしろ有益であるとも報告されており、 American College of Chest Physicians(ACCP)のガイドラインでは、 緊急対応を要する病態でない限り正しい組織学的診断が治療開始より優先される。 Gr3~4の症状

  • 46.

    治療アルゴリズム J Thorac Oncol. 2008 Aug;3(8):811-4.

  • 47.

    上大静脈症候群 まとめ  上大静脈症候群が真の”oncologic emergency”になることは意外と少ない。 診断したら、まずは落ち着いて症状などから重症度を評価する。 

  • 48.

    -

  • 49.

    空間占拠性 腫瘍による脊髄圧迫 上大静脈症候群  気道狭窄 心タンポナーデ

  • 50.

    気道狭窄 中枢気道狭窄は重篤な呼吸困難の原因となることから、患者の quality of life(QOL)や activities of daily living(ADL)を大きく低下させる要因となる。原因疾患として瘢痕、気管軟化症、悪性疾患の浸潤・壁外性圧排などがある。 ・内腔狭窄型(intraluminal type) ・外圧性狭窄型(extraluminal type) ・混合性狭窄型(mixed obstruction type) Ernst et al. Chest. 2003;123:1693-1717.

  • 51.

    ■内腔狭窄型(intraluminal type) 悪性腫瘍の場合、内視鏡的焼灼術やスネアによる摘出が可能であれば行う。 通常はステントの対象とならないが、狭窄を繰り返す症例、十分な拡張が得られない症例ではステント留置を要する場合もある。 ■外圧性狭窄型(extraluminal type) ステント留置が主な治療法となる。バルーン拡張などの治療方法も適応と なる場合がある。 ■混合性狭窄型(mixed obstruction type)

  • 52.

    治療成績 悪性疾患の留置後平均生存期間は狭窄の型や部位により違いはあるが 3~6か月とされる。 Bolliger et al. Chest. 1993;104: 1653-1659. Miyazawa et al. Am J Respir Crit Care Med. 2004;169: 1096-1102. ステント治療後に全身状態が改善し化学療法や放射線療法が施行できた症例ではMST 5.6 か月、1年生存率25.0% と比較的良好な成績が得られた。 Furukawa et al. Surg Today. 2010;40:315-320.

  • 53.

    気管ステント

  • 54.

    症例 68歳 男性 【主訴】咳嗽、喘鳴、呼吸困難感 【現病歴】 X-1年11月より喘鳴、粘稠痰貯留を自覚していた。12月から咳嗽症状も強くなっていたために、近医にて去痰薬、ICS/LABA、LTRAを処方されていたが、改善を認めず、難治性喘息と考えられていた。X年1月下旬に同医院を受診し、ステロイド点滴加療されるも改善を認めなかった。 X年2月上旬に前医再診したところ著明な呼吸困難感を認め、10Lリザーバーマスクでの呼吸管理が必要な状態となったため、緊急処置が必要な状況として当院へ救急搬送された。

  • 55.

    胸部レントゲン

  • 56.

    胸部CT 気管分岐下に53×47×72mm大の充実性腫瘤を認め、両側気管支に浸潤している。右主気管支は軟部陰影が充満して閉塞し、左主気管支にも壁肥厚を認め著明な狭窄を伴っている。

  • 57.

    気管支鏡検査 緊急気管支鏡: 気管分岐部に易出血性の腫瘍を認め、開存した左主気管支の確認が困難であった。そのため即座に気管挿管を行い、人工呼吸器管理とした。 挿管後も内腔は出血に伴い確認が困難であった。

  • 58.

    右気管支中枢側の完全閉塞、左気管支の高度狭窄を認め、窒息死のリスクが極めて高いと考えられた。人工呼吸器管理で呼吸の安定をはかった後、同日中に左気管支に緊急で気管支ステントを留置する方針とした。

  • 59.

    経過 生検して小細胞肺癌の診断となった。cT4N2M1c (ADR) 気道狭窄に対する姑息的放射線照射(39Gy/13Fr)を施行した。 その後CBDCA+VP-16 4コース施行して、good PR となった。 ステント留置 6か月後のCT 右の気管も 開存している。

  • 60.

    -

  • 61.

    心タンポナーデ

  • 62.

    73歳男性 呼吸困難、体重減少

  • 63.

    心電図

  • 64.

    肺がん 心タンポナーデ  ⇨電気的交互脈

  • 65.

    化学療法の副作用 発熱性好中球減少症(FN) 免疫関連有害事象(irAE) 

  • 66.

    irAE (免疫関連有害事象) 免疫チェックポイント阻害薬は様々な免疫細胞(主にエフェクターT細胞)において免疫抑制をブロックする事で、腫瘍免疫を活性化・持続させる薬剤であり、自己免疫疾患様の特有な免疫関連有害事象をが出現する。 癌免疫療法ガイドライン 第2版

  • 67.

    適応が広がる免疫チェックポイント阻害薬(代表的なもの)

  • 68.

    irAE (免疫関連有害事象) 癌免疫療法ガイドライン 第2版

  • 69.

    頻度の多いirAE(キイトルーダ適正使用ガイドより) 肝障害  (16.2%) 甲状腺機能異常 (14.4%) 発疹  (7.1%) 間質性肺炎  (4.4%) 下痢/大腸炎  (4.1%) 腎機能障害  (2.3%) 副腎不全 (0.6%)

  • 70.

    ちなみに 免疫チェックポイント阻害薬のインパクト Keynote024試験  PD-L1:50%以上発現でPS0~1の切除不能、非小細胞肺癌患者に対して1st lineでキイトルーダ単剤とプラチナ併用細胞障害性抗がん剤を比較した試験。 PFS(無増悪生存期間): 10.3ヶ月 vs 6.0 ヶ月 OS (全生存期間)  : 30ヶ月 vs 14.2ヶ月 

  • 71.

    -

  • 72.

    免疫チェックポイント阻害薬は、肺癌だけで無く癌診療に必須の薬剤になりつつあります。 免疫関連有害事象に関しては直接癌治療に関わらない医師でもある程度知っておく必要があると思われます。

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