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胸腺上皮性腫瘍のガイドライン

投稿者プロフィール
濱路政嗣

奈良県立医科大学附属病院

8,769

39

概要

胸腺上皮性腫瘍のステージング分類、各ステージに対する手術アプローチ等解説したスライドです。呼吸器内科専門医、呼吸器外科専門医を目指す医師、初期研修医を対象としています。診断・治療の際に参考にする指標としていただけましたら幸いです。

◎目次

・このスライドの対象者

・Take‒Home Message

・そもそもガイドラインとは?

・世界の胸腺上皮性腫瘍のガイドラインにはどのようなものがあるか?

・日本のガイドライン

・胸腺上皮性腫瘍の定義

・胸腺の解剖

・胸腺上皮性腫瘍をどのように分類するか

・胸腺上皮性腫瘍分類

・胸腺腫のWHO(組織学的)分類

・胸腺上皮性腫瘍の(TSDA資料より抜粋) 腫瘍随伴症候群について

・ステージ1及びステージ2の治療:手術を推奨

・胸腺上皮性腫瘍に対する手術アプローチと切除範囲

・ステージ1及び2の術後補助療法について

・ステージ2の胸腺上皮性腫瘍の症例

・ステージ3の治療

・ステージ3の胸腺癌の症例

・ステージ3の術後補助療法について

・ステージ4の治療

・再発時の治療

・再発胸腺腫の症例

本スライドの対象者

研修医/専攻医

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テキスト全文

  • #1.

    胸腺上皮性腫瘍のガイドライン 〜 専攻医向け〜 Dr. 白浜 @胸部外科

  • #2.

    このスライドの対象者 Ø 呼吸器内科専門医を目指す医師 Ø 呼吸器外科専門医を目指す医師 Ø 呼吸器内科、呼吸器外科の専攻を考えている初期研修医

  • #3.

    Take‒Home Message 1 ステージングとして、正岡分類とTNM分類があることを知って おこう! 手術アプローチには、開胸(胸骨正中切開)と内視鏡手術 2 (胸腔鏡やロボット支援下手術)があり、ステージ1と2に 対しては内視鏡手術が可能! ステージ3以降は集学的治療が必要であり、その中心は放射線 3 治療と殺細胞性抗がん剤

  • #4.

    そもそもガイドラインとは? Ø 診断・治療の際に参考にする指標 Ø 過去の研究結果(論文)に基づいている Ø 患者さんの個々の状況に、一律に当てはめるべきではない

  • #5.

    世界の胸腺上皮性腫瘍のガイドラインには どのようなものがあるか? Ø 以下のガイドライン等が使われているが、概ね内容は類似 p 日本のガイドライン(日本肺癌学会):今回はこちらを解説 p アメリカのガイドライン(NCCN) p ヨーロッパのガイドライン(ESMO)

  • #6.

    日本のガイドライン 2023 年度版 日本肺癌学会 Ø 胸腺上皮性腫瘍の内容を整理する上でのポイント ü 病期別による推奨 ü 組織別による推奨(特に胸腺腫と胸腺癌を区別)

  • #7.

    胸腺上皮性腫瘍の定義 Tリンパ球の成熟に重要な役割を果たす胸腺上皮に由来する腫瘍 胸腺腫 (thymoma) 胸腺癌 (thymic carcinoma) 細胞異型を伴わないもの 細胞異型を伴うもの

  • #8.

    胸腺の解剖 解剖(正⾯) 胸骨の背側の前縦隔に存在する 胸骨を正中切開すると 胸腺が露出される 呼吸器外科⼿術書(⾦芳堂)より抜粋

  • #9.

    胸腺上皮性腫瘍をどのように分類するか 病期(ステージ)による分類 組織型による分類 p正岡分類 p胸腺腫(多い) pTNM分類 pWHO分類 p胸腺癌(少ない) p神経内分泌腫瘍(稀)

  • #10.

    胸腺上皮性腫瘍の正岡分類(歴史的に古い) 胸腺上⽪性腫瘍分類 Ⅰ期 腫瘍が肉眼的にかつ顕微鏡的に 完全に被包されている Ⅱ期 腫瘍が被膜を超えて浸潤する (しかし胸腺外への浸潤なし) Ⅲ期 腫瘍が、肉眼的に 周辺臓器(心嚢、大血管、肺)に浸潤する Ⅳ期 腫瘍の胸膜・心膜への播種、リンパ行性・ 血行性転移を認める

  • #11.

    胸腺上皮性腫瘍のTNM分類(歴史的に新しい) 胸腺上皮性腫瘍分類 病期 (ステージ) T N M I T1 N0 M0 II T2 N0 M0 III T3 or T4 N0 M0 IVA Any N0 or N1 M0 or M1a IVB Any Any M1b ポイント Ø ステージ1から3は、主としてT因子により決定される。 Ø リンパ節転移や遠隔転移があればステージ4となる。

  • #12.

    胸腺上皮性腫瘍のT因子とN因子の詳細 胸腺上皮性腫瘍分類 T因子 N因子 T1a 被膜に覆われている,あるいは前縦隔脂肪織に進展 T1b 縦隔胸膜に浸潤 T2 心膜に浸潤 T3 肺、腕頭静脈、上大静脈、胸壁、横隔神経に浸潤 T4 大動脈、肺動脈、心筋、大動脈弓の分枝血管、 気管、食道に浸潤 N0 リンパ節転移なし N1 前縦隔のリンパ節に転移 N2 中縦隔のリンパ節に転移

  • #13.

    (TSDA資料より抜粋) 胸腺腫のWHO(組織学的)分類 A リンパ球の少ない紡錘形細胞 AB リンパ球の少ない紡錘形細胞(A型)とリンパ球の多 い(B型)を様々な割合で混じる B1 正常胸腺皮質の細胞構築上の特徴を模倣し,髄質分化 を伴う B2 多数の未熟Tリンパ球を伴う,多角腫瘍細胞からなる B3 軽度から中等度の異型を示す腫瘍細胞

  • #14.

    胸腺上皮性腫瘍の (TSDA資料より抜粋) 腫瘍随伴症候群について 胸腺腫 (thymoma) 重症筋無力症(頻度が多い) 赤芽球癆 低ガンマグロブリン血症 胸腺癌 (thymic carcinoma) 原則みられない

  • #15.

    ステージ1及びステージ2の治療:手術を推奨 全身状態及び心肺機能が良い 手術不可能や 手術拒否の場合 手術(腫瘍を含む胸腺の切除) 根治的放射線治療

  • #16.

    胸腺上皮性腫瘍に対する手術 アプローチと切除範囲 アプローチ 切除範囲 p 開胸(胸骨正中切開が多い) p 胸腺を含む腫瘍の全摘 p 胸腔鏡手術 p 必要に応じて周囲臓器の p ロボット支援下手術 合併切除 Ø 完全切除を行うことを原則 Ø 胸腔鏡手術やロボット支援下手術は、原則として、病期1期 (ステージ1)と病期2期(ステージ2)に対して提案 Ø 胸腺に関して、全摘出するべきかどうかは議論が分かれる。

  • #17.

    ステージ1及び2の術後補助療法について Ø 術後補助療法とは、微小残存病変の可能性を考慮して、術後 再発の可能性を下げるために行う。 胸腺腫 胸腺癌 ステージ1 必要なし 必要なし ステージ2 必要なし 放射線治療

  • #18.

    ステージ2の胸腺上皮性腫瘍の症例 術前PET(陽電子放出断層撮影)検査画像 取り込みの弱い胸腺腫 ステージ2の胸腺腫 術後放射線治療不要 取り込みの強い胸腺癌 ステージ2の胸腺癌 術後放射線治療必要

  • #19.

    ステージ3の治療 初診時に 手術 完全切除が可能と判断 (腫瘍を含む胸腺と周囲臓器) 初診時に 術前導入療法(化学療法または 完全切除が不可能と判断 化学放射線治療)の後に手術

  • #20.

    ステージ3の胸腺癌の症例 初診時の画像 腫瘍 上大静脈 Ø 腫瘍が大きく浸潤範囲も広かったため、初診時に完全切除が 困難と判断 Ø 術前導入療法として化学放射線治療を行い、腫瘍を縮小させ てから完全切除(上大静脈人工血管置換含む)を行った。

  • #21.

    ステージ3の術後補助療法について Ø 初診時に完全切除が可能と判断しても、最終的に不完全切除 で終了することもある。 Ø 完全切除か不完全切除か、そして胸腺腫か胸腺癌かによって 術後補助療法は以下のように決定される。 完全切除 不完全切除 胸腺腫 胸腺癌 原則行わない 放射線治療 放射線治療 放射線治療又は 化学放射線療法

  • #22.

    ステージ4の治療 Ø 原則、薬物療法を含めた集学的治療 Ø プラチナ製剤を含む、殺細胞性抗がん剤の併用療法 Ø 一次治療に不応となった胸腺癌に対しては、分子標的薬であるレ ンバチニブも考慮 Ø 肉眼的に完全切除が可能であれば、手術を含めた集学的治療

  • #23.

    再発時の治療 Ø 組織型と切除可能性に基づいて治療を決定 切除可能 切除不可能 再発胸腺腫 再発胸腺癌等 切除のみ 切除を含めた 集学的治療 集学的治療 集学的治療

  • #24.

    再発胸腺腫の症例 再発病変 Ø 胸腺腫術後に、単発にて胸膜再発をきたした。 Ø 胸腔鏡下に完全切除が可能であった。 Ø 再発病変の切除後の追加治療なし

  • #25.

    Take‒Home Message 1 ステージングとして、正岡分類とTNM分類があることを知って おこう! 手術アプローチには、開胸(胸骨正中切開)と内視鏡手術 2 (胸腔鏡やロボット支援下手術)があり、ステージ1と2に 対しては内視鏡手術が可能! ステージ3以降は集学的治療が必要であり、その中心は放射線 3 治療と殺細胞性抗がん剤

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