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発熱性好中球減少症

投稿者プロフィール
長谷川耕平

堺市立総合医療センター

34,209

120

概要

少し前に研修医やローテーター向けにまとめたものになります。

とは言いつつ、日頃FN診療で判断に迷うことが多数あり、自身の知識の整理も兼ねて作成しました。

日常診療に役立てば幸いです。

本スライドの対象者

研修医/専攻医/専門医

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テキスト全文

#1.

専 家による発熱性好中球減少症の話 谷 長 門 堺市 総合医療センター 感染症内科 川 耕平 立 非 2023.11.09

#2.

皮 免疫不全のカテゴリー • 液性免疫低下 • 好中球減少 • • 膚バリアの破綻 細胞性免疫低下

#3.

のまとめ 発熱性好中球減少症 (FN, febrile neutropenia) は内科的緊急疾患 • 放置すると • 好中球減少状態の患者が発熱した場合, 可及的速やかに し, 抗緑膿菌活性のあるβラクタムを投与 • その後, 診察など 遅れになるかも いfocusを考える 血 行 • 手 日 本 培2set+尿培(+痰培養)を採取

#4.

• 好中球<500/μL, または48時間以内に<500/μLに減少することが予想される状態で, • IDSA・NCCN…1回の • ESMO…1回の 腔内温38.3℃以上または • • 腔内温38.3℃以上または 腔内温38.0℃が≧1時間持続1-2) 腔内温38.0℃が≧2時間持続3) 本臨床腫瘍学会…1回の腋窩温 ≧37.5℃4) あくまで 般的な基準なので, 個々の臨床的な判断が重要である 1. Clin Infect Dis. 2011;52(4):e56-e93. 2. NCCN Guidelines Version 1.2023 Prevention and 口 口 口 口 Treatment of Cancer-Related Infections 3. Ann Oncol. 2016;27:v111-v118. 4. 発熱性好中球減少症(FN)診療ガイドライン(改訂第2版) 一 日 FNの定義

#5.

リスク分類 定義 低 好中球減少 <7 固形癌に対する化学療法 中 好中球減少 7-10 リンパ腫, MM, 家移植, CLL プリンアナログ (フルダラビン, クロファラビン, ネララビン, クラドリビン) CAR T-cell療法 好中球減少 >10 同種移植 (臍帯 含む), 急性 病 (寛解導 , 地固/維持), アレムツズマブ治療, 中〜重度GVHD 入 血 白 日 日 自 日 NCCN Guidelines Version 1.2023 Prevention and Treatment of Cancer-Related Infections 血 高 FN発症リスク

#6.

• 熱源不明 45-50% • 臨床的に同定された感染症 20-25% • 微 • 物学的に同定された感染症 20-25% 感染症 <5% 感染巣 頻度 呼吸器 35-40% 流 尿路 SSTI *肛 周囲膿瘍含 15-35% 5-15% 5-10% 消化管 5-10% その他 5-10% 門 Infection. 2014;42(1):5-13. 生 血 非 想定される感染源

#7.

初期評価 1. 挿 されている 管内カテーテルの確認 2. 感染巣を 唆する症状や兆候の確認 - 呼吸症状, 消化器症状, 膚所 , 会陰部/泌尿器の分泌物, の有無 腔咽頭, 中枢神経症状, 肛 痛 3. 以前の培養陽性歴の確認 4. ルーチン検査 - 採 (CBCや肝腎機能, 凝固, CRP), 液培養2set, 尿検査・培養, 喀痰培養, 下痢があれば CD, 膚所 があればその精査, CXR 5. 追加検査 (好中球 <100/μLや>7 - HRCT, 病変があれば気管 鏡 , 同種移植後なら特に) 門 口 血 日 見 支 皮 血 見 示 皮 入 血 Ann Oncol. 2016;27:v111-v118.

#8.

重症化リスク評価 • • • MASCC (the Multinational Association of Supportive Care in Cancer) score ≧21pts:Low-risk, ≦20pts:High-risk 好中球減少の程度や期間を考慮していない 特性 スコア 症状(1つ選ぶ) 低 圧なし 症状なし 5 軽度の症状 5 中等度の症状 3 5 慢性閉塞性肺疾患なし 4 固形腫瘍または真菌感染なし 4 脱 3 なし 発熱発症時には外来管理中 3 年齢60歳未満(16歳以下の 児は除く) 2 小 水 血 Ann Oncol. 2016;27:v111-v118.

#9.

重症化リスク評価 • • • CISNE (Clinical Index of Stable Febrile Neutropenia) score 固形腫瘍のみ <3:Low risk, ≧3:High risk 特性 スコア ECOG PS ≧2 ストレス性 2 糖 COPD 慢性 2 1 管疾患 1 Grade ≧2の粘膜炎 1 単球 <200/μL 2 血 高 血 心 NCCN Guidelines Version 1.2023 Prevention and Treatment of Cancer-Related Infections

#10.

用 日 日 血 リスク • • • • • • • • • • • • • • • • • 針 リスクに分類される項 がない 外来発症 院治療または単独で慎重な観察を要する急性の併存疾患がない Neu≦100/μLが<7 PS良好 (ECOG 0-1) 肝障害なし, 腎障害なし MASCC≧21, CISNE <3 MASCC<21, CISNE≧3 院中の発症 重 な併存疾患, 臨床的に不安定 同種造 幹細胞移植 Neu≦100/μLが≧7 肝酵素:正常の5倍以上, 腎障害:CCr<30ml/min コントロールのついていない進 性の癌 肺炎, またはその他複雑性の感染症 免疫・標的療法の使 grade 3-4の粘膜炎 行 低リスク 定義 目 リスク分類 大 高 方 入 入 高 入 十 入 リスク評価 分にフォローできるなら 外来診療可 or 院 院 NCCN Guidelines Version 1.2023 Prevention and Treatment of Cancer-Related Infections

#11.

• • 低リスク患者に対しては条件付きで外来治療が選択肢である。 - 宅治療に同意が得られ, 電話があり, 1時間以内に病院/救急外来受診が可能で, 適切 で 持的な家庭環境がある場合に限る。 - 外来治療開始から2-12時間後に再度評価を うべきである。 - 受診が難しければ, 12-24時間後に電話で状態確認を う。 CPFX+A/Cが1st optionで, 単剤治療ならMFLX>LVFX 行 行 NCCN Guidelines Version 1.2023 Prevention and Treatment of Cancer-Related Infections 支 自 低リスクに対する外来治療

#12.

• 毎 • 治療反応性, 毒性, アドヒアランスを最初の72時間は毎 ば, その後は毎 電話でフォローアップする • 下記の場合は病院へ戻す - モニターするべき 評価する。治療反応性が良けれ 液や無菌検体からの培養が陽性の場合 患者から新たな症状や症候が報告された場合 3-5 処 経っても熱がある場合 された抗菌薬の継続が難しい場合 (ex, 内服コンプライアンス) 抗菌薬静注のための外来受診 日 日 日 日 NCCN Guidelines Version 1.2023 Prevention and Treatment of Cancer-Related Infections 方 血 低リスクに対する外来フォローアップ

#13.

原因微 グラム陽性菌 グラム陰性菌 CoNS E. coli S. aureus Klebsiella spp. Enterococcus spp. Enterobacter spp. VGS P. aerusinosa S. pneumoniae Citrobacter spp. S. pyogenes Acinetobacter spp. S. maltophilia 物 • 緑膿菌が重要 • ESBLやMRSAの検出歴, 院内の検出率も参 考にする • CoNSが最多とされている1)が, グラム陰性 菌も増加傾向2) 生 1. Clin Infect Dis. 2011;52:e56-e93. 2. Int J Antimicrob Agents. 2017;49(3):272-281.

#14.

症における微 物 物ごとの30 死亡率1) - CoNS 2%, Enterococcus sp. 11% (E. faecium 12%, E. faecalis 0%), Streptococcus sp. 0% - E. coli 4% (3GC-R 6%), Klebsiella/Enterobacter/Serratia 9% (3GC-R 25%), P. aeruginosa 27%, Candida spp. 13% ESBL-Ec, ESBL-Kp菌 症の2週間死亡率23.8%2) 日 生 1. Transpl Infect Dis. 2019;21(6):e13186. 2. Int J Antimicrob Agents. 2019;53(4):423-428. 血 • 液悪性疾患患者のFN+菌 血 • 生 血 原因微

#15.

IDSA ECIL4 ESMO AGIHO/DGHO NCCN 2023 経験的治療 MASCC<21 抗緑膿菌βL薬単剤 (CFPM, P/ T, カルバペネムの選択条件に 抗緑膿菌βL薬単剤, 状態に応 及なし)。CAZは 腔連鎖球 じてEscalation & De菌に活性が低いこと, 薬剤耐性 escalationを推奨 の問題から推奨なし 抗緑膿菌βL薬単剤 (P/T, 抗緑膿菌βL薬単剤, 地域疫学的 IPM, MEPM, CFPM, CAZ) に耐性菌がどの程度いるかが 地域疫学的な要素を考慮す 重要で, 使い分けに関する 及 べきで, 薬剤毎の使い分けは なし 記載なし 抗緑膿菌βL薬単剤 (地域 疫学的な要素を加味し, カ ルバペネム, P/T, CFPM) CAZはカテゴリー2Bと推 奨は落ちるが記載あり 抗MRSA薬 ルーチンの使 は 推奨 経験的治療にルーチンで追加 抗緑膿菌BLやカルバペネム することは 推奨 動態不安定な場合, が使 できずAZTを いる 蜂窩織炎, CRBSIを疑った場合 カテーテル感染, 膚軟部組織 MRSAやVREの定着, CRBSI, 場合に追加 は使 感染, 肺炎, 動体が不安定 SSTI, 肺炎など その他, 重症粘膜炎, SSTI, な場合に検討 異物感染, MRSA定着がある 場合に, 使 を検討 ルーチンの使 は 推奨 重度のCRBSI, GPC菌 症, PRSP/MRSAの既知の 定着, 状態不安定, SSTI 開始2-3 後に必要性を再 検討する GNRに対する 動態不安定 耐性率の い状況 抗菌薬併 1. 敗 症やショック状態 2. 耐性菌の検出率が い 3. 耐性菌が定着している • • • • 好中球減少症の遷延 菌 症 緑膿菌が疑われるか分離さ 多剤耐性菌の検出率が い 施設では有 かもしれない れた場合 抗 物質耐性が疑われる場 合 耐性菌が疑わしい場合 方 言 高 血 用 口 非 非 高 皮 行 用 用 血 非 用 用 用 高 日 用 用 行 行 血 生 Ther Adv Infect Dis. 2022;9:20499361221138346.を参考に筆者作成 血 言 血 血 抗菌薬選択の考え

#16.

IDSA ECIL4 • 抗ウイルス薬 escalation&de-escalationア 臨床的 or 検査によって活動 プローチ; 3-4 の適切な抗菌 性ウイルス感染が確認でき 脳炎 薬治療に反応しない場合, ウイ れば, HSV or VZVをカバー ルスのさらなる検査を検討 献 • AGIHO/DGHO 3-7 の適切な治療後に抗 物質が効かない (Candidaをtarget) 真菌曝露の疑い ( 状菌を target) 抗真菌薬 Clin Infect Dis. 2011;52:e56e93. escalation&de-escalationア プローチ; 3-4 の適切な抗菌 薬治療に反応しない場合, 真菌 のさらなる検査を検討 ESMO 熱源不明で適切な治療を3-7 うも反応がない リス クの患者 (Candidaを target) 経験的抗菌薬開始ごも循環 嫌気性菌カバー 不安定の場合 好中球減少が≧8 間の リスク患者で, 96時間発 熱が続く場合 ( 状菌 target) ウイルス感染に典型的な 徴候や症状がない場合は 適応なし 記載なし 腹腔感染が疑われる場合 腸炎, 肛 周囲病変 Haematologica. 2013;98:1826-1835. Ann Hematol. Ann Oncol. 2016;27:v111-v118. 2017;96:1775-1792. • • • • • • • • • • • • • NCCN 2023 壊死性 内炎 鵞 瘡 胸部灼熱感 or 嚥下障害 CT/MRIで疑わしい副 腔・ 感染の疑い 状菌が疑われる肺炎 播種性丘疹または他の病変 経験的抗菌薬開始後も4 間発熱が続く場合 壊死性 内炎 疱病変 胸部灼熱感 or 嚥下障害 脳炎 壊死性 内炎 腹腔感染や肛 疑われる場合 周囲感染が https://www.nccn.org/ guidelines/category_3 方 日 高 鼻 高 糸 日 糸 日 日 門 門 口 口 口 鼻 日 行 Ther Adv Infect Dis. 2022;9:20499361221138346.を参考に筆者作成 口 日 生 糸 水 文 抗菌薬選択の考え

#17.

Escalationアプローチ De-escalationアプローチ Indication 1) 複雑性であること 2) 耐性菌の定着が知られていないこと 3) 耐性菌による感染の既往がないこと 4) FNの起因菌として耐性菌の分離率が低い施設 であること 1) 2) 3) 4) 開始薬剤の Option 1) CFPM or CAZ (AⅠ) 2) PIPC/TAZ (AⅠ) 3) 他の選択肢 • Ticarcillin-clavulanate • CPZ/SBT • PIPC+GM 1) カルバペネム単剤 (BⅡ) 2) 抗緑膿菌BL (重篤ならカルバペネム) + AG or FQ (BⅢ) 3) CL+BL±RFP (BⅢ) 4) グリコペプチド or 新規薬剤による早期の耐性 グラム陽性菌のカバー (リスクがあれば) 複雑性である 耐性菌の定着がある 耐性菌による感染の既往がある FNの起因菌として耐性菌の分離率が あること い施設で Haematologica. 2013;98:1826-1835. 高 非 ECIL-4のアプローチ

#18.

カルバペネムが優先される状況 • 敗 • 既知の耐性菌定着, または耐性菌感染の既往がある場合 - ESBL産 腸内細菌 - 狭域BLに対する耐性GNR • FN発症時にESBL産 菌による感染発 • 腹腔由来感染症が疑われる場合 症性ショックなどの重篤な状態 率が い施設 高 生 生 生 血 Haematologica. 2013;98:1826-1835. NCCN Guidelines Version 1.2023 Prevention and Treatment of Cancer-Related Infections

#19.

グラム陽性菌カバーについて • FNにおけるバンコマイシンなどによるルーチンの経験的グラム陽性球菌カバーは を改善せず, 腎機能悪化をまねく可能性がある1) • 系統的レビューでも, 全死亡率に影響は出ず (RR 0.90, 95% CI 0.64-1.25)2) • 好中球減少期間が<7 率は不変3) のLow-risk FNでは, CoNS菌 存率 症は初期治療で外していても死亡 生 血 日 1. J Infect Dis. 1991;163(5):951-958. 2. Cochrane Database Syst Rev. 2017;6(6):CD003914. 3. Support Care Cancer. 2020;28(7):3103-3111.

#20.

IDSA2011の 解 • BLおよびFQ耐性のVGSによる菌 症は, 重篤となり得る • 胃腸粘膜炎, CAZの使 因 • VGSの10-25%がペニシリン耐性のことがあり, 多くのVGSがFQに対する感受性が低下 している • このような状況で, 早期バンコマイシン治療は死亡率を低下させる可能性がある , FQ予防は, 好中球減少時に重篤なVGS菌 症を発症するリスク 血 見 血 用 子 Clin Infect Dis. 2011;52:e56-e93.

#21.

グラム陽性菌カバーを強化する状況 • 臨床的に明らかだったり, 重篤なCRBSI • 感受性が判明する前のGPC菌 症 • PRSPやMRSAの定着がある場合 • ショックなど状態が不安定な場合 • SSTI (MRSAがよく検出される地域の場合) • 画像で指摘できる肺炎 • FQ予防内服+CAZで初期治療が開始された, 重症粘膜炎を有する患者 血 NCCN Guidelines Version 1.2023 Prevention and Treatment of Cancer-Related Infections Clin Infect Dis. 2011;52:e56-e93.

#22.

FNの治療がうまくいかないとき • 原因不明かつ - 熱は続いているが, 状態は安定している - 熱が続き, 状態も不安定

#23.

• 基本的には抗菌薬は動かさず, • 熱源評価は • 併 • カルバペネムをPIPC/TAZ, CFPMなどへ変更を考慮 止 行 球回復を待つ うことが重要 検討 (VCMやAGなど) 血 々 薬があれば中 日 用 発熱あり+状態安定

#24.

再評価のタ イミング ECIL4 2-4 3-4 ESMO 2 現 抗菌薬継続 or 狭域BLに 変更 (CAZ/CFPMなど) 併 薬は中 (VCM, AG, 現 FQs) 真菌など含め感染巣の再評価 抗菌薬継続 AGIHO/DGHO 4 抗菌薬が適切でも解熱に2-7 (中央値5 NCCN 2021 3-5 基本的には抗菌薬継続, VCMなどの併 薬は中 検討, 状菌カバー検 討, 胸部CT追加 ※CRPがday1<day5な ら経過不良の可能性 Ann Hematol. Clin Infect Dis. 2011;52:e56-e93. Haematologica. 2013;98:1826-1835. Ann Oncol. 2016;27:v111-v118. 2017;96:1775-1792. 献 • • IDSA 抗菌薬変更はせず, 感染 巣・熱源の再評価 対応 熱のみなら抗菌薬を変 更すべきではないが, 4 以上熱が続き, 状菌予防薬が投与され ていない場合は, 経験 的抗真菌薬投与を検討 https://www.nccn.org/ guidelines/category_3 ) かかる CDI合併がないか評価する 日 日 糸 用 止 糸 日 日 日 用 行 行 日 日 J Clin Oncol. 2000;18(21):3699-3706. 日 止 文 発熱あり+状態安定 ¥

#25.

発熱あり+状態不安定 熱源評価が最も重要 • 不要なカテーテル/デバイスはないか • Nadirはどれくらい深いか, 好中球減少は後どれくらい続く • 気道症状, 消化管症状など+αの症状がないか 見 • 込みか

#26.

再評価のタ イミング 初期評価項 2-4 3-4 ESMO AGIHO/DGHO 2 4 をもう 度チェック 鼻 一 生 用 目 侵襲性真菌症検索のため, 副 NCCN 2023 3-5 嫌気性菌, 耐性GNR, 耐性GPCに対するカバ ーを検討 4 以上発熱している ケースでは真菌カバー を追加 Ann Oncol. 2016;27:v111- Ann Hematol. https://www.nccn.org/ v118. 2017;96:1775-1792. guidelines/category_3 液培養 (+疑わしい部位の培養) を再検する 糸 日 日 日 日 日 日 ECIL4 Clin Infect Dis. 2011;52:e56- Haematologica. e93. 2013;98:1826-1835. 献 • • • IDSA GNRカバー強化 (カルパペネ 嫌気性菌, 耐性GNR, 耐性 ム±AG, FQs, CL), 3GCで加 抗菌薬変更 GPCに対するカバーを検討 感染症医・臨床微 物家 療中ならGPCカバー追加, 真 VCMやAGなど併 4-7 以上発熱しているケー にアドバイスを求める 菌やウイルスなどのカバーも 状菌カバー検討 スでは 状菌カバーを追加 追加(状況に応じて) 対応 日 糸 文 血 発熱あり+状態不安定 腔〜胸部CT, βDG, GM抗原測定を検討

#27.

侵襲性カンジダ症に注意 治療が遅れると死亡率が上昇する Int J Antimicrob Agents. 2012;39(6):464-471.

#28.

経験的治療はエキノキャンディン エキノキャンディンで治療開始された成 患者の全死亡率は他の抗真菌薬で加療された 患者より有意に低い (RR 0.70, 95% CI 0.49–0.99, I2 0%) J Infect Chemother. 2020;26(6):596-603. 人 •

#29.

• 咳や痰, 胸痛などが無いか念 • それらがなくともCTの閾値はかなり低くしておく • CTで異常陰影 (結節, 粒状影, 浸潤影など) があれば, BALを検討 • 画像パターンをもとに, 原因微 • 病患者において結節性浸潤影を認めた場合, その80%が真菌由来であり, ほとんどが 肺アスペルギルス症である1) りに聴取する 物の鑑別を てる 立 生 入 1. Best Pract Res Clin Haematol. 2013;26(3):301-306. 血 白 FNと呼吸症状

#30.

免疫不全と肺病変パターン Intensive Care Med. 2020;46(2):298-314.

#31.

Best Pract Res Clin Haematol. 2013;26(3):301-306.

#32.

Ann Oncol. 2015;26(1):21-33.

#33.

肺病変の評価と治療 NCCN Guidelines Version 1.2023 Prevention and Treatment of Cancer-Related Infections

#34.

BALの検査項 Evidence level B 項 細胞診 B グラム染 B 標的 Evidence level 元疾患浸潤と各 種微 物 A 細菌培養 C 増菌培養 B レジオネラPCR Legionella sp. B CMV-PCR CMV 各種微 ギムザ染 物 細胞数, 分画 項 標的 各種微 物(抗酸菌含) 各種微 物 A Tb-PCR M. tuberculosis A P. jirovecii-PCR P. jirovecii B ウイルスPCR RSV, (パラ)インフルエン ザ, hMPV, アデノ A Calco uor White染 真菌 B VZV-PCR VZV A 直接免疫蛍光染 P. jirovecii B アスペルギルスPCR Aspergillus sp. Aspergillus sp. B 真菌PCR 各種真菌 A GM抗原 目 色 色 色 色 生 生 生 fl 生 目 目 Ann Oncol. 2015;26(1):21-33.

#35.

項 状菌症のリスク因 スコア 好中球≦500/μLが≧10 間 状菌症の既往 4 • 6点未満なら陰性適中率99% 4 • このスコアリングシステムが絶 対ではないが, 気にする項 と して に留めておく 元疾患コントロール不良 3 リンパ球減少/機能異常* 2 *de ned as a CD4+ count < 50 cells/µL; or any allogeneic HSCT patient receiving cyclosporine, tacrolimus, or anti-thymocyte globulin 子 目 日 糸 心 目 PLoS One. 2013;8(9):e75531. fi 糸 侵襲性

#36.

• 清アスペルギルス抗原 (cut o cf. 好中球 • - 減少状態では感度38%, 特異度87%2) cut o 0.5:感度88%, 特異度81% cut o 1.0:感度78%, 特異度93% 清β-Dグルカン:感度 57-76%, 特異度 95-97%4) Cochrane Database Syst Rev. 2015;2015(12):CD007394. J Clin Microbiol. 2017;55(7):2153-2161. Cochrane Database Syst Rev. 2019;5(5):CD012399. Clin Microbiol Infect. 2018;24 Suppl 1:e1-e38. 見 ff 1. 2. 3. 4. 非 ff 0.5):感度82%, 特異度81%1) BALアスペルギルス抗原3) • ff 血 血 肺アスペルギルス症の間接的検査所

#37.

侵襲性 halo sign1) 状菌症のCT所 reversed halo sign2) air crescent sign2) 見 糸 1. AJR Am J Roentgenol. 2005;185(3):608-615. 2. Br J Radiol. 2012;85(1017):1226-1235.

#38.

EORTC/MSG criteria > 10d > 3w Am J Respir Crit Care Med. 2012;186(1):56-64.

#39.

Alternative clinical algorithm Am J Respir Crit Care Med. 2012;186(1):56-64.

#40.

経験的治療か先制治療か Clin Infect Dis. 2023;76(4):674-682.

#41.

経験的治療か先制治療か • • • 84 - 時点のIFD発症率 経験的治療 (6.6%) vs 先制治 療 (7.7%), p=0.61 抗真菌薬を投与された患者の割合 - 経験的治療 (63%) vs 先制治療 (27%), p<0.001 バイオマーカーなどをモニタリン グすることで, 不要な抗真菌薬投与 を減らすことができる 日 Clin Infect Dis. 2023;76(4):674-682.

#42.

cumulative D-index • cuto • 侵襲性 5,800 → 感度 91%, 特異度 58%, 状菌感染症の有病率が5%, 10%, 15%だと, 陰性適中率はそれぞれ99%, 98%, 97% 糸 ff J Clin Oncol. 2009;27(23):3849-3854.

#43.

• c-D-indexを いた抗真菌薬開始群と, 従来型の経験的抗真菌薬投与群とで抗真菌薬の使 量や 存率を 較した 劣勢RCT • 従来群:抗菌薬不応の発熱が4 • c-D-index群: • 以上持続, or 4 以降に再度熱発した場合MCFG開始 - <5,500→Preemptive therapy; CT, 染症を疑う場合, MCFG開始 - ≧5,500→Empiric therapy; FN持続 or 再燃している場合MCFG開始 probable/proven IFDの発 率, 84 少なかった (32.5% vs 60.2%) 清マーカー (βDG, GM [weekly]) にて真菌感 存率は 劣勢。抗真菌薬使 は, c-D-index群が 用 目 日 非 生 血 日 日 生 非 比 用 J Clin Oncol. 2020;38(8):815-822. 生 用 cumulative D-index

#44.

• • • • • 3週間以上好中球<200/μL • • • • • 重症GVHD, およびその治療 (特にステロイド) 単球減少症 (< 100 mm3) 3週間以上の 量ステロイド投与 (PSL換算 > 1 mg/kg/d) 鉄過剰症 (キレート剤内服含) リスクHCT (eg, matched-unrelated donor SCT, haploidentical donor SCT, cord blood SCT, T cell-depleted SCT) 期 糖 (早朝空腹時 糖 > 200 mg/dL), ステロイド関連 糖, 糖尿病 Mucorの定着または重度の環境暴露 Aspergillusに有効な抗真菌薬の曝露 (特にVRCZ) 再燃した 病 子 血 高 血 用 高 血 白 血 Blood. 2011;118(5):1216-1224. 高 長 高 Mucormycosisのリスク因

#45.

Mucormycosis>Aspergillosisを 唆する所 見 示 Blood. 2011;118(5):1216-1224.

#46.

FNと消化管症状 • いわゆる 般的な 院患者の下痢 (緩下薬, 経管栄養, 薬剤/抗菌薬関連下痢, CDI) に加え て, 化学療法 (+移植) に関連した下痢を考える • FNと下痢の原因 - 移植関連:aGVHD, Cord colitis syndrome, 薬剤性 (MMF etc), TMA 化学療法関連:感染性 (CMV腸炎etc), 粘膜炎, 薬剤性, NEC 入 一 Transpl Infect Dis. 2023;e14184. DOI: 10.1111/tid.14184

#47.

好中球減少性腸炎 • Neutropenic enterocolitis (NEC), Typhlitis • 症状は腹痛, • 回盲部が好発部位で, 下部腸管の炎症性/出 • 好発時期は化学療法Day17 様/ 性下痢など 性/壊死性病変 Clin Infect Dis. 2013;56(5):711-717. 血 血 水 Leukemia. 2006;20(12):2087-2092.

#48.

好中球減少性腸炎 Uptodateより引 • 画像:CT or 超 波で腸壁肥厚 ≧ 4mm (横断 向) が, 腸管のいずれかの部位に ≧ 30mm (縦断 向) 連続す るのが特徴 • 原因微 • 治療:PIPC/TAZやカルバペネム, CFPM+MNZなどで, 上記微 物:P. aeruginosa, E. coliを始めとした腸内細菌, 嫌気性菌, 腸球菌 イオグラムなど地域特異的な要素も加味しつつ治療薬選択を 物をカバーしつつ, アンチバ う。 生 行 方 方 音 用 生 Clin Infect Dis. 2013;56(5):711-717.

#49.

FNの治療期間 好中球が回復しているか (≧500/μL) • 解熱しているか • 原因微 生 • 物, 感染巣が同定されているか

#50.

物がわかっている場合 • SSTI:5-14 • 細菌性副 • 菌 • 細菌性肺炎:5-14 • 真菌 - Candida: 培陰性から2週間 - 状菌:最低12週間 • ウイルス - VZV/HSV:7-10 症 Gram-negative/positive:7-14 S. aureus: 培陰性化から4週間; 感染 症科コンサルト推奨 酵 : 培陰性から2週間 - • 化膿性静脈炎, トンネル感染, ポート感染で はデバイスを抜去する 腔炎:7-14 間 日 生 日 日 日 日 血 血 鼻 血 血 NCCN Guidelines Version 1.2023 Prevention and Treatment of Cancer-Related Infections 母 糸 感染巣・微

#51.

IDSA 物が判明した場合の標的治療 ECIL4 ESMO AGIHO/DGHO 診断的処置により臨床的に 感染症が証明された場合, または原因病原体が分離さ れた場合, 経験的抗菌薬を 標的療法または先制療法に 感染巣と分離された 同定された微 物とそ 微 物の感受性に沿 適切な特異的治療 推奨 の感受性に基づくdeった適切な抗菌薬で [Ⅱ, A] escalation 治療 (A-Ⅰ) 変更するべき (AIIt). 献 Clin Infect Dis. 2011;52:e56- Haematologica. e93. 2013;98:1826-1835. Ann Oncol. 2016;27:v111v118. Ann Hematol. 2017;96:1775-1792. NCCN 2023 好中球の回復, 解熱の早 さ, 感染部位, 感染病原 体, 患者の基礎疾患など に基づいて, 個別にdeescalationを う https://www.nccn.org/guidelines/ category_3 • 各ガイドラインは状況に応じて感染巣や感受性に合わせたtarget therapyへの変更を推奨 • EBMT参加施設へのアンケート調査では, 原因微 物がcon rmationされ経過が良い場合, 76.7% が好中球回復前にde-escalationしていると回答1) fi 生 生 生 行 1. Bone Marrow Transplant. 2020;55(8):1588-1594. 生 文 感染巣・微

#52.

好中球回復 ≧500/μL 治療期間 IDSA ECIL4 ESMO AGIHO/DGHO NCCN 2023 必要 不要 必要/不要 不要 必要/不要 解熱48時間 72-96時間安定し, 48時間解熱 解熱48時間 解熱7 間 解熱後24時間 好中球<500/μLで 安定している場合; 5-7 間解熱していれば 治療中 or 予防的 <500/μLでも中 可能 好中球が回復すれば 抗菌薬へDe※急性 病など リ 2 後に中 可 escalation or 好中 スクは除外 球が回復するまで 現 治療継続 4-5 間解熱していれ オプション ば予防内服へ変更可 止 止 血 白 止 日 日 日 行 高 Clin Infect Dis. 2011;52:e56e93. 献 日 文 治療期間 (原因不明の場合) Haematologica. 2013;98:1826-1835. Ann Oncol. 2016;27:v111-v118. Ann Hematol. 2017;96:1775-1792. https://www.nccn.org/ guidelines/category_3

#53.

原因微 物・感染巣が明らかならばその期間。 緑膿菌が原因だった場合に, そのカバー を外せるかはcontroversialだが, 各ガイドラインは特異的治療への変更を推奨 • それらが不明ならば少なくとも解熱と全 • 好中球≧500/μLまで点滴加療を続ける, というプラクティスは近年 直されつつあり, 中 を推奨しているガイドラインが多い (IDSAのみ予防内服への中途変更がオプション) 状態の改善まで 見 非 • 身 生 止 FNの治療期間まとめ

#54.

• • 14つのRCTを含むメタ解析1)では, 全死亡率及び感染関連死亡はCSF製剤の使 による改 善しなかった (HR 0.74, 95%CI 0.47 to 1.16;0.75, 0.47-1.20) - , CSF製剤を受けた患者では10 以上の 院が少なく (RR 0.65, 95%CI 0.44 to 0.95), 好中球減少期間が短く (SMD -1.70, 95%CI -2.65 to -0.76), 発熱からの回 復が早く (SMD -0.49, 95% CI -0.90 to -0.09), 抗菌薬使 期間が短かった (SMD 1.50, 95% CI -2.83 to -0.18) - 関節痛やインフルエンザ様症状はCSF投与群で多かった (RR 1.59, 95%CI 1.04 to 2.42) FN+肺炎の場合, 好中球回復期にARDSを発症することがあり, G-CSF投与により悪化す る可能性がある2) 1. Cochrane Database Syst Rev. 2014;2014(10):CD003039. 用 用 入 日 2. Support Care Cancer. 2022;30(9):7067-7077. 方 一 骨 FNに対するG-CSF投与

#55.

IDSA ASCO • • • 推奨 献 投与しないことを推奨 子 用 日 Clin Infect Dis. 2011;52:e56-e93. 高 文 入 FNに対するG-CSF投与 • NCCN 2023 ルーチンでの使 は推奨なし 感染合併症が い患者や予後不良因 のあ • る患者には考慮 好中球減少 (10 以上, or <100cells/μL), • ≧65歳, 肺炎または臨床的に証明されたその 他の感染症, sepsis, IFD, FN既往, 発熱時に 院した場合 J Clin Oncol. 2018;36(30):3043-3054. FN発症時に予防的CSF投与を受けて いる患者には, そのまま継続を推奨 予防的CSF投与を受けておらず, 感 染関連合併症の危険威信がある場合 は投与を考慮 https://www.nccn.org/guidelines/category_3

#56.

リスク分類 低 中 定義 予防投薬 好中球減少 <7 固形癌に対する化学療法 細菌:なし 真菌:なし ウイルス:以前にHSV発症歴がなければ不要 好中球減少 7-10 リンパ腫, MM, 家移植, CLL 細菌性:好中球減少症の間はFQ予防投与を考慮 真菌:好中球減少時および粘膜炎に対して予防を考慮 プリンアナログ (フルダラビン, クロファラビン, PCP:予防を考慮 ネララビン, クラドリビン) ウイルス:好中球減少期間, リスクに応じてより CAR T-cell療法 CAR T-cell療法は別記 細菌性:好中球減少症の間はFQ予防投与を考慮 好中球減少 >10 真菌:好中球減少時に予防を考慮 同種移植 (臍帯 含む), 急性 病 (寛解導 , 地 PCP:予防を考慮 固/維持), アレムツズマブ治療, 中〜重度GVHD ウイルス:好中球減少期間, リスクに応じてより 期 期 長 長 入 血 白 日 日 自 日 NCCN Guidelines Version 1.2023 Prevention and Treatment of Cancer-Related Infections 血 高 感染リスク評価と予防

#57.

• HBVスクリーニング (必要時治 療) • PJP, HSV/VZV予防推奨 • 好中球減少期間の抗菌薬・抗真 菌薬予防投与検討 • 期好中球減少orCRSに対する 免疫抑制療法を う場合, 状 菌予防検討 •敗 症様のCRSをモニタリング する 糸 行 NCCN Guidelines Version 1.2023 Prevention and Treatment of Cancer-Related Infections 血 長 CAR T-cell療法

#58.

ASCO・IDSA • 推奨 ANC<100が1週間以上 続く場合に, 抗菌薬内 服を推奨 (中等度) 固形臓器腫瘍では わ ないことを推奨 • ESMO AGIHO • • 推奨なし • • 経験的に予防内服を うこ とは推奨されない 好中球減少が7 以上続く 場合に検討 (発熱・感染予 防 的) FQ>TMP-SMX NCCN 2023 • ANC<1,000が1週間以上つづ く中〜 リスク患者に対して LVFX予防内服を検討 FNの原因がGNRからGPCヘ E. coliやKlebsiella spp.など 予防効果に影響のある shiftしていることや, ESBL, のうち, FQ耐性の有病率が低 リスク・ベネフィットを考慮す コメント FQs耐性率のcuto は不明 VRE, MRSAなどの耐性菌が い施設に限定されるべき るべき 増加していることによる (<20%) 行 行 ff J Clin Oncol. 2018;36(30):3043-3054. 日 高 献 目 文 細菌感染予防について Ann Oncol. 2016;27:v111-v118. Ann Hematol. 2013;92(4):433-442. https://www.nccn.org/guidelines/category_3

#59.

FQ予防内服の効果 • 2006年のメタ解析 (1973-2005年:n=97) では NNT43, リンパ腫/固形癌ではNNT1321) • 2012年のメタ解析 (1973-2010年:n=47) では死亡も減少:RR 0.61(95%CI:0.480.77)2) • 2018年のメタ解析 (2006-2014年:n=14) では, 流感染症は減少したが (OR 0.57, 95%CI 0.43-0.74), 死亡は減らさず (1.01, 0.73-1.41)3) 病や移植患者での死亡に対する 血 血 白 1. Cancer. 2006;107(8):1743-1751. 2. Cochrane Database Syst Rev. 2012;1(1):CD004386. 3. J Infect. 2018;76(1):20-37.

#60.

FQ予防内服の効果 • FQを予防内服している担癌患者は, MDR-E. coli, MDR-P. aeruginosa, VREによる breakthrough bacteremiaのリスクが上がり, MRSAの定着リスクも上昇させた1) • HSCT患者にFQ予防内服を導 した後, 導 0.001) が増加した2) - 前と 較しFQ耐性GNR (16→35%, p= FQ耐性株のうちESBL (69%), 4GC-R (57%), カルバペネム耐性 (41%) 小 止 比 入 耐性率上昇に伴いHSCTの 院患者でFQ予防内服を中 した施設の は, 死亡率は上昇せず, 耐性E. coli (ESBL含) 分離率が低下した4) 非 • 入 HSCT患者におけるFQ予防投与は, MEPM 感受性P. aeruginosaによるbreakthrough bacteremiaのリスクを上げる3) 入 • 規模な観察研究で 1. 2. 3. 4. Cancer. 2010;116(4):967-973. Transpl Infect Dis. 2014;16(6):887-896. Clin Infect Dis. 2019;68(12):2045-2052. Clin Infect Dis. 2022;75(1):178-179.

#61.

予防的抗真菌薬 感染リスク 疾患 期間 • • FLCZ or echinocandin AmB products (category 2B) • • POSA (category 1) VRCZ, ISA, echinocandin, AmB products, or FLCZ ( ー不要の場合) (all category 2B) Auto-HCT with mucositis • FLCZ or echinocandin (both category 1) Auto-HCT without mucositis • no prophylaxis (category 2B) N/A Allo-HCT (neutropenic) • • FLCZ or echinocandin (both category 1) VRCZ, POSA, ISA, or AmB products (all category 2B) 好中球減少期間中 Signi cant aGVHD (grade 3/4) (免疫抑制薬使 ) • • POSA (category 1) VRCZ, echinocandin, AmB products, or ISA (all category 2B) 重度GVHD回復まで ALL MDS (neutropenic) AML (neutropenic) 中〜 抗真菌薬 状菌カバ 好中球回復まで 糸 用 fi 高 NCCN Guidelines Version 1.2023 Prevention and Treatment of Cancer-Related Infections

#62.

FNのまとめ • 放置すると • 好中球減少状態の患者が発熱した場合, 可及的速やかに し, 抗緑膿菌活性のあるβラクタムを投与 • その後, 診察など • 発熱+αの症状に要注意 遅れになるかも 培2set+尿培(+痰培養)を採取 門 いfocusを考える (カテーテル, 肺炎, UTI, 肛 血 行 FNは内科的緊急疾患 手 • 周囲膿瘍 etc)

#63.

Lancet Haematol. 2017;4(12):e573-e583. 献 Methods RCT 液悪性腫瘍またはHSCT レシピエントで, 原因微 Patients 物が不明の リスクFNを発 症した成 を対象 (auto 46%, allo 9%, chemo 44%) Intervention 臨床的に改善かつ解熱後72 /Exposure 時間で抗菌薬を終了 (78例) Control/ 臨床的改善かつ好中球 ≧ Comparison 500/μLまで継続 (79例) 入 生 入 日 主要評価項 ー期間は介 副次評価項 同等 日 月 月 高 入 目 目 入 人 血 入 入 小 人 比 方 方 人 Outcomes 人 文 血 日 高 生 関連する最近の研究 Open Forum Infect Dis. 2017;4(4):ofx226 後 視的研究 Biol Blood Marrow Transplant. 2018;24(8):1721-1726. 後 視的研究 着前のHSCT102例 成 のallo移植後FNとなり最低5 AML 47% 間広域抗菌薬投与された患者 Matched related 19%, MUD/ (120 ), 70%がCPFX予防内服 MMR 12%, Haplo 69% Antimicrob Resist Infect Control. 2022;11(1):52. 前後 較研究 Cochrane Database Syst Rev. 2019;1(1):CD012184. 系統的レビュー (RCT 8) リスク 液疾患312名 MM27.5%, AML20.3% 地固/維持 19.2%, 寛解導 12.1%, Auto 22.1% ルーチンの抗菌薬予防なし FN 662名 (原因不明のみ) 成 + 児 48時間以上の解熱で予防抗菌薬へ 変更 ECIL4に基づき管理(148例) 2019年1-10 解熱+症状軽快+バイタル安 定で終了 2つの研究でFQ予防へ変更 好中球回復まで抗菌薬継続 従来管理(164例) 2018年1-10 上記+好中球≧500/μL ECIL4に則った96時間以内のDe:抗菌薬フリ De-escala

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