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#1. ポンコツママ内科医が 開業するまでの道 ~家庭・子育てと仕事の両立のコツ~ さくら@漢方/腎臓内科医
#2. このスライドの対象 ・研修医の先生 ・女性医師 ・家庭との両立を目指す男性医師 ・今後の進路に悩む先生 ・開業を考えている先生
#3. まずは自己紹介 ポンコツママ内科医のさくらです。 私は妊娠中に内科認定医(旧制度)取得、その後第一子出産。 産後3か月で総合病院、常勤復帰。院内保育園に預けながら2年間勤務。 その後非常勤勤務中に専門医、博士号取得、のちに第二子出産。 その後も専門の透析クリニックを中心に勤務しながら、内科外来、産業医、 訪問診療など経験し、一般内科クリニックを開業しました。 腎臓内科医としては十分なキャリアを積めず、ポンコツ人生ではありますが、 一般内科として開業し、何とかやっています。 共働き家庭として、ママ医として開業し、現在キャリアに満足しています。 いろいろな働き方のあるママ医ですが、一つの経験談として参考にして いただければと思います。
#4. Take Home Message ママ医のキャリアは千差万別! 第一の悩み:いつママになるか?出産の時期での差は? キャリアを中断させない研修医期vs 仕事が軌道に乗ってきた専門医取得後か? それぞれの時期のメリットデメリット 第二の悩み:女性医師の産休、育児中はどう過ごす? 女性医師の産休、育休中のスキルアップのすすめ 周囲のキャリアアップで焦る時期。産業医取得や手技習得、 第二の専攻を考えるのもおすすめ。 育児中のバイトで今後のキャリアにプラスになるバイト、 興味を広げてみる ▶ なぜポンコツママ医が開業を選択したのか。 ママ医にとって働きやすくカスタマイズできる開業は魅力もいっぱい。 一方、経営者としての責任、ジレンマも。
#5. ママ医のキャリアは千差万別!! ・出産時期によるメリット・デメリット(私見) もちろん、思い通りにならない問題ですが・・・。 出産時期による違いを自分の例、周囲のママ医の例を 元にまとめてみます。 参考にして役立てていただければと思います。 一人目の出産は、専門医も取得していなかったため 研修病院での勤務が必要であり出産する前に産後すぐ 復帰することを決めてしまいました・・ 出産後2か月で復帰する際に、もう少し子育てに専念 したかったとやや後悔。復帰後常勤医に戻り専門医 取得に必要な年数を積み、第二子を希望し非常勤へ移行後 専門医取得。その後出産しました。
#6. ① 研修医期に出産コース ・メリット その後中断させずにキャリアを積める。 若いので体力がある。 子供ありきで、専攻含め将来設計を立てやすい この時期の出産はサポート次第で大き く分かれる印象。 うまくサポートを活用できれば 教授となった後輩もいる一方、 うまく仕事に戻れていない同期も・・。 ・デメリット 仕事が多忙な時期でなかなか育児に関われない 祖父母や外部委託サポートの必要性はかなり高い 子供がいることでの今後の勤務先、場所などが 制限される場合も。(実家近くでの勤務など)
#7. ② 専攻医~専門医取得前までに出産コース ・メリット 研修医期に比べると自分の働き方は調整できる。 多くの先人がいるため話を聞き、参考にしやすい。 一番出産が多い時期。 自分の気持ち、努力次第で 千差万別のキャリアあり。 自分次第で道が開かれます。 ・デメリット 専門医取得前のため専門医取得を希望するなら 出産後も研修病院へ常勤勤務の必要性あり (専門医制度による) 家庭・育児との両立が可能な勤務先を考える必要がある
#8. ③ 専門医取得後に出産コース ・メリット 専門医取得後のため、専門性を生かして仕事ができる 自分が希望すれば、仕事をペースダウンして 育児に多くかかわることができる。 ・デメリット 体力的に大変。 この時期は周囲を見ても体力勝負。 専門医があり、余裕がある分マイペースな 勤務を続ける人も多い印象。
#9. そもそも専門医って必要? ・働き方により必要性は異なります。 (絶対にないといけないわけではない。) ・非常勤・バイトによっては専門医を持つことで 優位となることも。(採用、給与の面で) ・今後、専攻を極め、指導する立場となるなら必須。 ・開業では、なくとも何とかなりますが (自分の腕次第) 専門医を掲げることで、それを目安に訪れる人も 多いです。
#10. 子供の成長過程のロードマップ 必要な スキル 年齢 預け先 手のかかる ポイント 起こりうる悩み 働き方のすすめ 0歳 授乳 1歳 起きてい るときは 目を離せ ず 体 力 体力 3歳 保 育 園 幼 稚 園 6歳 習い事 の 送迎 朝 の お 弁 当 作 り ・病気の時の対応 ・長めに子供を預けられる保育園 ・当直時、呼び出し 預かり保育のある幼稚園で があった時は? あれば常勤で勤務も可能。 ・急に迎えに (ただし、緊急時のサポート 行けない時は? の必要性あり。 ・幼稚園は迎えが 事前に考えておくとよい。 早い? 病児保育施設、ファミリー ・幼稚園は長期休暇 サポート、シッター派遣、 をどうする? 家族の協力など) ・幼稚園でPTAに なったら? ・小学校受験をする なら、幼児教室の 送迎、学習の 見守りも必要
#11. 必要な スキル 体 体力 年齢 預け先 手のかかる ポイント 6歳 習い事 送迎 力 小学校 時間 管理 中学受験 塾の送迎・ 軽食 12歳 中学校 精神力 反抗期 ・・・ 15歳 高校 18歳 ※ 朝 の お 弁 当 起こりうる悩み 働き方のすすめ ・学童はどうする? ・常勤も可能だが、 ・送迎時間は? 習い事の送迎が必要なことも。 ・学級閉鎖の時の サポート必要。 預け先。 ・中学受験の塾は夜かなり遅く ・長期休暇の預け先? 軽食を塾前に食べさせるか、 ・父母会・授業参観 もっていかせるか必要。 ・PTA活動 ・習い事の送迎 ・塾の送迎・塾前の 軽食づくり 朝 の お ・父母会などはある 弁 が子供に対しての 当 負担はなり減る 作 ・反抗期になり り 精神的負担も・・ ※学校による ・子供も帰りが遅くなるため 仕事も遅くまで可能。 留守番もできるため 家事を除き、負担は減る。
#12. <子育て中の所感。自分の仕事はいつできる?> ・出産までの期間 (おなかに収まっている間は、体調さえ問題なければ時間はあります) ・出産後~乳児期 比較的寝ている時間もあるためこの時は勉強など可能。 しかし、子供によっては夜間に2-3時間おきの授乳などあり 一人当直状態続くため体力勝負。昼間も寝れるときに寝ておきたい。 仕事をしているときのほうが体は楽だったりする。 ・幼児期 動き回るため起きているときは、自分のことはできない。 昼寝を狙うか、夜寝かしつけてから。 でもついつい一緒に寝てしまう・・こっそり起きると気づかれる・・ ただし、保育園は遅くまで預けること可能なため常勤勤務も可能。 一番大変な時期ですが、過ぎてみる と一番かわいい時。 余裕をもって働くことも大切です!
#13. ・幼児期続き (保育園~小学校入学まで (幼稚園 保育園で預かってもらえるのであれば、この間はフリーに。 ただし、預けはじめ数か月はいろいろな感染症をもらって来る。 元気になったと登園すればすぐに発熱・・・。 しかし、乗り越えるとかなり強くなる。 ) 幼稚園となるとやや迎えなど時間の制約あり。 預かり保育の時間の確認必要。長期休暇時の預かりあるかも確認を。 保育園と比べると父兄参加の行事なども多い。 また、PTA役員決めあり。役員となると時間が奪われる。) 番外・・二人目の場合。年齢が近いとカオスとなる。正直、二人目の小さいころの育児の記憶なし。 二人以上子供がいる場合、預け先が異なるときは二倍大変。送り迎え、行事など・・。 例:幼稚園と保育園、小学校と保育園など。 小学校受験がある場合、常勤での勤務はかなり困難。幼児教室、試験等付き添いの 必要あり。受験する学校により準備の必要あるため下準備など含め親の出番が多い。 東日本大震災の際には、電車が動かずお迎えができなかったママも。 可能であれば、災害時も想定して帰宅可能、送迎可能な範囲で子供がいる方が安心です。
#14. ・小学校低学年 学校も早く終わり、その後自分で留守番もできないため学童必須。 だが、学級閉鎖は預けられず要注意。緊急時の預け先の確保も重要。 自分の意見も出てくるため、嫌がると預けられず。 また、習い事希望あると送り迎えで時間を使われる。 PTA役員は選ばれると場合により負担大。(共働き多くなかなか逃げられず) また学校や習い事のママ友の輪に仕事をしていると入りづらいこともあり。 ・小学校高学年 普段の生活ではあまり手がかからなくなる。留守番も可能。 中学受験があると塾通い始まる。5.6年生では21時近くまでの 塾もあり迎え必須。また塾に行く前のごはん、お弁当や軽食などの準備も。 受験前は週末模擬試験などの付き添い、 1,2月の受験は仕事を休んで付き添う必要あり。 ・中学校以降 父母会などはあるものの小学校に比べると負担はかなり減る。 自分で留守番等もでき、習い事も一人で行けるため時間の拘束は減る。 遠くの中学などになると早朝のお弁当作りとなることも。 反抗期などでの精神的負担の面のみ負担増。
#15. 先輩ママ医のアドバイス(子育てで大変だったこと、後輩へのアドバイス) ●2児出産後専門医取得。その後第3子出産。(産婦人科/クリニック、総合病院非常勤・高校生・大学生) 院内保育園の迎えが18時のため夫婦で交代で行っていました。 総合病院勤務中、当直や緊急の呼び出しの際に子供に泣かれたり、週末の外出中の呼び出しが 大変でした。そのため長女が小学校に上がるタイミングで午前中だけの非常勤勤務へ移行。 専門医やサブスぺシャリティーの専門医は大学や総合病院の勤務でないと取得が困難。 そのためなんらかのサポートがないとむずかしい。取れるタイミングは限られるため今思えば とりたかったなあとは思います。 ●専門医取得後出産(耳鼻科/クリニック非常勤・小学生) 出産とともに医局をはなれ、クリニックでの勤務中心に変更。小さいときは、親のサポートもあり、 それほど苦労はなかった。子供の集団生活が始まり、風邪をひきまくっていた時期は苦労しました。 自分のタイミングで、自分の優先順位を考えて選択してきたので、後悔はないですが、 これからどうするかは今でも迷っています。 ●専門医(当時は認定医)取得後出産、サブスぺ専門医は出産後。(小児科/総合病院常勤・高校生) 中学受験前がちょっと大変だった。塾のお迎えや週末の模試の付き添いが面倒だった。 できない家事や子育てはアウトソーシング。時間をお金で買ってよいと思います。
#16. ●第一子妊娠中に専門医、第二子妊娠中に他の専門医取得。(内科/クリニック非常勤、小学生、中学生) 保育園、幼稚園の送迎や、熱がでたなどの突発的なことに対応するのも自分で辛かったです。 特に夜に熱が出ると、子供の心配をしながら、明日どうしようかと悩む、周りの先生方はずいぶん助けて 下さいましたが、心苦しかったです。わたしは、かなり家庭に重きを置いた医師生活でした。 自分が望んだことではありますが、常に子どもが熱を出した時に現場に穴を開けないように、 バックアップの先生がいる状態で働いてきました。医局のローテートではそういう環境はのぞめず、 早くからローテートを抜けたこと、当直、オンコールをしない生活をしてきたことで失われた学ぶ チャンス、成長するチャンスもあったと思います。子どもが小さい頃、周りの先生方は快特に乗っていて、 自分は普通列車に乗っているような気持ちでした。進んだと思うと、すぐ止まってスピードに乗れない まま、ただただとまらないように走っているような感覚でした。それでも、私は外来業務が好きで、 産後は外来の非常勤医師として勤務しています。産後の復帰はいつも緊張します。それでも、 勇気を出して復帰してきたから今があると思っています。
#17. ●専門医取得後出産(内科/大学病院・クリニック非常勤、小学生・中学生) 時短の常勤で、長男が幼稚園、長女が保育園児だった時期。安定した託児施設がなかなか見付からず、 子供達には複数ヶ所の一時保育を繋いで経験させることになってしまった。毎日が時間に追われ、早朝 から子供を預けて、自分は電車で1時間半ほどの勤務先に着くころにはすでに疲労し、体力的にもきつ く、また、子供が園になかなか馴染めないので、仕事よりも、園生活を円滑に送る工夫(園、子供同士、 ママ友との付き合いなど)で腐心することが多く、自分が仕事の上で勉強できるような余裕はなかった。 できるだけ職場、託児所ともに自宅から近いほうが自分の負担が少ない。 何事も完璧を目指さない。子供は成長して子育ては楽になっていく。仕事も、今はこれで良いという 精神で、続けてください。 ●小児科専門医取得後出産、その後サブスぺ専門医取得。(小児科/総合病院非常勤、中学生) 一歳までは育休、小学生になるまでは育児短時間勤務制度を利用。小学生以降は非常勤であり あまり苦労しませんでした。子供が体調不良時に仕事への影響を考えて焦ったくらいです。そのような時 は遠方から祖母に来てもらったり、夫と勤務先が一緒のため、交代で仕事をしました。家庭を持つと自分 の意志だけで仕事の内容を決めていくことは難しいです。仕事と家庭、人生のバランスをどのように するか?配偶者との関係性で苦労している女医さんは周りに多く、キャリアを考えていく上で肝になる 部分だと思います。医師は研究から臨床まで、科によってもバリエーションがあり、自分にあったものを 選べ、途中で変更も可能な、大変有難い職業です。卒後20年以上たっても新たなことを勉強でき、 患者さんとのコミュニケーションも楽しく新鮮です。是非自分にあったキャリアを築かれ、 楽しく過ごしてください。
#18. 女性医師の産休・育休中に何をする? 産休・育休中、人によっては同期がキャリアを積んでいることに やや焦りを感じる方もいると思います。もちろん、体調と相談する 必要はありますが、常勤ではできない平日の時間を利用してこんな過ごし方 を考えてみても良いかもしれません。 今だけの子供との瞬間を、一緒に経験をすることも、もちろん大切です!! 1.専門医申請に向けて症例のまとめ、試験の準備。論文作成。 2.自分の専攻にプラスになる手技を学んでみる。 3.周辺の役に立ちそうな資格を取ってみる。 4.興味ある分野があれば第二の専攻を考えてみる。 5.バイトなどで興味ある分野にも手を出してみる。
#19. 1.専門医申請に向けて症例をまとめたり、試験の準備をする ・もし、症例をまとめる必要があるなら、症例の下準備を病院にいるうちにやっておく。 (出産後は時間が取れない可能性もあり、可能なときに計画的に進めてください。) 今後の取得の可能性がある専門医試験に向けても、症例が予測がつけられるのであれば まとめておくのもよいと思います。 また、臨床研究で、論文作成等検討したり、博士号取得も視野に入れてもよいと思います。 私の例)出産後に腎臓専門医、透析専門医を取得予定。 出産後は実家の近くの総合病院(透析施設なし)へ産休明けから勤務予定であった。 このため、出産前の勤務病院での透析症例が重要と思い、必要な症例+α 分 サマリー、手術記録など集められるものは用意。 産休など暇なときにはあらかじめ、提出用に症例をまとめ、足りないものを確認。 必要最低限の手間で済むように工夫。
#20. 2.自分の専攻にプラスになる手技を学んでみる。 今までの診療で、こんな検査が自分でできたらもっと良いかもと思ったものを学ぶ 良い機会かもしれません。今まで勤務で時間がなくて学べなかったことを研修してみるのも よいと思います。自分の専攻と直接かかわらないけれど、気になっていた検査を学ぶことで 自分のスキルアップもはかれます。 私の例) 自分は腎臓内科医なので特に手技というものもなく、腎生検で超音波を触る程度でしたが、 透析クリニック勤務中、心機能の評価・ドライウエイト検討のため心エコーができると 良いのでは?と思う。 ちょうど産休になったので、非常勤で行っていた勤務先の臨床検査室に掛け合い、産前・ 産後でエコーの手技を覚える。 心エコー、甲状腺エコー、頸動脈エコーなど学び、産休明けから透析クリニックで検査 を行う。また、開業後もこの手技が役に立っています。
#21. 3.周辺の役に立ちそうな資格を取ってみる。 内科医で追加できる資格として一番多いのは産業医。 もう一段階上がると労働衛生コンサルタント資格(国家資格・更新なし)もあります。 そのほか、介護にも興味があれば介護支援専門員(ケアマネージャー)なども。 産業医は医師会などの主催する産業医講習会で産業医学基礎研修を50単位以上修了する ことで申請することができます。今後産業医を考えているのであれば、平日に時間がある 産休、育休中に受講がお勧めです。土日は希望者が殺到するためなかなか取れないことも 多いですが、平日に単位を少しづつとると面倒ではありますが、費用もあまりかかりませ ん。(申請してしまうと5年ごとの更新が大変です。すぐに使うわけではなければそのま まとっておき、最後の講習から5年以内であれば申請できます。) 労働衛生コンサルタントは日本医師会が行う三日間の『産業医学講習会』に参加すること で筆記試験が免除になり、面接のみで合格が決まります。更新のための講習も兼ねている ので、受講の競争率は高いので希望する場合は早めに計画を。 介護支援専門員は介護分野では有効だと思います。しかし、5年ごとの更新が必要なため、 やや維持が大変と思われます。
#22. 4.興味ある分野があれば第二の専攻を考えてみる。 自分の専攻でなくとも、何か興味がある分野であれば、それを深めることも時間があるとき に有効です。他分野の専門医などとる場合、研修が必要であれば、非常勤時代に必要な研修 をすることができます。 私の場合、子育ての途中で漢方薬に興味が出たため、講習会などへ参加するうちに,縁あっ て近くにクリニックで週一回研修させていただくことになりました。ここで、診療に陪席し 漢方について学び、専門医取得しました。 そのほかにも、アンチエイジングにも興味あり、抗加齢学会なども検討したこともあります。 自分の専攻と全く違うものでもいつか自分のキャリアで役に立つこともあるため、考えてみ るのもよいと思います。
#23. 5.バイトなどで興味ある分野にも手を出してみる。 ・自分の専門分野を細々とでもバイトで継続してみる。 ・もし、開業の希望もあれば、クリニック勤務でレセプト業務なども学んでみる。 ・自費診療など、興味がある分野にもかかわる。 ・訪問診療など、将来的に考えたい分野のバイトなど。 ・自分の今までの経験を生かして医療ライター活動も。 バイトなどで学んだことが今の開業で役に立っています。
#24. 開業への道 私のケース: なぜ開業したのか? ・非常勤勤務では自分の思うような診療が完全にはできなかった。 ・今後も非常勤を継続したときに、いつまで同じ働き方ができるか 不安になった。 ・開業も視野に入れて、セミナーなど参加していた時に、 希望する場所に巡り合った。 開業していなかったら? ・このまま非常勤を継続していたと思います。 実際、物足りなさを感じていたものの、大きな不満はなかったため、 思い切って開業を決心しなけれな変わらなかったと思います。
#25. 開業してよかったこと ・自分のやりたい診療が思う存分できる。充実感がある。 ・大変であるが、やっただけ結果が出る。 ・自分の好きなように、仕事の時間が決められる。 ・現在は非常勤で勤務していた時代より収入もかなり上がった。
#26. 開業のデメリット ・急な事態ではなかなかすぐに休むことは難しい。 ・家族にも負担をかけることもあり、周囲の理解が必要。 ・拘束時間はそれほど多くないが、時間外にレセプト業務など 仕事に係る業務もある。 ・診療以外のことに頭を悩ますことも。特に職員人事に関しては 悩み多い。 ・医師会に加入していれば、夜間診療などの手伝い、校医など クリニック以外の業務もあり。
#27. 開業と家庭両立の工夫 ・子供の登校、帰宅時間、夕食の時間など考え診療時間を考える。 ・朝の家事が多いため、朝は余裕をもって。 ・午後の診療はなるべく遅くならないように。 ・子供の行事など、必要な時は優先順位をつけてなるべく参加。 ・朝は遅めに10時開始。 ・夜までの診療は週3回。18時終わりに。 ・完全予約制でなるべく時間通り終われるように。 ・行事などで早めに終わったり、遅く開始するときにも予約で調整。 ・困ったときにはアウトソーシング。(家事を一部頼んで余裕を持つ)
#28. 経営者としてのジレンマ ・なるべく希望に沿うように診療時間を組むが、やはり採算が取れない といけない。職員を雇用している立場であり、無責任なことはできない。 日曜診療を月2回加え、クリニックの特徴に。また、夜間・早朝加算が 算定できる診療時間 最低ラインの週27時間で調整した。 採算がとれるようになってくれば、今後医師を雇用して 自分の時間を作ることも検討したい。
#29. 他の開業している女性医師の工夫の例 ・自院に子供用の部屋を作り、シッターさんと一緒に子供が過ごせる環境 を整える。 ・在宅診療のクリニックにキッチンを併設し、休憩時間に食事作りをする。 ・仮眠できる場所を作っておき、子供が病気の時に連れてきて、クリニックで 様子を見ながら働く。 ・思い切って、午前のみの診療で始める。ミニマル開業で始め、オンライン等 の組み合わせで採算もとれるように。
#30. まとめ 女性の働き方は千差万別です。自分に合った働き方を見つけましょう。 子供・家族・自分の貴重な時間を大切に過ごしましょう。 仕事の継続の希望があるなら、バランスを考え、できることの中で少しず つ働くことも考えましょう。 女性の働き方で開業も一つの選択枝です。 男性医師も、家庭との両立の参考にしていただければ幸いです。 一人でも多くの方が自分の希望に叶う 働き方を見つけられるよう願ってます。 職場・家族に負担がかかることもあり、 周囲への感謝も必要です!!