Antaa Slide

医師・医学生のためのスライド共有

ログイン

アプリだとスライドの中のお気に入りの1ページを保存できます

インストール

1/26

不可侵領域になりがちな内シャントについて知ろう!

  • 腎臓内科

  • 泌尿器科

  • 初期研修医

  • 急性血栓性閉塞
  • スチール症候群
  • 自己血管内シャント
  • 静脈高血圧症候群
  • シャント感染
  • シャント狭窄
  • シャント閉塞
  • シャント肢痛

6,020

34

2022/11/4
2022/11/4 更新

本スライドの対象者

研修医/専攻医/専門医

内容

内シャントに関する文献はランダム化比較試験やメタアナリシスが少なく、エビデンスレベルの高い推奨がしにくいため、適切な理解が重要です。内シャントの基本・作製、トラブルシューティングについてまとめました。

◎目次

・はじめに

・内シャントの目的と条件

・シャント手術のタイミング

・作製部位

・シャント手術前評価

・実際の手術

・いつから使用して良いか

・日常のシャント管理

・シャントの評価

・シャントトラブル

・シャント狭窄

・シャント閉塞

・狭窄や閉塞への対応

・特に急性血栓性閉塞では

・静脈高血圧症候群

・スチール症候群

・シャント感染

・シャント肢痛

・Q.シャントは透析以外に使ってはいけない?

・Q.ワクチンをシャント肢に打っていいの?

・Q.シャント閉塞の処置は翌日でいいの?

・自己血管シャント(AVF)以外のブラッドアクセス

・Take Home Message

参考文献

  • Rayner HC, Kidney Int 63:323-330, 2003

ミント@腎臓内科

地域中核総合病院


このスライドと同じ診療科のスライド

初期研修医が知っておきたい性感染症の正しいアプローチ

#マイコプラズマ・ジェニタリウム #尿道感染症 #アジスロマイシン #ドキシサイクリン #クラミジア

48

8,349

最終更新:2022年10月25日

尿閉の診察~カテーテルの抜去を目指して~アプローチの方法

#膀胱肉柱 #前立腺肥大 #尿閉 #畜尿機能障害 #膀胱カテーテル #水腎症 #排尿機能障害

173

40,408

最終更新:2022年7月20日

慢性腎臓病(CKD)と抗菌薬・抗ウイルス薬の使い方

#抗菌薬 #腎臓内科 #CKD #慢性腎臓病 #抗ウイルス薬

63

31,252

最終更新:2022年2月14日

頻尿について~病棟・外来での初期対応~ 基本編

#泌尿器科 #頻尿

152

28,534

最終更新:2022年2月4日

「尿道カテーテルのコツ」~現役泌尿器科医が教える、バルーン留置必勝法~ 男性編

#泌尿器科 #尿道カテーテル #バルーン挿入 #ゼリー #牽引

80

102,932

最終更新:2021年12月20日

四肢不全切断の初期診療【血行評価を中心に】

#外傷初期診療 #みんなの救命救急科 #四肢外傷 #四肢再建

12

2,975

最終更新:2022年11月27日


診療科ごとのスライド

内科(300)

消化器内科(48)

循環器内科(69)

呼吸器内科(69)

血液内科(29)

糖尿病内分泌代謝内科(41)

腎臓内科(23)

アレ膠リウマチ内科(24)

脳神経内科(86)

総合診療科(112)

救急科(314)

外科(29)

消化器外科(2)

呼吸器外科(1)

乳腺外科(0)

整形外科(73)

脳神経外科(13)

泌尿器科(21)

形成外科(15)

皮膚科(23)

眼科(17)

耳鼻咽喉科(12)

歯科口腔外科(8)

リハビリテーション科(7)

心臓血管外科(3)

小児科(37)

産婦人科(42)

精神科(57)

放射線科(44)

麻酔科(12)

緩和ケア科(20)

感染症科(173)

産業医(6)

初期研修医(258)

その他(260)


不可侵領域になりがちな内シャントについて知ろう!

  1. 不可侵領域になりがちな 内シャントについて知ろう! 腎臓内科 ミント

  2. 目次 1. 内シャントの基本、作製について 2. シャントトラブル 3. その他 Q and A 4. Take Home Message

  3. はじめに Ø 内シャントに関する文献はランダム化比較試験やメタアナリシスが少なく、 エビデンスレベルの高い推奨がしにくい Ø 以下のガイドラインが一応の最新版の参考として用いられるのでこれに準ずる ü 慢性血液透析用バスキュラーアクセスの作製および修復に関するガイドライン 2011 年 (日本透析学会) Ø 特定の記載がない限り 自己血管内シャント(AVF)について述べる

  4. 1. 内シャントの基本・作製について 内シャントの目的と条件 目的 Ø 血液透析で 大量の血流を確保する のと 穿刺を容易にする ために作製する 条件 ① 十分な血流が得られる(1分間に 200〜300 mL 程度) ② 穿刺が容易である(最近は難しくてもエコーガイド下穿刺を行う事もある) ③ トラブルを頻回に起こさない

  5. 1. 内シャントの基本・作製について シャント手術のタイミング Ø ガイドライン上明確な記載はないが、以下 ① eGFR < 15(mL/min/1.73m2)以下と臨床症状を考慮 ② 検査値や症状から血液透析開始時を予測して初回穿刺より最低でも2-4週間前 Ø 実際は Cre 5〜7 mg/dL (eGFR 5 mL/min/1.73m2) 程度 で作製されることが多い Ø 特に溢水傾向で容易に心不全になりうる方は早めに作製するよう意識する

  6. 1. 内シャントの基本・作製について 作製部位 Ø ほとんど 橈側皮静脈 と 橈骨動脈 の吻合 Ø 第一選択:タバコ窩 もしくは 手関節部 タバコ窩 → シャントトラブルの際に中枢で再建可能なため出来るだけ遠位で ※適切な血管がない場合、穿刺部位が確保できればより近位で Ø 可能な限り 非利き手 で作製するが、非利き手での作製が困難な場合は、利き手でも可 ※非利き手の理由:透析中に食事や執筆など利き手での作業を行うため

  7. 1. 内シャントの基本・作製について シャント手術前評価 問診 p 乳癌既往※、ペースメーカー、胸部大動脈瘤手術歴 ※最近は採血しても良いという流れだが、手術に際しては 敢えてリスクのある乳癌側に作製するメリットは乏しい 視診・触診 p 乳癌腫脹、片麻痺、拘縮の有無 p 血管は十分に径がありそうか、穿刺は容易となりそうか、動脈の拍動はしっかり触れるか エコー p 実際の血管径、分枝はどこにあるか、血管の深さはどうか、走行はどうか、動脈の flow は乗るか などなど… Ø 心機能も重要(EF 30〜40% 以下だと内シャント作製は推奨されない)

  8. 1. 内シャントの基本・作製について 実際の手術 Ø 局所麻酔 Ø 1〜2 時間程度(早いと 30 分程度) Ø 日帰りでも可 Ø 人工物を入れるわけではなく、自己血管(主に橈骨動脈と橈側皮静脈)の吻合

  9. 1. 内シャントの基本・作製について いつから使用して良いか Ø AVF を作製してから最初に穿刺するまでの平均期間 (Rayner HC, Kidney Int 63:323-330, 2003 ) ü 日本 25 日、イタリア 27 日、ドイツ 42 日、イギリス 96 日、アメリカ 98 日 → 各国でばらつき ü 日本では、早期に穿刺する傾向が強い 理由 ü 初回透析時の血流量は日本が 160 mL/min、欧州各国は 200〜265 mL/min、米国は 300 mL/min Ø 皮下静脈が肥満などのために著しく深在性の場合を除き、 適正に作製された内シャントは 2〜3 週間で十分成熟し穿刺可能となる → 静脈が十分太くシャント血流量が良好で、カテーテル挿入して透析するより早期穿刺の方にメリットが あると考えられる場合は、14 日以内の穿刺も可

  10. 1. 内シャントの基本・作製について 日常のシャント管理 感染予防 p p p p 透析前の洗浄 穿刺部位を清潔に保つ 透析日に入浴を避ける シャント肢を傷つけない 狭窄・閉塞予防 p 毎日の触診・聴診 p 圧迫しないこと p 透析中の血圧低下の防止 狭窄の早期発見 p 定期的なエコー検査

  11. 1. 内シャントの基本・作製について シャントの評価 触診 p スリル(血流による振動)がしっかり触れるか Bad:拍動性・触れない 聴診 p 連続音か Bad:断続音、無音 エコー p p p p 狭窄の部位・size・性状 血栓 Flow volume RI(末梢血管抵抗)

  12. 2. シャントトラブル シャントトラブル p シャント狭窄・閉塞 p 静脈高血圧症候群・過剰シャント p シャント瘤 p スチール症候群 p シャント感染 p シャント肢痛

  13. 2. シャントトラブル シャント狭窄 Ø 主な所見:狭窄部位によって異なる ü 血流不全、穿刺困難、静脈圧上昇、再循環による透析効率の低下 例 p 吻合部狭窄 or 吻合部近傍狭窄 → 吻合部のスリルが低下 + 血流不良 p 穿刺部より中枢部の静脈に狭窄 → 静脈圧の上昇 → シャント肢浮腫や止血困難 Ø 触診・聴診所見に加え、血管造影やエコー が確実でかつ絶対的な診断 → 特にエコーは侵襲もないため、まずはエコーで狭窄部位を同定! Ø 触診狭窄や確保できる血流量にもよるが、当日緊急とは限らない 待機的な介入である場合も多い

  14. 2. シャントトラブル シャント閉塞 Ø 急性血栓性閉塞 ü その名の通り急性(多くは当日〜 2 日前くらい)の閉塞 ü 原因:狭窄 が多い → 他に低血圧、脱水、過凝固能、穿刺部圧迫、感染 など ü ほとんどの場合、透析施行は困難 → アクセス温存のため治療を速やかに行う(ほとんどの場合当日に) 透析に緊急性がある場合は中心静脈カテーテルを入れて透析を行う必要がある Ø 慢性完全閉塞性病変(CTO) ü 穿刺部位に困っているなどトラブルがなければ手技に難渋するため、基本的に介入しない

  15. 2. シャントトラブル 狭窄や閉塞への対応 Ø PTA (Percutaneous Transluminal Angioplasty:経皮的血管形成術) ü 状況にはよるがまず PTA を行う ü 単純な狭窄の場合はバルーン拡張のみであることが多い シャント閉塞の場合 ü 血栓量が少ない場合は、PTA のみで再開通が可能な場合もある ü 血栓量がある程度以上あれば、PTA の前に血栓を処理する必要がある → その際はシャントマッサージ(後述)やウロキナーゼやヘパリンが用いられる ※最近はウロキナーゼの供給が滞っており使いにくい(2022 年 10 月現在)

  16. 2. シャントトラブル 狭窄や閉塞への対応 Ø 外科的治療 ü 狭窄で PTA が奏功しなかった場合、 より上流もしくは反対側の上肢などで内シャント再作製を行う ü 血栓性閉塞では、閉塞後長時間経過していれば PTA の成功率が落ちることから、 血栓除去術の適応 となる ü 血栓除去術が不充分な場合は内シャント再作製を行う

  17. 2. シャントトラブル 特に急性血栓性閉塞では Ø シャントマッサージ ü 動脈を押さえて血栓を潰すようにシャントの近位に向かって力強く加圧するなど、 やり方は様々 → その血栓はどこに消えていくかはご想像にお任せ… ü 狭窄を繰り返す方に無症状の間にルーチンで行う施設もある

  18. 2. シャントトラブル 静脈高血圧症候群 Ø シャント肢の腫脹 が最大の特徴 ü 動脈肩部までシャント肢全体の腫脹を呈するものから、 肘関節より末梢の前腕部腫脹や手掌部のみの腫脹まで、狭窄部位によって様々 Ø 血管造影を行い、狭窄部位を同定する Ø 周囲組織の圧迫には CT 検査が有用である Ø 中心静脈に狭窄を認めることが多いが、 治療は著明な浮腫や透析に支障がある場合のみに行う → 軽度の浮腫のみでは介入しないことが多い

  19. 2. シャントトラブル スチール症候群 Ø シャント作製後、シャント静脈への血流量が増加する(盗血される)ことにより発症する 末梢循環障害・虚血症状(疼痛、しびれ感、冷感) Ø 客観的指標 p p p p シャント血流遮断による改善 Digital brachial index 超音波 動脈造影 など Ø 治療介入:Fontaine 分類 → Stage III・IV で介入 Ø 介入方法:シャント閉鎖術、外科的バンディング、狭窄があれば PTA など

  20. 2. シャントトラブル シャント感染 Ø 所見:穿刺部の発赤、熱感、疼痛、排膿、腫脹、皮膚のびらん、硬結 Ø 静脈高血圧症、アレルギー性皮膚炎、血栓に伴う二次的炎症などとの鑑別が必要 Ø 感染が吻合部に近く破裂や出血の危険性があるときは、速やかに外科的処置 Ø 所見が乏しく、発熱のみで発症し、後ほど所見がでてくることも → 蜂窩織炎などと似ている印象

  21. 2. シャントトラブル シャント肢痛 Ø 穿刺部痛 Ø シャント関連以外 p 穿刺時の疼痛 p 血管壁や弁の吸引による疼痛 Ø 末梢側痛 p スチール症候群 Ø 中枢側痛 p 静脈高血圧症 p 返血による静脈圧上昇に伴う神経圧迫の疼痛 p 脱血による側枝の血流低下による筋肉痛 Ø その他 p シャント閉塞 p シャント瘤 p シャント感染 など p p p p 手根管症候群 頸椎症 変形性肩関節症 動静脈血栓

  22. 3. その他 Q and A Q.シャントは透析以外に使ってはいけない? ガイドライン ü VA への穿刺は専ら血液透析施行時に限定することが望ましい → 不慣れな採血操作が VA 機能を損なう恐れがあるからである ü VA 保有肢での血圧測定は吻合部などへの加圧のため望ましくない ü また、AVF、AVG 保有肢での検温は非保有肢に比較してやや高めになることに留意する 基本的には 処置禁 Ø ただ、緊急で他に血管が乏しい場合などは使用可、普通のサーフローなどを用いてよい ü しかし、通常の血管より血流は多い(動脈みたいなもの)ので 抜針時の止血はしっかりと → 皮下出血になりやすいので注意 ü 他の血管がとれれば早めに抜針が望ましい

  23. 3. その他 Q and A Q.ワクチンをシャント肢に打っていいの? Ø 基本的に シャント肢の血流は 7 倍に増える と言われている → 普通の人なら細静脈に当たったとしても大したことがないものが、 大きな皮下出血になりうるため、避けた方が無難 Ø ダブルシャント(両腕にシャントがある人:様々な理由あり)の人は臀部に打つ?

  24. 3. その他 Q and A Q.シャント閉塞の処置は翌日でいいの? Ø 当たり前ながら 処置するなら早いほうが良い ただ、夜間は緊急 PTA や手術をしていない病院も多い ü コメディカルの人員の問題で、生命に関わる処置優先でのスタンバイ体制 ü シャント閉塞は生命には関わらない! Ø そのため土日夜間できない病院の場合は、まず 「土日夜間は緊急でのシャント PTA の処置が出来ないので、 カテーテル留置や再手術となる可能性をお伝えして了承いただいた上での来院」 が望ましい Ø 正直シャント閉塞が即、命に関わるわけではないので、 事前に上記の「緊急処置が出来ない旨」のお断りを患者様にお伝えいただいておいて、 来院されてすぐの透析が必要かどうかの判断が重要

  25. 3. その他 Q and A 自己血管シャント(AVF)以外のブラッドアクセス Ø 人工血管内シャント(AVG) ü 心負荷には耐えられるが、末梢静脈がはっきりしない例 ü 人工物であり感染すると厄介、開存率も AVF より不良 Ø 動脈表在化 ü シャントの心負荷に耐えられない例で、動脈を皮下に持ち上げて作製(上腕動脈) ü シャントは作製しないのでシャント音、スリルはしない Ø 長期留置型カテーテル ü AVF/AVG 作製困難、事故抜針リスクなど患者背景を加味して、上肢へのブラッドアクセス 設置が困難な例では中心静脈に留置する ü トンネルとカフを使用しており事故抜去になりにくい

  26. 4. Take Home Message Take Home Message Ø 内シャントは血液透析で 大量の血流を確保する ためと 穿刺を容易にする ために作製する Ø Cre 5〜7 mg/dL(eGFR 5 mL/min/1.73m2)程度で作製し、 透析導入から最低でも 2 週間から 1 ヶ月後くらい前に作製する Ø 内シャントは多数のトラブルに見舞われるため、 トラブルシューティング が重要である

Antaa Slide

医師・医学生のためのスライド共有

App StoreからダウンロードGoogle Play Storeからダウンロード

会社概要

Antaa, Inc. All rights reserved.