テキスト全文
#2. 中間解析により 両群には効果において有意な差が認められたため 途中で終了した 早期中止試験 これぞ
#3. これを 研究者の予想以上の効果だ と興奮するのはまだ早い どんな可能性があるかを考えられるようにしよう
#4. なぜ早期中止なんてするのか? 明確な効果の確証が得られた 重大な有害事象によって被験者保護 これ以上継続しても意味なさそう 他の研究に先を越されてしまった 独立したデータモニタリング委員会などが 中間解析結果などを元に決める
#5. 中間解析は 通常よりも有意水準が低い 誤って過大評価しないように 有意差が出づらい
#6. また早期中止は 中間解析の結果のみではなく リスク/ベネフィットのバランス 結果の一貫性 他のエビデンス 診療に与える影響 なども考慮して決めると言われている J Clin Epidemiol 2009;63:353
#7. 実際には 早く発表できる 劇的な効果と思われる 研究費を節約できる という点で乱発気味
#9. 早期中止の潜在的なリスク 結果の過大評価 中止 中止 中止 もともとの 終了時点 早期中止試験 真の効果 時間 たまたま良い結果が出たところで 止めてしまった可能性
#10. 早期中止の潜在的なリスク 結果の過大評価 早期中止のRCTは そうでないRCTと比べ アウトカムが RR 0.71(95%CI 0.65~0.77) と良い結果だった Ex)通常RCTのRRが0.8だったら, 早期中止RCTは0.71倍であるRR 0.57 JAMA 2010;303:1180
#11. 過大評価を見抜くには 総イベント数をチェック 200未満だと過大評価の可能性大 200~500だと過大評価の可能性中 500以上だと過大評価の可能性小 JAMA 2010;303:1180 類似の研究結果と比較 他の研究よりも結果が良いときに注意 特に他の結果よりRR<0.7
#12. 早期中止試験の罠 他の影響 副作用の評価はできない 長期投与の影響は評価できない 慢性疾患の薬剤では 鵜呑みにしづらい
#13. 早期中止試験の罠 効果は過大評価 副作用は過小評価