単純X線写真とスカウト像をCTの撮影に役立てて正確に診断しよう. フルニエ壊疽の画像診断まとめ

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和田 武

千葉大学医学部附属病院放射線科

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壊死性筋膜炎の亜型であるフルニエ壊疽の画像診断について解説しています.

1.フルニエ壊疽の概要
2.フルニエ壊疽の画像診断(単純X線写真/スカウト像/CT)

について学ぶことが出来ます.フルニエ壊疽は,迅速な診断と正確な進展範囲の把握が求められる救急疾患です.今回のスライドで勉強すれば,単純X線写真やスカウト像,CTの役割ごとに使い分け,自信を持って診断できるようになると思います.ぜひ勉強してみてください.

■画像診断クラブとは?(グループの概要と登録ページ)
https://bit.ly/3lBc1tB

■画像診断クイズ Case 9 へのリンク(アプリで画像を確認)
https://qa.antaa.jp/threadId/1176

■10分で学ぶ! 画像診断クイズ Case Review #9 (動画での解説 2021/5/11 20:00 ~ open)
https://qa.antaa.jp/stream/contents/201

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単純X線写真とスカウト像をCTの撮影に役立てて正確に診断しよう. フルニエ壊疽の画像診断まとめ

1. 千葉大学医学部附属病院放射線科 和田武
2. Case: 90代女性 発熱・意識障害
3. Case: 90代女性 施設入所中の90代女性. 発熱と意識障害があり救急搬送された.
4. CTのスカウト像 4
5. 単純CT 縦隔条件 肺野条件 5
6. キー画像 6
7. Question 診断は? ①: 腹腔内膿瘍 ②: 消化管穿孔 ③: フルニエ壊疽 ④: 蜂窩織炎 7
8. 画像診断クラブでも読影することができます. ( https://qa.antaa.jp/threadId/1176 ) 8
9. 正解は?
10. キー画像 10
11. キー画像 11
12. キー画像 12
13. キー画像 会陰部周囲にガス像 会陰部皮下や筋間などに 広範な脂肪織混濁+ガス像 13
14. 診断 フルニエ壊疽(壊死性筋膜炎) 14
15. TODAY’S MESSAGE 会陰を主体とするガス像を認めた場合には, フルニエ壊疽を考慮しよう.
16. フルニエ壊疽とは? フルニエ壊疽の画像診断
17. フルニエ壊疽とは? フルニエ壊疽の画像診断
18. フルニエ壊疽(Fournier 1,2) gangrene) Ø 会陰部に生じる壊死性筋膜炎の 亜型のこと. Ø 特発性のほか,肛門周囲膿瘍, 痔瘻,消化管穿孔などの疾患に 伴う感染を契機として発症する. Ø 会陰部から鼠径,腹壁,大腿, 後腹膜腔などに急速に広がる. Ø 死亡率が高く(15-50%)2),早期 の介入が必要な疾患. 18
19. 2) フルニエ壊疽の危険因子 Ø男性 > 女性 Ø糖尿病(40-60%) Øアルコール多飲 その他には,尿道カテーテル留置や外傷,悪性腫瘍, 外科手術・放射線治療の既往,HIV感染など.
20. フルニエ壊疽(Fournier gangrene)の症状・治療 Ø 会陰部の疼痛や発赤,腫脹, 腐敗臭を伴う浸出液などの症状 を呈する. Ø 治療は外科的なデブリードメント や抗菌薬投与など. Ø 早期診断のほか,画像による 正確な進展範囲の把握が重要. 次のスライドはショッキングな写真ですので,閲覧にご注意ください. 20
21. フルニエ壊疽(Fournier gangrene)の症状・治療 Ø 会陰部の疼痛や発赤,腫脹, 腐敗臭を伴う浸出液などの症状 を呈する. Ø 治療は外科的なデブリードメント や抗菌薬投与など. Ø 早期診断のほか,画像による 正確な進展範囲の把握が重要. 図は文献3より引用 21
22. フルニエ壊疽とは? フルニエ壊疽の画像診断
23. フルニエ壊疽の画像診断 Ø 単純X線写真 Ø CT(スカウト含む) Ø US などが用いられる. CTの診断能が高く,正確な進展 範囲を把握するためにも有用. 単純X線写真やスカウト像は CTの撮影範囲決定に役立つ.
24. フルニエ壊疽の画像診断(単純X線写真・スカウト) Ø 会陰部や陰嚢の軟部組織腫大. Ø 皮下気腫による不整な透亮像. Ø 広範囲を一枚で評価することが でき,およその範囲推定に有用. Ø 深部ガスの検出は難しい. 単純X線写真でガスがなくても フルニエ壊疽は除外できない. 文献2より引用 24
25. 1-3) フルニエ壊疽の画像診断(CT) Ø 感染は,会陰部から陰嚢,陰茎, 鼠径,腹壁(前方),臀部,大腿部 (後方)などの広範囲に進展する. 文献2より引用 Ø CT: 非対称性筋膜肥厚 脂肪織混濁像,液体貯留 皮下・筋間にガス像(90%) を認めるほか,肛門周囲膿瘍 など,原因疾患の検索にも有用. 25
26. フルニエ壊疽の画像診断(CT) 陰嚢腫大と脂肪織混濁 会陰部〜右大腿背側の 左後腎傍腔までガスが 脂肪織混濁・ガス像 進展 広範囲の撮影を 陰嚢背部のガス像 文献3より引用 文献2より引用 文献2より引用 26
27. 今回の症例で診断の流れを復習!! スカウト像 会陰部周囲にガス像あり 広めに撮影しておこう!! 27
28. 今回の症例で診断の流れを復習!! 会陰部,腹壁,仙骨部,臀部,大腿,後腹膜腔などに脂肪織混濁+ガス像 仙骨部の褥瘡を侵入門戸としたフルニエ壊疽と考えられた. 28
29. TODAY’S MESSAGE 会陰部を主体とするガス像を認めた場合には, フルニエ壊疽を考慮しよう.
30. Ø フルニエ壊疽を臨床的に疑った場合,単純X線写真やスカウト像でガス像 をチェックし,CTはスカウトのガス像よりも十分に広い範囲 を撮影するようにしよう.
31. 参考文献 1. 福田健志ら. 【読影に必要な異常ガス像の画像診断】骨・軟部・脊椎. 臨床画像. 2014;30(10):1128-1140. 2. Levenson RB, et al.Fournier Gangrene: Role of Imaging. RadioGraphics. 2008;28(2):519-528. 3. Avery LL, et al. Imaging of Penile and Scrotal Emergencies. RadioGraphics. 2013;33(3):721-740.
32. 10分で学ぶ! 画像診断クイズ Case Review #9 動画での解説はこちら から!! https://qa.antaa.jp/stream/contents/201