テキスト全文
EBMの重要性と学ぶ理由
#1. 医者余り時代を生き抜く EBMとのこれからの付き合い方 〜批判的吟味を中心に〜 函館稜北病院 総合診療科 舛森 悠
#3. なぜEBMを学ぶのか ❌マウントするためではありません ▸某ネット掲示板創設者 ひ◯ゆき氏の 「なんかデータあるんすか?」が子供達に大流行👦 ▸コロナ禍においてTwitter界隈にて流行した 「エビハラ」=エビデンスハラスメント (エビデンスだけで反ワクチンに対抗してはならない…)
EBMとTBGの定義と目的
#4. EBMを学ぶ理由 患者さんのため ▸ EBM ❌:エビデンスだけに基づく医療(Evidence Biased Medicine) ⭕:エビデンスにも基づく医療(Narrative Based Medicineをも包含) ▸たった1/4に過ぎないが 知らないとヤバ医😭 エビデンス 患者の 意向と行動 患者の病状 医療者の 周囲の状況 臨床経験
#6. EBMを学ぶ理由 TBGをここに宣言します。 ▸ TBGとは=Tekiou Based Ginmi(舛森Original) 「患者への適用 に基づく 批判的吟味」 ▸ 本スライドの目標: 批判的吟味という名の「沼」からの脱却 →無知の2時間よりも5分でTBG
EBMの5STEPとTBGの実践
#7. 誤解を恐れずに言うと… EBMの5STEPはマッチョ過ぎる… ▸ EBMの始祖からの救いの言葉 「批判的吟味のスキルが全員に必要ないで!」 「二次資料を扱えるEvidence Userでええんや!」 ❌ Gordon H Guyatt ▸ 臨床疑問の7割はUpToDateやDynaMedなどの二次資料を見て解決! ▸ UpToDateでもExpertOpinion、二次文献同士で記載が異なる 吟味(=TBG)を最低限できるようになっておこう! 👉患者への適用ありきの批判的
#8. TBGのすべて 新時代の TBG 3STEPS ▸ ①2次資料からの孫引き(Refferenceを参照!DeepLで翻訳しまくれ!) 👉ある程度信頼性のある論文を抽出できる! ▸ ②5分で批判的吟味 👉②−1:疑問に対して妥当か(PICO/母集団/InclusionCriteria・ExclusionCriteria) ②−2:論文が妥当か (サンプルサイズ・ランダム化・隠蔽化・ベースライン・マスキング・ITT・脱落率) ②−3:結果が妥当か (有意差・信頼区間・割り算の指標と引き算の指標) ▸ ③患者への適用をめっちゃ検討する 👉Narrativeや医学的経験・金銭面なども総括して最終決定⇦これが一番重要
#9. 新時代の TBG 3STEPS : 1ST STEP ①2次資料からの孫引き(REFFERENCEを参照!DEEPLで翻訳しまくれ!) ▸ 👉 UpToDateで気になる論文を見つけて、PubMedにて入手せよ! ⭕
#10. 新時代の TBG 3STEPS : 1ST STEP ①2次資料からの孫引き(REFFERENCEを参照!DEEPLで翻訳しまくれ!) ▸ UpToDateで気になる論文を見つけて、PubMedにて入手せよ! ⭕
#11. TBGの実践 新時代の TBG 3STEPS ▸ ①2次資料からの孫引き(Refferenceを参照!DeepLで翻訳しまくれ!) 👉ある程度信頼性のある論文を抽出できる! ▸ ②5分で批判的吟味 👉②−1:疑問に対して妥当か(❌PICO立てて→論文検索、⭕論文孫引き→PICOチェック) ②−2:論文自体が妥当か ②−3:結果が妥当か ▸ ③患者への適用をめっちゃ検討する 👉Narrativeや医学的経験・金銭面なども総括して最終決定⇦これが一番重要
新時代のTBG 3STEPSの詳細
#12. TBGの実践 新時代の TBG 3STEPS ▸ ②5分で批判的吟味 👉②−1: 疑問に対して妥当か(❌PICO立てて→論文検索、⭕論文孫引き→PICOチェック) ②−2:論文自体が妥当か ②−3:結果が妥当か ▸ 目の前の患者が80歳なのに75歳までしか 含まれていない論文だったら微妙… 🙇
#13. 新時代の TBG 3STEPS : 2ND STEP 5分で批判的吟味 ② − 1:疑問に対して妥当か ▸ 👦「その論文って僕に当てはまるか考えて処方してる?💢」 ❶AbstractからPICOを抽出して読むかを決めよう! ❷余裕があれば表から母集団もチェック! ❸更にInclusionCriteriaとExclusionCriteriaもチェック! 👉目の前の患者さんとかけ離れていれば、別の文献を探そう!
#14. 新時代の TBG 3STEPS : 2ND STEP 5分で批判的吟味 ② − 1:疑問に対して妥当か ▸ ❶AbstractからPICOを抽出して読むかを決めよう! 👉 当てはまらない論文に時間をかけない! 👉 ± DeepL
#15. 新時代の TBG 3STEPS : 2ND STEP 5分で批判的吟味 ② − 1:疑問に対して妥当か ▸❷余裕があれば表から母集団もチェック! 👉Table1などに書かれていることが多い!
#16. 新時代の TBG 3STEPS : 2ND STEP 5分で批判的吟味 ② − 1:疑問に対して妥当か ▸ ❸更に余裕があれば ▸ InclusionCriteriaとExclusionCriteriaもチェック! (組み入れ基準) (除外基準) →Ex)介護が必要な人は研究から除外されているな〜🤔
#17. TBGの実践 新時代の TBG 3STEP ▸ ①2次資料からの孫引き(Refferenceを参照!DeepLで翻訳しまくれ!) 👉ある程度信頼性のある論文を抽出できる! ▸ ②5分で批判的吟味 👉②−1:疑問に対して妥当か(❌PICO立てて→論文検索、⭕論文孫引き→PICOチェック) ②−2:論文自体が妥当か ②−3:結果が妥当か ▸ ③患者への適用をめっちゃ検討する 👉Narrativeや医学的経験・金銭面なども総括して最終決定⇦これが一番重要
批判的吟味の方法と注意点
#18. 新時代の TBG 3STEPS : 2ND STEP 5分で批判的吟味 ② − 2:論文自体が妥当か: ▸ 以下をそれぞれ検討 👉 サンプルサイズ・ランダム化・隠蔽化 ベースライン・マスキング・ITT・脱落率 ▸ 論文を1から読む必要なし! 👉「Ctrl + F」or 「command + F」でポイントとなるキーワードをチェック ▸
#19. TBGの実践:②5分で批判的吟味:②−2 論文自体が妥当か RCTを構造理解せよ 〜それぞれの段階の妥当性を検討〜 「基礎から学べるEBM 」より(編著:名郷直樹・南郷栄秀)
#20. 新時代の TBG 3STEPS : 2ND STEP 5分で批判的吟味 ② − 2:論文自体が妥当か: ▸ 👉 サンプルサイズ・ランダム化・隠蔽化・ベースライン・マスキング・ITT・脱落率 ▸ サンプルサイズ:”事前に”計算されているか?をとりあえずチェック! 👉介入により期待される効果から有意差を出すために必要なサンプル数が導ける ・計算されて有意差なし→サンプルサイズは目標に達していたか? ・計算されて有意差あり→追加で症例数(N)が増やされてはいないか? ・事前に計算されていな場合には研究デザインに関する別の論文に記載されることも ▸ 本文検索:[Method]→[Stastical Analysis]:「sample size」、「calculate」
#21. TBGの実践:②5分で批判的吟味:②−2 論文自体が妥当か サンプルサイズ ≠ 信頼性 ▸ 👨⚕「先月に◯万人の大規模研究で有意差でてたし、使った方がいいよ💊」 👉”サンプルサイズは事前に計算されているもの” 経済的にも倫理的にも必要最低限で研究は行われるべき (有意差が出た場合にPlacebo群には不利益が出ているとも考えられる) 👉サンプルサイズが大きい=大きくしないと有意差が出ない =稀な事象であることが多い(NNT計算したら3桁とか…) (心血管死などの重大だけど稀な真のアウトカムは 大規模にしないとなかなか有意差でない側面もある!)
#22. TBGの実践:②5分で批判的吟味:②−2 論文自体が妥当か RCTを構造理解せよ 〜それぞれの段階の妥当性を検討〜 「基礎から学べるEBM 」より(編著:名郷直樹・南郷栄秀)
#23. 新時代の TBG 3STEPS : 2ND STEP 5分で批判的吟味 ② − 2:論文自体が妥当か: ▸ 👉 サンプルサイズ・ランダム化・隠蔽化・ベースライン・マスキング・ITT・脱落率 ▸ ランダム割り付け:”未知の交絡因子”をコントロール 👉ランダムに割り付けることによって両群が均質化されれば、 未知であっても交絡因子は同等になるはず 👉Methodやタイトルの [random,randomized,randomly]を検索
#24. TBGの実践:②5分で批判的吟味:②−2 論文自体が妥当か RCTの限界 ▸ 選択バイアスは排除できない! 👉研究に参加する人は倫理的に強制的に選ぶことができない (陪審員裁判みたいに強制招集できない) 👉外的妥当性(目の前の患者への適合性)は崩れやすい (治療に関心ある人が集まりやすい) 情報バイアス マスキング (盲検化) 交絡因子 ランダム化、ITT 選択バイアス ランダム抽出 (行われないことも)
RCTの妥当性とその評価
#25. TBGの実践:②5分で批判的吟味:②−2 論文自体が妥当か RCTを構造理解せよ 〜それぞれの段階の妥当性を検討〜 「基礎から学べるEBM 」より(編著:名郷直樹・南郷栄秀)
#26. 新時代の TBG 3STEPS : 2ND STEP 5分で批判的吟味 ② − 2:論文自体が妥当か: ▸ 👉 サンプルサイズ・ランダム化・隠蔽化・ベースライン・マスキング・ITT・脱落率 ▸隠蔽化:研究開始”前”にどっちに割り付けられるか隠すこと →封筒に介入かプラセボのどちらかが書いた紙が入ってて、 もしもその中身を治療者が透けて見えていたら、 効果の出そうな人を恣意的に介入群に誘導できてしまう…👨⚕ ▸ Methodの[conceal, concealment]を検索
#27. TBGの実践:②5分で批判的吟味:②−2 論文自体が妥当か RCTを構造理解せよ 〜それぞれの段階の妥当性を検討〜 「基礎から学べるEBM 」より(編著:名郷直樹・南郷栄秀)
#28. 新時代の TBG 3STEPS : 2ND STEP 5分で批判的吟味 ② − 2:論文自体が妥当か: ▸ 👉 サンプルサイズ・ランダム化・隠蔽化・ベースライン・マスキング・ITT・脱落率 ▸ ベースライン:②−1でやったTable1を再び参照せよ! ランダム割り付けしているから差はないはずだが 念の為に群間に差がないかはチェック! →差があれば未知の交絡因子が生じうる ▸ Resultsの[baseline, characteristic]を検索
#29. TBGの実践:②5分で批判的吟味:②−2 論文自体が妥当か RCTを構造理解せよ 〜それぞれの段階の妥当性を検討〜 「基礎から学べるEBM 」より(編著:名郷直樹・南郷栄秀)
#30. 新時代の TBG 3STEPS : 2ND STEP 5分で批判的吟味 ② − 2:論文自体が妥当か: ▸ 👉 サンプルサイズ・ランダム化・隠蔽化・ベースライン・マスキング・ITT・脱落率 ▸ マスキング:研究開始”後”にどちらに割り付けられたかを隠すこと 👉double blind (二重盲検) : 介入者と被験者が盲検化されている 👉 triple blind :(三重盲検) :介入者と被験者に加えて評価者も盲検化 =情報バイアスの補正! Methodの[mask, masking, blind, blinding, aware]を検索 ▸ 情報バイアス 交絡因子 選択バイアス マスキング(盲検化) ランダム化、ITT ランダム抽出
結果の妥当性を検討する方法
#31. TBGの実践:②5分で批判的吟味:②−2 論文自体が妥当か RCTを構造理解せよ 〜それぞれの段階の妥当性を検討〜 「基礎から学べるEBM 」より(編著:名郷直樹・南郷栄秀)
#32. 新時代の TBG 3STEPS : 2ND STEP 5分で批判的吟味 ② − 2:論文自体が妥当か: ▸ 👉 サンプルサイズ・ランダム化・隠蔽化・ベースライン・マスキング・ITT・脱落率 ▸ ITT(Intention To Treat):脱落者も当初の群で計算しているか? 患者への適用(外的妥当性)を考える上で、処方して中断するのはリアル RCTへ参加するような意識高い人の中断数<<一般外来での実際の中断数 実際の副作用などの影響も含めた薬の効果を知りたいので、 脱落者も含めた解析を行う方が実態に則している(外的妥当性 ⤴︎ ▸ Methodsの[Intention To Treat, ITT]を検索 )!
#33. TBGの実践:②5分で批判的吟味:②−2 論文自体が妥当か RCTを構造理解せよ 〜それぞれの段階の妥当性を検討〜 「基礎から学べるEBM 」より(編著:名郷直樹・南郷栄秀)
#34. 新時代の TBG 3STEPS : 2ND STEP 5分で批判的吟味 ② − 2:論文自体が妥当か: ▸ 👉 サンプルサイズ・ランダム化・隠蔽化・ベースライン・マスキング・ITT・脱落率 ▸脱落:追跡率=結果の症例数/割り付け時の症例数>80%か? ※>80%はあくまでも目安 👉追跡率があまりにも低い場合には両群間の差が生じている可能性大 特定の群だけ少ない場合には均質に割り付けた群間に偏り生じる ▸ Resultsの[follow up rate, withdraw, stop, compliance]を検索
#35. TBGの実践:②5分で批判的吟味:②−3 結果が妥当か 新時代の TBG 3STEP 〜RCT編〜 ▸ ①2次資料からの孫引き(Refferenceを参照!DeepLで翻訳しまくれ!) 👉ある程度信頼性のある論文を抽出できる! ▸ ②5分で批判的吟味 👉②−1:疑問に対して妥当か(❌PICO立てて→論文検索、⭕論文孫引き→PICOチェック) ②−2:論文自体が妥当か ②−3:結果が妥当か ▸ ③患者への適用をめっちゃ検討する 👉Narrativeや医学的経験・金銭面なども総括して最終決定⇦これが一番重要
#36. 新時代の TBG 3STEPS : 2ND STEP 5分で批判的吟味 ②−3:結果が妥当か ▸ その論文の結果は 「真実orバイアスor偶然」のどれか ▸ バイアスかどうかはRCTであれば、 交絡因子→ランダム割り付け&ITT 情報バイアス→マスキング(盲検化) 選択バイアス→コントロール不可😭
有意差と信頼区間の理解
#37. 新時代の TBG 3STEPS : 2ND STEP 5分で批判的吟味 ②−3:結果が妥当か ▸ その論文の結果は 「真実orバイアスor偶然」のどれか 真実なのか偶然なのかをどう見分ける? ▸ では、 👦「ジャイアンツが阪神に3連勝したのは戦力差?それとも偶然?」
#38. 新時代の TBG 3STEPS : 2ND STEP 5分で批判的吟味 ②−3:結果が妥当か ▸ 真実なのか偶然なのかをどう見分ける? ❶ 有意差 ❷ 信頼区間 3つの言葉の意味を 整理して考えましょう💡 ❸ 割り算の指標 と 引き算の指標
#39. 新時代の TBG 3STEPS : 2ND STEP 5分で批判的吟味 ②−3:結果が妥当か ▸ ❶有意差<0.05ってどれくらいの差なの…🤔 「両サッカーチームの実力が同じと仮定して、 片方のチームが6連勝したら実力差(≒有意差)認めるよ👨⚕」 (意外と偶然に6連勝することもありそうじゃね?🤔(作者の感想)) ✖︎ 👉 2(どちらかのチーム) (1/2(勝率))の6乗=0.031<0.05
#40. 新時代の TBG 3STEPS : 2ND STEP 5分で批判的吟味 ②−3:結果が妥当か ▸❷95%信頼区間 (95%CI : Con Ex)RRR 30% (95%CI 15 to 40%) dence Interval) ※RRR:相対危険度減少率 👉今回たまたま30%で、100回やれば95回は15~40%に変動 fi 残りの5回は0%かもしれない…🚨
#41. 新時代の TBG 3STEPS : 2ND STEP 5分で批判的吟味 ②−3:結果が妥当か ▸❷95%信頼区間 (95%CI : Con dence Interval) 👉30%は今回のたまたまの値 RRRの場合は95%CIが、 0以下にならない=95%信頼できる👍 (95%CI:-10 to 40%なら🙅) fi ▸ ※RRR:相対危険度減少率
#42. 新時代の TBG 3STEPS : 2ND STEP 5分で批判的吟味 ②−3:結果が妥当か ▸ 真実なのか偶然なのかをどう見分ける? ❶割り算の指標 と 引き算の指標 (相対指数) (絶対指数) ▸ 割り算の指標 = RR(相対危険率)と RRR(相対危険度減少率) ▸引き算の指標= ARR(絶対危険度減少率)とNNT(治療必要数)
相対評価と絶対評価の違い
#43. 新時代の TBG 3STEPS : 2ND STEP 5分で批判的吟味 ②−3:結果が妥当か <割り算の指標> RR =介入群の発症率 / 対照群の発症率 RRR=1−RR <引き算の指標> ARR=対照群の発症率 − 介入群の発症率 NNT=1/ARR
#44. 新時代の TBG 3STEPS : 2ND STEP 5分で批判的吟味 ②−3:結果が妥当か ▸
#45. 新時代の TBG 3STEPS : 2ND STEP 5分で批判的吟味 ②−3:結果が妥当か ▸
#46. 新時代の TBG 3STEPS : 2ND STEP 5分で批判的吟味 ②−3:結果が妥当か ▸
#47. 新時代の TBG 3STEPS : 2ND STEP 5分で批判的吟味 ②−3:結果が妥当か ▸ 何年治療したら 1人予防できるかも 患者への適用で重要!
#48. 新時代の TBG 3STEPS : 2ND STEP 5分で批判的吟味 ②−3:結果が妥当か ▸割り算の指標=発症率や追跡期間の因子が相殺される 👉介入そのものの効果の大きさ=相対評価 ▸引き算の指標=発症率や追跡期間も加味されている 👉臨床家にとって超重要=絶対評価
#49. 新時代の TBG 3STEPS : 2ND STEP 5分で批判的吟味 相対評価と絶対評価 ▸帯状疱疹ワクチンは予防効果は? ワクチンなし(プラセボ群):642人発症 ワクチンあり(介入群) :315人発症 ※ 研究参加者数は“A”とする。 RR = 315/A ÷ 642/A ≒ 0.5 (RRR=0.5) 👉ワクチンを打つと発症が5割も減る?🤔
#50. 新時代の TBG 3STEPS : 2ND STEP 5分で批判的吟味 相対評価と絶対評価 ▸ワクチンを打つと 帯状疱疹後神経痛の 発症が5割も減る?🤔 引用:「基礎から学べるEBM」編著:名郷直樹・南郷栄秀
#51. 新時代の TBG 3STEPS : 2ND STEP 5分で批判的吟味 相対評価と絶対評価 ▸ N=19000人だったら!💡 ▸ NNT=1/(642/19000 – 315/19000)=58 👉58人にワクチン接種して1人の神経痛が予防できる🙇 帯状疱疹ワクチンは 生ワクチンなら1回7500円…💸 👉RRは発症率や追跡期間が一切考慮されないので注意🚨 N=1900 N=19000 RR 50% 50% NNT 5.8 58 打たなくてもそもそも 発症率めちゃ低い! 引用:「基礎から学べるEBM」編著:名郷直樹・南郷栄秀
患者への適用とまとめ
#52. TBGの実践:②5分で批判的吟味:②−3 結果が妥当か 新時代の TBG 3STEP 〜RCT編〜 ▸ ①2次資料からの孫引き(Refferenceを参照!DeepLで翻訳しまくれ!) 👉ある程度信頼性のある論文を抽出できる! ▸ ②5分で批判的吟味 👉②−1:疑問に対して妥当か(❌PICO立てて→論文検索、⭕論文孫引き→PICOチェック) ②−2:論文自体が妥当か ②−3:結果が妥当か ▸ ③患者への適応をめっちゃ検討する 👉Narrativeや医学的経験・金銭面なども総括して最終決定⇦これが一番重要
#53. 新時代の TBG 3STEPS : 3RD STEP 患者への適用 ③患者への適用をめっちゃ検討する ▸ 最後に「臨床判断の4つの軸」で検討 エビデンス 👉今日学んだことは1/4に過ぎない! ▸ 「エビデンスを適用できるか考える時、 1本の論文で結論を出すことは稀」 患者の 意向と行動 患者の病状 医療者の 周囲の状況 臨床経験 Haynes RB, BMJ 2002;324:1350 - By 南郷先生(聖母病院 総合診療科) 👉今回の批判的吟味で得られたエビデンスだけを適用するのは🙅
#54. ”患者への適用”という名の 終わりなき旅
#55. まとめ 新時代の TBG 3STEPS 〜まとめ〜 ▸ ①2次資料からの孫引き(Refferenceを参照!DeepLで翻訳しまくれ!) 👉ある程度信頼性のある論文を抽出できる! ▸ ②5分で批判的吟味 👉②−1:疑問に対して妥当か(PICO/母集団/InclusionCriteria・ExclusionCriteria) ②−2:論文が妥当か (サンプルサイズ・ランダム化・隠蔽化・ベースライン・マスキング・ITT・脱落率) ②−3:結果が妥当か (有意差・信頼区間・割り算の指標と引き算の指標) ▸ ③患者への適用をめっちゃ検討する 👉Narrativeや医学的経験・金銭面なども総括して最終決定⇦これが一番重要
#56. まとめ 参考文献 ・The SPELL:EBMと生涯学習の広場(http://spell.umin.jp) ・基礎から学べるEBM: 編著 名郷直樹・南郷栄秀(敬称略) 謝辞:スライドの作成にあたりアドバイスを頂いた 聖母病院 総合診療科 南郷 栄秀 先生にはこの場をお借りして感謝申し上げます。