テキスト全文
B型肝炎ウイルス再活性化の概要と影響
#1. 免疫抑制・化学療法によるB型肝炎ウイルス再活性化への対策 神戸市立医療センター中央市民病院 感染症科 黒田浩一 2023.12作成
#2. B型肝炎ウイルス(hepatitis B virus, HBV)感染者において、免疫抑制・化学療法などによって、HBVが再増殖する状態
- キャリア(HBs抗原+)からの再活性化
=血中HBV DNA量が増加
- 既往感染者(HBs抗原-, HBc抗体またはHBs抗体陽性)からの再活性化(de novo B型肝炎)
=血中HBV DNAが陽性化 HBV再活性化とは?
de novo B型肝炎の病態とリスク
#3. de novo B型肝炎の病態
1. 免疫抑制によって潜伏持続感染している肝細胞内でHBV複製↑
→血中HBV DNAの陽性化・増加
2. 一部で肝炎を発症する(ALT上昇)
3. その一部で、重症肝炎を発症し、急性肝不全で死亡する
※劇症化した場合、核酸アナログ製剤は無効で、致命率は極めて高い 既往感染者における再活性化の病態 Clin Infect Dis. 2008;47(5):e52-e56. doi:10.1086/590968
HBV再活性化のリスクと医療安全情報
免疫抑制薬と化学療法によるHBV再活性化のリスク
HBV再活性化対策の診療フローと重要ポイント
免疫抑制・化学療法前のスクリーニング検査
既往感染者におけるHBV DNAモニタリング
核酸アナログ製剤の選択肢と投与目的
核酸アナログ製剤の継続とフォローアップ