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https://youtu.be/3H8HbIQGcno
★副作用の機序を踏まえながら★、極力シンプルに1副作用1枚のスライドにまとめました。
~感染症~
ステロイドの一番の作用である★リンパ球の活性抑制効果、そしてリンパ球をアポトーシスさせて枯渇させる効果★によって細胞性免疫が強く障害されます。
そのため様々な感染症に脆弱になりますが、特にこのニューモシスチス肺炎。発症すると3~5割の死亡率があるため、一番注意すべき感染症となります。
これを予防する基準は一般的にPSL20mg 1か月以上、というところがひとつの目安となりますが、実際にリンパ球を殺すような他の治療が入っていると当然より発症しやすいです。AIDSの場合はCD4リンパ球200個以下がPCP予防の目安になります。血液検査してリンパ球の合計が200個以下であれば、当然CD4陽性リンパも200個以下に決まってますから、末梢血の白血球分画も一つ参考になりそうですね。ステロイドを長く使っていると、こういったlymphopeniaがしばしば起こってきます。
予防薬としては3つ。PCP90%以上予防できるST合剤が第一選択ですが、いろいろ副作用もありますので、アトバコンやペンタミジン吸入を使うこともあります。予防していたけど臓器障害や血球減少でいったんST合剤を中断する場合など、再開のし忘れに注意が必要です。
~骨密度~
骨密度は骨芽細胞による骨形成と、破骨細胞による骨吸収、これがバランスをとって成り立っています。ステロイドはこの★骨芽細胞を抑制する一方で、破骨細胞の活性をあげます★。なので、この図のように骨吸収の方にバランスが傾いて骨密度が低下することになります。
そのため、脆弱骨折を起こしやすくなりますので骨密度低下の予防薬をいれていくことになりますが、各種ガイドラインって結構複雑です。男性の場合はこう、とか、10年間の骨折リスクfraxスコアが何%以上だったらどうだ、といった感じです。
なので、大まかに簡略化してみました。骨粗しょう症ってのは若年成人平均と比較して70%、これがTスコアという標準偏差でいうと-2.5になりますが、これがあれば絶対予防すべきです。あとは高齢者、脆弱骨折既往、PSL7.5mgが目安です。
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