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縦隔腫瘍のポイント

投稿者プロフィール
濱路政嗣

奈良県立医科大学附属病院

8,579

40

概要

縦隔腫瘍の生検は容易ではないため、縦隔の各領域に含まれる臓器、部位別の代表的な疾患を覚えておきましょう。また、代表的な縦隔腫瘍である胸腺上皮性腫瘍と胚細胞性腫瘍の分類と治療を押さえておきましょう。呼吸器内科専門医・呼吸器外科専門医を目指す医師、初期研修医を対象としたスライドです。

◎目次

・このスライドの対象者

・Take‒Home Message

・縦隔とは左右の肺と胸椎、胸骨、横隔膜に囲まれた領域以下のように区分することが多い

・縦隔は、胸部単純写真のどのあたりに相当するか?

・縦隔腫瘍の症状と徴候について

・縦隔腫瘍の頻度

・縦隔腫瘍の腫瘍マーカー

・縦隔の各々の領域に存在する臓器

・縦隔腫瘍の疫学(部位別の診断)について

・縦隔腫瘍の確定診断(組織診断):総論

・縦隔腫瘍の確定診断(組織診断)のフローチャート

・前縦隔腫瘍の画像と診断例

・胸腺上皮性腫瘍をどのように分類するか

・胸腺上皮性腫瘍の正岡(病期)分類

・胸腺腫のWHO(組織学的)分類

・縦隔腫瘍に対する手術

・縦隔腫瘍に対する主な薬物療法

本スライドの対象者

研修医/専攻医

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テキスト全文

  • #1.

    縦隔腫瘍のポイント 〜 専攻医向け〜 Dr. 白浜 @胸部外科

  • #2.

    このスライドの対象者 Ø 呼吸器内科専門医を目指す医師 Ø 外科専門医・呼吸器外科専門医を目指す医師 Ø 呼吸器内科、呼吸器外科の専攻を考えている初期研修医

  • #3.

    Take‒Home Message 1 縦隔は、上縦隔、前縦隔、中縦隔、後縦隔の領域に区分される。 各々の領域に含まれる臓器を知っておこう! 縦隔腫瘍の生検は容易ではないため、縦隔の部位別の代表的 2 な疾患(診断)を覚えておこう! 代表的な縦隔腫瘍である胸腺上皮性腫瘍と胚細胞性腫瘍の分 3 類と治療を押さえておこう!

  • #4.

    縦隔とは左右の肺と胸椎、胸骨、横隔膜に囲まれた領域 以下のように区分することが多い 上縦隔 「胸骨角と第4胸椎下縁を結ぶライン」よりも 頭側の領域 前縦隔 上縦隔よりも尾側で、心膜前面よりも腹側 中縦隔 上縦隔よりも尾側、心膜前面よりも背側で、 食道前面よりも腹側 後縦隔 上縦隔よりも尾側で、食道前面よりも背側

  • #5.

    縦隔は、胸部単純写真のどのあたりに相当するか? 縦 隔 前 縦 隔 上縦隔 中 縦 隔 後 縦 隔

  • #6.

    縦隔腫瘍の症状と徴候について Ø 良性の場合や早期の場合、多くは無症状 Ø 周囲浸潤による症状:胸部圧迫感、胸部痛、呼吸苦(特に横隔神 経や気道への浸潤や圧迫)、咳嗽(特に気道への浸潤や圧迫) 、 嗄声(反回神経への浸潤や圧迫)、上半身浮腫(上大静脈への浸 潤や圧迫)、Horner症候群【縮瞳,眼瞼下垂,眼球陥凹】(交 感神経幹への浸潤や圧迫)など Ø 腫瘍随伴症候群: (胸腺腫に伴う)重症筋無力症、赤芽球癆、低ガンマグロブリン血症

  • #7.

    縦隔腫瘍の頻度 その他 悪性リンパ腫 (約5%) 胸腺癌 (約5%) 胸腺腫 (約40%) 胚細胞腫瘍 (約8%) 神経原生腫瘍 (約13%) 囊胞 (約15%) 縦隔腫瘍の種類と割合. https://www.jrs.or.jp/citizen/disease/e/e-04.html, (参照 2023-11-15)

  • #8.

    縦隔腫瘍の腫瘍マーカー 主として胚細胞性腫瘍の鑑別や治療交換判定に使用 疾患 良悪性 主な 腫瘍マーカー 典型的な 治療 精上皮腫 悪性 時にhCG 化学療法 CEA 化学療法 (+切除) hCG 化学療法 (+切除) AFP 化学療法 (+切除) 胎児性癌 (非精上皮腫) 絨毛癌 (非精上皮腫) 卵黄嚢癌 (非精上皮腫) 悪性 悪性 悪性

  • #9.

    縦隔の各々の領域に存在する臓器 上縦隔 甲状腺、胸腺、大血管、気管、食道など 前縦隔 胸腺、リンパ節など 中縦隔 心膜、心臓、大血管、 気管および気管支、リンパ節など 後縦隔 下行大動脈、食道、交感神経幹など

  • #10.

    縦隔腫瘍の疫学(部位別の診断)について 上縦隔 甲状腺腫、胸腺嚢胞、胸腺腫、悪性リンパ腫、 胚細胞性腫瘍など 前縦隔 甲状腺腫、胸腺嚢胞、胸腺腫、悪性リンパ腫、 胚細胞性腫瘍など(上記と同様) 中縦隔 後縦隔 悪性リンパ腫、気管支原性嚢胞、心膜嚢腫など 神経鞘腫、気管支原性嚢胞、食道嚢腫など (食道癌は縦隔腫瘍として含まない)

  • #11.

    縦隔腫瘍の確定診断(組織診断):総論 Ø 大血管等が近いため生検が必ずしも容易ではなく、 播種を起こす可能性もある Ø 「画像所見+疫学」が診断において重要 Ø 手術で診断と治療を一期的に行うことも可能である ため、切除可能であれば生検は必ずしも不要。

  • #12.

    縦隔腫瘍の確定診断(組織診断)のフローチャート 悪性腫瘍を疑い、 手術適応であり 診断と治療を兼ねた切除 切除可能 CT、PET、MRI等 悪性腫瘍を疑い、 CTガイド下生検・気管支鏡下 内科的治療が適応 生検・胸腔鏡下生検等 にて縦隔腫瘍と診断 良性腫瘍を疑う 定期的に画像フォローを行い、 増大時等に切除または生検

  • #13.

    前縦隔腫瘍の画像と診断例 胸腺嚢胞 単純CT MRI Ø 70代女性・無症状 Ø 診断と治療を兼ねて、ロボット支援下手術にて切除し、胸 腺嚢胞と診断

  • #14.

    前縦隔腫瘍の画像と診断例 奇形腫 単純CT Ø 50代男性・労作時の息切れ Ø 右胸水貯留に対して胸腔ドレナージを行い、胸水細胞 診陰性を確認 Ø 診断と切除を兼ねた胸腔鏡下切除を施行

  • #15.

    前縦隔腫瘍の画像と診断例 胸腺腫 (WHO type B2) 単純CT PET Ø 60代男性・無症状 Ø 診断と切除を兼ねて、胸骨正中切開による切除を施行

  • #16.

    前縦隔腫瘍の画像と診断例 非精上皮腫(非セミノーマ) 造影CT 造影CT Ø 10代男性・無症状 Ø CTガイド下生検にて非精上皮腫と診断 Ø 化学療法を行い、腫瘍マーカーは正常化してから残存 病変を切除

  • #17.

    中縦隔腫瘍の画像と診断例 悪性リンパ腫 造影CT PET Ø 50代女性・無症状 Ø 診断と治療を兼ねて、ロボット支援下手術にて切除し、悪 性リンパ腫と診断

  • #18.

    後縦隔腫瘍の画像と診断例 気管支原性嚢胞 単純CT Ø 40代女性・無症状 Ø 診断と治療を兼ねて、ロボット支援下手術にて切除して、 気管支原性嚢胞と診断

  • #19.

    胸腺上皮性腫瘍をどのように分類するか 病期(ステージ)による分類 組織型による分類 p 胸腺腫 p 正岡分類 p TNM分類 →WHO分類 p 胸腺癌 →扁平上皮癌、腺癌等 p 神経内分泌腫瘍 →(定型・異型)カルチノイド等

  • #20.

    胸腺上皮性腫瘍の正岡(病期)分類 治療決定の指針 Ⅰ期 Ⅱ期 腫瘍が肉眼的にかつ顕微鏡的に 完全に被包されている 腫瘍が被膜を超えて浸潤する 外科切除 または 放射線治療 (しかし胸腺外への浸潤なし) Ⅲ期 腫瘍が、周辺臓器 (心嚢、大血管、肺)に浸潤する Ⅳ期 腫瘍の胸膜・心膜への播種、 リンパ行性・血行性転移を認める 集学的治療

  • #21.

    胸腺腫のWHO(組織学的)分類 (TSDA資料より抜粋) 概ね予後と相関 予後良好 A リンパ球の少ない紡錘形細胞 リンパ球の少ない紡錘形細胞(A型)と AB リンパ球の多いタイプ(B型)が、様々 な割合で混じる 正常胸腺皮質の細胞構築上の特徴を模倣 B1 し,髄質分化を伴う 多数の未熟Tリンパ球を伴う,多角腫瘍 B2 細胞からなる 予後不良 B3 軽度から中等度の異型を示す腫瘍細胞

  • #22.

    縦隔腫瘍に対する手術 アプローチと切除範囲 アプローチ 切除範囲 p 開胸(胸骨正中切開が多い) p 腫瘍の完全切除 p 胸腔鏡手術 p 必要に応じて周囲臓器の p ロボット支援下手術 合併切除 Ø 完全切除を行うことを原則 Ø 胸腔鏡手術やロボット支援下手術は、原則として、周囲臓器 への浸潤がない場合に行う。

  • #23.

    縦隔腫瘍に対する主な薬物療法 Ø 胸腺上皮性腫瘍(胸腺腫瘍診療ガイドラインによる) Ø 胸腺腫:シスプラチンとアンスラサイクリン系抗癌薬の併用療法 Ø 胸腺癌:カルボプラチンとパクリタキセルまたはアムルビシンの 併用療法 Ø 胚細胞腫瘍(精巣腫瘍診療ガイドラインによる) Ø 精上皮腫(セミノーマ):BEP療法(ブレオマイシン・エトポシ ド・シスプラチン)またはEP療法(エトポシドとシスプラチン) Ø 非精上皮腫(非セミノーマ) :BEP療法

  • #24.

    Take‒Home Message 1 縦隔は、上縦隔、前縦隔、中縦隔、後縦隔の領域に区分される。 各々の領域に含まれる臓器を知っておこう! 縦隔腫瘍の生検は容易ではないため、縦隔の部位別の代表的 2 な疾患(診断)を覚えておこう! 代表的な縦隔腫瘍である胸腺上皮性腫瘍と胚細胞性腫瘍の分 3 類と治療を押さえておこう!

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