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肺非結核性抗酸菌症 診断と治療のポイント(非専門家向け)

投稿者プロフィール
番場祐基
Award 2023 受賞者

新潟大学医歯学総合病院 高次救命災害治療センター

73,974

238

投稿した先生からのメッセージ

・NTMの概略、肺NTM症の基本的なところをまとめました。

・診断を行う上でのポイントをまとめました。

・治療については「成人肺非結核性抗酸菌症化学療法に関する見解 -2023年改訂- 」が公表されており、基本的にこれに従っていただければ良いです。抗菌薬治療以外の支持療法にはエビデンスがないのですが、個人的なプラクティスも含めてまとめてみました。

概要

肺非結核性抗酸菌症は、それほど一般の方に馴染みのある疾患ではありませんが、2016年の疫学調査結果の公表を皮切りに、少しずつ病気の認知が広がっている気がします。ただ、疾患の特性を考えると、一般の方が認知することよりも非専門家が疾患の重要性を認識することのほうが重要ではないかと考えています(早期診断そのものより、治療が必要な人を適切に評価することが重要)。

本スライドは普段呼吸器診療に関わることが少ない非専門家(あるいは呼吸器内科専攻医)向けに作成したものです。また本疾患の診療は基本外来が主戦場になりますので、初期研修医にとっては馴染みが少ないかもしれません。特に内科系を専攻する予定の先生には是非一読いただきたいです。

実際治療となりますと専門家に一任いただいたほうが良いですが、周囲に専門家が少ない地域がほとんどだと思います。悩んだ際には多少遠くてもメールなどで是非専門家へご相談ください。本スライドが先生方の診療の一助になれば幸いです。

本スライドの対象者

医学生/研修医/専攻医

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テキスト全文

  • #1.

    肺非結核性抗酸菌症 診断と治療のポイント(非専門家向け)

  • #2.

    2 ABOUT ME Goal 番場 祐基 新潟大学医歯学総合病院 高次救命災害治療センター同 呼吸器・感染症内科 内科医 専門は呼吸器領域と感染症ですが、とりあえずなんでも診る 島暮らしをきっかけにブログ活動をスタート ブログ「内科医のジレンマ」同Facebookページ X:@LostphysicianYB note: @md_dilemma 集中治療領域で内科医だからこそできること!を模索中 色々やってますが、肺非結核性抗酸菌症は診療および研究テーマとして大きな軸の一つです

  • #3.

    3 NTM診療に関わるかもしれない非専門の先生(特にプライマリケアに関わる方) 呼吸器内科や感染症科の専攻医 TARGET & GOAL 診療上のポイントを押さえて 適切なタイミングで専門家に相談できるようになる (できれば治療にも参画してもらう)

  • #4.

    4 1 2 3 肺非結核性抗酸菌 (NTM)症とは? 診断基準と診断上の諸問題 治療(抗菌薬治療、支持療法)の問題点 INDEX

  • #5.

    5 1 2 3 肺非結核性抗酸菌 (NTM)症とは? 診断基準と診断上の諸問題 治療(抗菌薬治療、支持療法)の問題点 INDEX

  • #6.

    6 Non-Tuberculous Mycobacteria 肺非結核性抗酸菌 (NTM)症とは? 抗酸菌群 結核菌(M. tuberculosis) らい菌(M. leprae) 非結核性結核菌(NTM):200種以上 ヒトに病原性をもつもの M. avium/ intracellulare (M. avium complex = MAC) M. kansasii M. abscessus M. gordonae M. xenophi M. chelonae M. fortuitum M. scroflaceum M. szulgai M. marinum   ・   ・   ・ 7-8割以上 多くは土壌、水周りに生息 増加!

  • #7.

    7 NTMの分類 肺非結核性抗酸菌 (NTM)症とは? M. abscessus complex M. chelonae M. fortuitum 迅速発育抗酸菌rapidly-growing mycobacteria(RGM) M. avium complex M. kansasii M. gordonae M. marinum 遅発育性抗酸菌 slow-growing mycobacteria(SGM) 7日以内で培養できる 培養に7日以上必要 など など

  • #8.

    8 NTM症 肺非結核性抗酸菌 (NTM)症とは? 局所感染 肺NTM症 皮膚感染症 播種性NTM症 播種性感染 免疫は(おそらく)正常 結節,気管支拡張, 空洞 自験例 皮膚膿瘍 皮膚潰瘍 など Emerg Infect Dis. 2009;15(9):1351-8 骨/軟部組織を中心に播種 免疫不全(AIDS, 抗IFN-γ自己抗体, GATA2欠損, etc) Lancet Infect Dis 2015; 15: 968–80

  • #9.

    9 肺NTM症 肺非結核性抗酸菌 (NTM)症とは? 粉塵・エアロゾル

  • #10.

    10 肺NTM症は増加の一途 本邦の疫学データ 肺非結核性抗酸菌 (NTM)症とは? Emerg Infect Dis. 2016 Jun;22(6):1116-7.

  • #11.

    11 肺NTM症の臨床症状 肺非結核性抗酸菌 (NTM)症とは? ・咳 ・痰 ・血痰、喀血 ・呼吸困難 ・倦怠感 ・食思不振 ・体重減少 呼吸器症状 全身症状 無症状 疾患進行 患者によって進行スピードが異なる (月単位で悪化するケースから年単位で安定なケースまで)

  • #12.

    12 病型 肺非結核性抗酸菌 (NTM)症とは? 結節・気管支拡張型 線維空洞型

  • #13.

    13 病型 結節・気管支拡張型(NB) 線維空洞型(FC) 中高年・痩せ型の 女性に多い 高齢男性 多くは背景疾患なし (一部は関節リウマチなど) 慢性呼吸器疾患(COPD、結核など) 多くは慢性的な経過 月〜年単位で進展 潜行性 呼吸不全の進行 疫学的特徴 基礎疾患 経過 肺非結核性抗酸菌 (NTM)症とは? 結節性浸潤影+気管支拡張空洞を有するものは進行性) 空洞病変 画像所見 空洞があるものは予後が悪い

  • #14.

    14 肺非結核性抗酸菌 (NTM)症とは? 線毛のvariants 気道クリアランス 嚢胞性線維症variants 免疫variants 結合組織variants AJRCCM. 192(5):618-28, 2015 宿主因子:肺NTM症は多因子(遺伝子)疾患である 中高年、やせ型、女性に多い “Lady Windermere syndrome” 共通の“宿主因子”が存在 肺MAC症患者のGWAS解析 →CHP2遺伝子変異との関連 ERJ. 58:1902269, 2021

  • #15.

    15 菌側因子 肺非結核性抗酸菌 (NTM)症とは? Thorax. 64(10):901-7, 2009 増悪しやすい株の存在 薬剤感受性 菌種

  • #16.

    16 肺MAC症における M. intracellulare /M. avium比 サンプルサンプルサンプル M. intracellulareは西日本で多い M. kansasiiの有病率は近畿地方で最も高く、 M. abscessusの有病率は九州・沖縄地方で最も高かった 環境の影響が 大きい Ann Am Thorac Soc .14(1):49-56, 2017

  • #17.

    17 小括 その1 肺非結核性抗酸菌 (NTM)症とは? 肺NTM症は増加の一途 多くは年単位で進行する結節・気管支拡張型だが、空洞を有する症例など一部は月単位で進行する 発症および疾患進行には宿主因子と菌側因子の両方が影響している

  • #18.

    18 1 2 3 肺非結核性抗酸菌 (NTM)症とは? 診断基準と診断上の諸問題 治療(抗菌薬治療、支持療法)の問題点 INDEX

  • #19.

    19 診断基準 診断基準と診断上の諸問題 肺非結核性抗酸菌症に関する指針−2008年. 結核, 2008 A.臨床的基準 1)胸部画像所見 2)他疾患の除外 B. 細菌学的基準 1)2回以上の異なる喀痰検体で陽性 2)1回以上の気管支洗浄液で陽性 3)生検検体の所見+培養陽性 ただし稀な菌や環境から高頻度分離される菌の場合は 2回以上の培養陽性+菌種同定+専門家に相談

  • #20.

    20 培養検査 診断基準と診断上の諸問題 Urabe N, et al. BMC Pulm Med, 2023 より作図 繰り返すと診断に寄与 ただし6回まで 痰が出ない ・誘発喀痰検査(3%高張食塩水) ・気管支鏡検査 ・胃液検査 やや侵襲的 N 培養検査提出数 参考になるので、上記検査が難しい患者さんに行うが、確定診断にはつかえない Sci Rep . 13(1):7858, 2023

  • #21.

    21 問題点 診断基準と診断上の諸問題 核酸増幅検査(NAAT) MACに対するPCR検査は日常的に行われている(特に結核との鑑別) 原則として塗抹陽性例に使用すること(塗抹陰性、PCR陽性の場合、判断に困る。 培養生えれば良いが) IGRA(インターフェロンγ遊離試験) NTM感染でも偽陽性になることがある (結核との共通抗原を有するM. marinumやM. kansasiiなどは特に注意) 現在使われているQuantiFERON-TB Plus でも注意はすべき Int J Tuberc Lung Dis.13(11):1422-6 ,2009. PLoS One. 9(4): e93986,2014. J Clin Microbiol. 56(12): e00629-18, 2018.

  • #22.

    22 血清検査 抗GPL-core IgA抗体(MAC抗体) 診断基準と診断上の諸問題 菌体細胞壁の構成成分であるGlycopeptidolipid(GPL)の部分において、MACの共通抗原であるGPL-core※を抗原とする血清IgAをELISAで測定 cutoff 0.7U/mL キャピリア®️MAC抗体ELISAを用いた14文献のMeta-analysis(cut off 0.7U/mL)MAC症 964例 vs. 非MAC症 1918例 疾患特異性が高い (ただしMACのみ、補助診断) ※M.abscessusやM.chelonae、M.fortuitumといった 迅速発育菌もGPL-coreを有する Sci Rep. 6:29325, 2016. AJRCCM. 177(7):793-7,2008.

  • #23.

    23 よくあるケース 〜検診異常・中葉舌区症候群〜 診断基準と診断上の諸問題 呼吸器症状なし 体重減少など全身症状もない 痰は出ない 胸部CTでみぎ中葉とひだり舌区に小粒状影と気管支拡張所見 空洞陰影なし 検診異常(胸部X線) 誘発喀痰検査を検討 早朝喀痰を出すため、痰の容器を持って帰ってもらう 鑑別含めた血清検査として、クリプトコックス抗原、抗GPL-core IgA抗体を提出(±IGRA) 2-3ヶ月程度でフォロー症状増悪、画像悪化時には培養検査を繰り返す 気管支鏡検査も考慮 対応例(私見)

  • #24.

    24 小括 その2 診断と診断上の諸問題 診断のために複数回の検体採取が必要 痰が出ない場合には侵襲的検査も考慮するが、抗MAC抗体測定も有効である(MACに限る)

  • #25.

    25 1 2 3 肺非結核性抗酸菌 (NTM)症とは? 診断基準と診断上の諸問題 治療(抗菌薬治療、支持療法)の問題点 INDEX

  • #26.

    26 いつ、だれに治療を開始すべきか? 治療(抗菌薬治療、支持療法)の問題点 Daley CL, et al. Clin Infect Dis. 71(4):e1-e36, 2020 治療を開始すべき 1)喀痰塗抹陽性 2)空洞病変を有する それ以外は「総合的に判断」 ・症状の程度 ・予後不良因子(後述) ・検出菌の種類 ・治療薬への不耐/毒性 ・免疫不全の有無 ・その患者における治療優先度 etc

  • #27.

    27 肺MAC症の 臨床的予後不良因子 治療(抗菌薬治療、支持療法)の問題点 ① 年齢、性別、併存疾患 ② 低栄養、るいそう ③ 画像所見 ④ 炎症 男性 高齢 広がり 空洞 血清アルブミン Body Mass Index CRP ESR ESR: erythrocyte sedimentation rate Yamazaki Y, et al. AJRCCM.160: 1851-1855, 1999. Hayashi M, et al. AJRCCM. 185(5): 575-583, 2012. Gochi M, et al. BMJ Open. 5:e008058, 2015.

  • #28.

    28 参考:BACESスコアリスク因子が増えると予後不良:早めに治療を提案 B 治療(抗菌薬治療、支持療法)の問題点 A C E S AJRCCM.203(2):230-6, 2021 J Infect Chemother. 29(10):1005-7, 2023 BMI<18.5kg/m2 Age≧65yo Cavity(空洞性病変) ESR>15(男性)   >20(女性) Sex(男性) ・・・CRPで代用してもよいかも(>0.3mg/dL)

  • #29.

    29 いつ、治療始める? (非空洞、塗抹陰性) 治療(抗菌薬治療、支持療法)の問題点 日常生活に差し支える 呼吸器症状 全身症状(体重減少) 胸部レントゲンで わかるような 悪化所見 免疫抑制薬の使用 客観的指標はない

  • #30.

    くすりのはなし

  • #31.

    31 MACの治療に使用される主な薬剤と有害事象・注意点 有害事象) 胃腸症状、味覚異常、CYP3A4阻害、QT延長 注意) 単剤使用による薬剤耐性 CAM クラリスロマイシン 治療(抗菌薬治療、支持療法)の問題点 有害事象) アレルギー、血球減少、視神経障害 注意) マクロライド耐性化を減らすため、MICに関わらず併用する EBエタンブトール 有害事象) 肝障害、血球減少、胃腸症状、CYP3A4誘導 注意) 尿がオレンジ色になる RFP リファンピシン 有害事象) 聴力障害、腎障害、過敏症状 注意) TDMを実施する AMKアミカシン 有害事象) 胃腸症状、味覚異常、QT延長 注意) 単剤使用による薬剤耐性 AZM アジスロマイシン

  • #32.

    32 エタンブトール視神経障害 治療(抗菌薬治療、支持療法)の問題点 EBはマクロライド耐性を予防するために併用されることが多い(MICに関わらず) 霧視、視野障害、視力低下 機序不明 投与前の眼科診察、開始後も定期的な眼科診察が必要 投与開始版半年〜1年(中央値)程度は注意 低用量(12.5-15mg/kg以下)で発症率が少ない 週3回投与の方が出現頻度が少ない 日本結核・非結核性抗酸菌症学会 非結核性抗酸菌症対策委員会 エタンブトール(EB)による視神経障害に関する見解 Int J Tuberc Lung Dis. 22(12):1505-1510, 2018 Int J Tuberc Lung Dis. 20(2):261-4, 2016 Infection. 50(4):879-887, 2022

  • #33.

    33 標準治療 治療(抗菌薬治療、支持療法)の問題点 成人肺非結核性抗酸菌症化学療法に関する見解−2023年改訂. 結核, 2023 空洞なし 非重症 空洞あり 高度のNB型 MAC 空洞あり 高度のNB型 A法:連日投与 CAM 800mg or AZM 250mg EB 10-15mg/kg(最大750mg) RFP 10mg/kg(最大600mg) B法:週3日投与 CAM 1000mg or AZM 500mg EB 20-25mg/kg(最大1000mg) RFP 600mg A法+治療初期(3-6ヶ月)に以下を併用する ・SM 〜15mg/kg(最大1000mg) 週2-3回筋注 ・AMK 15mg/kg連日 or 15-25mg/kg 週3回点滴 TDMで調節 (50歳以上では8-10mg/kg (最大500mg) 週2-3回 TDMで調節 A法にいずれかを併用する ・ALIS 590mg/日 吸入 ・SM筋注 ・AMK点滴 外科治療も考慮

  • #34.

    34 リポソーム化アミカシン吸入療法(ALIS) 治療(抗菌薬治療、支持療法)の問題点 2021年5月 薬価収載(2023年2月時点で42408.40円 高額療養費制度の利用!) アミカシン注射薬の問題点(肺へ分布しにくい、腎毒性、耳毒性)を吸入液剤とすることで克服した 主要評価項目である投与6ヵ月目までの喀痰培養陰性化率は、ALIS+標準治療群で29.0%(65/224)、標準治療群で8.9%(10/112)と介入群で優位に改善していた 主な副作用は嗄声(40.6%)、気管支痙攣(21.5%)、過敏性肺臓炎(2.7%)、耳鳴り(8.1%)など 専用のネブライザであるラミラ®️ネブライザシステムを使用(毎日分解洗浄・消毒が必要+週に1度超音波洗浄器での洗浄) いくつか障壁はあるものの、「もう手がなかった」患者さんの選択肢が一つ増えた AJRCCM. 198(12):1559-1569, 2018 インスメッド合同会社 https://arikayce.jp/about/indication/

  • #35.

    35 MABSの治療に使用される主な薬剤と有害事象・注意点 有害事象) 胃腸症状、味覚異常、CYP3A4阻害、QT延長 注意) 単剤使用による薬剤耐性 CAM クラリスロマイシン 治療(抗菌薬治療、支持療法)の問題点 有害事象) βラクタム系に共通なもの(アレルギー、下痢、肝障害) 注意) 投与日数に上限あり   有害事象) 皮膚の色調変化(魚鱗癬)、QT延長 注意) 原則として初期から投与する(定常状態に達するまで144日*)  有害事象) 聴力障害、過敏症状 注意) TDMを実施する AMKアミカシン 有害事象) 胃腸症状、味覚異常、QT延長 注意) 単剤使用による薬剤耐性 AZM アジスロマイシン IPM/CSイミペネム/シラスタチン CFZ クロファミジン *Antimicrob Agents Chemother. 66(8):e0044122, 2022

  • #36.

    36 標準治療 治療(抗菌薬治療、支持療法)の問題点 成人肺非結核性抗酸菌症化学療法に関する見解−2023年改訂. 結核, 2023 マクロライド 感受性 マクロライド 耐性 MABS IPM/CS(最大90日) AMK 15mg/kg CAM or AZM CFZ 100mg/日 M. kansasii CAM 800mg EB 10-15mg/kg(最大750mg) RFP 10mg/kg(最大600mg) 3剤以上、連日点滴 4w 4剤以上、連日点滴 4w〜 2剤以上 2剤以上 AMK(週3回~最大6ヶ月) CAM or AZM CFZ IPM/CS(最大90日) AMK 15mg/kg (CAM or AZM) CFZ 100mg/日 AMK(週3回~最大6ヶ月) CAM or AZM CFZ 保険未承認 TGC LZD STFX 保険未承認 TGC LZD STFX 保険未承認 LZD STFX 保険未承認 LZD STFX

  • #37.

    37 薬剤感受性検査 ブロスミックRGM ®️CAMの誘導耐性を確認(14日) ブロスミックSGM ®️ (従来のブロスミックNTM ®️から徐々に置換) MACでは主にCAMとAMKの感受性を確認 迅速発育菌 (RGM) ex. MABS 遅発育菌 ex. MAC 治療(抗菌薬治療、支持療法)の問題点 菌名が判明しても、最適な治療薬は決まらない MICを測定して、薬剤の効果を推定する必要がある 問題点 1)感受性結果の解釈(EB耐性だからEB使用しない) 2)間違ったプレートが選択されている(結核用のプレートの誤用)

  • #38.

    38 いつまで治療するべき? 菌陰性化から最低1年間 ・治療後再燃/再感染の問題 ・18ヶ月程度は治療を行うべきかもしれない ・個々の症例で判断 IDSA/ATS ガイドライン 実際 治療(抗菌薬治療、支持療法)の問題点 Daley CL, et al. Clin Infect Dis. 71(4):e1-e36, 2020 Furuuchi K, et al. Chest.157:1442-1445, 2020 Kim J-Y, et al. Clin Infect Dis. 77(1):120-126, 2023

  • #39.

    39 支持療法 治療(抗菌薬治療、支持療法)の問題点 対症療法 副作用 マネジメント 運動・栄養療法

  • #40.

    40 支持療法 治療(抗菌薬治療、支持療法)の問題点 対症療法 痰去痰薬抗菌薬治療の適応は乏しいが、気管支拡張症に準じた少量マクロライド療法が行われることがある (※ただし、安易なCAMの使用は将来的に治療が必要となった場合に薬剤耐性で治療困難となる可能性があるためエリスロマイシンを推奨) 血痰トラネキサム酸 大量喀血時には気管支動脈塞栓術(BAE) 咳デキストロメトルファンリン酸コデイン

  • #41.

    41 少しだけ脱線〜漢方薬〜 治療(抗菌薬治療、支持療法)の問題点 肺NTM症 肺気虚 疲れやすい、ボソボソ喋る、水っぽい痰 補中益気湯 人参養栄湯 脾気虚 胃もたれ、下痢、手足がだるい、白苔べったり 六君子湯 真武湯 既存治療でうまくいかない、次の一手として 肺陰虚 空咳、口が乾く、血痰 麦門冬湯 滋陰降火湯

  • #42.

    42 支持療法 治療(抗菌薬治療、支持療法)の問題点 副作用 マネジメント 薬物アレルギーEBやRFPで多い代替薬を用いるか、減感作療法を試す EB視神経障害前述の通り機序不明だが、EBによる亜鉛キレートが関連している可能性がある低亜鉛血症を合併している場合には亜鉛補充を行う 味覚障害背景に低栄養、ビタミンや微量元素欠乏がある場合にはビタミンや亜鉛の補充を試みることも 

  • #43.

    43 支持療法 治療(抗菌薬治療、支持療法)の問題点 運動 栄養療法 慢性呼吸器疾患患者は疾患進行に伴う身体活動の低下、体力の低下、息切れの増加という悪循環を示し、その結果、さらに活動性が低下していくまたこうした結果、社会活動への参加が減り、社会的孤立やうつ病をきたす可能性もある 肺NTM症においても、しばしばはるいそう、サルコペニアを合併する これらに対する適切なエビデンスのある介入方法はないが、基本的には他の慢性呼吸器疾患と同様の対応が求められる J Thorac Dis. 14(9): 3575–3597, 2022 呼吸リハビリテーション(有酸素運動、レジスタンストレーニング、etc) 低栄養状態への介入、栄養指導

  • #44.

    44 予期しない病勢進行で考えること まずは胸部CT、培養検査(一般・抗酸菌) 治療(抗菌薬治療、支持療法)の問題点 症状増悪 画像所見の悪化 細菌・ウイルス感染の合併 NTM症の悪化 アスペルギルス症 の合併 一般菌培養 抗酸菌培養 再検 培養 アスペルギルス抗体 実は腫瘍ということも... 薬剤耐性やアスペルギルス合併例は専門家に相談することが望ましい

  • #45.

    45 実にやっかいなアスペルギルス 治療(抗菌薬治療、支持療法)の問題点 アレルギー性肺アスペルギルス症(ABPA)や慢性肺アスペルギルス症(CPA)を合併 アスペルギルス抗体陽性肺NTM症患者の死亡率は高い 空洞を有する症例以上に予後不良(右図) 最大の問題はマクロライド(CAM, AZM)とアゾール系抗真菌薬(VRCZ, ITCZ, PSCZ, ISCZ)が併用禁忌であること(CYP3A4阻害)通常はアスペルギルスを先行して治療する Respir Med. 166:105955, 2020 Intern Med.0836-22, 2023 doi: 10.2169/internalmedicine ・・・・

  • #46.

    46 小括 その3 治療(抗菌薬治療、支持療法)の問題点 治療は多剤併用療法が基本 塗抹陽性、空洞を有するケース以外の明確な治療開始基準はない 薬剤耐性が問題 適切な感受性検査の選択と解釈 安易なCAM単剤使用は厳禁 特にMABSやアスペルギルス合併例の治療はかなり専門的 必ず専門家に相談

  • #47.

    47 1 2 3 肺非結核性抗酸菌 (NTM)症は増加の一途 診断には複数回喀痰検査 MAC抗体も便利 多剤併用療法が基本 正しい感受性検査困ったらすぐに専門家へ まとめ

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