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精巣上体炎 急性陰嚢症の診察 Vol.2

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2022/4/5
サラリ医マン @泌尿器科

匿名希望

「先生、タマが腫れて痛いという人が来ています」

若年者の急性陰嚢症といえば精巣捻転ですが、それ以外でもタマが腫れる病気は多く、診察する場面があるでしょう。救急外来で出会う可能性の高い精巣上体炎について説明します。

◎目次

・自己紹介

・急性陰嚢症とは

・精巣上体炎とは

・精巣捻転の症状

・診察の流れ

・診察まとめ

・精巣上体炎の治療

・仮想症例

・まとめ


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精巣上体炎 急性陰嚢症の診察 Vol.2

  1. 講師 サラリ医マン

  2. 医師、泌尿器科専門医、性機能専門医、性感染症専門医、医学博士。 都内での初期研修・後期研修ののち、 大学・基幹病院での臨床・研究に従事。 趣味が高じてファイナンシャルプランナー2級・ 福祉住環境コーディネーター3級を取得。 最近、「男性不妊戯画」がちょっと話題。

  3. 「先生、タマが腫れて痛いという人が 来ています」 「はーい(なんだろうな…)」 若年者の急性陰嚢症といえば精巣捻転 それ以外でもタマが腫れる病気は多く、診察す る場面があるでしょう 救急外来で出会う可能性の高い精巣上体炎につ いて説明します

  4. 急性陰嚢症: 急性陰嚢症とは、陰嚢の内容物が突然痛み、腫れる様々な病気の総称 代表的な疾患3つ 精巣捻転 精巣垂(付属器)捻転 精巣上体炎(今回のメイン) そのほか「陰嚢が痛くなる」疾患 外傷 陰嚢水腫 陰嚢浮腫 鼠径ヘルニア IgA血管炎 ムンプス 血管炎 精索静脈瘤 悪性腫瘍 (粉瘤) (毛嚢炎) など 精管 頭部 体部 尾部

  5. • 細菌が前立腺~精管を介し、逆行性に精巣上体へと波及することにより生じる • 前立腺肥大、尿道狭窄、神経因性膀胱など排尿障害を背景とするケースが多い • 糖尿病など易感染状態がある場合は重篤化する可能性がある • 尿道カテーテル留置中などにも頻発するため、留置中の熱源となりうる • 小児の場合、IgA 血管炎に伴って生じることも • 性的活動が活発な世代では性感染症(STI:淋菌・クラミジア)も念頭に置く

  6. 比較的緩徐 精巣捻転と比較すると比較的緩徐だが、痛みや熱感といった症状は強い 悪心・嘔吐 精巣捻転と異なり、起こらないことが一般的 陰嚢の腫脹・硬結・発赤 精巣ではなく、付属器である三日月状の精巣上体の腫脹を触れる 感染経路を考えると、尾部→体部→頭部の順に炎症が波及する 触ると強い痛みを訴える 発熱 38度以上の発熱を認めるケースが多いが、発熱の無いケースも

  7. 問診 問診は重要だが、背景となる基礎疾患や感染経路の検索目的の意味合いが強い STIの場合、尿道炎が先行することが多いため排尿痛や尿道分泌液の出現を確認 淋菌はニューキノロン系への耐性菌が多いためSTIリスクは十分に確認する 排尿障害を背景としている場合、あまり排尿症状の変化には気づかないことも 高齢者(寝たきり)や小児の場合は、症状を上手に言えないこともあるので注意

  8. 視診: 陰嚢皮膚の発赤や浮腫は精巣捻転・精巣垂捻転・精巣上体炎多くの急性陰嚢症で 起こるため特異的ではない 尿路感染症の背景となりうる真性包茎については同時に確認する Prehn徴候: 精巣捻転の精巣を挙上すると痛みが増強する一方、精巣上体炎では軽減する 試験でよく出題されるが、実際のところは鑑別に有用ではない 行う場合は健側から

  9. 触診:問診・視診が終わってから、以下のようなことを確認する • 液体貯留の有無 • 疼痛の有無 • 陰嚢皮下気腫の有無 • 精巣・精巣上体・精索の確認 • 精巣~鼠径部の触診 いずれも、健側から行う

  10. 画像検査 • エコー:低侵襲で迅速 プロ―べはコンベックスではなくリニアを使用する グレースケールで精巣上体の腫脹、カラードップラーで精巣上体の血流上昇 炎症に伴い、精巣周囲に少量の液体貯留を認めることも • MRI:やって損はない 精巣上体炎だった場合は新たに得られる情報は少ない ただし精巣腫瘍の存在を疑う場合、典型例ではない場合には待機的に行う

  11. 検体検査:ほかの疾患との鑑別に有用 • 尿検査: 精巣上体炎では尿中白血球を認める(>50%) 精巣捻転・精巣垂捻転は10%以下 尿路感染症を疑う際は中間尿、性感染症を疑う際は初尿を提出 • 血液検査: 白血球数の上昇は診断の基準にはならない (精巣捻転・精巣垂捻転・精巣上体炎いずれも上昇する) CRPは有用との報告がある 精巣上体炎:中央値 6mg/dl 精巣腫瘍: 中央値0.9mg/dl 精巣捻転: 中央値0.5mg/dl ムンプス精巣炎や精巣腫瘍を疑う場合は採血を追加する

  12. 精巣捻転 精巣垂捻転 精巣上体炎 発症の形式 夜間・就寝時中心で急激 急激なことも 比較的緩徐 痛み 既往がある場合あり(自然整復) なし なし 陰嚢以外の症状 嘔気・嘔吐を伴うことも なし 発熱・排尿痛 視診 精巣の挙上・横位(Bell clapper sign) 陰嚢の腫脹(早期) 精巣先端にあたる部分の陰嚢皮膚 なし が青く変色するBlue Dot Sign 触診 痛みあり 痛みあり 痛みあり 精巣上体の硬結を触れる 精巣挙筋反射 なし あり あり 検尿 異常なし 異常なし 白血球増多 CRP エコー 横ばい~軽度上昇 グレースケール 精索のねじれ(whirlpool sign) 横ばい~軽度上昇 グレースケール 所見なし 上昇 グレースケール 精巣上体の腫脹 カラードップラー 血流の減弱・消失 カラードップラー 血流残存 カラードップラー 精巣上体の血流増強

  13. 基本的には抗生物質の投与 ニューキノロン系の内服(10~14日間)が一般的 重症例は入院のうえ点滴加療する 淋菌感染症が疑われる場合(激しい排尿痛や尿道分泌液を伴う尿道炎の先行)、 セフトリアキソンの点滴投与を行う 痛みに関しては鎮痛薬と冷却で対応し、症状改善までシャワー浴をお勧めする 硬結が改善するには1か月程度を要すると説明しておく 膿瘍を形成、またフルニエ壊疽に波及するリスクがある場合は外科的処置を検討 背景となる病気(糖尿病や泌尿器疾患)も同時に治療する

  14. 65歳男性 前立腺肥大治療中 2~3日前から軽度排尿痛あり 昨晩から陰嚢に痛みを感じ、急激に腫れてきた 体温:38度 触診で陰嚢に激痛、精巣の外側にしこりあり 検尿:尿中白血球100↑/視野 ⇒精巣上体炎:FQ10~14日間 真性包茎あり CRP9mg/dl 包茎については追って治療を検討する

  15. 65歳男性 抗凝固剤内服中 2週間ほど前から陰嚢に痛みを感じ、しこりを自覚している 体温:37度台 触診で陰嚢に軽い痛みあり、精巣の外側にしこりあり エコーでは精巣上体の腫大と血流増加 検尿:尿中白血球5-9/視野 また精巣に接した部分に出血を認める CRP5mg/dl ⇒精巣上体炎:FQ10~14日間を行いながら、MRIと腫瘍マーカーの測定 ⇒画像上、精巣腫瘍が否定できないため十分な説明ののち高位徐睾術を施行 ⇒悪性所見はなく、感染を契機とした出血と考えられた

  16. 精巣上体炎の場合は、行うべきことはある程 度決まっている 背景の糖尿病や泌尿器科疾患の治療、隠れた 腫瘍の可能性を意識して治療に臨む Da Vincii の見学に飽きた泌尿器科医 STIの場合は抗生物質の選択に注意 【参照】 日本泌尿器科学会 急性陰嚢症診療ガイドライン 2014年版

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