#4.
そもそもガイドラインとは? 診断・治療の際に参考にする指標 過去の研究結果(論文)に基づいている 患者さんの個々の状況に、一律に当てはめるべきではない
#5.
世界の肺癌のガイドラインには
どのようなものがあるか? 以下のガイドライン等が使われているが、概ね内容は類似 日本のガイドライン(日本肺癌学会):今回はこちらを解説
アメリカのガイドライン(NCCN)
ヨーロッパのガイドライン(ESMO)
#6.
日本のガイドライン(ステージ2) 2023 年度版 日本肺癌学会 ステージ2の内容を整理する上でのポイント 大まかな方針はステージ1と類似
ステージ1との違い(ステージング・手術アプローチ・集学的治療)を確認
#7.
臨床病期(ステージ)2期とは? CT、PET、MRI等の画像検査及び原発巣やリンパ節生検で病期を決める 腫瘍の大きさが4 cm < で = < 7 cm
肺内または肺門リンパ節転移がある。
胸壁、心膜、横隔神経への浸潤
2A期と2B期に分けて考える。
#8.
ステージ2Aとステージ2Bの違い
ステージ2A ステージ2B 肺門リンパ節
転移 同一肺葉内転移 心膜・横隔神経
浸潤 胸壁浸潤
#9.
臨床病期(ステージ)2A期の治療
原則手術先行
(原則肺葉切除) 手術可能で心肺機能が良い 根治的放射線治療 手術不可能または手術拒否 ただし、EGFR遺伝子変異/ALK融合遺伝子陰性もしくは不明症例では,術前治療として「プラチナ製剤併用療法+ニボルマブ」を行ってから手術施行しても良い。
#10.
ステージ2Aに対する手術の
アプローチと切除範囲 アプローチに関するはっきりとした推奨はないが、開胸が必要なことが多い。
切除範囲は肺葉切除が必要。
#11.
臨床病期ではなく、病理(術後)病期に基づいて
術後補助療法を決定 切除
#12.
病理病期 2 期または 3 期に対して、術後補助療法として殺細胞性抗癌薬を投与後、さらに再発率を下げるために 切除
#13.
病理病期 2 期または 3 期に対する術後補助療法として
殺細胞性抗癌薬後のアテゾリズマブ単剤療法について PD-L1
50%以上 PD-L1
1-49%
#14.
病理病期 2 期または 3 期に対する術後補助療法として
殺細胞性抗癌薬後のオシメルチニブについて
#15.
臨床病期(ステージ)2B期の治療
術前プラチナ併用化学療法+手術(肺葉切除) 手術可能で心肺機能が良い 根治的放射線治療 手術不可能または手術拒否 ただし、EGFR遺伝子変異/ALK融合遺伝子陰性もしくは不明症例では,術前治療として「プラチナ製剤併用療法+ニボルマブ」を行ってから手術施行しても良い。
#16.
ステージ2Bに対する手術の
アプローチと切除範囲 通常、開胸で行う。
切除範囲は肺葉切除+浸潤臓器の合併切除を行う。
#17.
日本のガイドライン(ステージ3) 2023 年度版 日本肺癌学会 ステージ3の内容を整理する上でのポイント 切除可能か切除不能かにより方針は異なる
基本的には集学的治療(複数の治療)が必要
#18.
「切除可能」の明確な定義は困難だが‥
以下の観点からの評価が必要 腫瘍学的観点:肉眼的に完全切除が可能である
機能的観点:パフォーマンス ステータスが良好(原則0か1)で、手術に耐えうる心肺機能
#19.
臨床病期(ステージ)3期とは? CT、PET、MRI等の画像検査及び原発巣やリンパ節生検で病期を決める 腫瘍の大きさが7 cmを超える
腫瘍が横隔膜、心臓、大血管、気管(分岐部)に浸潤
縦隔リンパ節に転移がある
3A期、3B期、3C期に分かれる
#20.
ⅢA期 ⅢB期 ⅢC期 肺癌取扱い規約 第8版(2017年) 切除可能かもしれない 切除不能の可能性が高い 臨床病期(ステージ)3期の細分類(A/B/C)と
切除可能性について
#21.
臨床病期(ステージ)3期の治療
術前プラチナ併用化学療法(または化学放射線治療)
+手術(原則開胸による肺葉切除以上の切除) 切除可能 根治的化学放射線(同時)治療
+免疫チェックポイント阻害薬(デュルバルマブ) 切除不能 ただし、EGFR遺伝子変異/ALK融合遺伝子陰性もしくは不明症例では,術前治療として「プラチナ製剤併用療法+ニボルマブ」を行ってから手術施行しても良い。
#22.
ステージ3に対する手術の
アプローチと切除範囲 通常、開胸で行う。
切除範囲は肺葉切除+浸潤臓器の合併切除を行う。
#23.
手術では、気管支形成などを行い、
できる限り肺全摘を避ける 赤いラインで気管支を切理、断端を閉じれば肺全摘になる 青いラインで気管支を切り、つなぎ合わせ(気管支形成)れば
左肺下葉を温存できる 肺門に
近い腫瘍 肺門に
近い腫瘍 気管支
形成
#24.
根治的化学放射線療法
その後、免疫チェックポイント阻害薬(デュルバルマブ)
手術不可能な場合
Pacific試験結果
Pacific試験
切除不能なステージ3の非小細胞肺癌に対する、
根治的化学放射線治療後の免疫チェックポイント阻害薬の効果を検証
Antonia et al. 2017 NEJM 免疫チェックポイント阻害薬(デュルバルマブ)は、
無再発生存率を改善
#25.
Take–Home Message
#26.
Doctor’s Englishのススメ
新刊「初期研修医の今から始めるDoctor‘s English」の紹介
日本に窮屈さを感じているなら、Doctor’s Englishを身につけて、どんどん海外に出よう!もちろん、Doctor’s Englishは日本の診療・研究・教育のいずれにおいても力を発揮します!
私が鉄緑会と京都大学、奈良医大で教えてきたことを、能率良く学び、筆者以上の英語力を身につけて、自由に羽ばたいてほしいと強く願っています!
本書の目玉であるマンガも利用して楽しく学んで下さい!