#4.
鑑別キーワード 疾患 大腸憩室出血 虚血性腸炎 痔核 大腸癌 内視鏡治療後 炎症性腸疾患 直腸潰瘍 放射線性腸炎 キーワード 腹痛を伴わない 突然発症の左下腹部痛に続く血性下痢 腹痛を伴わない, 直腸診で痔核触知 慢性,緩徐に進行する貧血,体重減少 直近の内視鏡治療歴を確認 若年者, 繰り返す腹痛,血便 高齢者, 寝たきり,整形外科手術後 放射線治療歴あり, 数ヶ月-数年で発症
#5.
まず直腸診を行おう! ・患者自身の出血の表現は様々であり,不正確な場合も多い. (黒色便を真っ赤と言ったり,そもそも血便じゃなかったり‥) ・直腸診は,ベッドサイドで短時間かつ簡便に行うことが出来, 内視鏡検査前に以下の情報を得ることが出来る! 血液の色で出血部位(上部or下部)の推定 痔核や直腸癌があるかどうか? 血液付着なく,バイタル問題なければ緊急内視鏡は必ずしも必要ではない.
#6.
直腸診の実際 ①患者を側臥位にして,下肢を屈曲させる. ②手袋を装着し,示指の先端にキシロカインゼリーを塗布する. ③直腸の内面に沿って,円を描くように触診する. 直腸診を行う場合には,触診だけでなく視診も忘れずに行う! 直腸脱,内痔核の脱出,血栓性外痔核,痔瘻などが診断可能
#7.
造影CTは必要? 必須ではないが,造影CT撮影が可能な施設であり, アレルギーや喘息なく,腎機能問題なければ撮影を考慮. 活動性出血の有無や出血源の検索,腸管虚血の評価が可能. 特にextravasation(造影剤の血管外漏出像)に注目し, 門脈相〜平衡相で増大すれば動脈からの活動性出血を疑う.
#8.
緊急内視鏡の適応は? 全例を緊急で施行する必要はないが,可能であれば24時間 以内に十分な前処置の後に施行することが推奨されている. 参考文献:Strate LL. et al.: Am J Gastroenterol 2016; 459-474 造影CTで血管外漏出像がある 多量の血便 バイタルの変動あり 緊急で下部消化管内視鏡 を検討する!!
#9.
下部消化管出血のアプローチ 下部消化管出血? ルート確保, 血液検査, 直腸診 多量血便やバイタルの変動 あれば,緊急検査を検討. 造影CT あり 緊急で下部消化管内視鏡 血管外漏出像 なし 待機的な下部消化管内視鏡 吐血の合併,BUN/Crの上昇や黒色便が否定出来なければ, 上部消化管内視鏡検査も検討
#10.
まとめ ü黒色便は上部消化管,鮮血便,暗赤色便は下部消化管 からの出血を疑おう. üまずは直腸診を行い,症状,キーワードを元に鑑別を行う. ü造影CTで血管外漏出像があれば,緊急内視鏡を行おう.