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造血幹細胞移植の基本概念と定義
#1. 造血幹細胞移植のミニマムエッセンス  kotobuki@血液専門医   
 #2. 造血幹細胞ってなに?  「造血幹細胞」は次の2つの能力を持っている万能細胞である。普段は骨髄に存在する。  1) 白血球・赤血球・血小板などすべての血液細胞に 分化する能力を有する。 2) 自分と全く同じコピーを複製する能力を有する。  従って、理論的には造血幹細胞が1個さえあれば元通りの造血能が回復する!  (マウスでは実験レベルで証明されている) 自己複製  多分化能 造血幹細胞   
 #3. 造血幹細胞移植ってなに?  「造血幹細胞移植」では、造血幹細胞という「血液細胞の種」を入れ替える。  「悪いものを取り除いて、新しいものと入れ替える」というコンセプトは固形  臓器移植と同じ。   ただし、取り除く方法が「手術」ではなく、「化学療法±全身放射線療法」と  いう点が異なる。  前処置(化学療法± 全身放射線療法)  骨髄内で増殖する 白血病細胞  一度、空っぽに  新しい造血幹細胞を 入れる  新しく入れた造血幹細胞から 血液が作られ、元に戻る   
 造血幹細胞移植の適応と種類
国内における移植実施数の推移
自家移植と同種移植の比較
自家移植の手順と治療の流れ
同種移植の手順とドナー選定
自家移植と同種移植の合併症
GVHDとGVL効果のメカニズム
自家移植と同種移植の生存曲線